ハイスクールDevil castle×Dracula   作:二痔升

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おまたせ
苦戦したんで遅くなりました



補足入れ忘れ追記


28話 11巻開始~中級昇格試験前

サイラオーグさんとの試合やら、学園祭やらが終わり、しばらくした日、深夜の時間帯に兵藤先輩の家に来るように連絡が。

よっぽど重要な案件のようで、魔王サーゼクスも来るらしい。

 

…どうでもいいけど、深夜に自分の家に他人を上げるのって嫌だよなー。

一応、悪魔関係の時は転移先やら何やら、兵藤先輩のご両親には邪魔にならないように・会わないように、って家の構造になってるらしいが…

 

「さて、先日も本人には伝えた通りだが…改めて。

 イッセーくん、木場くん、朱乃くんの三名は数々の殊勲を挙げた結果、私を含めた四大魔王と上層部の決定の元、昇格の推薦が発せられる」

 

パチパチ…

俺のした拍手の音だけが虚しく響く。

しなくていいのかよ。めでたい話なんじゃねぇのかよ。

気まずい。

皆の視線が痛い。

アザゼルはニヤつくんじゃねぇ。楽しそうに酒飲みやがって…

 

「昇格なのだが…本来、殊勲の内容から見ても中級を飛び越えて、上級悪魔への昇格が妥当なのだが、昇格のシステム上、まずは中級悪魔への試験を受けてもらいたい」

 

実力は上級悪魔ってずっと言われてたもんな。

速く上がってくれないと下は困るだろう。

 

「殊勲だけ考えりゃ上級悪魔になってもおかしくないほどなんだが…悪魔業界には順序があるらしいからな。

 特に上がうるさいみたいでな、お前らに特例は認めてやるが順序は守れとさ。

 ま、とりあえず中級悪魔になって、少しの間はそれで活動しろ。

 そのうち再び上から上級悪魔への昇格推薦状やらが届くはずだ。

 なぁに、どうせ殊勲は足りてるんだ。中級の間はゆっくり上級悪魔になった後の計画期間ってことにすりゃあいい」

 

そう言ってアザゼルは再び酒を呷る。

 

「ちゅ、中級とかじょ、上級悪魔…っスか!

 お、俺にそんな資格が…?」

 

修学旅行からずっと言われてない?

そこまでキョドる?

 

「うむ。テロリストと悪神ロキの撃退は大きな功績だ。そして、先日のバアル戦でも見事な戦いぶりを見せてくれた。

 何よりもイッセーくんは冥界の人気者『おっぱいドラゴン』でもある。

 昇格の話が出るのはおかしくないんだよ」

 

けどおっぱいドラゴンはグレモリー…というかあんたの、魔王サーゼクスのプロデュースじゃないんですかね?

 

「昇格推薦おめでとう、イッセー、朱乃、ユート。

 あなた達は私の自慢の眷属だわ。本当に幸せ者ね、私は」

 

…そう言えば推薦、か。

推薦もらえない下級悪魔なんかうじゃうじゃいそうだ。

やっぱコネなんだなぁ…

 

グレモリー先輩のお祝いの言葉を皮切りにみんな口々に祝っていく。

 

「他人事みたいに言ってるが、今回の三人以外も昇格の話が来るのは時間の問題だからな?先に目立った能力を持ってるヤツに話が来ただけだ。

 お前ら全員でやってきた事は大きいからな。強さ…っつーか各個人のポジションにおいての働きは上級悪魔クラスだからな。

 誰か一人が中級に昇格する前に、全員上級悪魔クラスの実力を身につけたチームなんて滅多に居ねぇんじゃねぇか?」

 

木場先輩と姫島先輩が立ち上がり、魔王サーゼクスに一礼する。

 

「この度の昇格のご推薦、まことにありがとうございます。身に余る光栄です。

 リアス・グレモリー眷属の騎士として謹んでお受け致します、魔王サーゼクス・ルシファー様」

「私もグレモリー眷属の女王としてお受け致します。この度は評価していただきまして、まことにありがとうございました」

「イッセーくんはどうだろうか?」

「もちろん、お受け致します!本当にありがとうございます!

 …正直、夢想だにしなかった展開なので驚いてますけど、目標のために精進したいと思います!

 リ…部長にも応えられて俺も満足です!」

 

…昇格するときの試験って言葉遣いとかで減点されねーのかな?

 

「おやおや、イッセーくん。私の手前でもリアスの事は名前で呼んでくれてかまわないよ」

 

これが助長するんだろうな。

 

「いえ、しかし…」

「ハハハ、むしろぜひ呼んでくれたまえ!私も嬉しいし、見ていて幸せな気持ちになれる」

「も、もう!

 お兄様!茶化さないでください!」

「いいではないか。なぁ、グレイフィア」

「私風情が分に過ぎた事など言えません。

 …ですが、この場の雰囲気ならば名前で呼び合っても差し支えないかと」

「グレイフィア…お姉様まで…」

 

深夜なのに元気だな…

コント番組の放送見てるみたい。

 

「よし、それならばついでに私の事も義兄上と呼んでくれて構わない!

 いや、呼びたまえ!さぁ――」

 

スパァン、とハリセンの音が響く。

 

「サーゼクス様、それはこの場ではやりすぎです。

 …いずれ。

 いずれでよろしいではありませんか」

「そ、そうだな。性急すぎるのがグレモリー男子の悪いところなのかもしれないな。

 すまないね、イッセーくん。まだキミの気持ちも落ち着いてないだろうに」

「い、いえ…母さんからも孫がどうとかずっとイジられてるんで。

 あはは…」

 

兵藤先輩…笑い話のつもりかもしれんがそれは餌だぞ…

 

「孫…!イッセーくんは子供が出来たら人間界で育てたいか、冥界で――」

 

ほらな。

 

…と、その言葉に反応して、

 

「…孫…赤ちゃん…」

 

ここの誰にも聞きとれないような声で、塔城さんが呟く。

学園祭終わってからずっと調子悪そうなんだよな。上の空、というか…

 

「あー、将来の話はまた今度にしてくれ。それより先に中級悪魔昇格試験だ」

 

アザゼルがサーゼクスの話を切る。

 

「来週、イッセー、朱乃、木場の三人は冥界で中級悪魔昇格試験だ。それが一番近い試験日だからな」

「来週ですか…短いですね」

「中級悪魔の試験って、確かレポート作成と筆記と実技でしたわよね?

