悪の組織、バタフライエフェクト団を壊滅させた高町士郎だったが、その戦いで瀕死の重傷を負ってしまった!
少女はひとりでつまらなさそうにブランコを漕いでいた。
父が瀕死の重傷を負ったことで、少女はひとりぼっちになってしまった。
「・・・」
ひとりぼっちになってしまった。
「・・・」
つまらない。
「バブウ、バブ、バブ!(行け!俺のトム・キャット・レッド・ビートル!)」
「ぐわあああ!」
「ぎゃあああ!」
「ひでぶうう!」
赤ん坊が子供たちをボーグでふっ飛ばしていた。
「バブ、バブバブバブ(まったく転生者だか何だか知らないが気持ち悪い奴らだぜ)」
吹っ飛ばされた子供たちは全員が日本人離れした見た目だった。
「バブっバブバブバブ(こんなガキに欲情するなんてよ)」
これが世界の日常だった。父親は悪の組織とやらに重傷を負わされ、赤ん坊は年上の子供を吹っ飛ばす。
「・・・バブ(こんなガキのどこがいいんだか)」
「・・・いま、馬鹿にしたよね?」
「バブ?バブバブ?(はて?なんのことだ?)」
「・・・赤ちゃんが言葉を喋れるわけないのに。私は何を言ってるのかな」
「バブバブバブ(こんな根暗なガキに欲情する奴の気がしれないね)」
少女は今日もひとりぼっちだ。
「・・・」
父親が重傷を負ったことで一家は危機を迎えている。
でも何故父親は重傷を負っているのか?ボーグバトルのせいだ。
公園には必ずといっていいほどボーグ広場があり、子供たちはそれに熱中している。
「いけー!」
「まけるもんかー!」
彼らは人生の縮図を楽しんでいた。
だが、それを持たないものは?彼らはその輪に入ることは許されなかった。
「バブバブバブバブ(お前もボーグを持てばいいのに)」
「・・・さっきからなんなの?」
なのはは赤ん坊が何故か気に入らなかった。
「バブバブバブバブ(ほら貸すよ)」
「・・・いらない」
「バブバブバブバブ(いいから、ほら)」
「・・・うるさいよ!」
そう言ってなのはは公園から逃げ出す。
「バブバブバブ!(おい待てよ!)」
赤ん坊は追いかけようとするが転んでしまった。
「バブ、バブバブバブ(これだから赤ちゃんの体は嫌なんだよ)」
走って、走って、走って・・・。
無駄だった。ボーグはどこに行っても、必ず目に入る。
「・・・もういや」
店の看板、ショーウィンドウ、電子機器販売店の店頭に置いてあるテレビにも・・・。
〈チベットの超新星ボーガー〇〇〇〇〇君は謎に包まれており・・・〉
外を歩いているとボーグバトル関係の番組の音声は必ず耳に入ってしまう。
「助けてくれえ!」
路地裏から叫び声が聞こえる!おそらくボーグヤクザに襲われているのだろう。
「天然物のボーグだよ!新鮮だよ!」
八百屋では外国の天然ボーグが売られている。
「・・・誰か助けて」
「バブバブバブ(はい)」
「・・・どっかにいってよ」
「・・・バブバブ(だったら呼ぶなよ)」
狂ってる。この世界は狂ってる。
「・・・」
世界はもっと美しかったはずであった。
だが、今は狂っていた。
「・・・何もかもボーグのせいだ」
番外編終了
現在公開可能な情報
ボーガーは空を飛ぶことができる。
有名なのはドイツとイスラエルのボーガーが使う立体機動である。
曲率駆動。ボーガーの光速移動を可能にする。
ブラックドメイン。ボーガーの周囲の光を遮る。これによって姿が消える。