ハイスクールDevil castle×Dracula   作:二痔升

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4巻中盤くらいまで

今回は特に毒が多い感じです

あと今までが原作キャラが居るところにオリ主が突っ立ってるだけのような感じだったので
一応今回は多少変えさせてみたつもり
やりたいのは原作へのツッコミなんであんまり変えまくるわけにもいかないんですが…
でも口先だけの棒立ちにもしたくないですし…難しいですね

そういう点って最初ざっくり大筋書いてた時には全然気づかなかったです
書いてみないとわからないものですね


9話 授業参観~ギャスパー懐柔

「いいか、もう一度言うが、来てもいいから騒ぎになるような事はするなよ?」

「ふふふ、わかってますよ。

 けど絶対撮影はしますからね?皆さんから頼まれてますし」

「…写真とか好きなのは知ってるからわかってるよ。

 騒ぎになるなってだけでそういうの禁止しようとかは思ってないし言ってもないだろ」

 

授業参観の当日、妙に気合の入ったメイドに注意する。

別に参観とかどうでもいいんだが、駒王学園の参観日というのは保護者だけでなく、下級生とその保護者への見学会も兼ねている。

去年生徒会長なんざしたせいか、こんな俺でもそれなりに下級生から慕われているわけで…

そんな希少な人の前で変な事をしてほしくない。

変な形で崇拝してるような奴らだけならどうでもよかったんだけど。

なんで駒王学園は見学させるスタイルなんだか…

いや、俺が知らんだけで何かいい効果があるのかも知れないしな。うん。

 

で、授業参観だが、特に問題とかはなかった。

家のメイドはなんかゴテゴテしたカメラやら三脚やら持って来てたが、他も負けず劣らずだったからだ。

他の親は授業中に声かけたりも普通にしてたしな。

それに比べれば家のメイドはメイド服も着てないし。

むしろ授業より――

 

「惣間会長、お久しぶりです」

「いや、もう会長じゃないって。

 それよりそっちはどうよ、新会長?」

「あ、すみません。あのですね、ちょっとその事で…」

 

と、休み時間に後輩が持ちかけてくる相談の方が困った。

自分を利用、じゃなくて頼りにしてる人にはできるだけ助けてやりたいし…けど俺にはそんなスキルないし。

 

 

 

「…今日は大人気でしたね、そうまさん」

 

昼休みは後輩らも居ないので落ち着いてると、塔城さんがいつものジト目…よりちょっと目力強めで声をかけてくる。

 

「まぁ…ね。無視したり俺にそういう話持ってくるな、とは言えないし…」

「…そういえば私の時も断らなかったですけど、頼まれたら何でも聞いてるんです?」

「そこまで思うほど何でも言いなりにはなってないよ?

 相手の必死さとか、あと自分の利益とか」

「…以前の私の頼みの件、ごたごたしててまだお礼してませんでしたよね。

 私が出来る事の範囲内で何かあれば言ってください」

「それならデート…はぁ、電話だ。ちょっとごめんよ」

 

いいところだったのに…

メイドからか。

 

「もしもし?」

『今すぐ2年生の廊下に来てください!』

「おい、何が…」

 

切られてしまった。

 

「ちょっとごめん、緊急っぽいから行ってくる」

「あ、はい」

「デートの日時とかは後でね、じゃ」

「ちょ、ちょっと!?」

 

急いで教室を出て、目的地に向かう。

一体何があったのやら、少なくとも一般人よりは強いはずなんだが…

 

 

 

「あ、若!遅いですよ!」

「…何やってんの?」

 

いざ着いて見ると変なコスプレの人…じゃない悪魔の撮影会が始まっていた。

 

「はいこれ持って!そこに立って!」

「あ、はい」

 

言われて何やら板を持って、更に細かい向きの指示をされるがまま動かす。

 

「こっち目線くださ~い、若、もうちょっと下に」

「はいはい」

 

いいとこだったのになぁ。

そして仕方無くしばらく手伝ってると…

 

「ほらほら、解散解散!今日は公開授業の日なんだぜ!こんな所で騒ぎを作るな!」

 

匙先輩の怒鳴り声がする。他の生徒会メンバーもやってきた。

 

「撤収~。じゃ若、頑張って」

 

メイドが速攻で片付けていの一番に逃げ去るように去っていった。

それに続きある程度は戻ったが、最後まで数名の男子生徒が粘ってた。匙先輩に小突かれて文句を言いながら去っていったが。

残るは俺とグレモリー眷属にシトリー眷属、とコスプレ悪魔。

 

「あんたもそんな格好をしないでくれ。ってもしかして親御さんですか?そうだとしても場に合う衣装ってもんがあるでしょう。困りますよ」

 

匙先輩が正論をぶつける…が、そもそも学校にコスプレで来るような奴が聞くわけもなく、

 

「えー、だってこれが私の正装だもん☆」

 