 実技はともかく、レポートと筆記試験は大丈夫かしら」

「筆記は朱乃や木場の学力を考えりゃ問題ないだろ。

 悪魔の基礎知識やそれの応用問題、それとレーティングゲームに関する事が出題されるが、今更だろうしな。

 レポートは…何を書くんだ?」

 

アザゼルがグレイフィアさんを見る。

 

「試験の時に提出するレポートは砕いて説明しますと、『中級悪魔になったら何をしたいか?』という目標と野望をテーマにして、『これまで得たもの』と絡めて書くのがポピュラーですね」

「…なんか人間界の試験みたいですね」

「倣ってんだろ?」

「あぁ。中級悪魔に昇格する悪魔の大半は人間からの転生者なのだよ。

 そのため、人間界の試験に倣ったものを参考にして、昇格試験を作成している」

 

…悪魔の昇格試験に人間の試験を採用するほど、人間の転生者は多いのか。

あー早く潰したいなぁ。

 

「ま、何はともあれ、レポートの締め切りが試験当日だからそれを優先だな。

 だがイッセー!お前はレポートと並行して筆記試験のための試験勉強だ!

 基礎知識はともかく、一週間で応用問題に答えられる頭に仕上げろ!

 安心しろ、お前の周りには才女才児がなんでもござれ状態だ」

 

兵藤先輩のお勉強にグレモリー先輩と姫島先輩、木場先輩が名乗りを上げる。

…グレモリー先輩と姫島先輩を一緒にしたら進みが悪くなりそうなんだが。

 

「えーっと、それで実技の方はどうしたらいいんですか?」

 

兵藤先輩がわけのわからん事を言い始める。

アザゼルどころか、その場の誰もが何いってんだ?って感じ。

 

「必要ないんじゃないか?」

「え…?でも、俺的に一番得点を稼げそうなところなんで、ぜひともトレーニングとか欲しいところなんですけど!」

 

中級試験だっつってんだろ?

上級悪魔クラスの実力あるって何回言ってもらいたいんだよ…

点が稼げるったって、それ用のトレーニングした後と現段階で何点違うんだよ。

 

「あのー…恥ずかしい話なんですけど、もし落ちたらどうなるんですか?

 推薦取り下げですか?」

 

兵藤先輩は実技のトレーニングしないのがよっぽど不安らしい。

 

「いいや、そんな事はないよ。

 一度挙げられた推薦は、仮に来週の試験で落ちても取り下げられたりはしないよ。

 …それに、私はイッセーくんが次の試験で合格すると確信しているからね」

「!

 俺、がんばります!絶対中級悪魔になってみせます!

 そして、いずれ上級悪魔にもなります!」

 

操縦うまいなぁ。

 

「そう言えばレイヴェル。例の件、承諾してくれるだろうか?」

「もちろんですわ、サーゼクス様!」

「例の件ってなんですか?」

「うむ。レイヴェルにイッセーくんのアシスタントをしてもらおうと思ってるのだよ。

 いわゆるマネージャーだね。

 …イッセーくんもこれから忙しくなるだろう。人間界の学業でも、冥界の興行でも。

 グレイフィアはグレモリー眷属のスケジュールを管理してるが、それでも身はひとつだ。どうしてもまかなえきれない部分も今後増えるだろう。特に細かい面で。

 それならば、今のうちからイッセーくんにはマネージャーをつけるべきだと思ってね。

 そこで冥界に精通し、人間界でも勉強中のレイヴェルを推薦したのだよ」

 

…もう建前とか忘れ去られてんのかな。

それか相手が勉強中とかどうでもいいから妹婿の養育に使ったろ、って事かね。

 

「学業…そうだ、中間テストもあるんだった!べ、勉強あんましてねぇ!」

 

しなくていいんじゃねぇの?どうせ悪魔社会に進出していくんだろうし、こっちの学歴なんて何になるんだよ。

 

「さっそくで悪いのだが、レイヴェル、中級悪魔の試験についてイッセーくんをサポートしてあげて欲しい」

「わかりました。このレイヴェル・フェニックスめにお任せくださいませ。必ずやイッセー様を昇格させてみせますわ!

 早速、必要になりそうな資料などを集めてきます!」

 

三人が一緒に勉強するって言ってたのはガン無視かよ…

つーかフェニックスさんの中間テストはどうでもいいんか?

 

「レイヴェルにとっちゃ、将来の自分の生き方にも大きな意味を持つからな、お前の昇格は」

 

走り去るレイヴェルを、感心した様子でぼーっと見てた兵藤先輩にアザゼルが核心には触れず解説する。

実質言ってるようなモンだけどな。

しかしまぁ、確かに建前の学業とかよりも力を入れるべき点ではあるんだろう。

母親も眷属にするように圧をかけてきてたし、兵藤先輩には速く上級悪魔になってもらった方が都合がいいんだろうし。

 

 

 

中間テストだからって部活は休みでも修行に休みはない。

部室の閉鎖もされてないから旧校舎は使えるし。

まぁ俺が強要したんじゃなくて、本人が止めないって言ってるんだけど。

でもなぁ…ここのところ明らかに調子は悪そう。

体を魔力で走査したりして体調確認とかはしてるんだけど、異常は見つからない。気の方も変化なし。

 

「つーわけで休もう」

 

休みはない。なんて言った直後だけど体調悪いときは休んだ方がいいだろうし。

以前の事もあるから過労を疑ってしまう。

 

「…でも…」

「確かに、一日休めば取り戻すのに三日かかる…なんて言うけど、それで体壊したら意味ないでしょ。

 …もしも俺が師匠ぶって、仙術色々詰め込んだ影響が出てきて…それが悪化して、塔城さんが俺に師事したのを後悔する、なんて事になりでもしたら――」

「そんな事はないです!」

「そう?

 俺が師匠で大丈夫?今でも塔城さんの不調の原因わかってあげられてないけど」

「大丈夫です」

 

よし。言質はとった。

 

「じゃあ師匠命令ね。今日は休むように」

「…」

 

ジト目で睨むような塔城さんを無視して電話をかける。

 

「もしもし?グレモリー先輩ですか?今日、塔城さん休ませますんで。悪魔の仕事の方も…

 あ、そうですか。そっちもそのつもりで…はい、それでは。

 つーわけで今日はしっかり休もう。家まで送るわ」

「…そこまでしていただかなくても」

「じゃあストーカーみたいに後ろからついていこう」

「…はぁ…何がじゃあ、なんですか」

 

…うーん、過干渉すぎたか?

でも何かあってからじゃ遅いしなぁ。

 

 

 

「ちゃんと食事とかは取ってる?」

 

帰り道、ふと思い立って聞いてみる。

 

「?

