ハイスクールDevil castle×Dracula   作:二痔升

7 / 36
3巻終わりまで

遅くなりました
…戦闘が書けないんじゃー

あ、コカビエル持ち上げ…たつもりです
何にせよ原作とはちょっと違います

頑張って端折ってるけど思ったより手加減強いられる場面が長くなりそう
早く無双させてぇなぁ…



7話 コカビエル戦前~3巻終わり

他人の尻叩きを待つという貴重な経験を積んだその日の深夜。

かなりの力を駒王学園の方面から感じた。

駒王学園に向かうと、途中でグレモリー先輩からの一斉メールが来た。

コカビエルが動いたらしい。しかも再び天使や悪魔と戦争をしたいんだとか。

それの対処の件で学園の手前の公園に集合して作戦を練ろう。とのこと。

 

公園に集まると、支取会長が自分の眷属らと大掛かりな結界を張っていた。

うーん、正直コカビエルの力で突破できそうな感じだけど…まぁそれ言うのもな。

と思ったら単に周りに被害を出さないためらしい。

グレモリー先輩なんかは中でコカビエルと戦う気満々だった。え?なんで?

姫島先輩が先に動いていたが、グレモリー先輩は魔王に連絡すらしてなかったようで。

…何考えてるかわからなさすぎて怖い。

そりゃ実家もさっさと婿取れ!家帰れ!と思うはずだわ。いつ犬死するかわからん。

と言うか、それがこの前の御家騒動の原因になったんじゃないの?

それなのに「御家騒動があったから・また迷惑かけちゃマズいから黙ってよう」って?そういう問題とはまた別だろ?連絡しないほうが問題だろ?前回の件で何を学んだのやら…

いつも大体温和な姫島先輩も報告しないことを怒りながら言い聞かせてるし…

マジでグレモリー先輩って何なの…

次期当主らしいけど、こんな人が治める領地に住みたくねぇな。悪魔じゃなくてよかった。眷属の皆さんは残念でしたね。

 

「お話を理解してくれてありがとうございます、部長。

 ソーナ様、サーゼクス様の加勢が到着するのは一時間後だそうですわ」

 

グレモリー先輩を説き伏せた姫島先輩が告げる。

 

「一時間後…わかりました。その間、私達生徒会はシトリー眷属の何にかけて結界を張り続けてみせます」

「さて、私の下僕悪魔たち、私達はオフェンスよ。結界内の学園に飛び込んでコカビエルの注意をひくわ。

 これはフェニックスとの一戦とは違い、死戦よ!それでも死ぬことは許さない!生きて帰ってあの学園に通うわよ、皆!」

「はい!」

 

支取会長の決意に応えるように、グレモリー先輩が眷属に発破をかけ、それに気合を入れて返事する眷属たち。

さっきのアレ見たのにまだグレモリー先輩に従おうと思えるのはすごいなぁ。

堕天使幹部との実力差もわからないのか、もしくは眷属の安全より自分のメンツを選んでるんだぞ?どっちでも俺なら嫌だね。

 

 

 

正門を通り学園に入っていく。別に俺が来ることに疑問とかも無いみたいでなにより。

校庭まで来ると、4本の剣が光りながら宙に浮いていた。さらに剣を中心とした魔方陣が校庭全域を使って描かれている。

光ってる剣が目立つが、そのそばに先程のバルパー・ガリレイも地味に居る。

浮いた剣を飛ばして来るのか?いや、さっきの事を考えると因子を持った人物が手に持って使わないなら対して脅威じゃなそうだし、向こうだってそれをわかってるはずだ。

 

「これはいったい…」

「4本のエクスカリバーを一つにするのだよ」

 

兵藤先輩の疑問に答えるバルパー。答え教えてくれるのか…

 

「バルパー、あとどれぐらいでエクスカリバーは統合する?」

 

空中からコカビエルの声。わざわざ空中で椅子に座っている。

ワインも飲んで欲しい。

 

「5分もいらんよ、コカビエル」

「そうか、では頼むぞ。

 サーゼクスは来るのか?それともセラフォルーか?」

 

バルパーからグレモリー先輩に視線を移すコカビエル。

 

「お兄様とレヴィアタン様の代わりに私達が――」

 

来ないと知ると、気に食わなかったのか巨大な光の槍を作り出し体育館に投げるコカビエル。当然体育館は消し飛んだ。

投槍が堕天使の基本武器なんだろうか?

 

「つまらん。まぁいい、余興にはなるか」

 

余興ねぇ、しかしあの出力を即座に出せるのを考えると、舐めプしてもらう方が嬉しいか。

手札晒す程の必要性緊急性がないし、1時間粘るだけだ。

 

「さて、地獄から連れてきた俺のペットと遊んでもらおうかな」

 

コカビエルが指を鳴らし何かを呼ぶ。…正直冥界が地獄って言われるの未だにピンと来ないわ。

現れたのは10メートル程の黒い三頭犬。

コカビエルが2メートルちょいくらいだから、おおよそ4倍程あるのにペットにするのか…デカすぎない?巨大化でもできるの?

 

「ケルベロス!」

「ケルベロス?」

「えぇ、地獄の番犬の異名を持つ有名な魔物よ。

 本来は地獄――冥界へ続く門の周辺に生息してるのだけれど、人間界に持ち込むなんて!」

 

いや、ケルベロスが守護してるのはギリシャ冥府だろ。テュポーンとエキドナの息子だし、冥界に居るわけないだろ。

…そういやヒドラが使い魔の森に居るとか言ってたし、なんか混同させてんのかな?キリスト教だし…

まぁ何にせよこれはケルベロス程強くないただの三頭犬だ。フラッフィーみたいな。

 

神器を出した兵藤先輩が出ようとすると、グレモリー先輩が止める。

 

「イッセー、今回私達はあなたをフォローするわ」

「力を高めて、俺が止めですか?」

「いえ、あなたにはサポートに徹してもらうわ。高めた力を仲間に譲渡するの。

 ブーステッド・ギアはあなた自身をパワーアップさせる神器であると同時に、チーム戦でメンバーの力を飛躍的に上昇させるものでもあるわ」

 

まぁ兵藤先輩が強くなるより、他の人を強くする方が同じ上昇でも効果が上になるだろうな。

でも譲渡して体が耐えられるのかな?譲渡されたことないから仕組みがわからん。

…破裂してR-18Gにはならないよね?

 

おっと、そろそろ攻撃に移るみたいだ。三頭犬が相手なので…これかな。

同じ短剣を2本出す。

 

「朱乃!」

 

グレモリー先輩が姫島先輩に声をかけ、翼を出して2人は飛ぶ。

もちろん俺は三頭犬の元へ走る。

飛べなくもないけど。

三頭犬は空を飛ぶグレモリー先輩に火球を吐く。確かに制空権取られるのは不利だ。こいつそこまで考えてるのかな?

