種族 ヒューマン
年齢 18
身長 188
体重 73
得物 刀風の剣 布に包まれた剣
外見 白金色の髪
白金色の目
本人曰く完成形の外見
備考 元神
「今回も面白いやつがそろっとるなぁ」
「ああ。そうだね」
「マグナ?やったっけ?どえらい美青年は」
「ああ。彼、なかなか面白いね」
「どういうことや?」
「戦闘能力は多分8人の中で一番低い。でもすごいのは剣筋が凄く綺麗なのと戦っていく中で倒し方を探っていくところだよ。恩恵をもらって、強い冒険者が仕込めばあっという間に強くなるね」
「ほぉ。これからに期待っちゅうことやな」
「うん。それで提案なんだけどマグナをアイズに仕込ませてみたらどうかな」
「あー。確かにええかもな。強い冒険者に仕込ませてマグナを成長させられるしアイズもマグナから何か学べるかもなぁ」
「うん。そういうことさ」
「ウチはええで。アイズ次第やな」
都市最強の一角を担うファミリアとなれば団員の数も多く本拠の建物も大きくて管理が行き届いている。部屋も綺麗で食事も美味しいし風呂も大きい。俺は一緒に入団した四人と先輩四人の相部屋に入れられ、昨夜は見回りをしているリヴェリアさんにバレないように騒いで楽しい夜を過ごせた。今は朝の4時半時。まだみんなはいびきをかいて寝ている所を武器を持ってこっそり一人で抜け出した。ここには自由に使える鍛錬場があるらしい。
鍛錬場に行くとやはり俺一人だった。まだ季節は春で空は若干暗い。俺は中央で片刃の刃を片手で、顔の前に握り手に力を込めた。俺が作ったこの剣には違う姿があるのだ。もっと美しい姿があるのだがまだその姿を露わにしないのだ。数分間、剣と格闘したがやはり駄目だった。まだ俺の力が足りないのだろう。諦めた俺は剣を素振りを始めた。すると鍛錬場の入り口に気配を感じた。
振り返るとそこには長い金髪で綺麗な金眼で美しい女性がいた。
「、、、綺麗」
そして彼女はそう呟いた。実際は一秒程の瞬間でも十分に感じられてしまった。
「おはようございます」
「おはよう」
会釈を交わすと俺は鍛錬場の奥へと移ってまた剣を振る。暫くそうしていると彼女が俺を呼んだ。
「あの、模擬戦、してくれませんか?」
「俺でよければ」
お互い向かい合って剣を構える。レイピアを扱う彼女は上級冒険者だろう。対峙して感じる気迫から違った。彼女は手加減しているのだろうがやはり強い。負けては挑戦し、負けては挑戦し、七回目に挑戦し始めた時本拠の鐘が鳴った。朝食の時間らしい。剣を納めて二人で食堂へ向かった。
食堂に入るとルームメイト達が俺を呼んだ。俺は礼を言って名残惜しそうに見る彼女と別れるとカウンターから朝食を受け取りルームメイト達が取っておいてくれた席に座った。
朝食を食べ終わり、食器を下げるとリヴェリアさんが俺を呼んだ。俺はリヴェリアさんに付いていくとやがて鍛錬場についた。鍛錬場には先程模擬戦をした女性とアマゾネスの双子の姉妹と狼人の青年がいた。
「今日から君に訓練係がつく」
リヴェリアがそう言うと金髪の彼女が俺の前に出てきた。
「さっきぶり。アイズ・ヴァレンシュタイン。よろしく」
「マグナ・アテルニトスです。よろしくお願いします」
俺はアイズから差し出された手を握った。
「他の奴等は訓練係ではないが手伝ってくれるらしいな」
「誰がそんなクソめんどくせえことするかよ」
狼人の青年はそう悪態をついた。随分口の悪い人だ。
「じゃあベートは何をしに来たのよ」
「そーだそーだ。誰も呼んでないぞー」
「うっせえ!クソアマゾネス!」
怒鳴るベートには目を合わせないようにする。アマゾネスの姉妹の一人が元気よく挨拶をした。
「私ティオナ!こっちがティオネ!よろしく!」
「マグナです。よろしくお願いします」
互いに挨拶をして訓練が始まった。訓練といっても戦い、負けたらまた戦い、たまにアドバイスをもらうだけのものだが。十数回の敗北を味わった時、剣を支えにして立ち上がる俺にベートが言った。
「もっと攻撃を見ろ。体術も混ぜろ」
端的であったがそれはアドバイスだった。ずっと睨むようにして見ているだけかと思っていたがアドバイスをしてきた。少し驚きながらも返事をして立ち上がった。それから徐々にベートからのアドバイスが増えていった。そしてもう何回目の挑戦か数えるのを諦めた頃、俺の振った鞘付きの剣がアイズを掠った。
目を見開いて驚くアイズ。アイズも本気じゃなかったし、手を抜きすぎたのかもしれない。それともたまたま偶然当たっただけなのか、理由は定かではないがアイズに掠った。
ベートはそれを見ると「やるじゃねぇか」とだけ言って鍛錬場を後にした。呆然として座り込んでいる俺にアイズが手を差し伸ばした。
「すごい」
俺はアイズの手を掴んで立ち上がった。
「今日の訓練はこれくらいにしよう。それとちょっと休憩したら冒険者手続きをしにいこう。リヴェリアに頼まれた」
アイズに連れられて久しぶりに街へと出た。来た時と変わらず街は賑わっている。そしえ俺達の正面には白い塔がそびえ立っていた。あれがバベルであの下にダンジョンがあるのだ。二人は特に会話もせず、バベルの中へと入り受付を始める。
受付が終わり、帰ろうとした時、何かが俺を見つめていることに気づいた。まるで終わったを品定めしているような酷く不快な視線。あまりにも不快で、せめて誰がそんな視線を向けているのか見つけてやろうと辺りを見回す。しかしそれっぽい人は誰もいない。
「マグナ?どうかした?」
「いや。なんでもない。帰ろう」
俺はアイズの手を引いて小走りで歩き出した。そして視線を感じなくなり、立ち止まった。
「マグナ?」
「バベルの上には何がある?」
「?いきなりどうしたの?」
アイズは質問の意図が掴めず首を傾げた。
「さっきからバベルの上から視線を感じて気持ち悪い」
「うんと、ヘファイストス・ファミリアのお店と神様が住む所があったはず」
だとすれば俺を見ていたのは神か。何をもってあんな視線を向けたのか甚だ疑問だ。考えていると美味しそうな匂いが漂ってきた。
「、、、ジャガ丸くん」
匂いとアイズの視線の先には一つの屋台。店員が一人でせっせと働いて何かを作っている。近寄ってみるとそれは揚げ物のようだった。
「、、、食べる?」
呆然と見つめるアイズに聞いてみた。
「いや!大丈夫、、!」
「遠慮はしなくていい。訓練もしてもらってまだ礼をしていない」
「じゃあ、お願い」
アイズの意思は脆かった。俺とアイズ二人揃って店の前に行く。気の良さそうな店員がどの味にするか尋ねてきた。
「小豆クリームで」
アイズが即答した。俺は何にしようか迷い、結局アイズと同じ味を頼み近くのベンチに座って頬張った。
「マグナ、ありがとう」
「ああ」
食べ終わった頃には空が赤く染まっていた。立ち上がって二人で歩き出す。相変わらず話すことはない。しかしこの無言が何故が心地よいものに変わっていた。