ハイスクールDevil castle×Dracula   作:二痔升

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連載は初投稿です。変なとこあったら言ってください。
以前の短編よりは読みやすくなっていればいいのですが…

1巻の終わりの方からの合流です

読み返そうとしたらどこに何書いたか探したりするの見づらかったのでサブタイに時間軸表記


1話 レイナーレ戦後~1巻終わり

(どうしたもんかなぁ…)

 

廃教会にて堕天使レイナーレを取り囲むグレモリー眷属一行を見ながら考える。

 

何故か3人だけで突撃してきたグレモリー眷属が居たから

当初の目的としては「堕天使たちにそれなりに疲弊させられた所で3人を助け高く売り込もう!」

と思ってたのだが、いざ来てみれば大して強くもないのにわざわざ一人だけで孤立する堕天使、

神父も御大層な売り文句の割には微妙なフリードとやらが一人と、それにすら数段劣るのばかりで傷らしい傷すら与えられてない。

最初に立てた作戦は破綻していた。

 

レイナーレと覗…兵藤先輩が戦った時には行けるか?と思ったが、

情愛のグレモリーの眷属が加勢もせず、タイマンをわざわざ見守ってるから俺が出るわけにもいかない。

…まぁこのままでも片方の目的は達成できるし、後回しでも別にいいか?

 

「イッセーくん! 私を助けて!この悪魔が私を殺そうとしてるの!」

 

おー、すげぇ媚びてる。

タネが割れた芝居をまたできるツラの厚さはすごいな。効果がないどころか相手を逆撫でするようなもんだと思うが。

 

「部長、もう限界っス…頼みま」

「ちょっと待ってもらっていいですか?」

 

あ、ダメだ、それは勘弁してほしい。仕方がないので声をかける。

俺が居た事に気づかなかったのか周りから困惑と警戒の反応が帰ってくる。

 

「すみませんね、突然。

他の誰かなら良かったんですけど、グレモリー先輩にだけは止め刺されるのは困るんですよ」

 

一方的に言いながらも、別に堕天使を助けに来たわけではないときっちり明言しておく。

 

「…どういう事か教えてもらえるかしら?」

「えぇもちろん。…おっと逃げるな」

 

周りが俺に気を取られてると思ったのか、レイナーレが逃げようとしたので、魔力で槍を作って投げる。

俺が逃がそうとしたと思われるのも癪だし、性犯…じゃない兵藤先輩。兵藤先輩以外はまだ警戒してるっての。

直接視界に入ってないのと大きく動いてないから無視してただけでお前が逃げるのは無理だって。

 

…ってよっぽど体力消耗してたのか、レイナーレはそのまま死んでしまったらしく、赤いソウル以外その場に羽しか残ってなかった。

大人しくしてれば説明の時間は生き延びれたのに。

 

「あー…すみません、先に説明するはずだったんですが…」

 

一応謝っておこう。今後の付き合いを考えればそういったポーズは大事だろう。

 

「別にそれはいいわ。それよりもさっきの魔力…あなた、ソーナの所の新人悪魔?にしては悪魔の気配を感じないけれど」

 

「いえ、自分は悪魔でも転生悪魔でもないですよ。魔力は生まれつきなんで先祖のどこかに悪魔が居たんでしょうけど。

 そして――」

 

先程死んだレイナーレから飛んできた赤いソウルをキャッチし、それから習得した光の槍を作り出す。

…ソウルの軌跡を目で追ったり、反応がないから悪魔でもソウルの視認はできなそうだな。

やっぱ『この世界』ではソウルを誰も認識できないと見ても良さそうだ。

 

「こんな感じで自分は周りの死んだ生き物の魂…みたいなモノからそいつの能力を得てるんですよ」

「「「魂!?」」」

「ちょっと待って!あなた魂を操作できるの!?」

 

魂というワードへの反応は流石にデカい。

神器なんてものがある以上は当然だが。

 

「…?あの、部長、魂を操れるとどーにかなるんです?確かにさっきの光の槍が使えるのはすごそうですけど」

 

「イッセー、魂は神器とも密接な関係があるのよ。つまり神器を抜き取ったりだとかも―」

「なっ!?」

「そこまではできませんよ。

 自分は感覚的に魂って言っちゃってますけど、死んだ後の残留思念…とかの方が正しいんでしょうかね?