と先程と同じようなポーズを取る。

すごい正装っすね。

匙先輩はイライラしながらも、グレモリー先輩を視認すると頭を下げる。

 

「これはリアス先輩、ちょうど良かった。今、魔王様とグレモリー当主をご案内していた所なんですよ」

 

そして、匙先輩の後方から二人を連れ、支取会長が近づいて来ると、

 

「ソーナちゃん!見つけた☆」

 

と抱きつきに行く。

そして魔王様が、

 

「あぁ、セラフォルーか。キミもここへ来ていたんだな」

 

これも魔王なのか。あ、そういや4人居るんだった。うーん、言い方変えないとダメだな。

 

「ええええええええええええええええええええええええええええええええええええッッ!?」

 

兵藤先輩の叫び声がうるさい。

なんでコスプレしてたのが魔王、セラフォルー・レヴィアタンで支取会長の姉だとそんなに絶叫するんだ?

つか、いくら驚いたとしても兵藤先輩からすれば上司、人間で言う社長クラスが居る所なのに、なんでそこで音波攻撃レベルで叫ぶんだ?上級悪魔になりたいんじゃないのか?

絶対この絶叫は必要ないどころか、八つ当たりとか憂さ晴らし含んでるだろ…

 

「セラフォルー様、お久しぶりです」

「あら、リアスちゃん☆おひさ~☆元気にしてましたか?」

「は、はい。おかげさまで。今日はソーナの授業参観に?」

「うん☆ソーナちゃんったら酷いのよ。今日のこと黙ってたんだから!もう!

 お姉ちゃん、ショックで天界に攻め込もうとしちゃったんだから☆」

 

…さっきの爆音のせいか幻聴が聞こえたかもしれん。

後で確認し直さないと…

 

「ぶ、部長、想像を遥かに超えて軽いノリなんですけど、そのレヴィアタン様が…」

「言うのを忘れてた――いえ、言いたくなかったのだけれど、現四大魔王様方は、どなたもこんな感じなのよ。プライベート時、軽いのよ、酷いくらいに」

 

憧れの魔王様の会話が思ったのと違う兵藤先輩がグレモリー先輩に振って、その返しなのだが…

別にプライベートが軽いのはいいんじゃね?

やる時しっかりやってればさ。

まぁ後から婚約ナシな!って言うようなのがやる時しっかりやってるかは不明だけど!

でも正直やる時やれてないグレモリー先輩が言うのはなぁ…報連相も出来ないのに…

 

「ソーナちゃん、どうしたの?お顔が真っ赤ですよ?せっかくお姉さまである私との再会なのだから、もっと喜んでくれてもいいと思うのよ?

 『お姉さま!』『ソーたん!』って抱き合いながら百合百合な展開でもいいと思うのよ、お姉ちゃんは!」

 

…なんか翻訳魔術がうまく機能してないのかな…レヴィアタン様のセリフがたまに変な感じ。

あ、いや向こうは悪魔だから関係ないのか。

 

「お、お姉さま。ここは私の学び舎であり、私はここの生徒会長を任されているのです。

 いくら身内だとしてもお姉さまの行動はあまりに…そのような格好は容認出来ません」

「そんなソーナちゃん!ソーナちゃんにそんな事言われたら、お姉ちゃん悲しい!

 お姉ちゃんが魔法少女に憧れてるってソーナちゃんは知ってるじゃない!煌めくスティックで天使、堕天使をまとめて抹殺なんだから☆」

「お姉さま、ご自重ください。魔王のお姉さまが煌めからたら小国が数分で滅びます」

 

衣装変えるのは嫌、でも妹に嫌われるのも嫌、か。

しっかし魔王で魔法少女ねぇ…

…『気にするな!』って幻聴が聞こえたけど、言われた通り気にしないでおこう。

それよりも小国を数分、か。うーん…

あ、支取会長が逃げ出した。それをレヴィアタン様が追いかけて出ていった。

…今度はグレモリー先輩が父親と兄にいじられ始めた。

リーアたんだの昔の事を持ち出すだの怒った顔を写真に撮るだの…何やってんだか。

 

「魔王様と、魔王様のお家は面白い共通点があるのですよ」

 

なんか姫島先輩の面白い話が聞こえた。

 

「魔王様は皆様面白い方々ばかりなのです。そして、そのご兄弟は例外なく真面目な方ばかり。

 うふふ、きっとフリーダムなご兄弟が魔王様になったせいで、真面目にならざるを得なかったのでしょうね」

 

姫島先輩の中でグレモリー先輩は真面目の枠に入るのか…あんまり面白くないですね。

あなたこの間叱りつけたばかりじゃありませんでしたっけ?

その前は婚約者騒ぎだったし。

 

あと正直支取会長…いや、シトリー先輩もなぁ…

ガチで姉が暴走癖持ちなら、授業参観くらいは言えよ、と。

それが原因で戦争再開したらどーすんのよ?責任とれんの?