 えぇ、取ってますけど…」

 

何言ってんだこいつ、みたいな目で見られる。

まぁ部活どころか、クラス…いや、学園中でも(俺と)食事量一、二を争うだろうヒトに聞いてるわけだし。

でもそうじゃなくて…

 

「ただ食べるだけじゃなくて食事ね。

 栄養バランスの偏りとかそんなのが原因かなと思ったり。

 よくお菓子食べてるイメージあるし」

 

肉体的な原因としてはこれくらいしか思い浮かばないんだよな。

精神的なものは…まぁ、なくはないんだろうけど、流石にそこまでは踏み込んでケアするには早いだろうし。

 

「…それは…

 取れてない、かもしれません」

「んじゃ俺が作るよ」

「えっ…」

 

あ、やっべ、まずったかな…

 

「ごめんなさい、家に何もなかったかも…」

「あ、あぁ、それなら大丈夫。俺色々持ち歩いてるから」

 

そっちか…

でも一歩間違えたら女性の家に押し入ろうとしてたな、いかんいかん。

嫌われたくはねぇし、気をつけないとな…

 

 

 

「ま、こんなモンかな」

 

塔城さん家(グレモリー家の所有するマンションの一部屋)にて食事を作り終える。

 

「…まさか料理に魔力を使うとは思いませんでした」

「え?なんで?楽じゃん」

 

兵藤先輩がやってたところから着想を得てやってるのは嫌だけど、それでも魔力の練習にもなるし。

大体皮むきとかに限らず、焼く・煮る・茹でる・揚げる・蒸す…魔力は何でもできるからなぁ。

材料と水くらいで、包丁もまな板とか道具はいらないし、時間短縮にもなるし。

むしろなんで誰一人としてしないんだろう?

 

「で、さ。

 なんか勘違いしてそうだから言っておくけど、塔城さんの仙術の才能は俺以上なんだよね」

「…えっ?」

「聞いたそのままの通りの内容だよ。

 少なくとも一日や2日休んだ程度じゃ今更支障はない」

 

つっても、悪魔の認識してるだろう仙術の枠組みである、自然の気の取り扱いやら相手の気を乱す事やらに関してのみ、の話だけれど。

それでも少しでも休める理由になってくれればいいが…

まぁ正直、そういうヒトじゃないのも知ってるけどね。

特に前回サイラオーグさんに一矢報いたとはいえ直接的には負けてるわけだし。

でも仙道の領域に入る事は教えて万が一にも悪魔側に流出させられないし…

 

「いやぁ、ほんとすごいもんだ。

 さっきは師匠ぶってたけど、このままじゃ追い抜かれて師匠ヅラできなくなっちゃうなぁ」

 

ははは、と笑ってみる。

視界の端で反応を伺うが、うつむいたまま変わらない。

 

「ほんと、いつまで教える事ができるか…

 うおっ!?」

 

え?なに?急に塔城さんがタックルしてきて押し倒された?

そのまま唇を重ねられる。

俺は倒れるときに手を押しつぶしたりとかの怪我させないように手一杯でされるがまま。

 

「…やです…嫌です…

 離れたくないんです…」

 

そういう意図はないんだけど…と思いながら塔城さんの方を見ると、瞳の端からツーと涙が流れている。

まずい!なんか失敗した!?

 

塔城さんはそのまま服に手をやり、ボタンを外していく。

 

「ちょ、ちょっと待って!」

 

とっさに手を抑える。

 

「…やっぱり私みたいなの、魅力的じゃないですよね」

「いや、魅力的だと思う。

 そういう相手として見てもらえる事は嬉しい。

 けどさ、どうしていきなりこんな行動をとったか教えてもらわないとどうにもできない」

 

そう言うと、ポツポツ話し始める。

 

「…先日、学園祭の終わりに、部長にイッセー先輩が告白したんです」

「みたいだね」

 

前回集合した時の反応からして、そうじゃないかなとは思ってたが。

しかし、あの分だと大きな節目で成功したから…つまりサイラオーグさんに勝てたから告白したんだろうか。

正直いつやっても成功するようなモンだったから無意味だと思うが、それぐらいじゃないと勇気が出なかったんだろうな。

 

「…それを見てからずっと、体が熱くて…今更ですけどあれは、は…発情期が来てたんです」

 

流石に恥ずかしいのか、顔を真っ赤にしながら言う。

 

「体調が悪かったのはそれで?」

「…多分そうだと思います」

 

これ以上は言いたくないのか懇願するようにこっちを見つめてくるが、無言で続きを促す。

 

「さっきの話の時に、そうまさんが離れていくような気がして…それなら子供がいれば、とかそんな考えが浮かんでしまって…

 ごめんなさい」

「え?いや、別に謝らなくても」

「でも、以前のプールの時、とか…」

「あー、ゼノヴィアさんの誘い断ったときのね」

 

そういう手段を取られる事自体が嫌いだと思われてんのね。

誤解を解けてりゃもっとスムーズだったのかなぁ…

 

「あれはそういうのじゃなくて…

 俺は好きなタイプが俺の事を好きな人で、

 俺は好きじゃないけど俺の持ってるモノとかだけが好きな人はあんま好きじゃないからさ」

 

弁明するが、これってヤりたかったのが流れそうになって必死、とか思われるんだろうか。

まぁ実際そうでしかないから仕方ない。

 

「で、つまりは俺としては望むところなんだけども、俺は塔城さんだろうが誰だろうがあとから後悔だけはしてほしくなくてさ」

「…後悔、ですか?」

「世間一般的には俺の趣向は褒められたものじゃないから。

 自分の事好きだって言ってくれた人は好きになって、を繰り返して何人も囲ってるとかさ…」

 

これだけははっきり説明しておかないといけない。

ぶっちゃけコレがあるから塔城さんとの関係はもっと信頼を得るべく時間かけるつもりだったんだけどなぁ。

発情期とか読めんよ…

普通は何人も侍らせてるヤツなんか嫌われるだろうし…

あ、いや、悪魔社会的にはアリだから、それに触れてたらそこまで嫌悪感とかはないんだろうか?

 

「そんな俺ですけど、良かったら付き合ってくれませんか?」

 

せめてもの意地で、自分から言う。

塔城さんが胴体にまたがったままだから格好はつかないがな。

 

「…はい。よろしくおねがいします」

 

 

 

「色々あって付き合うことになりました」

 

翌日、休み時間に空き教室で一応保護者…と言うか雇い主のグレモリー先輩に、塔城さんの事で内密の話があると呼び出して、結果だけを報告。

 

「…えぇと、おめでとう、でいいのかしら?

