ボーグバトル!そして一人の少年は『平穏な戦い』に身を投じる!
「キング・ケサル。一緒に行くよ」
なのはと見知らぬ少年はまた明日にアースラに来ることになった。リンチェンはなぜか船に残ることになった。
「・・・なぜ?」
リンチェンは船の食堂でひとり寂しく食事をしていた。
「・・・どうしたものか」
時空管理局。治安維持組織だというのは名前から見てわかる。それも次元世界とやらを管轄する組織だろう。そうでなければ『時空』という名称はつかないはずだ。
それでは、何故この世界に来たのか?ジュエルシード?確かにそれもあるかもしれない。だが、リンチェンはミッドチルダという文明の存在を思い出す。もしかして、エヴァンズのことだから電波をミッドチルダに飛ばして、それでこの船が来たのでは?そうなると・・・。
「それがあなたの悪い癖ですよ。リンチェンさん」
目の前に男が座っていた。
「・・・君は、なぜ僕を知っている?」
「かつて、三つの太陽に照らされた場所で監視員をしていました」
「・・・三体。・・・そうなると君は!」
「ええ、かつては監視員1379号と呼ばれていました。今はライアルという名前ですが」
リンチェンは安堵した。かつての、前世の知り合いがいたのだ。
「えっと、ライアルと呼んでいいかい?」
「そのほうが都合がいいので」
「えっと、それじゃあ最初の質問をしていいかい」
「もちろん、できるだけ答えてみましょう」
「この時空管理局とかいう組織は次元世界を守っているということでいいですか?」
「・・・ええ、一応守ってはいますね」
「ちょっと間が気になるが、次の質問だ。ミッドチルダと何の関係がある?」
「関係も何も、ミッドチルダが時空管理局の中枢です」
なんということだ!自分はある意味では敵地の中にいるも同然じゃないか!リンチェンはそう思った。
「・・・いったい何があったんですか。その顔は明らかに無茶をしている顔ですが」
「地球ミッドチルダ組織とやらの総帥になってしまった」
「・・・そういうことですか。大体察しました。しかし、あなただったらその組織の野望を打ち砕くことぐらい簡単なはずですが」
「・・・恋をしてしまった。レイラという、秘書みたいな子に」
「・・・ああ、確かに以前のあなたはそういうことを楽しむ暇すらありませんでしたからね」
ライアルはリンチェンをある程度監視していたことがあるので、彼の人生についてはある程度知っていた。
「・・・なあ、ライアル。ミッドチルダは地球を幸せにできるのか?」
「それは・・・」
「そんなことはできない」
ライアルの後ろにクロノが立っていた。
「ライアル、隣に座っていいか」
「・・・ええ、いいですよ」
クロノはライアルの隣に座った。
「・・・それで、ボーガー。少し話は聞かせてもらったが、その地球ミッドチルダ組織について教えてもらおう。いいか?」
「ええ、話せることは」
リンチェンはこの世界がアニメの世界とか自分自身もアニメの世界の出身だということは伏せたうえで、自分の知っていることは話した。
「・・・もう一度言おう、そんなことはできない」
「・・・念のために聞きますが、何故ですか?」
「そんなことをしてしまったら、僕たちは僕たちじゃなくなるからだ。法と正義の番人なんかじゃない。ただの侵略者になってしまう。それに、そんな余力もないからだ。なあ、なぜ僕の態度が、あの少女と君とで違うのか考えなかったのか?なぜ、母さ・・・艦長がボーガーという単語を知っているのか考えなかったのか?」
「まさか、ミッドチルダにも・・・」
「そういうことだ。ちなみにライアルもボーガーだが、管理局員だ」
なるほど、仮にミッドチルダが地球を統治したところでボーガーはいなくならないのだ。なぜなら、ミッドチルダにもボーガーがいるからだ。
「そういうわけで、僕たちは地球を占拠しないし、できない」
「・・・ボーガー以外の問題は解決できないのですか」
「・・・君は地球で生まれ育ったんだろ?周りの大人がどう思う?」
「反乱は確実ですね。また新しい火種ですか・・・」
「そういうことだ。・・・ところで、ジュエルシードをいくつか所有してるんだよな?何のために?」
「なんか交渉のためとか言っていました」
「・・・面倒だな」
クロノは大きなため息をついた。
「お前は仮にも総帥なんだろ?説得はできないのか?」
「・・・恋をしてしまったらどうしようもありませんよ」
「これだからボーガーは・・・」
クロノはまた大きなため息をついた。
「仕方ありませんよクロノ執務官。それが私達ボーガーです」
ライアルはリンチェンを擁護する。
「・・・まあいい、しばらく君にはこの船にいてもらうことになるからな」
そういってクロノは席を立つ。
「・・・ライアルと知り合いなら、『愛国派』と関係があっても不思議じゃないか」
クロノは去る際にそう呟いた。
「・・・『愛国派』?」
リンチェンは首をかしげる。
「時空管理局の派閥のひとつですよ。私は『融合派』ですがね。まあ、辛気臭い話はやめましょう。君に必要なことは気分転換です。一応、この船にもフィールドはあります。一戦どうですか?」
「いいですね」
「スリー・ソーラー・シビレゼーション!」
「負けませんよ。チベット・グレート・シビレゼーション」
二人は心ゆくまでボーグバトルを楽しんだ。
「あっ、リンチェン忘れちまった」
「アルフ、覚悟はいい?」
続く!
久しぶりにアースラから出ることが許されたリンチェン!
だが、彼の前に最強のボーガーが現れる・・・!
そして、なのはとフェイトが協力してジュエルシードを封印しようとするが・・・!
次回カブトボーグ・リリカルヴィクトリー、ストロンゲスト・エンペラー・ボーガー!
熱き闘志にチャージ・イン!