コスプレ姉が来るの嫌ってだけでねぇ…しかも結局来てるわけだし。

まぁこれは結果論かも知れないけどさぁ。

 

そんな事考えてると、

兵藤先輩の両親がやってきて、そのまま木場先輩がグレモリー先輩の父親と一緒に連れていき、ルシファー様がグレモリー先輩と姫島先輩を連れて行って(しかも何故か兵藤先輩に断りを入れて)

残ったのは俺と兵藤先輩にアルジェントさんだけになってしまった。

 

「じゃあ俺も。お先に失礼しますね」

「お、おぅ」

 

こういう時はさっさと帰る。

 

 

 

「とまぁそんな感じでレヴィアタン様とルシファー様の騒動に巻き込まれた感じかな」

「…話を聞く限り最初のは自分から関わりに行ってませんか?」

 

教室に戻り、あの場に居なかった塔城さんに説明する。

 

「そうそう。例の件、一応会談後に決めようか。

 今町は堕天使がウロウロしてる可能性もあるし」

「…そうですね」

「あ~、嫌だったら言ってよ?無理強いとかしたくないし」

「そういうわけじゃないです。ただ…

 私にはそこまで価値のある事には思えなくて…」

「そう?対価が釣り合ってない、って事?」

 

頷く塔城さん。

…あぁ、そういや悪魔の仕事では数時間つきっきりでダベっても小銭レベルだっけ。

それを考えるとそんな発想にもなるか。

 

「…まぁ俺にとっては価値があるんだよ」

 

そんな事言って昼休みが終わったので離れる。

もうちょっと上手いこと言えれば良かったんだが…

 

その日はグレモリー先輩から全員にメールで部活休みの連絡が来たのでそのまま帰った。

 

 

 

公開授業の翌日の放課後、旧校舎で外からロックがかけられてる部屋の前。

ここに居るもうひとりの『僧侶』は、グレモリー先輩が眷属にしたが能力が危険視され、扱いきれないと判断され封印されていたらしい。

が、フェニックス戦やコカビエル戦を経て、上層部が高評価を出したので、今なら扱えるだろう。と許可が降りたそうだ。

…ぶっちゃけどっちもグレモリー先輩の功績って何があんのよ?ないでしょ。

 

「ここにいるの。一日中ここに住んでるのよ。一応深夜には旧校舎内なら部屋から出てもいいんだけど、中にいる子がそれを拒否してるの」

 

グレモリー先輩はさらっと言ってるが、監禁してるとしか思えん…

自分が転生させたんじゃないの?

 

「引きこもりなんですか?」

 

兵藤先輩の疑問にグレモリー先輩がため息を付きながら頷く。

いや、そんな言い方…

この時代ならしょうがないのか?でもなぁ…

 

「中にいる子は眷属の中でも一番の稼ぎ頭だったりするのですよ。

 パソコンを介して特殊な契約を人間と執り行ってるのです。直接私達と会いたくない人間というのもいるのですよ。

 その手のタイプの人間とは別の形で交渉して関係を持つのです。それをパソコンを通じて解決しているのよ。

 パソコンでの取引率は新鋭悪魔の眷属の中でも上位に入るほどの数字を出しているのです」

 

姫島先輩が兵藤先輩に説明する。

効率系なのかな。外に出るより仕事タイプなのかも。

そしてグレモリー先輩が扉を開くと…

 

「イヤァァァァァァァァァァァァアアアアアアッッ!」

 

うるせぇ。まぁ兵藤先輩のよりマシだけど。

2日連続で絶叫聞くとか何の罰ゲームだよ。

グレモリー先輩と姫島先輩の三年組が中に入っていく。

他皆待ってるし俺も待ってるか。

 

『ごきげんよう。元気そうで良かったわ』

『な、な、何事なんですかぁぁぁ?』

『あらあら。封印が解けたのですよ?もうお外に出られるのです。さぁ、私達と一緒に出ましょう?』

 

やり取りが聞こえるが…え?何?事前連絡してないの?

あ、ごめんごめん。報連相出来ないんだったね。

 

『やですぅぅぅ!ここがいいですぅぅぅ!外に行きたくない!人に会いたくないぃぃぃ!』

 

なんかトラウマ持ってるんじゃないの?まずカウンセリングじゃない?専門知識持ちのさぁ…

って兵藤先輩が入っていった。あーあ。絶対あの手のタイプはかき乱すだろ。

 

『おおっ!女の子!しかも外国の!』

『見た目女の子だけど、この子は紛れもない男の子よ』

 

あーこれは…

 

『いやいやいや、どう見ても女の子ですよ部長!…え、マジで?』

『女装趣味があるのですよ』

「ええええええええええええええええええええええええっ!?」

 

はいはい。流石に叫び声は防いだ。

もういいか、俺も入ろう。どんな見た目かな~っと。

 

「ヒィィィィィィッ!ゴメンなさいゴメンなさぁぁぁい!」

 