 それで小猫の体調の件はどうなったの?」

 

昨日のアレやコレの痕跡を隠すべく着込んでる塔城さんに目を向けるグレモリー先輩。

 

「…大丈夫です。ちゃんと回復しました」

「まぁ継続的な処置はする必要がありますがね」

「それもショージの仙術で?」

「そういうわけではないですけど…そんなに気になる事です?」

「だってそうでもないと、わざわざ内密の話、なんて言わないでしょう?

 小猫の事なら喜ばしい事だけしかないじゃない?」

 

あー…そういう事ね。

 

「いや、お付き合いしたこと、グレモリー先輩には報告はしたけどなるべく黙ってて欲しいんですよ。

 居るじゃないですか。そういうのでうるさそうで、自分が付き合ってるのを棚上げして恨みがましく言ってきそうなヒトが」

「そ、それは…

 そうかもしれないわね」

 

苦笑いするグレモリー先輩。

そうじゃなくて、ちゃんと恋人になったんだから教育しときなさいよ。

つってももう無理だわな。最初からそれができるヒトなら部員になった時点で…

あー早く駒ほしいな。

 

 

 

テスト前で部活もないし本来なら帰宅するんだが…珍しくアザゼルから全員が部室に呼び出された。

 

「明日、イッセーんちに訪問者を呼ぶ予定だ。できればここに居る全員集まって欲しい。

 リアス、その件についての了解を取りたい」

「あら、初めて聞いたわ。突然ね」

「あぁ、ちょっと…な」

 

明日来るから!って了解を取りたいヒトの行動じゃなくね?

よっぽどのVIPか、もしくは…

 

「お前達はその訪問者に確実に不満を漏らす。

 …いや、そいつに対して殺意を抱いてもおかしくないはずだ」

 

そんなやつをなんで呼ぶか、を先に言うべきじゃないか?

 

「イッセー、お前が今頭によぎった集団があるだろう?それで半分正解だ」

「――っ!

 先生、ヴァーリたちがまたここに?」

 

なんでヴァーリになるんだ?

こないだ協力してて別に殺意を抱くような事なかったろうが。

むしろヴァーリに殺意を抱いたのはフェンリルパクられたロキだけだろうし…

半分正解、で殺意を抱く…となれば英雄派じゃないかなぁ?

だって仲間ボコボコにされてましたもんね。

んでこの間仲間ボコボコにしたヒトにブチギレで殺意向けてましたし。

 

まぁなんにせよ、アザゼルがちゃんと誰それがどうこうした目的で来ます。って一言言えば済む話なんだがな!

 

「ヴァーリはテロリストですもの。

 一度共闘したけど、ここに…駒王町でなにかやらかすなら、戦う準備くらいはして当然だわ。

 けれど、極端な話、すぐに殺意を抱くというのはないのではないかしら。

 話では京都でもイッセーたちを助けてくれたみたいだし、私個人の見解では、敵だけれど英雄派ほどの危険性はないと思うわ。

 会うぐらいならまぁ…

 警戒は最大で行うけれど」

「まぁ、ヴァーリチームに関してはお前達も曖昧な立ち位置であることは認識しているだろう。

 ただな…

 今言ってもしょうがない部分があってな。明日の朝まで待ってくれ。それでわかる。だが、俺の願いとしては決して攻撃を加えないでくれ。

 それだけだ。

 話だけでも聞いてやればそれで十分なんだ。

 うまくいえば情勢が変化する大きな出会いになるかもしれない。

 だからこそ、頼む。

 俺も明日の朝、一緒に立ち会う」

 

頭を下げるアザゼル。

一見ご立派な態度だけど、言ってもしょうがないから言わない…ってなぁ。

心の底に、「お前らでは言ってもわからんだろうな」ってのがあんのかねぇ。

こういうやつが相互理解を求める立場なのは無理があるでしょ。

 

 

 

…で、兵藤家に泊まって次の日。

何故か玄関に集まって待つ。…と、俺の監視能力で『そいつ』が映った。

ゾッとしたが、俺自身の感知能力じゃわからないんで、リアクションをとってはいけないのがもどかしい…

そもそも、なぜこいつが来る?どんな理由があれ、理解できそうにはないが…

 

手にかいた汗を悟られないようにしながら待つ事しばらく、やっと感知できた。

 

「――っ!

 アザゼル、今日来るのってもしかして…!」

 

それっぽい演技をする俺。

 

「…あぁ」

 

アザゼルも相手が相手だし、近くまで来たのがわかってるのか緊張してる。

まだわかってない中で、周りのグレモリー一行は俺の反応で警戒を濃くする。

そんな中、インターホンが鳴らされた。

兵藤先輩が出迎え、現れたのは見た目ロリな乳首にテープを貼ったような衣装の痴女。

つまり――

 

「久しい。ドライグ」

「オ、オ、オ、オ、オオオオオオ、オーフィス!?」

 

すぐさま、周りのグレモリー眷属は臨戦態勢に入る。

ほれみろ、ちゃんと先に言っておかないからこうなるんだぞ。

戦意があるかどうかとか関係なく、事前通告なしで敵が現れたらこうなるっての。

今までのこいつらのこと一切わかってないのか、それとも過大評価してるのか…

 

「ほらほらほら!

 昨日言ったじゃねぇか!誰が来ても殺意は抱くなってよ!攻撃はなしだ!こいつもお前らに攻撃を仕掛けてはこない!やったとしても俺たちが束になったとしても勝てやしねぇよ!」

 

違うぞ。殺意を抱くなとは言われてない。殺意を抱いてもおかしくない相手が来るとしか言ってねぇ。

言ってたのは攻撃するなってだけだ。ちゃんとグレモリー眷属は指示通り攻撃してないぞ。

 

「いくらなんでもこれは非常識だわ、アザゼル!

 そのドラゴンは各勢力に攻撃を加えるテロリスト集団の親玉!悪魔の世界にも多大な損害を出してる、いわば仇敵なのよ!?

 どうしてあなたがその怨敵をここに招き入れるの!?同盟にとって重要な場所となってるこの町の、しかもこの家に!

 オーフィスがここに入れたってことは、ここを警備する者たちも騙して入れたって事よね!?どうしてここまでして!」

 

グレモリー先輩がブチギレるが、こればっかりはしょうがないよ。妥当。正当。言って当然の事しか言ってない。

 

「協定違反だわ、アザゼル!堕天使サイドが魔王様や天使長に糾弾されても文句は言えないほどの!

 誰よりも各勢力の協力を訴えていたあなたが…」

 

そこまでかなぁ?和平会議でヘラヘラしてなかったっけ。

 

「…協力体制を誰よりも訴えていたあなたですものね。

 このオーフィス訪問にそれがかかっていると判断したってことね?」

 

ありゃ、グレモリー先輩折れちゃったよ。

まぁ、結局はアザゼル総督殿がどんな智謀・作戦をもってここにオーフィスを呼んだか、ってところだしな。

…でもやっぱ事前に言うべきだと思う。

アザゼル的には、俺はお前らまだ信用してないから!って事かな?俺もしてないからおあいこだな!