 

「甘いですわ」

 

姫島先輩が割って入り、炎を凍らせた。

グレモリー先輩が避ければいいんじゃないの?

 

「くらいなさい!」

 

グレモリー先輩が滅びの魔力を放つ。

あー、なるほど。魔力をタメてたから防いだのね。

三頭犬も滅びの魔力がヤバいのはわかるのか、火球を吐いて相殺しようとする。

2つ目の頭の火球がぶつかりあい、3つ目の頭が火球を吐く瞬間、三頭犬の脚を斬る。

こちらに注意を向けるとか、3つ目の頭がひるんで火球キャンセルできればいいと思ったんだが、無視されて火球を吐かれた。

獣人特攻の短剣なのに大したダメージが与えられてないな…完全に別枠か。

 

三頭犬の、一番最初に吐き終わった1つ目の頭が、もう1発火球を吐いて滅びの魔力を押し返そうとするが、

 

「隙あり」

 

塔城さんが三頭犬の頭を殴る。

 

「さらにもう一撃あげますわ」

 

姫島先輩が指を天に向け、夜空に稲光を発生させていた。電撃じゃなく雷を使う為に準備してたようだ。

俺も短剣を突き刺し、三頭犬から離れる。

その瞬間、雷が三頭犬に落ちる。

更に、再びグレモリー先輩の滅びの魔力が放たれる。

消滅とまではいかないが、それでも横腹にあたり体をえぐってはいる。

が、まだ倒したとは言える状態ではない。攻撃の規模と体長の差があるせいかそこまでダメージは大きくないらしい。火力担当の強化時間待ちだな。

 

と、思ってると兵藤先輩とアルジェントさんたちの元にもう1匹の三頭犬が近づいている。

まだ2人も他の人も気づいていない。

兵藤先輩も倍加が終わってないし、終わってMAXになっても兵藤先輩のMAXじゃ倒せるとは限らない。

逃げるくらいはできるだろうけど、倍加回数MAXは4回しか使えないって言ってたしな。

追加の三頭犬までそれなりの距離…やるか。

 

地面を蹴る。なるべく前へ進むよう意識しながらジャンプ。

その出始め、空中に浮いたと感じた瞬間、『マルファス』のソウルを使って強制的に体勢すら変える空中での二段ジャンプ。

空中を蹴った瞬間、今度は『スケルトンキッカー』のソウルを使う。そうすると一定の角度にそこそこの速度で急降下キックが出る。もちろん助走も何も必要ない。

あとはこのキックが地面に着いたらその瞬間、また地面を蹴って、二段ジャンプをして、急降下キックを…と繰り返す。

悪魔城シリーズで『ドゥエ』などと呼ばれる移動方。

最高速は魔力でだけ強化して走るのとほぼ同じ速度で、こちらの方がより初速に優れている。特に壁も障害物もないならこの方が早い。

 

そのまま兵藤先輩らの方を通り過ぎて三頭犬まで近づいていく。

…悲鳴とか驚く声が聞こえたが無視。

特に有効打が思い浮かばないが、この三頭犬もコカビエルのペットなんだよな…堕天使が下したなら堕天使の攻撃は有効なんじゃね?

レイナーレのソウルから光槍を作り投げる。

ヒット確認とかする前に、兵藤先輩にタゲがいかないようにしないといけない。

『ヒポグリフ』のソウルでハイジャンプ、三頭犬の眼前まで飛ぶ。その時に光槍が刺さった。怯んだから少なくとも短剣よりは効いてるようだ。

怯んだ隙に聖書。ページを撒き散らさす。これで兵藤先輩方面を塞ぎつつ…

突っ込んで来ているゼノヴィアさんが見えた。

それじゃそのまま三頭犬を飛び越えるようにハイジャンプ。火球の準備をしていた首が俺を追いかけるように首を伸ばす。これで斬りやすくなったろう。

そのままゼノヴィアさんが首を一つ落とす。

 

「加勢に来たぞ」

 

返す刀で胴体に斬りかかり、両断する。

 

「聖剣の一撃。魔物に無類のダメージを与える――」

 

全高10メートル程もあってかなりデカいのに一気に胴体を両断できるのか…

そして動けないがまだ生きている三頭犬の上半身に慈悲とばかりに止めを刺す。

お、ソウルは青か。聖剣で殺されたらソウル出ないとか困るぞ。

 

「部長!朱乃さん!ケルベロスを屠れるだけの力を得ました!」

 

兵藤先輩が叫ぶ。まだMAXではないみたいなのになんでそう思ったんだろうか…

三頭犬の力もグレモリー先輩や姫島先輩の力も兵藤先輩が把握できるとは思えんのだが…

 

まぁともかく、兵藤先輩が二人に譲渡する。

「ケルベロスを屠れる力」を7割8割で両者に譲渡すると倒せないんじゃね?とも思ったが。

いざ姫島先輩が雷撃を放とうとすると三頭犬は案の定逃げようとしてるし…

俺は近くに木場先輩来たの知ってるけど、姫島先輩は知ってた?知っててのこれ?

 

「逃さないよ」

 

予想通り木場先輩が魔剣創造で三頭犬の脚を貫き固定する。

そして先程よりも強大な雷が降り注ぐ。

三頭犬は断末魔も雷の音にかき消され残せず、消失した。

 

撃ち終わった姫島先輩は肩で息をしている。譲渡された分だけをポンと出すわけじゃなく、一旦自分のものとして雷に変換して放つ以上、普段の魔力よりも多い量を扱うから肉体的にも精神的にも消耗は激しいだろうしな。

 

「くらえ!コカビエル!」

 

三頭犬を倒して勢いづいたのかグレモリー先輩がコカビエルに魔力を放つ。

 

「デカい!」

 

兵藤先輩が驚く。確かにデカい。けど――

コカビエルが片手を前に出し、防ぐ。

そのまま魔力ごと手を上にし、グレモリー先輩の魔力はそれにつられるように反らされてしまった。

デカいだけで制御出来てないんだよな。

 

「なるほど。赤龍帝の力があれば、ここまでリアス・グレモリーの力が引き上がるか。

 面白い。これはひどく面白いぞ」

 

手のひらに残る煙を眺めながらコカビエルが楽しそうな笑みを見せる。

 

「――完成だ」

 

バルパーの声。そしてエクスカリバーが発光する。強烈な光を放ちながら4本のエクスカリバーが1本になっていく。

 

「エクスカリバーが1本になった光で、下の術式も完成した。

 あと20分もしないうちにこの町は崩壊するだろう。解除するにはコカビエルを倒すしかない」

 

バルパーが言う。わざわざ条件を言うが、先程の戦闘でコカビエルが倒されることは無いと確信したんだろう。

…っていうか町の崩壊とか後から言うなよ! それ知ってれば先にバルパーの邪魔してたのになぁ…

コカビエルがフリードに呼びかけて、エクスカリバーを使うよう言う。

 

「リアス・グレモリーの騎士、共同戦線が生きているのなら、あのエクスカリバーをともに破壊しようじゃないか」

「いいのかい?」

「最悪、私はあのエクスカリバーの核になっているかけらを回収できれば問題ない。

 フリードが使っている以上、あれは聖剣であって、聖剣ではない。聖剣とて普通の武器と同じだ。使う者によって場合も変わる。――あれは異形の剣だ」

 

ゼノヴィアさんが木場先輩に言う。使い手で評価を変えるのってなにげにひどくない?