金髪赤目の…確かに女子制服を着てる中性的な子が居るな。

で、その僧侶は驚いて怖がってる。そら対人恐怖症っぽい人にクソうるさいの連れてきたらこうなる。

しかし、この感じは…

 

「うわぁぁぁあああああああああッッ!」

 

兵藤先輩が何故か再び叫ぶ…がしゃがみこんでる分まだマシか。でも連続はやめろ。

なんだろうな、グレモリー先輩や姫島先輩の鼓膜でも破りたいのかな?鼓膜と処女膜は違うんだけどなぁ。

 

「こんな残酷な話があっていいものか…完全に美少女な姿で…男だなんて…」

「残酷もクソも別に彼女でもなんでも無いのに文句言う方がおかしくないですか?」

 

イラッとしちゃったから言っちゃった☆

だってなんで兵藤先輩はこの僧侶にケチつけてんの?

 

「お前を見た時、俺はアーシアとのダブル金髪美少女僧侶を瞬間的にとは言え、夢見たんだぞ!?」

「はぁ、その白昼夢みたからってどうしたんです?」

 

勝手に期待して勝手に裏切られた!と思ってそれでキレて騒いでんの?

めんどくさ。

 

「引きこもりなのに女装癖かよ!誰に見せるための女装ですか!?」

「少なくとも兵藤先輩の妄想のためじゃないでしょうね」

「何だよ!さっきからいちいちうるせぇんだよ!」

「うるさいのは兵藤先輩でしょうに…」

 

つーか優しい()アルジェントさんや情愛()のグレモリー先輩は何やってんの?止めないの?

まぁ無理か。

 

「と、と、と、ところで、この方たちは誰ですか?」

 

僧侶がグレモリー先輩に聞く。

 

「あなたがここに居る間に増えた眷属よ。兵士の兵藤一誠、騎士のゼノヴィア、あなたと同じ僧侶のアーシア」

 

それぞれがよろしく、と挨拶するも、

 

「ヒィィィ、人がいっぱい増えてる!」

 

と怖がるばかり。

仕方ないよね。そういうの払拭させようとしてないんだもの。

 

「お願いだから外に出ましょう?ね?もうあなたは封印されなくてもいいのよ?」

 

そもそも封印されたから悪化したのかもね。

ってか封印というか外出禁止だけなんだから、自分から会いに行くのはセーフなんじゃないの?

深夜に旧校舎出歩いていいんならもうちょいコミュニケーション取れたんじゃないの?

 

「嫌ですぅぅぅ!僕に外の世界なんて無理なんだぁぁぁぁぁぁ!怖い!お外怖い!どうせ、僕が出てっても迷惑をかけるだけだよぉぉぉ!」

 

うーん、これ外の恐怖心と迷惑をかけないようにすれば治る…かどうかはわからんが改善出来るんじゃねぇの?

明確な改善ポイントあるのに今までそういうのやらなかったのかな?

 

「ほら、部長が外に出ろって――」

「ヒィィィ!」

 

兵藤先輩が僧侶の腕を引っ張って…止まった?なんだ、思い直したのか?

 

「ま、またやっちゃった…」

「何を?」

「ヒィィィ!と、止まってないぃぃぃ!」

 

止まってない…止まる?

あ、部屋の隅に逃げ込んでしまった。

ふむ、確かに他の皆は止まってるな。

 

「えーっと…俺、惣間正二って言います。グレモリー先輩の眷属とは関係ない、ただの駒王学園高等部の一年です。せめて名前でも教えてくれませんか」

 

距離を縮めず、なるべく傷つけないように丁寧に喋る。

 

「ギャ、ギャスパー・ヴラディです…僕も高等部一年になる予定でした…」

 

お、ちゃんと返事貰えるじゃん。やっぱ最初から無理やりしなきゃ泣き叫ばないよな。

 

「ありがとうございます。それで、ヴラディさん、今の状況の説明が欲しいのですが」

「ギャ、ギャスパーでいいですぅ…それで、あの…」

 

長い説明をまとめると、彼、ギャスパーには視界を通して物体の時間の停止をさせられる神器を持ってるそうで、感情が高ぶると暴発するらしい。

俺に効かないのは『ガラモス』のソウルのおかげかな。

 

「なるほど、わかりました」

「…あ、あのぅ…怖かったりとかしないですか…?」

「効きませんからね。怖がりようがないです」

「そ、そう…ヒッ!」

 

止まっていた兵藤先輩らが動き始めた。

それを見た瞬間、サッと壁の方を向いて誰も見ないようにするギャスパー。

 

「怒らないで!怒らないで!ぶたないでくださぁぁぁいッ!」

 

…これは殴られるのが日常だったのかな?虐待とか、そういうの。

能力を使えば余裕で勝てる相手だろうに、そういう思考が思い浮かばない程に。

 

「彼は神器を制御できないため、大公及び魔王サーゼクス様の命でここに封じられていたのです」

 

姫島先輩が兵藤先輩に説明している。

 