 

「…あぁ、すまんなリアス。

 俺はこいつをここに招き入れるためにいろんなものを現在進行形で騙している。

 だが、こいつの願いは、もしかしたら禍の団の存在自体を揺るがすほどのものになるかもしれないんだ。

 …無駄な血を流さない為に、それが必要だと俺は判断した。

 改めてお前たちに謝り、願う。

 …すまん、頼む。こいつの話だけでも聞いてやってくれないだろうか?」

「俺は先生を信じます。俺がここに居るのは先生のおかげですから」

 

騙している、必要だと『俺は』判断した…ねぇ

それって結局自分自身でも天使や悪魔に話を通せないと思ってるんじゃねぇの?

そしてそんな事よりも自分の判断が一番、と。

 

そんな事より、願い…ってーと次元の狭間に帰りてーってアレか。

なんか前に自分らでダメ出ししてなかった?昔のオーフィスならともかく、今の変質した幼女オーフィスはダメって。

…あれ、昔に次元の狭間を自由にする許可を出してりゃこいつらが暴れる事もなかったんじゃない?

 

なんて考えこんでると、攻撃せずオーフィスの話を聞く了承?の話の流れが回って俺の番にまで来てた。

 

「え、俺もですか?

 最初から攻撃するつもりなかったじゃないですか?」

 

責任はアザゼルに取らせるし、話聞くくらい別にどうでもいいんだよ。

 

「…それで、上にあげてお茶でも出せばいいのかしら?

 オーフィスだけなの?例のヴァーリチームは?」

 

グレモリー先輩がアザゼルに聞くと同時に、玄関前が光り、小さい魔法陣が現れた。

そこから出てくるザ・魔法使いと言った服装の女子。ルフェイ、だったか。

そして、大型の犬…いや、小型化したフェンリルか。

 

「ごきげんよう、皆さん。ルフェイ・ペンドラゴンです。京都ではお世話になりました。

 こちらはフェンリルちゃんです」

 

フェンリルちゃん、ねぇ。

丁寧に挨拶してるけど、よその子供さらっておいて洗脳でもして平然としてるとか食えないな。

やっぱテロリストになるだけある。

 

更に魔法陣が現れ、今度は和服痴女が出てきた。

…と、同時に兵藤先輩に抱きつく。

塔城さんがうわっ…みたいな感じで引いてるように感じる。

 

「おひさ~赤龍帝ちん!相変わらずおっぱいが好きなのかにゃ~」

「黒歌かよ!ど、どういう組み合わせだ!」

 

どういう…も何も、ヴァーリチームなのは知ってるんじゃねぇの?

術者組しか来てないのはオーフィスを隠す隠形のためかな?

 

「話、したい」

 

騒がしくなった中で、兵藤先輩を見つめそう漏らすオーフィス。

 

「お茶してやれ。このセッティングをするため、俺は他の勢力を騙しに騙してんだからな。

 これがバレて悪い方向に進んだら、俺の首が本当の意味で飛ぶんだよ」

 

飛ばしてやろうか…

まぁ、対アザゼルのとんでもないカードが降って湧いたのは事実。

うまく使いたいところ。

 

そしていつものVIPルームに集まる道中…

 

「(ひと目でわかったにゃん♪まさか白音が発情期に入ってるなんてねぇ~)」

「…」

「(それなのに日常生活を送れてるって事は…あの男にオンナにしてもらったのかにゃ~?)」

「っ!」

「(はいはい、そこまで)」

 

周りに聞こえない程度にはしていたから静観していたが、流石に口をだす。

 

「…」

「(なにか?)」

 

黒歌は言い返す、と思っていたのに黙ってこちらを見つめる…と言うか睨みつけてくる。

 

「(べっつに~?

 ただ、どう見たって子供みたいな体型の白音とやっちゃうとか、どんだけ鬼畜男~と思っただけにゃん。

 …子供デキたら死んじゃうのよ?あんた、一体女を何だと思ってんの?)」

「(その件に関してあなたにとやかく言われる筋合いはないですよ。

 しかし、自分の事を棚に上げて今更優しいお姉ちゃんぶるんですか?

 あなたの言葉を借りるなら、一体妹を何だと思ってるのやら。

 それとも、そこまでして必死で点数稼ぎでもしたいお相手でも?)」

「ふざ――っ!」

 

黒歌がいきなり大声を出したんで、周りが足をとめ、こちらに視線を向ける。

 

「あ、あはは。何でもないにゃん」

 

ごまかす黒歌。

 

「なんだ?どーした?」

 

オーフィス怖かったのだろうか、最前列に行ってた騒がしいのがやってきた。

 

「や~赤龍帝ちん。なんでもないにゃん。ちょっとこいつに悪口言われてカッとなっちゃっただけにゃん」

「なっ」

「そう受け取るならご自由に。テロリストさん」

 

うるさいのが過剰反応する前に食い気味に封殺しておく。

 

「そんなことより、早く行きましょう。アザゼルが首を気にしながら待ってますよ」

 

周りの視線を無視して、塔城さんの手を取り進んでいく。

 

「(ありがとう、正二)」

「(どういたしまして…って一応ここ他のヒトも居るからさ)」

 

 

 

「お茶ですわ」

 

VIPルームにつき、姫島先輩が未だに警戒しつつ茶を出す。

対して向こうは完全にリラックスしている。

ルフェイは茶を飲み、黒歌はお茶菓子を食べ、フェンリルはルフェイの足元で寝ている。

 

「(具体的にどうすればいいんでしょう?)」

 

兵藤先輩がアザゼルに耳打ちする。

はよ『願い』とやらを聞けばいいんじゃないの。

 

「(やつはお前に興味を持ってる。とりあえず、質問されたら返せ。あいつを理解するいい機会だ)」

「(って言われましても!

 あいつ、テロリストの親玉で世界最強のドラゴンなんでしょう?

 しかも先生やサーゼクス様よりも強いって!)」

「(暴れることはしねぇよ。あれはヴァーリや曹操に比べたら好戦的な意志はないに等しい。グレートレッド以外にはそう攻撃しねぇだろう。

 今回は戦闘じゃなくて、お前は各勢力の代表として会議するってだけだ。

 いいか?とにかく、いいお茶会になるようにすればいいんだよ!)」

 

アザゼルもちょっとイラついてる?