 

「くくく……」

 

バルパーが二人のやり取りを笑う。笑いどころあった?

 

「バルパー・ガリレイ。僕は聖剣計画の生き残りだ。いや、正確にはあなたに殺された身だ。悪魔に転生したことで生き永らえている」

 

バルパーの笑い声が癇に障るのか、木場先輩がバルパーに話しかける。

 

「ほう、あの計画の生き残りか。こんな極東の国で会うことになろうとはな。縁を感じるな。ふふふ。

 ――私はな」

 

老人の長話が始まった。こっそり聖属性特攻の武器を出してそこから魔方陣に干渉できないか試す。

お話の方はエクスカリバー使えないからエクスカリバー使いを作ろうとした。ってことを無駄に長々と語っていた。

 

「そして完成した。キミたちのおかげだ」

「なに?完成?僕たちを失敗作だと断じて処分したじゃないか」

 

これは死体から摘出パターンですかね。そりゃ教会から追い出されるわ。

バルパーが懐から光り輝く球体を取り出す。確かに聖なる力を感じる。

…しかし、それだと人間でも因子を持ってれば聖なる力を扱えるのが居るって事なのかね?

俺のイメージするようなヴァンパイアハンターがこの世界に居る可能性もあるのか…?

 

「これにより、聖剣使いの研究は飛躍的に向上した。それなのに、教会の者どもは私だけを異端として排除したのだ」

 

異端として排除しながら研究は続けてるとか教会も結構クソ要素なんだな。

天使も別に殺さなきゃいいという考えなわけだし。いや、これは単にバルパーが逆恨みしてる可能性もあるが…

とにかく、地球を自分の土地扱いする悪魔を排除して終わり!にはならないな。

 

「同志たちを殺して、聖剣適性の因子を抜いたのか?」

「そうだ。この球体はその時のものだぞ?3つほどフリードたちに使ったがね。これは最後のひとつだ」

「ヒャハハハハ!俺以外の奴らは途中で因子に体がついていけなくなって、死んじまったけどな!」

 

適性がなくても因子入れれば大丈夫ってわけでもないのかな?

 

「…バルパー・ガリレイ。自分の研究、自分の欲望のために、どれだけの命をもてあそんだんだ…」

 

木場先輩がキレてるけど、俺は正直欲しい能力持ってるからって死んだ人間生き返らせるのも命を弄んでると思いますよ。

バルパーは何故か木場先輩に因子の結晶をくれるらしい。何で?逆ギレ?量産できるからいいやって?

まぁともかく聖剣使いを量産してミカエルとヴァチカンに戦争仕掛けたいらしい。完全に私怨ですね。

 

バルパーが投げ捨てた結晶が木場先輩の元に転がっていく。

木場先輩がそれを拾うと、その結晶が聖なる力を放ちながら、先程のエクスカリバーのときとは違い、淡く優しく光る。

そしてそのまま光が木場先輩の体を包み込むように収束し、光が収まったときには結晶が手からなくなっていた。

 

「因子の持ち主の関係により因子同士が引き合ったのか?

 それならただ因子を抜き出すだけではなく、持ち主の関係性が――」

「バルパー・ガリレイ。あなたを滅ぼさない限り、第二第三の僕たちが生を無視される」

「ふん、研究に犠牲はつきものだと昔から言うではないか。ただそれだけのことだぞ?」

 

バルパーに向かっていく木場先輩。だが、それをエクスカリバーを持ったフリードが遮る。

 

「こっちは4本統合させた無敵の聖剣ちゃんがいるんだぜ?

 てめぇがいくら因子を持ってようが結晶使おうが聖剣自体が無けりゃ意味ナッシング!」

「聖剣ならさっきもらったよ。どうしてもエクスカリバーに勝ちたい事が捨てられない僕に、同志たちからね。

 …同志たちの想いに応えてくれッ!魔剣創造ッ!」

 

普段の魔剣創造と段違いの力を放ちながら木場先輩の手元に一本の剣が現れる。

 

「禁手、双覇の聖魔剣。聖と魔を有する剣の力、その身で受け止めるといい」

 

そう言って木場先輩はフリードに走っていく。

周りのグレモリー先輩らはもう観戦モードだ。応援はしているが、特に加勢しようとはしてない。

まぁ別に加勢が必要とも思えんが…フリードなんか敵じゃないんだぞ?

コカビエルを20分以内に倒さないとダメなの覚えてないの?俺はいいけど困るのはそっちじゃん?

俺みたいに術式に干渉しようとするでもないし…

 

木場先輩の聖魔剣での一撃をフリードはエクスカリバーで防ぐが、エクスカリバーを覆う、おそらくフリードが込めた因子が消えていく。

木場先輩の因子に引かれれているんだろう。

フリードは木場先輩を押し返し、そのまま擬態の聖剣の能力を使って剣を伸ばし、先端を分裂させて攻撃している。

更に天閃も使って速度を上げているが、木場先輩に全て防がれた。

うーん、木場先輩は目で追えてないっぽいが防げてるな。なんでだろ。

どう見ても目で対処出来てないのに、何故かフリードは次に武器を透明にする能力を使う。

いや、残りの1つの方使えよ…目で追えてないんだから。

フリードの敗因は雑魚刈りしすぎて腕が錆びたとかそんなんかね?