「この子はギャスパー・ヴラディ。私の眷属僧侶。一応、駒王学園の一年生なの。

 そして、転生前は人間と吸血鬼のハーフよ」

 

あぁ、なるほどね。この気配が吸血鬼なのか…通りで覚えのある感じだと思った。

 

 

 

「停止世界の邪眼?」

「そう。それがギャスパーの持ってる神器の名前。とても強力なの」

 

あれから…結局ギャスパーが段ボールに入ったところを無理やりそのまま引っ張ってきて、今兵藤先輩とグレモリー先輩が話してる。

バロールねぇ…俺の知ってるのは殴ったり目からビーム出したりブロック壊したりってだけだな。

 

「時間を停めるって、それ反則に近い力じゃないですか?」

 

そら世界を支配する能力だからね。

つってもこれは『タイムスティール』タイプだろうけど。

 

「えぇそうね。でもあなたの倍加の力も、白龍皇の力も反則級なのよ?」

 

そりゃそうだ。力に目覚めて3ヶ月…も経ってない元米粒が時間さえあれば上級悪魔クラスなんだろ?

 

「問題はそれを扱えないところ。それ故ギャスパーは今まで封じられてきたのよ。無意識に神器が発動してしまうのが問題視されていたところなの」

 

ま、改善させようとしたかどうか、だよねぇ。

 

「しかし、そんな強力な神器を持った奴をよく部長は下僕にできましたね。

 しかも駒ひとつ消費だけで済むなんて」

 

そうなん?視線が起点なんだから神器自体はそこまで強くないんじゃないの?

そんなに強かったら神滅具になってるだろうし。神器自体も一品物じゃなく同じのがあるとか聞いたぞ。

単にギャスパーのが暴発するほど強力なだけでは。

 

「変異の駒よ」

 

上級悪魔の10人に一人は持ってる、他の駒より高性能な駒。らしい。

ガチャのリセマラみたいだぁ。

まぁ元々が眷属自慢なんだっけ。レーティングゲームって公平性の欠片もないけど、そういうもんなんだろうな。

八百長も何でもあるんだし。

 

「彼は類稀な才能の持ち主で、無意識のうちに神器の力が高まっていくみたいなの。そのせいか日々力が増してるわ。

 上の話では、将来的に禁手へ至る可能性もあるという話よ」

 

兵藤先輩と木場先輩が禁手になったのが評価に繋がったらしい。グレモリー先輩なーんもしてないのにな!評価は上がるのか!

いいねぇ、楽で。俺も放っといたら誰かが人間界から三大勢力追い出してくれないかな。

まぁもう数千年蔓延ってるから丸投げは無理だろうな…

 

「…うぅ、ぼ、僕の話なんかして欲しくないのに…」

 

兵藤先輩がギャスパーの入った箱を蹴り、悲鳴があがる。

何やってんだこのカス。あ、違った。兵藤先輩。

あー完全に他人だし眷属でも仲間でもないから言えないんだよな。

つーか誰も注意しないのかよ。酷くね?

なんだかなぁ…

 

姫島先輩に次ぐ二番手で、由緒正しい吸血鬼の家柄で、強力な神器も持ってて、吸血鬼の能力を有し、魔法使いが扱う魔術も秀でて、僧侶の駒一つじゃすまないデイウォーカーの血筋で、悪魔の仕事もこの中でトップで、新鋭悪魔の中でも上位…

って言ってたけどさ、そういう相手に取る態度には思えないんですけどねぇ。

素人の兵藤先輩以外もさぁ。

 

「お前、授業に出てないだろ?力を克服してクラスと打ち解けなきゃダメだぞ?」

 

何がダメなんだろう。

つーか悪魔にしろ吸血鬼にしろ人間の学校行く必要ある?無いでしょ。

俺だってないわ。オカルトGメンが要・高卒なわけでもないし。

どうしても行かないといけなくても今どき普通の人間でも通信制なりなんなりあるし。

なんだかなぁ。無駄に体育会系だよな。運動部でもないのに。

 

「嫌です!僕はこの段ボールのなかで十分です!外界の空気と光は僕にとって外敵なんですぅぅぅッ!箱入り息子ってことで許してくださぁぁぁいッ!」

 

…なんか箱の中だからさっきより元気だな。

しかし、『外に出たくないという欲』は肯定されないのか。悪魔だから欲が~とか言いながらさ。そのために自分なりに仕事頑張ってこの中で一番という『結果』を出してるのに。

 

「こいつは血を吸わないんですか?吸血鬼でしょ?」

「ハーフだからそこまで餓えているわけではないわ。10日に一度輸血用の血液を補給すれば問題ないの。血を飲むのは苦手みたいだけど」

 

悪魔化って元の種族の負の特性も残るのね。つーかこの世界の吸血鬼って吸血衝動持ちなのか。

 

「血、嫌いですぅぅぅ!生臭いのダメェェェ!レバーも嫌いですぅぅぅ!」

 