 まぁ自分にできるのはその魂モドキでそいつの得意能力のコピーと、他人の神器を無理やり入れた後付を取り外す程度です」

 

少し食い気味に言って、レイナーレのソウルから取り出した緑色の光…アーシア・アルジェントの神器をグレモリー先輩に渡す。

というかそういう風に思われるのは想定内だけど、神器抜き出されて死んだやつが居る時にそういう話をするなよ…堕天使と同じに思われるのも嫌だしちょっと睨まれたぞ…

まぁこっちも100パー全部本心から本当の事言ってるわけでもないが。

 

「で、先程の説明ですけど、自分はその魂を回収して強くなりたいんですけど、滅びの力とやらで攻撃されると多分その残留思念ごと消されそうだな、と思った次第です。

 後ろ盾すら持たず他人の神器奪おうとする、殺しても恨まる事すらなさそうな堕天使なんて今後いつ現れるかわかりませんし」

「そう、わかったわ。できればもっと詳しく話を聞きたいのだけれど…」

 

「それは構いませんが、もう遅いですし明日とかにしません?悪魔じゃないんで遅い時間はキツいんですよね。

 そちらもやることがありそうですし…」

 

アーシア・アルジェントの遺体に目をやる。

 

「えぇ。明日の放課後が開いてるならそれでどうかしら?貴方も駒王学園の生徒みたいですし?」

 

あ、向こうは俺の事知ってると思ってたが知らないのか。制服で来てよかった。

 

「えぇ。そちらの塔城さんと同じクラスの惣間正二(そうましょうじ)です。」

「……。」

 

俺が現れてから塔城さんに見られてたはいたが…ジト目で睨まれてしまった。いや、説明丸投げしたようにも思えるけど、身内からの情報なら裏取る必要ないからいいと思ったんだ。

…明日何か菓子でも渡しておこう。

 

「あーっと…ではまた明日」

 

そそくさと逃げるように廃教会を後にする。第一印象が大切だからかっこよく決めたかったんだが…

 

***

 

翌日早朝、旧校舎のオカルト研究部部室

 

リアス・グレモリーによる招集により、兵藤一誠やアーシア・アルジェント、他眷属たちも集まり

リアスがケーキを出現させたのを契機にアーシアの部員加入歓迎会が始まっていた。

そして――

 

「さて、食べながらでいいから報告をしてもらおうかしら。」

 

「報告?って何のです部長?」

 

一誠がケーキをかじりながら、頭にハテナを浮かべて聞く。

 

「私はアーシアにつきっきりでイッセーは怪我人だったでしょう?

 その間3人には昨日の惣間正二くんの調査をお願いしてたのよ。堕天使の時のように何か企んでたら困るもの。」

「なるほど!さすが部長っす!」

 

リアスは笑みを浮かべながら答え、その答えに合点がいった一誠がリアスを称賛する。

 

「それでは私から。」

 

朱乃が報告を始める。

 

「古い退魔師の家名と名前の音が一致しまして、そこにあたりをつけて調べたところ、なんでもその一族は魔を取り込む秘術を用いていたとか。

 彼はその一族の末裔と考えると悪魔の気配をさせずに魔力を用いていたのも納得できますわ。

 あと、伝手で調べてもらったところその一族は最盛期は五大宗家と肩を並べていたのに、魔と通じたからか退魔師たちから批判にあい、

 今はかろうじて文献に名前が残る程度にまでなってしてしまった、とか」

「なるほど、その様子だと力を得たいのは建前や嘘じゃなく本音なのでしょうね」

 

「では次は僕から。 とは言っても戦果は住所だけでほぼゼロですね。

 昨日彼の後を追いましたが、誰にも会わずまっすぐマンションに帰宅してそれから出入りなし、訪問者もなし、

 彼の家のメイドさんがゴミ出しに出たくらいで――」

「メイド!?」

「予測できたけどちょっと声が大きいよイッセーくん……」

「これが落ち着いてられるかよ! あの白髪ヤロー、メイドさん侍らせてるのかよ!