まぁ自分じゃどうにかできない事で、そのどうにかできるヤツがヘタレてたらイラつきもしそうだが…

でも事前に予行演習でもさせとけば済む話なわけで、つまり自業自得。

 

「…そ、それで、俺に用ってなんでしょうか…?」

 

やっとのことで、兵藤先輩がひきつった笑顔で声をかける。

 

「ドライグ、天龍やめる?」

 

お茶で口を湿らせ、オーフィスは口を開く。

…が、意味がわからんな。そもそも天龍ってやめようと思ってやめる的な制度なんだろうか。

そもそも今は神器にINだし。

 

「…いや、言ってる意味が…」

「宿主の人間、今までと違う成長してる。我、とても不思議。

 今までの天龍と違う。ヴァーリも同じ。不思議。とても」

 

格下の変化が気になる?

まぁ異質っちゃあ異質なんだろうか。

ただ、それをどうするか、だよな。

 

「曹操との戦い、バアルとの戦い。ドライグ、違う進化した。鎧、紅色になった。初めて。

 我の知ってる限り、初めてのこと。

 だから聞きたい。ドライグ、何になる?」

 

どーあがいても神器からは変わらんと思うんだがなぁ。

あ~そう言えばなんか悪魔の駒イジったりカギをもらったりとかしたんだっけ?

あれで神滅具が亜種になってるのかもな。

通常の神器だけど禁手だけ亜種!とかもあるみたいだし、禁手だけかもしれんが。

…亜種ってなんだ?

 

『わからんよ、オーフィス。こいつが何になりたいなどと、俺にはわからん。

 わからんが…面白い成長をしようとしてるのは確かだ』

 

兵藤先輩の腕に籠手が現れ、話し始めた。

…ドライグが何になるかと、兵藤先輩が何になりたいか、は別じゃねーのかな。なんかわざと混同させようとしてるような言い草だけど。

しっかし、面白いならいいのか?安易だな。この世界の強者はそうなのかもしれんが…

ってか、ドライグはその面白い成長のせいで精神的なダメージ受けてるんじゃないの?

 

「二天龍、我を無限、グレートレッドを夢幻として、『覇』の力の呪文に混ぜた。ドライグ、なぜ覇王になろうとした?」

『力を求めた結果…だろうな。

 その末に俺は滅ぼされたのだ。『覇』以外の力を高める事にあの時は気づけなんだ。

 俺の赤が紅になれるなぞ、予想だにしなかった』

「我、『覇』わからない。禍の団の者たち、『覇』を求める。わからない。

 グレートレッドも我も、『覇』ではない」

『最初から強い存在に、『覇』の理なぞ、理解できるはずもない。

 無限とされる『無』から生じたお前や夢幻の幻想から生じたグレートレッドは別次元のものだったのだろう。

 オーフィスよ、次元の狭間から抜け出てこの世界に現れたお前は、この世界で何を得て、なぜ故郷に戻りたいと思ったのだ?』

「質問、我もしたい。ドライグ、なぜ違う存在になろうとする?『覇』捨てる?

 その先に何がある?」

 

うおー。会話についていけない。

覇って何?『覇』の理とやらが強さのカギなの?

…まぁ、結局は神と魔王に負けて封印されて、高校生にいいように使われる程度にしか強くなれねぇんだろうけど。

呪文に混ぜるっての、そもそもの天龍の時代からそういう呪文を使ってた…のか?

言霊による強化?自己暗示?

 

「…実に興味深い。龍神と天龍の会話なんてそう見られるもんじゃない」

 

今回は解説しねぇのか。もしくはできないのか。

 

「…ドライグ、乳龍帝になる?乳もむと天龍超えられる?ドライグ、乳を司るドラゴンになる?」

『!

 うぅ…こいつにまでそんなことを…うっ、意識が…途切れそうだ!

 カウンセラーを!カウンセラーを呼んでくれぇ!』

「落ち着けドライグ!ほら、薬だ!」

 

あーあ、発症してしまった。

つーかこいつ視点でも兵藤先輩=赤龍帝=天龍=ドライグなんだな。

 

「我、見ていたい。ドライグ、この所有者、もっと見たい」

 

ドライグに精神ダメージを与えても動じず、籠手じゃなく兵藤先輩を見つめるオーフィス。

 

「てなわけで、数日だけこいつらをここに置かせてくれないか?

 オーフィスはこの通り、お前の事を見ていたいんだよ。そこに何の理由があるかまではわからないが、見るぐらいならいいだろう?」

 

…いや、何の理由が、ってそんなんわかりきってるだろ。

テロリストになった理由が次元の狭間への帰還。そのためのグレートレッドの打倒のためなんだから。

だからわざわざ自分よりもクソ雑魚の旧魔王や英雄派にまで媚売って、どうにかできないか試してたわけだし。

んで成果が出ないから見切りをつけて、今回は自身のパワーアップのために兵藤先輩の異質さを学習しようとした。そんなところだろ。

前から言ってた事だろ?

むしろ何の理由があるかわからねぇのはそれを許容してるアザゼル、お前の方だ。

まぁ、確かにリスクは低いだろうよ。兵藤先輩の事を学習しようとしてもオーフィスには無駄足だろう。けどさ、どう考えてもテロリストに協力してるよな?

対テロリストの為に各勢力の協力体制を誰よりも訴えたやつのすることとは思えんがねぇ。

 

仮に、もしも仮に。

アザゼルの作戦?思惑が今回の件でオーフィスを禍の団から引き離す事、だとして成功したとする。

…どうやったら成功するかは知らんが。

じゃあそれで今までのオーフィスが蛇を用いて引き起こした被害は、誰が責任を取るんだ?

『無駄な血』じゃないから無視するのか?

それに、離反したとして、こいつの目的である次元の狭間への帰還がどうにかなるわけじゃないよな?

オーフィスはグレートレッドを打破しようとするわけだ。

それはどうするんだ?許容できないんだよな?

 

「イッセーがいいなら、私は構わないわ。もちろん、警戒は最大でさせてもらうし、何かあったら全力で止めるでしょうけど。

 それでいいなら、私は呑むわ、アザゼル」

「…俺もOKですよ。

 ただ、試験が近いんで、そちらの邪魔だけはしないでくれるなら」

 

俺がそんな事を考えてるのをよそに、この中で発言力が高いグレモリー先輩が、次いでオーフィスの目的である兵藤先輩が了承していく。

まぁ、権力的にするしかない状況に置かれてるのはわかるんだが…

ふたりとも、『ここで暴れられる事』にしか意識が向いてないよな。

 

「毎度悪いな、イッセー。

 大切な試験前だってのに、お前に負担をかけちまって。

 だが、これはチャンスなんだ。うまくいけば各勢力を襲う脅威が緩和されるかもしれん」

 

何がどううまくいけば脅威が緩和されると思えたんだ?