話題にするのが嫌とか言ってた割には結構自分から喋ってるな。

 

「…へたれヴァンパイア」

「うわぁぁぁん!小猫ちゃんがいじめるぅぅぅ!」

 

うーん、塔城さんにはそういう事言って欲しくなかったな。

自分は力がなくて、力があるのにやる気ない、ように見える相手への嫉妬からなんだろうけどさぁ…

 

「とりあえず、私が戻ってくるまで、イッセー、アーシア、小猫、ゼノヴィア、ショージ、あなた達にギャスパーの教育を頼むわ。

 私と朱乃は三すくみの会談の会場打ち合わせをしてくるから。

 それとユート、お兄様があなたの禁手について詳しく聞きたいらしいから着いてきてちょうだい」

「はい、部長」

 

あいよ。権限ないからあんまり口出さなかったけど任された、ってんならね。

 

「ギャスパーくん、そろそろお外に慣れないといけませんわよ?」

 

あっ、バカ。

 

「朱乃お姉さまぁぁぁ!そんなこと言わないでくださいぃぃぃ!」

 

何やってんだ。いやほんとに。なぜこいつらは出ろ出ろと強制させようとするんだ。

兵藤先輩に念入りに頼んでるがどう考えても相性最悪だろ。大好きなイッセーくんに頼めば解決すると思ってるバカしか居ないのか?

あ、バカしか居ないんだった。頑張らないと。

 

「ではイッセー、こいつを鍛えようか。軟弱な男はダメだぞ。それに私は小さい頃から吸血鬼と相対してきた。扱いは任せて欲しいね」

「ヒィィィッ!」

「何をどう任せるんですか?殺し方の話じゃないんですから」

 

いきなり爆弾かましてきたゼノヴィアさんに釘を刺すように告げる。

 

「む、『健全な精神は健全な肉体から』と言うだろう?私は鍛えてやろうと思ってね」

「ユウェナリスのでしたっけ?それは本当は肉体を鍛えれば健全な精神になるって話じゃないですよ。

 神に幸福を得る為、金銭や権力や長寿、美貌を願うと結局破滅するから、祈るなら健やかな身体に健やかな魂くらいにしとけって話じゃなかったですっけ?」

 

そもそも体を鍛えれば精神が真っ当になるなら俺はこんなじゃないってーの。

 

「と言うか、肉体鍛えて健全な精神になれば解決するんです?」

 

なんか引きこもりって安易に考えてね?さっきの言動見てまだ、しょーもないただの引きこもり…みたいなこと思ってるんだろうか。だろうな。じゃないと鍛えようなんて思わないもの。

 

「ふむ、じゃあショージはどうしたらいいと思うんだ?」

「普通に神器の練習でしょう。今一番のネックは暴発させることなんですから。神器が暴発しなくなればもう少し前向きになれますし、鍛えるのはそこからでも十分間に合いますよ」

 

とりあえず俺の案が採用。そこから、球技大会の練習で使ったボールの使いまわしを提案され、旧校舎を出る。

 

「ねぇ、ギャスパー」

「は、はいぃぃぃ!」

 

ボールを軽く投げながら話しかける。

 

「確か神器って持ち主の意思が重要って聞いたんだけどさ。練習の時だけでもさ、神器がうまく使えたら役に立てる、って考えながらやらない?」

「神器がうまく使えたら役に立てる…?」

「そうそう。実際視線だけで停止させられるなんて便利どころじゃないよ。

 急な味方のピンチでも、間に合う可能性が一番高いのはギャスパーだから。

 木場先輩の速度でも間に合わない状況とか、兵藤先輩が禁手でも止められない強力な相手でもキミなら止められる」

「僕なら…」

 

精神的な問題を解決出来るように刷り込んでいく。

洗脳…ではない。つもりだ。

俺の思う最適解は「周りの奴らはいつでも殺せる力があること自覚させて恐怖心をなくす」だからなぁ。

ギャスパーには向いてなさそうだし。

しかし実際問題、神器の扱いって一番は精神的なものなんじゃないの?なんであんな状況のまま放置するかなぁ。

うまく扱えなくて落ちこんで、それがまた悪影響で…ってその負のループのせいで今こうなってんじゃないの?

 

練習してるとそこへ匙先輩が来た。

 

「おーやってんな」

「おっ、匙か」

 

兵藤先輩が応対する。この二人、初対面で喧嘩してたとは思えんな。

 

「よう兵藤。封印されてた眷属が居るって聞いてな。お、あの金髪の女子か?」

「残念、あれは女装野郎だそうです」

「マジか。男子が女子の制服着てても…制服着用は守ってるからいいのか?校則違反では…ないよな?会長に確認したほうがいいのか…?」

「女装なんか誰かに見せたい為にするんだろうに、引きこもりとか意味わからん女装癖だ。

 そういや匙はどうしたんだ?ジャージにシャベルに軍手って」

「花壇の手入れしてたんだよ。学園の行事も多いし、魔王様方も今度いらっしゃるから学園を預かる者としてきれいに見せようってわけだ」

 

おや、誰か来たぞ。

 

「へぇ、魔王の妹の眷属はここで集まってお遊戯してるわけか」

 

浴衣を着たちょい悪オヤジ風の男。

 

「アザゼル…ッ!」

「よー赤龍帝。あの夜以来だ」

 

周りの俺以外が武装なり逃げるなりする。

 

「ひ、兵藤、アザゼルって!」

「マジだよ。俺はこいつと何度か接触してるんだ」

「やる気はねぇよ。ほら、構えを解きな、下級悪魔くんたち。ここにいる連中が集まったところで俺に勝てないのはなんとなくでもわかるだろう?