 くそっ、やっぱイケメンは皆敵だ!」

「あはは……とりあえず現時点では堕天使や教会の接触は見受けられないという事で」

 

一誠のリアクションにその場も笑いながら木場の報告が終わる。

 

「最後は私、の前に『僧侶』からの報告です」

 

多めに切り分けられてた自分の分のケーキを既に完食していた小猫が報告を始める。

 

「悪魔と血縁がある可能性をあたっても、そうま、という名前に一致する記録は悪魔の方にはないそうです。

 …少なくとも現存する悪魔とはどこも繋がりはないかと。」

「悪魔と繋がりがあれば安心なのだけれどね…」

 

「あと私の方の伝手には副部長の言っていた家に心当たりがないか聞いて回ったんですが、

 名前すら聞いたことがない、と

 退魔師一族としての活動はここ数百年はなかったものと思います。

 他は一昨年中等部に転校とか白髪は事故で髪の色が変わった、などの学校での噂話くらいですね。」

 

「……ふぅ、とりあえず現状敵ではないみたいだし、このまま悩んでも埒が明かないわ。

 放課後に来てもらってそれから本格的に、といったところね。

 今朝はもうそろそろ学校も開くしこれで解散にしましょう。みんなお疲れ様。

 あと小猫は放課後彼を呼んできて頂戴ね。」

「はい」

 

***

 

「…というわけで放課後大丈夫です?」

「持ちかけたのはこっちだし開けてあるよ。」

 

学校に来てみれば塔城さんの方から話しかけられた。別に機嫌が悪い感じもなさそうだ。

 

「しかし朝からケーキとはね。迷惑料に、と思ったけどいらなかったかな。」

 

機嫌取りに使おうと思ってた手提げ袋いっぱいの菓子を見る。普段甘そうなのばっかり食べてるからそれ系しか持ってこなかったんだよな。

 

「…くれるならもらいます。」

 

手を出されたから袋ごとあげると、さっそく一つ取り出して食べ始めた。どれだけ甘いもの好きなんだか。

それよりも朝からケーキか…メール送って他のタイプのを買っておいてもらった方がいいか。

 

 

そして放課後、塔城さんに連れられ旧校舎に向かう。が…

 

「ちょっとだけ待っててもらえないかな?もうすぐ着く予定だから」

「何が…ですか?」

「手土産買って来てもらっててさ。悪魔のルールは知らないけど手ぶらで行くよりはいいかなって」

 

外に出てから塔城さんを止める。少し待ってると、うちのメイドが駒王学園の高等部の制服姿でやってきた。

 

「すみません、遅くなりました。」

「いや、そこまで遅くない。ありがとう。

 …で、なんで制服で?」

「もちろん騒動を避けるためですよ。」

 

メイドから買って来てもらった箱と袋を受け取りながら聞くと、答えてくるっと一回転する。

…自分の趣味だろうに。

 

「あ、塔城さん、これうちのメイド…というかメイド型ゴーレムの方が正しいか」

 

ソウルに魔力で肉付けしたからゴーレムとはちょっと違うと思うが、他に良い説明も浮かばないし。

 

「塔城様、ですね。うちの若がお世話になっております。」

「どうも(若…?)」

「気にしないで、テレビで変な言葉インプットしただけだから」

「では私はこれで」

 

メイドを帰らせてから再び旧校舎に向かう。

 

「ここの2階の奥です」

 

後をついて行きながら旧校舎の中を見る。

木造で古い感じを装っているが、おそらく表面だけなんだろう。

隙間風やきしむ床などもなさそうだし、魔王の妹の根城用にしっかりリフォームしてるんだろうな。

 

「あら、早かったわね。

 私の城、オカルト研究部へようこそ」

 

2階に上がったところで奥の部室に入ろうとしているグレモリー先輩たちとかち合った。

お互い学校終わってすぐだから当然か、むしろこれで向こうだけ先について待ち構えてたりなんかしたらそれだけのために授業サボった可能性すらあるわけで。

 

「こんにちはグレモリー先輩。これ、つまらないものですが…

 こっちがケーキで、今朝食べていらないって人にこっちは煎餅」

「そんなの気にしなくて良いのに…でもせっかくだからお茶しながらにしましょうか」

受け取りに来てくれた木馬先輩に渡して、オカルト研究部部室に入る。

 

「やっぱりアーシアの入部した時に、大きいテーブルを準備しておいてよかったわね」

「ふふ、そうですわね。

 どうぞ、粗茶ですが」

「ありがとうございます。」

勧められたグレモリー先輩の真正面の席に着き、その隣に座る姫島先輩からお茶を受け取る。

…俺の隣が塔城さんと木場先輩なのはいざという時に取り押さえられるようにしてるんだろうか。

 