お前、オーフィスが何でここに来たかすら理解できてないんじゃなかったのか?

 

「…俺が言えた義理じゃないが、オーフィス、黒歌。

 聞いたとおりこいつら大事な試験前なんだ。邪魔だけはしないでやってくれ」

「わかった」

「適当にくつろぐだけにゃん」

 

…ま、口ではなんとでも言える。

だからこそあの兵藤先輩ですら怪しんでるんだし。

 

で、またもやVIPの為に、全員学校以外は勉強会も兼ねて泊まり込みで警備することに。

今回は前と違ってVIPが何かやらかさないか、の警備だけど。

 

 

 

そんなわけで数日たち、休日も兵藤家でお勉強会。

昇格試験とかない俺らも、一応テスト対策…なわけなんだが、俺はむしろ中級悪魔用の昇格試験問題見てる時間のが長いな。

一応、悪魔も人間界に住む時のルールとかは決めてあったんだなぁ、とか勉強にはなる。破った罰則とかはないんだけどな!

 

…と、何故かオーフィスが、問題に苦戦してる兵藤先輩ではなくこちらを見ていた。

昨日紫藤さんがカードに誘ったりとか、全く交流をとってないわけではないのは知っていたが…俺?

 

「何か用事でしょうか?」

「用事じゃない。でも、お前気になった。

 懐かしいにおい、感じる」

「懐かしい…?」

 

なんじゃそら。

…あ、でも全く微塵もありえない、って事もないか…?

どっかでオーフィスの血が入って…みたいな?

やだなぁ。

 

「えーっと、オーフィスさんって子供とかはいらっしゃったりします?」

「子供?」

 

首をかしげるオーフィス。

 

「じゃあ自分には原因はわからないですね」

「そう」

 

オーフィスにとってそこまで重要でもなかったのか、お菓子置き場に戻る。

 

「この世界に来て変質した…か。

 伝承に聞くウロボロスとはだいぶ印象が違うね」

 

木場先輩がそう口にする。

そもそも前に見た時とすら違う気がするがな!

 

「混沌、無限、虚無を冠するドラゴン…とは、程遠い印象ですわね」

 

姫島先輩もお菓子をパクついてるオーフィスを見ながらそう漏らす。

まー外見とそれから生ずる雰囲気は、たしかにね。

でも力は紛れもなく本物だ。

 

――だからこそ英雄派がサマエルを使って襲撃しようとして冥府に接触した。

襲撃予定は、中級試験当日――




>兵藤先輩のご両親には邪魔にならないように・会わないように、って家の構造になってる
じゃないとやりにくくない?
魔力でどうにかしてる可能性もありますが…
そもそも住居と拠点を一緒にするなって話
原作だとオーディンの時(ロキが来るまで)とかどうしてたんでしょうね

>中級を飛び越えて、上級悪魔への昇格が妥当
これ、原作でソーナが飛び級するものと思ってたり
匙も飛び級しねーのは上が融通きかないからとかのたまう…
こいつらルールとか知らんの?
リアスとの対比で生徒会会長なのもあってソーナはまとも、とか思ってる人多いけど…ね

>一番得点を稼げそうなところ
現段階で何点取れそうか、から逆算して取れない苦手なところを勉強する…みたいな感じじゃない?
そもそも上級悪魔クラスの実力があるよ、ってのは敵が毎度毎度教えてくれてるわけだし?
自分の思考力では「一誠は謙虚なんですアピールをしたい」以外でこの発想になる理由がわからない
…まぁ失敗して力量・状況把握できんポンコツ感増加ですが

***
ここらへんで原作だと生徒会女子から誰が好みか?なんて話があります

一誠が泥臭い男って評価なのおかしくない?
多分「不器用ながら努力家で一生懸命」って事にしたいんでしょうけど
自分より新人が新能力あっさり覚えてるの見てそんな評価になるか?って

そもそも、生徒会メンバーの由良にどんな理由であれ、一誠が好かれてる事自体が納得できませんが
何故か覗きの被害ほぼないグレモリー眷属が対岸の火事を眺めてるのと違って、
直接されなくても生徒会なので覗きによる諸々に対処しなければならなくなるハズですし?
原作で修学旅行時にはやってるからアンチの妄想とかでもないし
いやほんとマジでこれでよくもまぁ一誠の覗きとかは殴られてチャラになってるとか思えて言えるわな
***

>発情期が来てた
原作だと自覚がないのか、安倍先輩の見立てでわかるわけですが…
自分から夜這仕掛けて?と思ったので

小猫の事についてはなんかぐちゃぐちゃになったので
・投稿が遅くなった大原因(小猫との話がメインじゃないから妥協
・原作考えたらこれまでの経緯で主人公に惚れた事にしてもいいんじゃないかな?と思った
・深堀りしたら性嫌悪みたいなのあったんじゃないかな?と思ったけど描写できそうにない(まぁすぐ解消するし、いっか
・原作でハーレムハーレム言ってるのに惚れたから別にそういう主人公と付き合わせてもいいよね
・付き合ったわけだしお互い二人きりなら正二、白音の名前呼びしてるシーンを入れたかった…
・発情期イベントがなければこのタイミングでくっつく事はなかった
以上です

>内密の話
リアスからなんかの秘術を使ったと思われてます
原作だと房中術は何故か仙術カテゴリでしたし間違いでもない?

>ここに居る全員集まって欲しい
原作だと玄関まで迎えに行ってるし、来る時間わかってるっぽいのにギャスパーと木場が来てないのなんで?
別に不参加じゃないし、なんならそのあとのVIPルームで会話の時には居るし…
と思ったので最初から集合させます

ってかこの話って原作だと悪魔の仕事後に小猫が夜這に来て、安倍先輩呼んで、そのあとでアザゼルも呼んで…?
何時だよこれ
ってかそもそもアザゼルの明日客来るわ。許可くれ。ってのもくっそギリギリじゃない?下手すりゃ明日(今日)

>アザゼルがちゃんと誰それがどうこうした目的で来ます。って一言言えば済む話
わりとこれ案件多い
一応今回はヴァーリチームの関係者が来るとは言ってますが

>天使や悪魔に話を通せないと思ってる
じゃなかったら少なくともお友達のミカエル・サーゼクスには話してますよねぇ?
そうじゃないのはその二人ですら納得させられないと思ってるからでしょ