 俺だって下級悪魔相手にいじめなんかするつもりない。ちょっと散歩がてら悪魔のところに見学だ。

 聖魔剣使いはいるか?ちょっと見に来たんだが」

 

本人の言うように戦意はなさそうだが、誰も構えを解かない。…うーん、警戒もしすぎると相手からリアクション取られるんじゃないの。

てか堕天使勢力のは自由というか軽いな。白龍皇もそうだが。

 

「木場ならいないさ!狙ってるならそうはさせない!」

 

兵藤先輩がいつものごとく吠えるが…させない、って何をどうできるのやら。

普通そこは何しに来たんだーとかで相手の目的を探るんじゃないの。

 

「…ったく、コカビエルにも勝てなかったくせに俺と勝負になんかなるわけないだろうにさ。

 しかしそうか、聖魔剣使いはいないのか。つまんねぇな」

 

「そこのヴァンパイア」

 

俺の後ろに隠れてるギャスパーが、ビクッと反応する。

 

「お前は停止世界の邪眼の持ち主なんだろ?そいつは使いこなせないと害悪になる代物だ。

 神器の補助具で不足してる要素を補えばいいと思うが…そういや、悪魔は神器の研究が進んでなかったな。五感から発動する神器は持ち主のキャパシティが足りないと自然に動き出して危険極まりない」

 

ギャスパーの目を見ながら、アザゼルはそう言う。

ギャスパーも俺の服握りながら震えては居るが目は離さない。

 

「どうにか暴発しないようにさせてあげたいんですがどうすればいいですか?」

「なっ…」

 

俺が普通に堕天使の総督に質問するのが意外だったのか周りが固まる。皆は悪魔だけど俺は人間だしなぁ。

アザゼルは俺の質問に少し考え込むと、匙先輩を見た。

 

「あの黒い龍脈を使えばいい。このヴァンパイアに接続して神器の余分なパワーを吸い取りつつ発動させて、正常な動作を本人にも神器にも覚え込ませる感じだ。後は慣れれば自分で調節出来るようになるさ」

 

さらっと今日見た神器の調節方法を答えられてしまった。すごいっすね。

 

「…お、俺の神器、相手の神器の力も吸えるのか?ただ単に敵のパワーを吸い取って弱らせるだけかと…」

「確かに普通の弱体化系神器じゃその程度だが、黒い龍脈はそんなちゃちい代物とは全く違う。

 最近の研究で伝説の五大龍の一角、黒邪の龍王ヴリトラの力を宿してるのがわかったからな。

 どんな物体にも接続できてその力を減らせるんだ。短時間なら持ち主側のラインを引き離して他者や物体に接続することすら可能だ」

 

妙にテンション高くなったアザゼルが楽しそうに教えてくれる。

 

「じゃ、じゃあ俺側のラインを…例えば兵藤とかに繋げられるのか?それで兵藤の方にパワーが流れると?」

「一応そうだが術者の実力次第だな。ま、成長すりゃラインの本数も増えるし、吸い取る量も倍々だ。」

 

聞いてる分には拡張性が高そうだな。

 

「あと神器上達で一番効果が高いのは赤龍帝を宿した者の血を飲む事だな。ヴァンパイアだし血を飲むだけで力もつくだろうさ。

 とりあえずはこのくらいか?ま、後は自分たちでやってみな」

「はい。ありがとうございました」

 

とりあえず教えてもらったわけだし、お礼を言って頭を下げておく。

アザゼルは言うだけ言って気が済んだのか帰ろうとする。…が、途中で立ち止まり、兵藤先輩の方を向く。

 

「ヴァーリ――うちの白龍皇が勝手に接触して悪かったな。驚いたろ?

 ま、あいつは変わったやつだが、今すぐ赤白ライバルの完全決着を望んだりはしないさ」

「正体語らずに俺へ度々接触してきたあんたの方は謝らないのかよ?」

「そりゃ俺の趣味だ。謝らねぇよ」

 

そう言って今度こそ去っていった。

 

「…とりあえずアザゼルが言ってる事が本当か、試しに新顔くんに俺の神器を取り付けてみるか。その状態で神器を使ってもらって練習してみようぜ。

 うまく行ったら練習に付き合う代わりに今度花壇の手入れ手伝ってもらうからな」

 

匙先輩の提案の通りにテストしてみると、確かにギャスパーの神器の余分な出力を吸い取れたみたいで、アザゼルが嘘を言ってないことはわかった。

 

練習を続けながら、神器の停止状態がどうなってるかも探る。

例えば投げたボールが停止して、数分間止まるがその後どうなるか?