「さて、惣間正二くん、それじゃ昨日の続きだけれど」

「と言っても、自分は昨日言った通り残留思念集めて自己強化するのが目的なだけなんで、

 それ以上何を言えばいいか…」

「じゃあこちらからの質問に答えて頂戴。

 まず、昨日あの場に居たのはなぜ?」

「ですから力を得るため、ですよ?」

 

「…質問を変えるわね。あの時間に廃教会での戦いに居合わせたのはどこから情報を知ったの?」

「あぁ、そういう事ですか。すみません。

 単純に悪魔と堕天使が同じ土地に居るんで争いがあるだろう、とビデオカメラをお互いの陣地に置いてただけです。

 で、堕天使にカチコミかける悪魔が見えてそれで…って感じですね」

「そう。申し訳ないのだけれど、今後戦闘がありそうならそちらに情報は渡すから悪魔の方のは外してくれないかしら?」

「わかりました。」

 

陣地に設置したカメラは外しますよ。

 

「次に、貴方が力を得てしたいことって何なのかしら?」

「うーん、特に力を求めてしたいこと…って無いんですよね。

 力はあればあるだけいいけど、過剰に力を求めて殺傷しまくって、そこから芋づる式に恨みを買うのなんて真っ平御免ですから。

 本気で必死こいて力を求めるなら、自分の能力の場合全力で争ってる最前線みたいな場所にでも行かないといけないでしょうし。」

 

真正直に、おめーら悪魔を日本から追い出したい、なんて言えないしな…

まぁ嘘はついてないから、違和感がないといいんだが。

しかしこの質問、どういう目的なんだろう?

 

「ただ、今回のような出来事があるのを無視できるほど欲がないわけでも無いんですよね。

 今日の自分の目的としては、

 グレモリー先輩たちが今後相手の殺害をする可能性がある場合の戦闘への、同行の許可が貰えれば御の字かな、と。

 もちろん、それに見合う動きなり、それ以外にも雑用の手伝いなりで利益への対価は支払うつもりです。

 心配なら契約書でも書きましょうか?」

 

質問に答えるって言っても何でも許してプライベート根掘り葉掘り聞かれるのも嫌だし、こっちから話を動かすか。

グレモリー先輩の反応を伺いながら話すと、契約書を話に出した時にはいい反応だったし、いけるか…?

 

「…事前に調査したところ、貴方が没落した退魔師一族の末裔かもしれないと思ったから、名を高める為に私たちを狙ってるんじゃないか、なんて思ってたのよ。」

「なるほど、まぁ自分らは嫌気がさして出てきた方なんで、わざわざあんな家の為に行動しようとは思えませんね。」

 

警戒されてたのか。家バレくらいなら向こうは五大宗家と繋がりがあるから、そこ経由で警戒も予想の範疇だが、後でビデオでどこまで把握してるかチェックしないと。

しかし仮に名を挙げる為にしても、それなりに力があるとは言え成人前の悪魔襲ったところで大したモンじゃないと思うが…

魔王に喧嘩売る事しか出来ないんじゃないか?

それとも自意識過剰なのか。

 

「堕天使の一件があったから警戒してたけど、杞憂だったみたいね。

 惣間正二くん、いえ、今後同行するつもりならショージと呼んでもいいかしら?」

「ソーマでもショージでもどちらでも呼びやすい方でどうぞ。」

「そう。ならショージ、

 貴方悪魔になるつもりはない?」

 

グレモリー先輩の気配が変わった。

小学生ならリアス式海岸とか名前でいじられそうな乳のでかい赤髪の人間みたいに見えてもやっぱり悪魔なんだなぁ…

 

「お断りします」

 

「あら、どうして?」

「自分には悪魔になることの利点がないので」

「んだと!」

「イッセーさん!?」

 

うおー、びっくりした。隣のアルジェントさんまで驚いてる。

さっきまで話についていけそうにないからか蚊帳の外状態だったのに急に割り込んできたな…

流石にこっちに向かってきて胸ぐらつかむ、とかもなくその場で立ち上がっただけだが。

 

「テメェ部長のお誘いを断るってのかよ!」

「そりゃ利点より損の方が多いんですから断りますよ」

「イッセー、落ち着いて。」

「けど部長!」

 

「確かに兵藤先輩みたいに魔力も何もない人間から悪魔になるって言うんなら得の方が大きいでしょうけど、

 俺は今この時点で魔力もありますし、寿命だって悪魔ほどじゃないけど混ざりもんなんで人間よりは長いし、急いで延命する必要もないですし、

 今後悪魔と同行して光を使う相手と対峙する可能性を考えれば光が弱点になるのは痛手としか思えないかと」

 

なんか今後の付き合いが不安になるが、グレモリー先輩がなだめている間に細かく説明する。

いつの間にそこまでリアス・グレモリー信者になったのかわからんが、変にこじれるのも困るし。

まぁこれだけ説明した上でなお噛み付くなら無視するしかないが。

 

「けっ…いいよな、イケメンは」

 

は???なんでそこで顔の話が?