噂だけ聞いてるとすっげー才能の持ち主っぽいんだけどな。閃光玉使って逃げたりだとか遊びとか舐めプばっかりしてると段々ダメになるんだろうか。

…なんか自分に刺さるような物言いにも思えてしまう。俺は制限プレイなだけでやるときは全力で真面目にやってるつもりなんだがな。

 

っと、ゼノヴィアさんが突入していく。

まるでラスアタだけ取りに行ったみたいにも見えるが…まぁ速く終わる方がいいからな。

 

「ペトロ、パシレイオス、ディオニュシウス、そして聖母マリアよ。我が声に耳を傾けてくれ。

 この刃に宿りしセイントの御名において、我は解放する。――デュランダル!」

 

ゼノヴィアさんが空間から剣を取り出す。

どうもゼノヴィアさんはデュランダルの使い手の天然の因子持ちでエクスカリバーは兼任してるだけらしい。

…あれ、でもゼノヴィアさんも祝福を受ける時に体に何か入れられたっぽい感じのこと行ってなかったっけ。

フリードがゼノヴィアさんの方にも聖剣を伸ばしたみたいだが、一振りで砕かれ、透明すら維持できなくなったのか聖剣が姿を表した。

その一振り…の余波だけで地面が大きくえぐれている。

 

「所詮は折れた聖剣か。このデュランダルの相手にもならない」

 

ゼノヴィアさんがつまらなさそうにする。

そしてそちらに気が向きすぎたフリードに木場先輩が斬りかかる。

フリードは残ったエクスカリバーで受けようとするが、因子を込められてないエクスカリバーは聖魔剣に砕かれ、おまけにフリードも斬られた。

感無量と言った感じで天を仰いでるが…目的忘れてないか?いや、木場先輩はこれが目的だから知ったこっちゃないか。

 

「せ、聖魔剣……だと?ありえない……反発しあう2つの要素が混じり合うなんてことはあるはずがないのだ……」

 

ぶつくさ言うバルパー。うーん、研究系キャラのお手本みたいな行動だな。

 

「バルパー・ガリレイ、覚悟を決めてもらう」

「……そうか!わかったぞ!聖と魔、それらを司る存在のバランスが大きく崩れているとするならば説明はつく!つまり、魔王だけでなく、神も――」

 

木場先輩の話を聞いてないバルパーが脳内完結した瞬間、光の槍に貫かれる。

 

「バルパー。お前は優秀だったよ。そこに思考が至ったのも優れているが故だろうな。

 だが、俺はお前がいなくても別にいいんだ。最初から一人でやれる」

 

殺す必要なくね?ウザくなりそうだから殺したんだろうか。

コカビエルは嗤いながら降りてきた。

 

「限界まで赤龍帝の力を上げて、誰かに譲渡しろ」

 

あーダメだってそんな事いうと…

 

「私達にチャンスでも与えると言うの!?ふざけないで!」

 

あーやっぱり。

 

「ふざけないで?ハハハ、ふざけているのはお前の方だ。俺を倒せると思っているのか?」

 

敵に言われちゃったよ…グレモリー先輩20分制限忘れてない?

倒す必要があるのはエクスカリバーじゃなくてコカビエルだぞ。

 

「…イッセー、神器を」

『Boost!』

 

グレモリー先輩の言葉で兵藤先輩が神器を使う。

…誰も動けず、まるで死を目前とした死刑囚のように静かにしている。

俺が体をほぐす音だけが妙に響く。

 

「…貴様はビビらんのか、人間」

「まービビった所でどうしようもないですしね。今までの言動考えると譲渡してそれが終わるまで仕掛けてきそうにないですし」

 

コカビエルが暇なのか俺に話しかけてくる。

 

「なんなら今すぐ攻撃しても構わんのだぞ?」

 

周りの恐怖と「お前何やってんだよ」という感情が伝わってくる。

 

「んじゃちょっとすいませんけど、皆端にどいてもらえます?」

 

そう言った。が、皆こちらを向いたり驚くばかりで動かないので仕方なく押し始めるとやっと動いた。

ついでに兵藤先輩に「譲渡終わったら俺を無視して撃て」と書いた紙を押し付ける。魔力って楽だね。

 

「ハハハ!なかなか面白いじゃないか」

「面白がってもらえて結構。でも勝算もナシに挑む程バカじゃないんで」

 

そう言って空間から妖刀を出す。

その瞬間から所謂邪悪な力が周囲に溢れ出す。

コカビエルもこれが自分に挑む根拠か、と納得している。

 

…この世界に持ち込むと武器が何故かショボくなる。

聖剣が一番劣化がひどく、なぜなんだろうと思ったが、今回の件でわかった。俺に因子がない。

そんな感じで、この世界に持ち込んだ武器の性能が劣化することはよくある。

魔剣のような武器なんかはデメリットも増えるし。

ただ、例外は幾つかある。

その一つがこの『ようとうむらまさ』返り血で攻撃力が上がる特性のせいか、この世界でも攻撃力999相応の威力がある。

デメリットが酷いのも防御力低下、と言うか肉体の保護に強化用の魔力を回せなくなることぐらい。

この『武器は強いけど他はそれなり』スタイルで今回はいこうと思う。

コカビエルと戦闘はしておきたいし。

 

「行くぞ!」

 

と言っておいたのに行かず、その場で刀を振る。斬撃の軌道に沿って血のような赤い斬撃が飛ぶ。

光の剣を出して防がれる。

近づきながらレイナーレのソウルで光の槍。を目くらましにして斬りかかる。

光の槍は持ち主のせいかショボかったらしく、剣と逆の素手で払われた。そのまま光の剣で刀を受け止められる。

 

「そう言えば先程も光の槍を使っていたな。貴様も堕天使のハーフか何かか?」

「くっ…あんたのとこのアホな下っ端を倒して能力を奪ったんですよ」

 

思ったより力強い。術士タイプかと思ったんだが…

『グレイブキーパー』のソウルで無理やりバックダッシュして鍔迫り合いから離れる。

さっきの三頭犬のソウルを使う。3つの頭が火球で援護するガーディアンタイプ。

火球を揺動に再び斬りかかる。

当然止められるが今度は斬撃がブラフ。残りの2つの火球を放つ。

 

「ちっ、それも俺のペットから奪ったのか?」

「そうですよ、っと!」

 

火球自体のダメージはほぼないが、視界を奪うぐらいには役立つ。再び斬撃、というか、ようとうむらまさでしか攻撃通りそうにないな。

だがそれは向こうも想定してるしなんとか掠める程度。そこからの追い打ちも難なく防がれる。

…うーん、早速現状で打てる手がなくなってしまった。

 

「今度はこちらから行くぞ?」

 

コカビエルからの斬撃をかわす。これ受けたらそのまま踏ん張れずにふっ飛ばされる威力だな…

そのまま避け続けるが…どうも打開策が浮かばない。このまま避け続けて終わるのが一番楽かもしれんな…

横薙ぎをしゃがんで避ける。反対の手から光の剣を出してきた。上からの切り落ろし。

『スケルトンブレイズ』のソウルでスライディングして避ける。いつも思うが加速なしにしゃがみ状態から移動できる移動量じゃないよな…

今度は足元に。ジャンプして避ける。空中の俺に追い打ちしてきたので、横向きに二段ジャンプして難を逃れる。

俺は反撃にまた光の槍…を隠れ蓑にして普通の魔力で作った槍…を投げようとした瞬間、コカビエルも光の槍を投げてきてた。

それをなんとか避けるとコカビエルの追撃。一気に距離を詰めて剣を振るってくる。

体勢が不十分でこのままだと避けれないので、『スピニングアーツ』を発動して無理やり避ける。無理やりばっかしてると後で体が痛くなるんだよな…

 

「フン、避けるのはうまいようだが攻撃せんと俺は倒せんぞ?」

 

その通りだ。俺は倒すつもりがないけど。

でも軽く見られるのも嫌だしな?

