破壊神キッテル(キッテル回想記『空の王冠』三次創作) 作:ダス・ライヒ
ニコラウス・アウグスト・フォン・キッテルことニコは初陣で多大な戦果を挙げ、統合連邦軍の攻勢を打ち破り、撤退へと追い込んだ。
大規模な戦力を投じて攻勢に出て撤退を余儀なくされた連邦軍は、早急に対策に出る。
その対策会議は、連邦軍の本土にある総参謀本部*1で行われた。
「諸君、対
現場からの報告を受けた総参謀長は、会議に集まった参謀らにキッテルが駆るVF-31Sジークフリードが自軍の攻勢を打ち破った事を知らせる。
まだ詳細を知らされていない参謀らは、そのバルキリーが反応弾を過剰に使用したのかと問う。
「奴らが使う反応弾*3を使用したのでありますか?」
「ダインスレイブ*4と言う徹甲弾を使ったのでは?」
「あるいは強力なビーム兵器か」
一人の参謀が口を開けば、続々と連邦軍の全戦線の戦略を練る参謀らは次々と自分の考えを口にし始める。そんな参謀らに対し、総参謀長は一切使ってないと言って黙らせる。
「いや、現場からはそれらの兵器を使用したと言う報告は無い。映像でも使用していないと言う証拠もある。現場の各部隊長らが、この赤いバルキリーに乗る男、ニコラウス・アウグスト・フォン・キッテルなる男の挑発を受け、連携を無視して寄って集って攻撃したのだ」
「そして返り討ちにされたと? 現場の独断じゃありませんか。自業自得ですよ」
原因はキッテルの挑発と、それに乗った現場の各部隊長に原因だと言えば、一人の若い参謀は自業自得と告げる。
だが、一人の参謀はこれに異論を唱える。これだけの数で攻めて、指揮系統も関係なしに倒せる確率が高いのに、何故やられたのかと。
「失礼ながらこれはありえません。いくら相手が高性能機とは言え、これほどの数を相手に返り討ちにするなんて。指揮系統を乱されても、倒せる確率が高いです。何かの能力者である可能性が…」
「我々はそれを考えるために集まっているのだ。さて、諸君。何かアイデアは無いかな?」
その参謀の考えに対し、総参謀長は今はそれを考えているのだと答え、全員にアイデアを問う。
参謀たちは数秒間ほど考えたが、いいアイデアは思い浮かばない。何か思い出すために、キッテルが連邦軍に対して告げた宣言の録音を聞く。
「奴のお望み通り、エースを差し向けて見れば? あのレッドバロン擬き*5はエースとの対決がお望みです。あの戦線にはエースは居ませんでした。我が軍のエースなら、奴を撃墜できるはずです」
それを三十秒間ほど聞いた参謀たちの一人が、キッテルのご所望通りにエースをぶつければ良いと提言する。
この参謀の提案を総参謀長は指を鳴らし、どのエースをぶつけるかを問う。
「なるほど、レッドバロン擬きにはご所望通りにエースをぶつけるか。良い判断だ、消耗品レベルのパイロットでは、ただやられるだけだ。でっ、人選はどうする?」
「人選ですか。もしもに備え、こちらにリストを纏めておきました。一戦で五機程度の撃墜した者から、百機以上の者までを」
エースをぶつけると言う提案した参謀が、人選を問い掛けて来る総参謀長にそのリストをまとめたタブレットを手渡した。
これを受け取った総参謀長はタブレットに記載されているエースのリストを見て、まだ実力の分からないキッテルに、十分な相手となるエースを選出する。それが終わればタブレットを渡して来た参謀に返し、選んだエースをキッテルにぶつけるように指示を出す。
「ブラックグリフィンの異名を持つジェンソン・パーキンス、一度の戦闘で撃墜数六機で、総撃墜スコアは二十数機。彼なら十分だろう」
「はっ!」
この指示に参謀らは席を立って敬礼を行い、会議室を退室した。
一方で空軍基地へと帰投したニコラウス・アウグスト・フォン・キッテルことニコは、自分の機体であるVF-31Sジークフリートに、戦闘爆撃機用のパックを整備兵等に換装させていた。
元々この戦闘爆撃機用のパックはワルキューレで開発された物であり、前機体であるVF-25メサイアのも作られている。既存のオプションパックを単に爆弾などの対地用の装備を付けて改造しただけである。このパックを装備したVF-25やVF-31は、航空支援において多大な戦果を挙げている。