 

「ショージくん、イッセーくんは将来上級悪魔に昇格して、眷属を女子で埋めてハーレムを作るのが夢なんだよ」

「はぁ、そうなんですか」

 

そういやそんな事、悪魔になったのを告げられた時に言ってたような。

しかし眷属にするってことは、悪魔の勢力増やす為に人間なり妖怪なり地球のものを奪って悪魔にするんだよな?気に入った人材を奪う悪魔と一緒の事をさ…

しかも将来的にはレーティングゲームに参加させたり冥界の戦力にするんだろ?

堕天使に騙されて殺された元人間の考えとは思えんな。

 

「そうね、そういった転生後の話も話しておきましょうか」

 

木馬先輩の補足やグレモリー先輩の話を聞きながらさっきの話を再度考えたが…

なんだ?考えてもわからん。

転生悪魔になるのを断る=悪魔にならなくてもハーレム作れる自慢、って思われたとか?

…ちょっと考えすぎな気もするがさっきの言動だとそれ以外が浮かばない。

と言うか悪魔にならなくても顔が良くなくても金なりなんなりでハーレムなんか作れるだろうし、悪魔にならないとハーレムが作れない、と思ってるやつが悪魔になっただけでハーレム作れるとも思えんが。

 

しかし昨年、中等部でも話題に挙がる程度に暴れてたくせに、女の子に好かれてハーレム作りたいとか思ってたのか?

最初から好かれるような行動しろよ。

あと顔で難癖つけてるけど、兵藤先輩の顔自体は割といい顔じゃねぇの?

いっつも行動ともにしてるお仲間を見てみろよ…

相対的にいい顔になっておきながらモテないなら顔以外が問題だからだろうが。

 

「…というように、光が弱点になるだけじゃなくて他にも利点があるのよ?

 もちろん貴方に下僕になるのを強制するつもりもないし、ならないと同行させない、なんて言うつもりもないわ。

 ただ転生悪魔になると光が弱点になって損するだけ、と思われるのは下僕が居る悪魔としては見過ごせないから。」

「そうですね、なりたくなった時にはお願いします。」

 

まぁなるわけないけど。

悪魔の仕事とかやって悪魔に利益を出したくないし。

さっくり辞められるなら一時的に信用目的でなる、ってのもありだけど無理だし。

 

 

 

「…とまぁそんな感じでグレモリー先輩らと接触して、同行の許可もらえそうなくらいですね。

 会長の方は裏では出張らなようなのでまだです。

 既にグレモリー先輩経由でそういう話がもう行ってるとは思いますが。」

 

グレモリー先輩との話し合いが終わって夜、報告をする。

 

『そうか、何にせよくれぐれもこちらとの繋がりを気取られないのを第一に行動しろ』

「それはわかってますよ。

 しかし本当に今年から駒王学園で大きな騒動の始まりが起こるんですか?

 3年目でやっと堕天使と小競り合いがあっただけですし…仮にあったとして本当に学園に取り入った方がいいんですかね?あの程度の力じゃ騒動から外されて終わりでしょう。

 そりゃ他のルートよりは楽そうですけど」

 

ふぅ、とため息をつく。

 

『俺はあの人の占いが外れたのを見たことがない。何も出なかった事ならあるがな。』

「そりゃ俺も見たことないですけど、グレモリー眷属がそんなに逸脱した実力持ってなさそうなんで大きい騒動に乗れるとは思えません。

 仮にうまいことそんな騒動に乗れたとしても、悪魔の巣での騒動が悪魔を追い出す素材になるとは思えませんよ?