ようとうむらまさの制御を緩める。抑えてた力があふれる。さっきのデュランダルの妖刀版ってとこか?

その場で刀を一振り。先程の飛ぶ斬撃とは威力が段違いだ。コカビエルもさっきまでの軽い感じの防ぎ方ではない。

走っていって斬りかかる。コカビエルは当然防ぐが、もう余裕の表情はない。

そこからは力任せ…と言うか武器の力に頼って思いっきり攻めまくる。が、防戦一方になったコカビエルには一切当たらない。

ふとコカビエルが視線を逸らし何かを確認して…

 

「なかなか楽しめたぞ人間。だが、遊びは終わりだ!」

 

空中に出現した大量の小さめの槍。飛ぶ斬撃で撃ち落としたりはしたが数が数で避けようもなく、急所は守ったがそれ以外はズタズタにされる。

 

「さて、こちらは終わったぞ、赤龍帝。誰に譲渡する?」

 

あ、兵藤先輩溜め終わってたのか。俺の譲渡最大攻撃を不意打ちさせて終わらせる作戦はパーだな。

マジで終わるまでの暇つぶしにしかなってなかったか。

俺もそろそろ妖刀解放したツケで体力消耗しすぎてキツかったしいいんだけどさ。いいんだけどさ…

 

「イッセー!」

「はい!」

 

グレモリー先輩がするのか。でもグレモリー先輩って一度譲渡されて自力以上の攻撃撃った後だろ?調子そこまで良くないんじゃないの。

 

「フハハハハ!いいぞ!その魔力の波!最上級悪魔クラスの魔力だ!もう少しで魔王クラスだぞ、リアス・グレモリー!

 お前も兄に負けず劣らずの才に恵まれているようだな!」

 

譲渡されてこれでなんで才能がわかるんだ?理解できんが、これが最上級悪魔なのは覚えておこう。

まぁ結局、グレモリー先輩の攻撃でも倒すには至らなさそうだが。

 

「雷よ!」

 

姫島先輩がグレモリー先輩の魔力の対処をしているコカビエルに雷を落とす。

が、譲渡もされてない状態じゃなぁ…

バラキエルに言及してたが、そうするとあの噂は本当なんだろうな。

ハーフ堕天使を眷属にしたグレモリー先輩にコカビエルがゲテモノ好きと称すると、まーたグレモリー先輩が切れちゃったよ。

万死に値するってフレーズ本当に好きだよね…

じゃあコカビエル殺してみろよ。って思うとコカビエルまで同じ事言ってた。

 

ゼノヴィアさんがコカビエルに向かっていくが、結構さっくりとふっ飛ばされる。

俺の時は遊んでいたのがよくわかる。

一応ゼノヴィアさんがふっ飛ばされる時にスライムを『スケルトン・エイプ』の能力で投げつけてクッションにさせる。

使い物になりそうな人材は大切にしないとな。

復帰すると、今度は木場先輩と一緒に向かっていく。が、両手に光の剣を持ったコカビエルに一切攻撃が通らない。

塔城さんが背後から襲うが、翼から羽を飛ばすまでもなく普通に斬られた。

ゼノヴィアさんと違って出血のせいか意識がなさそうで、そのまま落ちそうでヤバいから一応スライムを投げておく。

 

「小猫ちゃん!」

 

木場先輩が塔城さんのダメージによそ見して聖魔剣に傷をつけられ、そのまま衝撃波で吹き飛ばされる。

うーん、相手に隙を作るどころか、自分のダメージで味方が隙を作るのとか見てたらヘコむだろうし、気絶して正解だったかも。

つーか塔城さんには治療しに駆け寄るんですね。

まぁ自動で修復する俺には必要ないんでいいですけど。

 

「しかし、仕えるべき主を亡くしてまで、お前達神の信者と悪魔はよく戦う」

 

僕ちがいまーす。

…ってなんか周りの空気が変わったな。

いやさっきバルパーのおっさんが言ってた事じゃん?

コカビエルがわざわざ説明する。「人間は神がいなくては心の均衡と定めた法も機能しない不完全な者」なんて言ってるが…

いや、この世界の人間はそうなのかもしれんな。信者だけだと思いたいが…

「天使と堕天使は人間と交わらねば種を残せない」?

天使もハーフ天使とかできるのか…

あ、これ天使が聖剣計画を人死にが出ない程度なら被害を許容するのが本当ならマズい事にならねえ?

 

「正直に言えば、もう大きな戦争など故意にでも起こさない限り、再び起きない。

 それだけどこの勢力も先の戦争で泣きを見た。お互い争う大元である神と魔王が死んだ以上、戦争継続は無意味などと判断しやがった。

 そうだな。天使と悪魔はそれでいいだろうよ。

 だが堕天使は何だ?神や魔王なんて居ない。戦争するもしないの方針も総督のアザゼルのさじ加減一つだ。

 それでいざ戦争に参加したかと思えば、神も悪魔も死んだ絶好のチャンスに停戦し『二度目の戦争はない』と宣言しやがった!

 耐え難い!耐え難いんだよ!一度振り上げた拳を収めるだと!ふざけるな!

 部下が死んだからやめるだと?その部下は堕天使の勝利を信じて、その為に犠牲になったんだぞ!?

 それを奴はッ!神器で遊んで満足なら最初から戦争なぞするなッ!」

 

怒り…と言うか愚痴を吐き出すコカビエル。周りに味方が居なかったんだろうなぁ…

 

「…主がいないのですか?主は…死んでいる?では、私達に与えられる愛は…」

「そんなものはない。神は既に居ないからな。

 まぁ、神が使用していたシステムが機能していれば、神への祈りも祝福も悪霊祓いもある程度動作はする。

 神が居る頃に比べて、捨てられる信徒の数が格段に増えたのは事実だがな。

 そこの小僧の聖魔剣を創り出せたのも、神と魔王のバランスが崩れたからだ。本来なら聖と魔は混じり合わん」

 

…キリスト教だけの世界ならともかく、他の神話が実在していて、それでなお聖と魔が混ざったのは神と魔王が死んだから、って?