そんなパックを特権を使って整備兵等に装備させているキッテルは、前回の戦闘に参加していたパイロット達に、政治に関する講義を行う。
「連邦軍、その軍隊を有する統合連邦政府は民主主義を唱えながら、実際は軍国主義であり…」
キッテルが居る天幕に講義のために集まった男女を含める若いパイロット達であったが、その大半はつまらな過ぎたのか、寝ている者が居り、真剣に聞いているのは極少数であった。
寝息を聞いたキッテルは、直ぐに居眠りしているパイロットに向け、政治の抗議の必要性を説く。
「お前たちはただ命令通りに飛んでいればいいと思っているようだが、敵国の主義主張を理解せねば、その戦略性は掴めんぞ。それに文化の理解も必要だ、こちらでは好意的な行動でも、向こうからすれば無礼になる可能性もある。そこを良くしなければ、こちらに思わぬ被害をもたらす事がある。良く聞いておくんだ」
そう論するキッテルであるが、一人の女性パイロットが立ち上がり、この講義は自分たちには必要ないと告げる。
「あの、熱心にやられてるとこ、感激しますけど。私たち、そう言うの必要ないんで。てか、飛べて戦えるなら何だって良いでしょ。貴方もそう思いませんか?」
政治の抗議にうんざりしていた彼女の言葉に、講義に参加したパイロット達は無言で頷いた。
同じ空を飛ぶ者としてのキッテルも、彼女の言葉に納得せずにいられない。生前も空を飛びたくなって、何度も上官*6に叱られたことか。だが、それは自分の事を案じての事であり、その気持ちは分かる。
自分の身を案ずる者達の気持ちの事を、否定した女性パイロットに向けて告げる。
「確かに、私もかつてはそうだった。だが、後年になって恋人と婚約を結んだ際、彼らやフォン・エップ元帥殿が飛ぶことを止めるのは、英雄の戦死で友軍の士気が下がるのを恐れての事では無く、自分の身を案じてのことであった。
そのキッテルの発言で、政治に関する講義を全否定した女性パイロットは何も言い返せず、図星であったのか、顔を赤らめ、慌てて席に座った。それと同時に、出撃待機命令を知らせるアナウンスが基地内に響き渡る。
『全パイロットに告げる。作戦一時間前、作戦に参加するパイロットは、出撃待機せよ。繰り返す、作戦に参加するパイロットは出撃待機せよ』
「では、講義を終了する。もう一度、やる事は無いが、それに関する本は朗読しておくように。それと、感化されるなよ? この手の本には、常に客観的な意識を持って読むように。それでは、解散」
アナウンスの後、ニコは政治に関連の本は客観的な意識を持って読み、感化されないように注意してから講義を終了させた。
それから少しの運動を行い、自機のコクピットに乗り込み、そこで戦闘爆撃機仕様のマニュアルを読みながら出撃まで待機する。
既に機体の換装は終わっており、出撃して安全装置を解除し、地上の敵へ撃つだけだ。
両翼に搭載されているのは、九連装ポッド型対地ロケット弾六基である。一度でもトリガーを引けば、凄まじい連射力*7で飛んで行く。火力は連邦軍で一番装甲の厚いMSやパーソナルトルーパーを撃破できる。
VF-31系統は胴体には500ポンド級無誘導爆弾が搭載されている。威力は原子力空母一隻を撃沈寸前まで追い込めるほどであるが、その所為か機体はファイター形態に固定され、変形するには二つとも投下するか、途中で棄てなければならない。
空いている背部には、地上掃射用のミニガン二基が搭載されている。ガウォーク形態は変形可能だが、バトロイド形態に変形するには、解除する他ないのだ。
これらの爆撃仕様の所為で機動力は大幅に低下しており、空戦力も低下してしまっている。多数の敵機に襲われてでもしたら、一溜りも無いだろうが、パックを全て
尚、このパックを装備しているバルキリーはキッテルのVF-31Sと、反撃の為に呼び出された航空支援を専門とする第1地上襲撃航空団所属*8の第129地上駆逐戦隊*9、通称「缶切り隊」が装備しているVF-25メサイアファミリーしか無い。