 あいつら自分らの客が悪魔とつながってるから、って殺されても動じないですし。」

 

レイナーレの騒動の少し前を思い出す。

 

『…あまり感情的になるなよ?糾弾の材料集めと思っておけ。』

「いや、別に感情的にはなってないですが。

 知らない人ですし」

『はぁ…お前はそういうやつだったな』

 

呆れた声が聞こえた。

そういう義憤が生じるタイプは暴走しそうだから俺がここに居るんじゃないのかな。

 

『話を戻すが、お前の懸念もわからないでもないが、今年度一月もせず神滅具持ちに悪魔も堕天使も癒せる神器持ち元シスターだろう?

 今後それ以上の何かがある可能性の方が高い。』

「そうですけど…

 とりあえず報告は以上です。」

『了解した。』

「では俺はグレモリー先輩に契約書作るんでこれで」

『しかしここでまで先輩呼びか?』

「いざって時にボロ出すわけにもいきませんから」

 

さて、契約書だが…

あんまり凝ったり契約の不備をつけるような内容にしても、学生悪魔から巻き上げれるのなんて大したことないだろうし、むしろ余計な変な反感を買うだけ。

お互いの過干渉や強制ができない程度の内容にすべきだろう。

 

 

 

「あら?必ず戦闘に同行させろ、とは書いてないのね?」

 

翌日の放課後、再びオカルト研究部に行って契約書を提出すると、そんな事を言われた。

 

「体調には気をつけてますけど、体調不良で出れないなんて場面があったら、必ず困りますからね。」

 

「そうね。

 あとは…昨日の内容と、それに追加で同行した戦闘での裏切り禁止ね。

 そういえば日中は部活の手伝いしてくれるのよね?入部届は要るかしら?」

「運動部の助っ人頼まれることもあるんで入部はナシの方向でお願いします。」

 

男子生徒が少ないからなぁ…

聞くところによると、昨年誰かさんたちの行動のせいで高等部からの新規入学を減らしたらしいし。

 

「そう、じゃあ改めてオカルト研究部へようこそ、ショージ」

 知ってるだろうけど眷属を紹介するわね。まずは…」

 

「姫島朱乃ですわ。部長の女王の他に、副部長もしてるから困ったことがあったら言ってくださいね。」

「よろしくおねがいします。姫島、って事はもしかして」

「うふふ。どの家の事を言ってるかわかりませんが、私の名字とは別件ですわ。」

 

うふふ、って言いながら不快ですオーラ出す人リアルで初めて見たよ…

 

「僕は木場祐斗。眷属じゃなくても男性が増えて嬉しいよ。」

「よろしくおねがいします。苦労されてるんですね…」

「苦労とはちょっと違うけど、どうしても女性が多いところに男一人だとね。」

 

「……塔城小猫。」

「よろしく、って言っても毎日会ってるけど。」

「…ですね」

 

「はじめまして、アーシア・アルジェントです。」

「よろしくおねがいします。そういえばそっちからは初対面になるんですね。

 あ、神器の方は大丈夫でした?」

「神器…あ、大丈夫です!その節はありがとうございました!」

「それはよかっ」

「兵藤一誠だ!よろしく!」

「よろしくおねがいしますねー」

 

アルジェントさんと話してたら予想通り兵藤先輩が割って入ってきた。

わかりやすいなぁ…

 

「もうイッセー、これからショージは貴方の後輩なのよ?仲良くしなさいな。」

「はい部長!」

 

はいって言ってんのに全然言うこと聞く感じがしない…

まぁ俺もこっちからするつもりはないけど。

しかしグレモリー先輩は問題児の手綱握れるタイプじゃなさそうだな。

 

「んじゃ早速!何を手伝いましょう?」

 

さっきまでのやる気が削がれる空気を切り替える為に、気合を入れてグレモリー先輩に尋ねる。

 

「…今は特にないわね。」

 

結局その日は閉校時間まで部室でダラダラ過ごした。




>ソウル
悪魔城シリーズの暁月の円舞曲や蒼月の十字架を知らない人にはなんじゃそれって感じですが、敵の能力を扱えるドロップアイテムとでも思ってもらえれば

赤いのは射出武器の系列、サブウェポン枠だからです

>魔力で槍
元ネタは暁月の円舞曲のウイングスケルトンという敵のソウル
OPイベントで手に入る序盤から使いやすい能力というイメージなので登場させた

>レイナーレ
原作でも死んだのでソウルにするのに抵抗がなかったです
堕天使か名前表記にするかは迷いましたが私の光は特に、って言ってたので名前に

レイナーレ
光の槍を投げる
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