いくら信者が多いからってそこまで世界に影響与えられてるのか…?

少なくとも「キリスト教由来・キリスト教の神由来の聖と、キリスト教での悪魔由来の魔」が混じり合わないんじゃないのかな…

 

「俺は戦争を始める!これを機に、お前らの首を土産にな!俺だけでも戦争を続けてやる!

 あの戦争で死んだ部下たちが、仲間たちが、無駄死にでなかったと、サーゼクスにもミカエルにも証明してやる!」

 

なんだかなぁ。御家騒動もそうだけど、そんなんに巻き込むなよ、って気持ちがなぁ…

コカビエルだけ焚き付けた所で悪魔も天使も滅びないんだろうし…

 

「ふざけんな!お前の勝手な言い分で俺の町を、俺の仲間を、部長を、アーシアを消されてたまるかッ!

 それに俺はハーレム王になるんだぜ、てめぇに俺の計画を邪魔されちゃ困るんだよ!」

 

兵藤先輩が吠える。

今回譲渡しかしてない兵藤先輩が何言ったところでねぇ…攻撃するどころか攻撃されてもないでしょ?

実力差だってわかってないのによく吠えれるな…

 

「くくく。ハーレム王か。今回の赤龍帝はそれがお望みか。なら俺と来るか?すぐにハーレム王になれるぞ?

 行く先々で美女を見繕ってやる。好きなだけ抱けばいい」

 

そんなに赤龍帝買ってるの?今回いいとこなしだぜ?

今もよだれたらしてグレモリー先輩に怒られてるし。

 

「…す、すみません。どうにもハーレムって言葉に弱くて…」

 

あの啖呵きっておいて、ハーレムチラつかせられたら言いよどむってひどくね?いくら弱いにしてもさ。

 

「そんなに女の子がいいなら、この場から生きて帰ったら、私が色々してあげるわよ!」

 

グレモリー先輩が売り言葉に買い言葉ですげー事言ってる。頭大丈夫かな?

あーその後の応酬もIQが下がるわ。

 

「ふふふ。吸う。吸える。吸えるんだ!

 今の俺は神すらも殴り飛ばせるぜ。あ、神さまいないんだっけ。ハハハハ!」

 

さっきそれでアルジェントさんがダメージ受けてるのにデリカシーないね。

 

「よっしゃああああぁぁぁぁ!部長の乳首を吸うため、やられてもらうぜ、コカビエル!」

 

…今まで一切戦ってもないのによく言えるな。

 

「…女の乳首を吸う想いだけで力を解き放つ赤龍帝は初めてた。…なんだお前は?どこの誰だ?」

「リアス・グレモリーの眷属の兵士!兵藤一誠さ!覚えとけ、コカビエル!俺はエロと熱血で生きるブーステッド・ギアの宿主さ!」

 

熱血どこから来たんだよ。熱血舐めんな。

こんな勢いだけの言葉でやる気になる他の奴らもアホだろ。勝手に死んでろ…ん?なんか来た?魔王の応援かな?

 

「――ふふふ、おもしろいな」

 

白い、光る羽の生えた全身鎧が降ってきた。

 

「…白い龍」

 

あー、これが。

 

「神滅具の一つ、白龍皇の光翼…鎧と化しているということは、既にその姿は禁手状態の白龍皇の鎧か。

 ――赤龍帝の籠手同様、忌々しい限りだ。」

 

コカビエル説明おつ。でもお前その忌々しい赤龍帝を引き込もうとしてたじゃねーか。

 

「…赤に惹かれたか。白い龍よ。邪魔立ては―」

 

白い龍がコカビエルの翼を引きちぎる。そしてアザゼルを持ち上げるような発言。

もしかしてこいつ堕天使陣営?

コカビエルが激昂し、無数の光の槍を出現させる。

 

「――我が名はアルビオン」

『Divide!』

 

機械音声みたいな音が聞こえて、コカビエルの纏っていた力が減少する。光の槍の数も半減した。

 

「我が神器、白龍皇の光翼の能力の一つ。触れたものの力を10秒ごとに半分にさせていく。お前の力は我が糧となる。

 時間は無いぞ?早くこちらを倒さねば、人間にすら勝てなくなる」

 

説明どうも。

そのまま、アルビオンはコカビエルの反撃を防ぐ。攻撃は一切せず、なぶるように。

そして何度目かの音声が流れたころ、

 

「もはや中級の堕天使並か。つまらない。もう少し楽しめると思ったんだが…終わらせるか」

 

そういって腹パン。

 

「あんたを無理やりにでも連れて帰るようアザゼルに言われているんだ。

 あんたは少しばかり勝手がすぎた」

「貴様!そうか!アザゼルが―アザゼルゥゥゥゥ!俺はぁぁぁぁ!」

 

アルビオンがコカビエルの顔面を殴って黙らせる。

そのままコカビエル…とフリードを回収する。

 

『無視か。白いの』

 

兵藤先輩の方面から聞こえた。籠手光ってるしこれ赤龍帝の声?最初から喋ってくれたら情報収集楽だったのに。

あ、兵藤先輩の気が無駄に大きかったのは赤龍帝が何か言ったのか?

 

『起きていたか、赤いの』

 

アルビオンの鎧の宝玉が光っていた。こっちが白龍皇か。

会話を始めるが、あんまり険悪とかでもないな。古い友達くらいか。また会うつもりがあるみたいだし。

 

「おい!どういうことだ!?お前は何者で、何をやってんだよ!?てか、お前のせいで俺は部長のお乳が吸えなくなっちまったんだぞ!」

 

兵藤先輩が騒いでるが、生きて帰ったら色々してくれる約束なんだから吸えないことはないだろ。

いや、そういうことじゃないわ。おとなしくしててくれ。全然動いてないから元気が有り余ってるのはわかったからさ。主さんも止めろよ…ストッパーにすらなれんのか。

 

「全てを理解するには力が必要だ。強くなれよ、いずれ戦う俺の宿敵くん」

 

戦闘になることもなく、アルビオンはそう言って飛び去っていった。

 

…終わった?終わったよな?コカビエルが倒れた時に魔方陣消えたし。あ、そういえばアレ妨害出来てたのかな?イマイチわからん…とりあえず武器回収はしないと。

あー疲れた。

バルパーの死体を見てる木場先輩と、何故か木場先輩の頭を叩いて絡みに行く兵藤先輩の声を聞きながら、椅子を取り出して座る。

『ターンネートテーブル』と『ジャイアントワーム』も装備して…っと。

くっそ体が痛い…

ふと思ったがグレモリー先輩らと仲良くしてれば強くてもあんまり危険視されないんじゃない?