缶切り隊は、この航空戦隊が攻撃した敵軍の戦車を初めとした戦闘車両の砲塔が吹き飛んだことに由来する。前は戦闘爆撃機や攻撃機を使っていたが、戦闘機に襲われるなどして被害が拡大した為、迎撃機能を持たせるために装備を全てバルキリーのVF-25にした所、戦果を前の比にならない程に上げ、それ以降、部隊は爆装パックを装備したVF-25になっている。
「ほぅ、あれが缶切り隊か。中々の装備だな」
出撃開始三分前となり、滑走路に機体を進める中、爆装パックのVF-25が編隊を組んで上空を飛来したのを見たキッテルは呟いた後、キャノピーを閉めて出撃を開始する。
管制官から出撃の許可を得れば、直ぐに出撃して二度目となる空を飛んだ。缶切り隊の実力を図るために後方に着き、護衛の戦闘機隊共々そのまま前線へと向かった。
前線に辿り着けば、既に陸軍の砲撃が連邦軍の防衛拠点に向けて開始され、更に穴が多くなっている。連邦軍は塹壕を掘っていない所為か、防衛設備だけ設置している守備隊は被害を拡大させていた。
大きな機動兵器は諸に被害を受けており、まだ矢が飛び道具だった時代の兵士たちのように、手にしている盾で砲撃を必死防いでいた。その光景は、遠目の方に居るキッテルにも見えている。
「まるで中世の戦いの様だな。さて、缶切り隊の実力、どれほどの物か」
それを中世の兵士たちと表した後、前方のVF-25編隊の缶切り隊の実力を見定める。
連邦軍は防空部隊を展開していたのか、まだキッテルが見ていないジェットストライカーを付けたウィンダムが*10、同じストライカーを付けたダガーL、バリエント、ジェムズガンと共にワルキューレ空軍の空戦部隊に接近して来る。
直ぐにバルキリーのVF-2JAイカロス*11で編成された護衛戦闘機部隊が迎撃行動に入り、交戦状態となる。
バルキリーの性能とパイロットの技量も相まってか、連邦軍機は次々と墜落していく。地上からの対空砲火を躱す為か、第二防衛ラインを務めるVF-2JAやVF-31Aカイロスはデコイのミサイルを前方に向けて発射した。
ミサイルは敵機に当たることなく、連邦軍の防空圏内に入ると自動的に爆発し、地上の対空部隊が発射した地対空ミサイルは全てそこに向かって飛んで行く。フレアの役割を果たしているようだ。
地上の脅威がなくなった所で、缶切り隊は砲撃を生き延びた地上の敵部隊に襲い掛かる。
「なるほど、名前の通りか」
地上攻撃を始めた缶切り隊を見ていたキッテルは、その名の通りの活躍をしたことに感心の声を上げる。
缶切り隊が攻撃した敵装甲車両は次々と爆発して行き、撃破された爆発した戦車の砲塔は宙を舞う。名前の通り、ロケット弾と言う缶切りで砲塔と言う蓋を開けて見せた。
人型の機動兵器も同様に潰されていき、連邦軍の陣地はスクラップ場と惨たらしい焼死体置き場と化す。
一瞬にして防衛陣地をズタズタにした缶切り隊は全ての兵装を撃ち尽くしたのか、司令部に向けて補給のために帰投すると無線連絡を行う。
『こちらヘンシェルリーダーからコントロール、全機全ての兵装を撃ち尽くした。補給のために一時帰投する。オーバー』
『こちらコントロール、了解した。獲物はまだ残っている。アウト』
「獲物は残ってないと思うがな」
缶切り隊が残らず基地へ帰投する中、キッテルは撃ち漏らした敵を平らげるべく襲い掛かる。
最初は次の防衛ラインへ撤退しようとする敵に向け、ミニガンによる地上掃射を行う。
一度トリガーを引けば、何百発ものライフル弾が一斉に標的に向けて発射され、その弾丸の雨を浴びた敵兵は一瞬にして肉塊と化す。装甲の無い車両は爆散する。
「相変わらず凄いな…! パイロットになって良かったと思う」
キャノピー越しから一瞬だけ見えた敵兵の無残の死体を見たキッテルは、航空機のパイロットになって良かったと安堵する。
それもそのはず、上空からミニガンを掃射され、身体を弾丸で引き裂かれるなんて目には遭いたくない。痛みも感じることなく死ねるだろうが、遺族に見分けがつかない程の死体になるのは、いくら覚悟が出来ているキッテルでもなりたくないのだ。
