ボーグバトル!そして一人の少年は『平穏な戦い』に身を投じる!
「キング・ケサル。一緒に行くよ」
鳴り響く雷鳴!
天安門!
リンチェンに立ちはだかるのは修煎餅国家主席!中国チャンピオン十年連続防衛に成功している凄腕ボーガーだった!
「リンチェン君、君の進撃もここまでだ。チベットで余生を送るがいい!ウオオオオ!」
修煎餅はチャージを開始する!
「・・・」
リンチェンも無言でチャージをする!
「チャージ・イン!」
「・・・チャージ・イン」
両者のボーグがフィールドで走り出す!
「さっそく必殺技だ!いくぞ!ドミネーター・チャイナ・ファイブスター!」
猛スピードで修煎餅のボーグが迫る。
「・・・」
そして衝突する!・・・と思ったその時だった!
キング・ケサルは修煎餅のボーグのすぐ後ろにあったのだ!
「何!一瞬で後ろを取られただと!」
「・・・ファイナル・チベット・アタック」
修煎餅は幻影を見た。リンチェンの背後にチベットの壮大な英雄譚の映像を・・・
そのとき、修煎餅は悟った。なぜ、中国はチベットの独立を認めなかったのか。
それは決して漢民族独特のプライドや地理上のものではなかった。
恐怖だったのだ。チベットは遊牧民以上の脅威だったのだ。なぜなら、チベットは遊牧民の宗教でさえも支配していたからだ。中国四千年の歴史は常にチベットに脅かされていたからなのだ。だが、今更手遅れだった。とっくに修煎餅のボーグはフィールドの外に転がっていたのである。
「・・・しょ、勝者はリンチェン!これで修煎餅の連続防衛記録は破られました!新たな中国チャンピオンは・・・・リンチェンです!チベットの超新星!リンチェン少年です!皆様、盛大な拍手をお願いします!」
歴史が塗り替わったのだ!今まで少数民族がチャンピオンになることはなかった。だが、チベット人のリンチェンが優勝したことにより、中国ボーグは新時代を迎えたのだ!
リンチェンは何者なのか?それは誰もわからなかった。彼の両親もボーガーではあるが、それでも趣味の範囲内に収まってしまうような実力だった。
「化け物という言葉もふさわしくない。どう例えるべきか・・・」
ボーグ評論家でさえもこんな言葉をのたまってしまうほどの実力・・・!
だが、リンチェン自身は今の人生を楽しんでいた。これがリンチェンの望んでいたもの。『平穏な戦い』だった。勝負に負けても世界は征服されないし、命を落とすことも滅多にない戦い。これが渇望していたものだった。
「今日もいい天気だな・・・」
大会が終わり、故郷のチベットでリンチェンは今日も前に向かって歩き出す。
完
「ザンネンデスガア、コレデストーリーガオワルトオ、イミガアリマセエン」
「リンチェン、明後日から父さんの都合で日本で暮らすことになった」
「はーい」
そして、明後日!飛行機は日本に降り立ち、リンチェン一家は海鳴市という街で暮らすことになった!
「日本か・・・」
平和な街だった。ちなみに、前世の影響でリンチェンは日本語が理解できる。
「・・・この街にはどんなボーガーがいるかな?」
リンチェンは自分を待っているだろう『平穏な戦い』に心を弾ませる。
「あれ?もしかしてあの子は・・・」
車椅子に乗った少女がリンチェンを見つめる。
続く
次回予告!
リンチェンは聖祥小学校に転校する!一気にクラスの注目の的になるが・・・
次回カブトボーグ・リリカルヴィクトリー、遭遇!転生者!
熱き闘志にチャージ・イン!