>よその子供さらっておいて洗脳でもして平然としてる
ルフェイ好きな人はごめんね
でもフェンリルに支配の聖剣使ってるのは事実ですし

ヴァーリチームにフェンリルが居るの好きな人もごめんね
フェンリルは開放させるんで

>子供みたいな体型の白音と~
設定だと身長138cmですってよ
まぁそんな体格の娘が孕んだら一大事なのはわかりますけど
じゃあなんで原作で誰も避妊とかの考えがないんだろう?
ゼノヴィアが避妊具を持ってたシーンもあったんでそれらの道具が存在しない世界ってわけでもないでしょうし…

そもそもの猫ショウの発情期の事微塵もわからないけど
落ち着くまで耐えるのが本当に最適解なの?
そうだとしてもなんでその道のプロっぽい同性の安倍先輩じゃなくてアザゼルから言わせるの?
薬で抑えるのはダメで術ならOKなの?とかの疑問もあるし…
追記
原作だと小猫が辛そうな感じでしたけど、
そもそもの抑圧してる状態だから辛いんじゃないの?ってのmおあります
だから本作ではやらせて発散して解消した設定なわけですが
あと妊娠関連は主人公側に術でどーにかしてる設定です
(原作も万能の魔力でどうにかしてればよかったのに)
流石にここで小猫が子供身籠って…とかするほど考えなしと主人公は設定してませんので
追記終わり

>必死で点数稼ぎ
黒歌好きな人もごめんね
でも自分は5巻の事をぼかして今更お姉ちゃんっぽく振る舞ってもこれしかない

まぁ裏を返せばそこの処理さえしっかりしてれば黒歌に不快感が出る事もなかったと思います
自分は中途半端にいい人するんじゃなくて、徹頭徹尾自己中とかでもアリでしたが
…だってぶっちゃけ原作で黒歌の扱い急に良くしたのも一誠のヒロインにする為にでしょ?
それなら一誠にだけ甘ければ済みますし

>悪魔の駒イジったりカギをもらったり
一誠ですら言及してないけど、少なくとも紅の鎧はアジュカの力添えのおかげですよね?
なんか一誠の功績にしようとしてるように見える
覇龍以外の力を求めるように言われたけど、結局それを解決したの一誠じゃないし、アジュカにおんぶにだっこ状態だったじゃんよ

>『覇』
これ面白いのは
覇を求めたドライグ「神ごとき・魔王ごときが俺の楽しみを邪魔するな!」
(別件だけどこれ神と魔王に負けて神器に入れられても未だに言ってるらしくて草
 昔の栄光をずっと喋り続ける人みたい)
覇龍以外の力に目覚めた一誠「仲間を傷つけたら神だろうと倒す」
思考回路一緒じゃん?
『覇』の有無ってなんなん?
何が違うの?
多分仲間思いが違いって事にしたいんでしょうけど、
対象が違うだけで、自分自身にとって重要な事が第一でその邪魔者を排除しようとするのは一緒じゃないんです?
自分の中では同じなんですが

>ドライグ、乳龍帝になる?
これ系HSDD見てて一番違和感があるところ

だってドライグは乳なんざ触ってすらないでしょ
なのになんでドライグに悪評が行くのか
そして、なぜ一誠はそれをどうにかしようとしないのか
(どうにか「しようと」してないってのがポイントですね
 じゃないと一誠の力で何ができるんだよ!ってキレられるので

>自身のパワーアップのために兵藤先輩の異質さを学習しようとした
独自解釈です
明言は赤龍帝に気になる事があったんだなー程度ですが
まぁ少なくとも英雄派にいいようにされて一誠ハーレムに入るためではなかったハズです

>『無駄な血』
アザゼルが「無駄な血を流さない為に」とか言ってたけど、
今まで流れてたその血も流さなくてよかった無駄な血じゃないの?
わけのわからんテロリストのせいで出た余計な犠牲なんじゃないの?と
…なんかこっそりいらないやつを死地に追いやって処理してそう

せめて、これ以上無駄な血を~だったらなぁ
でも原作で、ここの一誠の地の文でも「無血で戦いが終わるなんて平和的」とか言っちゃってるし
今までの被害者が流した血はそもそも無視してるっぽく感じる
まぁ被害者とかどうでもいいと思ってるんでしょうけど、一応一誠らも襲撃受けたりで無駄な血を流してたハズなんですけどね

>目的である次元の狭間への帰還がどうにかなるわけじゃない
原作側はこの事を最初から解決させるつもりがないし話にする気もないなー、と

>破った罰則とかはないんだけどな!
じゃないと、取締ができてない現政府がアホってことになりますし?
ちょっと評価が悪くなる…くらいが落とし所ですかね

まぁ少なくとも神器持ちを合意なく、無理やりに近い形でも転生させる事自体はルールで咎められないでしょう
じゃないとリアスが違反者になりますし
ルール違反でも目の前の命を捨てる事はできない!ってのはお話ではよくある事なんですが
最初から「捨てるなら私の為に使え」です
しかも、安易に死を選んだんじゃなく、捨てたくて捨てたわけでもない相手に対して

~ここらへんの原作発言情報~
一誠曰く
「お家によって性格も違うから、領地の統治方法も違うんだよな
 グレモリーは情愛が深くて、領民に対しても不平不満が出ない統治をしているけど他の領地じゃこうはいかないんだろ?貴族社会だもんな、悪魔の世界は…」
人間相手だけじゃなく、自身の領地の悪魔に対してろくな事をしてない可能性が?
いや、自分の妄想で勝手にグレモリー以外の領地をけなしてるのもそれはそれでひどいですが

しかし一誠さん、グレモリーは最高の統治してるけどよそは違うんだろうな~とか
わざわざ自分の試験の手伝いをしてくれてるフェニックス家令嬢の前で平然と言えるのはすごい胆力ですね

>昨日紫藤さんがカードに誘ったり
何度か「一誠は敵とでも打ち解けるのが早い!」みたいな事書いてるの見たけど
一誠はビビる描写も多いし、どう考えても一誠よりイリナのがそうですよ、っと
特にここは原作でも一誠がイリナをそう評価してましたし

>懐かしいにおい
混沌関連です
生まれ故郷に反応した…みたいな感じ

別にオーフィスを主人公になつかせるフラグとかではないです
むしろ本作はオーフィスを主人公のヒロインにするつもりはないです
と言うか扱いは悪いと思います
オーフィス好きな人もごめんね

>前に見た時とすら違う
ここまでカタコトじゃなかった
…こじつけるならオーフィスが歩み寄って自分の意図を伝えようとしてるから、とか?

>英雄派がサマエルを使って襲撃しようとして冥府に接触
まぁ冥府所属ですし

次回ここのサマエル関連、ズルいと思われるかもしれませんが原作みたいになりません
まぁそれ関連の布石はちゃんとおいた…つもりなんで許して
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