一度の地上掃射をするだけで、ミニガンの弾丸は切れてしまった。あの連射力からして、既に二基合わせて八千発もの大口径機関砲弾*12を撃ち尽してしまったのだ。
直ぐにキッテルはミニガンを解除するボタンを押し、ミニガンを機体から外した。そこからは敵の攻撃が届かない上空で滞空し、両翼に搭載されているロケット弾の獲物を探す。
この間に地上部隊は敵防衛隊と会敵して、地上戦が開始された。敵は圧倒的な物量を誇る連邦軍であり、まだ十分に獲物が沢山残っている。補給を終えた缶切り隊も戻って来て、再び虐殺染みた攻撃が再開された。
「ん?」
上空から良い獲物を探す中、キッテルのバルキリーに何者かが無線連絡を掛けて来た。おそらく地上の部隊だろうと思い、キッテルはその要請に応じる。
「こちらクロウ〇一、何者だ?」
『こちらレベッカ2-1指揮官、近接航空支援要請! 今からマーカーに記した標的に爆撃を! オーバー!』
「了解した。直ちに標的を示せ。こちらはウズウズしている」
予想通り、地上部隊からの要請であった。直ぐにキッテルは応じて、標的をマーカーで示すように告げる。
『マーカーセット!』
「あのビルか。まるで要塞だな。了解した、ヘルメットをしっかりと被っておけ!*13 瓦礫が飛んでくるぞ!」
マーカーで示された標的は、要塞と化した高層ビルであった。窓から何十発ものロケット弾やミサイルが発射され、瓦礫と化した街へ進軍するワルキューレ陸軍を妨害している。
そんな要塞を爆撃すべく、キッテルはマーカーで示された標的の上方へと向けて飛んで行く。
攻撃ヘリの類がキッテルを撃墜しようと試みるが、彼は容易にそれらの攻撃を躱し、ビルの上方を取れば、直ぐに腹に抱えている500ポンド級の爆弾二つを投下した。
投下された爆弾はビルへと落ちて行き、中央に尖端が落ちれば爆発する。
威力はマニュアルで見た通り、原子力空母を撃沈寸前にまでするほどであり、そんな爆弾を落とされたビルは倒壊し始める。爆風はビルから50mは飛んでいるニコのバルキリーにも届いて思わず失速しそうになるが、何とか持ち直した。
「二発なら確実に原子力空母は沈められるな…!」
その威力を身で知ったキッテルは、倒壊していく高層ビルを見て呟く。
『こちらレベッカ2-1指揮官、敵要塞沈黙を確認! 要請に感謝する!』
「こちらクロウ〇一、標的をありがとう。引き続き、敵地上戦力の掃討を続ける」
標的をくれたレベッカ2-1指揮官に感謝した後、キッテルは得物探しを続けた。
たまに来る軽戦闘機や戦闘ヘリを落とす中、地上の側面を担当する部隊から、念願の航空支援要請がキッテルに来る。
『こちらタイガー、十時方向から連邦軍の増援部隊を確認! かなりの数だ! 航空支援を要請する! 缶切り隊か戦闘爆撃機は残ってないか!?』
「こちらクロウ〇一、自分が残っている! 不十分か?」
『クロウ〇一?*14 まぁ、とにかく要請する。既にマークしている。缶切り隊が来るまで出来るだけ掃討してくれ。オーバー』
「了解した、直ちに航空支援を行う。アウト。ロケット弾は一発も使ってないから残っているな。まぁ、十分に出来るな」
自分が居ると答えれば、側面の部隊は不十分だと判断された。
この指揮官を驚かせようと思い、全く撃つ機会が無かったロケット弾を使用する機会だと思い、キッテルは直ぐに現場へと急行する。
「本当に凄い数だな。それに防空部隊や制空部隊も居ない。レストランのバイキングみたいだ」
現場へと急行したニコは、敵機甲部隊の数は異常ではあるが、防空部隊や制空権を守る航空機や機動兵器が見えなかったので、これをレストランのバイキングに例える。
つまり取りたい放題で食べ放題と言うことだ。だが、ロケット弾を全弾使っても、地上の機甲部隊を殲滅するには足りなさ過ぎる。見るだけでも一個機甲師団規模はあるのだ。残りは缶切り隊に譲るしかない。