こんな手加減して無駄に体痛めつけなくても済むんじゃ…いや、でも手札晒すのもなぁ…敵は悪魔だけじゃないし…

悩んでいるとグレモリー先輩が木場先輩の尻叩きをしてた。どんだけ尻叩き好きなんだよ。今日三回目だぞ。

と言うかそもそも罰で尻叩く前に今まで自分が何してたか、とかそういうのは考慮しないのか。眷属の声に耳を傾けるなりなんなりしてたのか?

なんだかなぁ…

 

 

 

翌朝、痛む体に悩まされながら学園にに登校する。

昨日、っていうか今日だけど、数時間前のアレの後に学校。サボりたいけど、今後出席日数足りなくなる出来事に巻き込まれるかもしれないしな…

学園は何もかも元通りになってた。どうやったんだろうな。魔力?イメージすればなんでも戻るのか?物体もそのままか?何だ、時間遡行でも出来んのか?

もうなんか無茶苦茶だな…

 

「そうまさん、ありがとうございました」

 

教室に入るなり塔城さんにいきなり言われる。

何の話だ?

 

「…ユート先輩のですよ」

「あぁ…確かにその話は終わってから、って言ったな。

 ま、お役に立ててなにより」

「…」

 

急に黙ってうつむいてしまった。

 

「私、全然役に立てませんでした…」

「データくれたじゃん。

 もしかしてコカビエルの時?」

「…はい」

「それ言うと、通用する武器持ってたのに何も出来なかった俺の立つ瀬がないんだが…

 あれは現状の俺らじゃ誰も無理だったんじゃない?」

「…」

「まぁ月並みだけど、日々のトレーニングで将来勝てるようになるくらいしか解決法はないと思う。

 俺らには神器もないから、兵藤先輩や木場先輩みたいに一気に強くなれる裏技なんかもないし。

 それよりも今は勝ち目がない相手と敵対して生きてる事を喜ぼうよ」

「そうですね…」

 

力なくうなずく塔城さん。

うーん、重症だな。思えば塔城さんだけ、フェニックス戦もコカビエル戦もいいところ一切ないからな。

 

 

 

コカビエルの件から数日後、普通に部室に集まったんだが、何故かそこにゼノヴィアさんが居た。

神が居ないと知ったから破れかぶれで悪魔に転生したんだとさ。あと何故か学園に編入もしたらしい。

確かに神が居ないと心の均衡保ててないわ…

え?何?この世界のキリスト教信者って神が死んでたら信仰捨てるの?それって信仰って言える?

ただ現物支給して貰えるから言うこと聞いてるだけの利益目的の集団じゃん。

神が死んだの知ったら異端!もアレだけど異端にされたから悪魔になるぜ!ってのもなぁ…

学園に通うのは純粋に意味がわからない。

 

「教会は異分子を、異端を酷く嫌う。たとえデュランダルの使い手でも捨てる。アーシア・アルジェントのときと同じだな」

 

そうゼノヴィアさんは言うが…デュランダルの使い手を捨てるのはまだしもデュランダルごと捨ててるのはおかしくね?

聖剣デュランダルは教会の物なんだろ?前の使い手が居たのもコカビエルが語ってたしさ、次の使い手が出たときの為にキープするのが自然だろ?

もしかしてスパイ任務でも課されたのかな…

と言うかアルジェントさんの時とはちがくね?アルジェントさんは悪魔癒やして平然としてた完全に背教者じゃん。

なんか理論が無理やりすぎる…

 

「教会は今回のことで悪魔側…つまり魔王に打診してきたそうよ。

 堕天使の動きが不透明で不誠実のため、遺憾ではあるが連絡を取り合いたい、と。

 それとバルパーの件についても過去逃したことに関して自分たちにも否があると謝罪してきたわ」

 

部員が全員揃ったからグレモリー先輩が事後報告をする。

しかし教会が魔王に打診?繋がってるのか?

 

「今回のことは、堕天使の総督アザゼルから、神側と悪魔側に真相が伝わってきたわ。

 エクスカリバー強奪はコカビエルの単独行為。他の幹部は知らないことだった。三すくみの均衡を崩そうと画策し、再び戦争を起こそうとした罪により、地獄の最下層(コキュートス)で永久冷凍の刑が執行されたそうよ」

 

コキュートス…ギリシャ神話の土地じゃないんですかね?まぁ後で聞いてみるか。

 

「白い龍が介入し、最終的にことを収めたかたちになってしまったけどね。

 自分たちの組織の者が起こした暴動は自分たちの組織で収拾させる」

 

ゼノヴィアさんが言うにはやっぱり白い龍は堕天使所属らしい。

しかし堕天使って悪魔より自浄作用あるんじゃね?

 

「近いうちに天使側の代表、悪魔側の代表、アザゼルが会談を開くらしいわ。なんでもアザゼルが話したいことがあるみたいだから。

 そのときにコカビエルのことを謝罪するかもしれないなんて言われてるけど、あのアザゼルが謝るかしら…

 私達もその場に招待されているわ。事件に関わってしまったから、そこで今回の報告をしなくてはいけないの」

 

へぇ。グレモリー先輩はお偉いさんたちの前で頑張ってね。

出来たら20分縛りがあるのにキレ散らかしてたのも自白してほしいけどなぁ。

 

「アーシア・アルジェントに謝ろう。主がいないのならば、救いも愛もなかったわけだからね。すまなかった、アーシア・アルジェント。キミの気が済むのなら、殴ってくれてもかまわない」

 

そう言って頭を下げるゼノヴィアさん。

へー、主が居なかったら別に敵を癒やしても文句ないのか。さっきの無理やりな理屈もこれにつなげるためか。

まぁ今後の立場を考えると一切申し訳ない・悪い、と思ってなくても、謝った方がスムーズに進むよね。

俺なら絶対嫌だけど。

まぁそもそも俺がゼノヴィアさんの立場なら悪魔にならないからな。

 

「…そんな、私はそのようなことをするつもりはありません。ゼノヴィアさん。

 私は今の生活に満足しています。悪魔ですけど、大切な人に、大切な方々に出会えたのですから。私はこの出会いと今の環境だけで本当に幸せなんです」

 

じゃああの言い争いの場で悪魔になって幸せだから斬らないでって言えばよくなかった?

なんでだんまりを決め込んでたんだ?