「悔しいが、私の腹では平らげられないな、あの数は。だが、出来るだけ食べてやる」
流石に全て平らげることは出来ないと呟くキッテルは、出来る限り敵を攻撃すべく、地上の敵機甲部隊に襲い掛かった。
彼らのレーダーに入るなり、凄まじいビームによる対空射撃が行われるが、キッテルは見えている様にその雨を躱し、両翼の九連装ロケットポッドを一気に地上へ向けて掃射する。
ポッド後方から排出ガスが噴き出す中、発射された五十四発のロケット弾は地上に居る敵機甲部隊を吹き飛ばした。余りの爆風の凄さに、敵機甲師団は半数の戦力を失う。前衛の機動兵器部隊は、バラバラの惨殺死体のような状態だ。
中々の威力であり、生前の世界で、天才発明家の弟に作って貰えれば良かったとキッテルは呟く。
「ハハハ! 凄いぞ! 前の戦争の時に、エルマーに頼めば良かったな!」
単機で三個旅団近くの機甲戦力を粉砕したキッテルは、爽快感に駆られて思わず興奮してしまう。
興奮する彼のバルキリーの左右より、缶切り隊とは別の攻撃機部隊が現れ、残っている敵機甲師団の掃討を始める。
「さて、もう残っている兵装は、元々ある物だけだな」
爆装を全て使い果たしたキッテルは、それらを一気に解除するボタンを押して機体を身軽にすれば、基地へと帰投しようとする。もうこちらが勝ったも同然であるが、既に連邦軍は刺客を差し向けており、その知らせはニコのVF-31Sにも届く。
『こちらコントロール! 戦闘に参加している全機に通達! 敵の新手だ! 一個軍団が降下してきた模様! エース部隊と思われる! 各機警戒せよ! 繰り返す!』
「…エースだと!? 要望に応じてくれたか!」
この作戦本部からの無線連絡に、キッテルは連邦軍が早々と要請に応じてくれたことを感謝した。
何所から来るかとレーダーとキャノピーを見ながら確認すれば、バルキリーに似た敵機がキッテルの機体に向かって来る。
その機体には、黒いグリフィンのノーズアートが施されており、キッテルのVF-31Sジークフリートを見るなり、胴体に搭載されているガンポッドを撃って来た。
オリジナル設定。
爆装パック。
可変戦闘機、通称バルキリー専用の作者オリジナルパック。
名前の通りバルキリーに爆装を施すパックで、空間戦闘用のスーパーパックと似たような物。
爆弾やら対地ロケット弾、あるいはミサイルを搭載したパックを付けるので、このパックを装備したバルキリーは重量の所為で機動力が低下する。
更に搭載量を増やすと、ファイター形態に固定される。バトロイド形態しか装備できないアーマードパックと同じになる。今までのパックと同じく任意で解除することが可能。
VF-25メサイアと、VF-31Aイカロスとジークフリート用がある。
無論、ファイター形態に固定されたり、バトロイド形態になれなかったりする。
第129地上駆逐戦隊 通称缶切り隊
ワルキューレ空軍の第1地上襲撃航空団に属する航空部隊。
主な装備はVF-25メサイアであり、その全てが爆装パックが施されている。
名前は大戦中のドイツ軍に存在した地上攻撃機Hs129から取った。
ワイルドキャット
連邦軍がワルキューレに対する蔑称。
ワルキューレの構成員の殆どが女性であることや、連邦軍に多大な損害を与えるために、
復讐異世界旅行記でも、連邦軍がワルキューレに対してそう呼んでいる。
ジェンソン・パーキンス
ブラックグリフィンの異名を持つ連邦軍のエースパイロット。
機体に、黒いグリフィンのノーズアートを施しているからそう呼ばれている。撃墜スコアは二十八機。
VH-7
連邦軍が鹵獲したバルキリーを真似て作った連邦製可変戦闘機。
オリジナルとは違って、ロボット形態と戦闘機形態しかなれない。機体は大きく、ロボット形態は18mと大型機。
VHとは、バルキリー・ハウンドの略称であるが、逆に本家に狩られまくっている。
7は最新鋭機であり、それまでは面白いように撃ち落とされていたが、ようやく7番目でVF-27ルシファー以上の戦闘力を有した。
ジェイソン・パーキンスが乗っているのがこのVH-7。
次回はエース対決です。