…それに割と生まれてからずっと同じところに居た人ってそこがよっぽど酷くない以上、ある程度愛着がわくもんだと思うんだけどな。

友達が出来なかったにしても、不自由ない生活を送れていたと思うのに、そんなんどうでもいいわとばかりに今が幸せって言うのはねぇ…

いや、それは俺のところが良かっただけかも知れないし、つっつかないでおこう。過酷だった可能性もあるし。うん。

 

「…クリスチャンで神の不在を知ったのは私とキミだけか。もうキミを断罪するなんてことは言えやしないな。

 異端視か。尊敬されるべき聖剣使いから、異端の徒。私を見る目の変わった彼らの態度を忘れられないよ」

 

ゼノヴィアさんが悲しそうにしながら言う。

村八分にされたから破れかぶれになったのか。まぁ宗教系って敵と味方の切り替え早いイメージあるわ。

ゼノヴィアさんはアルジェントさんと二三話して学園を知ることがあるとか言って出ていった。

 

「さ、全員揃ったんだから、部活動も再開よ!」

 

グレモリー先輩が言う。

あ、ゼノヴィアさんの駒どっちか言ってなくね?どっちでもいいけど。

 

 

 

そして次の休日、俺は貴重な休日を兵藤先輩らの遊びに付き合うという形で浪費していた。

スルーしてもいいんだけど、誘い断ってこれ以上あいつ部外者、って思われても困るかもだし、どこからアクシデントが始まるかもわからんしな。

しかしなーんで友人らとの遊びに他の人、しかも学年も違う俺らまで呼んだんだろう?

グレモリー先輩や姫島先輩や塔城さんは辞退してたが、まだオカルト研究部たちで遊ぶってんならわからんでもないが…

 

ボウリング終わってカラオケに行ったんだが、この世界ってアニソンがなんかパロディみたいになってるの多いんだよな…

今兵藤先輩が熱唱してるドラゴンボールっぽい曲が流れるが、そうじゃなくドラグ・ソボールというアニメの曲なわけで。

ってかドラゴン波、とやらがかめはめ波ポジの必殺技なのになんでこんなタイトルなんだ…

 

なんかこの世界にも元々俺の知るような漫画アニメとかが存在してたけど、世界を塗り替えて変わった、みたいな印象だな。

存在してるものが先にあって、それが改変されてるような…じゃないとドラゴンボールのパチもんがドラゴンボールありきだったりで違和感あるし。

神話が実在するならそういう事ができる何か、が居てもおかしくないような気もするし…

前世が見た異世界転生…とやらとはちょっと違う気がする。

いや、前世から考えると異世界は異世界かもしれんな。

今兵藤先輩が携帯みて鼻血出してるが、そもそものエロい物を見た反応の鼻血ってのがまず現実的じゃなく漫画・アニメチックに思えるし。

魔力なりなんなりがある世界の住人である俺が言うのもなんだけど。




>魔王に連絡すらしてなかった
これ親がさっさと帰ってこいだの身を固めろだの言うの仕方無くないですかね…

>ケルベロス
拙作ではケルベロスじゃないです
見た目が似てるだけの他人の空似
多分この時はギリシャ神話出すつもりがなかったんでしょうかね

>ケルベロスを屠れるだけの力を得ました!
これドライグの説明が主人公にも聞こえてたら
籠手が持ち主の実力以上の事をするのを乗っ取るため、とか怪しんだりさせようと思ってたんですが
白いのとの会話が第一発声みたいなので無理でしたね

>あと20分もしないうちにこの町は崩壊するだろう
普段ほとんどネタバレ説明ばっかりするのに作戦完了まで黙ってる敵の鑑

>因子の結晶
この中に魂が囚われていて、死後もずっと因子として生き続けて輪廻転生も天国に行くもできないのって酷くね?
と思ったのでこんな感じになっております
フリードと一生一緒とかかわいそうですし

>三頭犬
久々の原作キャラソウル化ネタ
「3つの頭が援護する」とかそんな表記ですかね

>私達にチャンスでも与えると言うの!?ふざけないで!
20分後に崩壊するのリアスは聞いてて覚えておいてのこれなんでしょうかね…?
まぁ契約者が死んでもどうでもよさそうなんで矛盾はしませんが

>今回譲渡しかしてない兵藤先輩が何言ったところでねぇ
原作でも譲渡だけです
譲渡だけでこんなに吠えてます
なんで吠えてるかは木場視点なんでわかりませんが

>お前のせいで俺は部長のお乳が吸えなくなっちまったんだぞ!
これ一誠が人の話をちゃんと覚えてない事でも主張したいんですかね?

>翌朝の小猫
5巻のイベント考えるとこれぐらいあってもおかしくないんじゃないかな
マジで活躍してないですし

>カラオケ~
HSDD世界のサブカルってこんな感じじゃないかな、とか考えてたら色々と…


元ネタ

>獣人特攻の短剣
月下の夜想曲のウェアバスター
攻撃力は低め
獣人特攻と獣は別枠ということで…
悪魔城なら獣人も多いんですけどね

>マルファス
暁月の円舞曲や蒼月の十字架での二段ジャンプのソウル
本体はボスだったり雑魚だったりでよく出る

>スケルトンキッカー
暁月の円舞曲で空中で二段ジャンプから急降下キックを出すのに必要なソウル

>ドゥエ
悪魔城シリーズの高速移動方法
そういうゲーム特有のものをリアルで使う事を考えると頭がこんがらがる…
とりあえず今回はソウルで無理やりシステム通りの動きをしてるって感じで

>ヒポグリフ
暁月の円舞曲や蒼月の十字架での二段ジャンプのソウル

>ようとうむらまさ
月下の夜想曲でのクソつよ武器
原作では返り血で攻撃力UP、両手持ち、防御力-4
悪魔城シリーズの武器はHSDD世界に持ってくるとある程度HSDD仕様になります
原作での魔剣があんまり強くない感じなので魔剣類は同じ攻撃力でも弱めになります
体力消費もHSDDの妖刀の仕様、ってことで

>グレイブキーパー
暁月の円舞曲でLボタンでバックダッシュするためのソウル

>スピニングアーツ
ギャラリーオブラビリンスでの回避コマンド技
3Dアクションゲームの前転回避みたいなものを想像してもらえれば…

>スライム
暁月の円舞曲から
スライムを投げるぞ
今回はクッションにしかしてないけど武器です

>スケルトン・エイプ
蒼月の十字架より
思いっきり投げる(原文ママ)
投擲物の射程を伸ばします

>ターンネートテーブル
蒼月の十字架での椅子に座ると自動回復するソウル

>ジャイアントワーム
暁月の円舞曲静止状態でHP回復するソウル
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。