何も触らなければそのまま、時が止まった事などなかったかのように投げた軌道を通る。

停止中に叩いたり触ったりすると位置からして変わる。

止まったボールを動かすと、事前の動作状況はリセットされるようだ。

 

射程は視界依存で、遮られると効果はなく、同じものでも遠近で停止できる時間に差があり、遠くで停めると時間は短くなる。

大小にも差があり、同じ距離でも小さいものの方が止められる時間は短い。

また、視界依存だからか、視界に映るどれかだけ停止、なんて器用な真似も…少なくとも今は不可能なようだ。

俺は止められないけど、俺の着た服を止めて足止め…なんてことも出来ないだろうな。

 

未だ無意識に暴発させてしまうのは改善できてなく、練習途中でふと誰かを停止させてしまう。

その度にギャスパーが謝りながら逃げ出す。当然捕まえるのは俺担当だ。俺以外は止められるだろ?とか言ったけど一番の理由は攻撃的な口調だからだよ。

特に大好きなグレモリー先輩たちから頼まれた兵藤先輩は、妙な意気込みを見せてるしな…

一応捕まえた時に、

「失敗しても逃げることはない」だの

「皆キミが成功する為に手伝っているんだから」だの

「将来ギャスパーが力になると信じているんだ」だの

言って説得してるんだけどどうしても逃げ出してしまう。わかっててもそういう反応が体にこびりついているんだろうな。

 

「どう?練習ははかどってるかしら?」

 

しばらく練習してるとグレモリー先輩が様子を見に来た。

来なくていいのに…

まぁそれはともかく、ギャスパーも力を吸われてるから疲労はあるし、休憩することに。

 

「…とまぁ、アザゼルが様子を見に来ましてね、ギャスパーの神器の扱い方の練習のヒントをもらいまして」

「アザゼルは神器について造詣が深いと聞くわ。神器についてのアドバイス…知識を他者に助言するほど余裕ということかしら」

 

とりあえずあった事を報告。

報告してから差し入れのサンドイッチをもらう。

 

「リアス先輩が帰ってきたし、疲労度合いから見てももう俺の必要はないよな?俺はそろそろ花壇の作業に戻る」

「匙くん。わざわざ私の下僕に付き合ってくれてありがとう。お礼を言うわ」

「いえいえ、いいっスよ。先輩は会長の大事なお友達ですし、俺も自分の神器について新たな可能性が見えましたしね」

 

匙先輩はそう言って去っていった。

 

「ギャスパー、まだいけるわね?匙くんに吸われて、ちょうど力もいい感じに調整されてるでしょうし、残りの時間は私も一緒に練習に付き合うわ」

 

帰れ。

今更そういう事してポイント稼ぎか?ん?

 

「が、がんばりますぅぅぅ」

 

お、結構意欲的になってる。

やっぱ今まではあてどもない状況に置いておかれたからで、問題の解決方がわかればこれだけ前向きになれるんじゃん。

…基本いつもは閉校時間ぐらいにはさっさと帰るんだが、今日は暗くなるまで練習に付き合った。

 

「あ、そうだ。ギャスパー、パソコン持ってるんだよな?」

「う、うん…」

「これ携帯のメルアド。なんかあったら…いや、なくても連絡くれよな。日常会話の練習とでも思って。

 面と向かってじゃなかったら結構マシだろうしさ」

 

じゃあ、と言って帰る。

 

 

 

そして、その翌日、夜。

いや、確かに何かあったらとは言ったよ?言ったけどさ、早くない?

ギャスパーから「失敗しちゃった」的なメール来たから問いただしたら、半強制的に兵藤先輩の仕事に連れて行かれたそうな。

苛立ちのあまりついつい旧校舎まで来てしまった。

 

「ギャスパー、出てきてちょうだい。無理してイッセーに連れて行かせた私が悪かったわ」

 

そうだよ。グレモリー先輩が悪いよ。

 

「イッセーと仕事をすれば、もしかしたらあなたの為になると思って…」

『ふぇええええええぇぇぇぇぇぇん!』

 

グレモリー先輩の中でどんだけ兵藤先輩は万能なんだ?

 

ギャスパーは名門の吸血鬼を父に持つが、母が人間で妾で―

悪魔以上に純血でない者を軽視・侮蔑する吸血鬼は親兄弟でも扱いが差別的で―

腹違いの兄弟からいじめられ、人間界でも化け物として扱われ居場所がなかった―

 

だのグレモリー先輩はギャスパーの事を説明してたが、それだけ知識として知ってるのに、なんであんな対応なんだ?

…まぁ兵藤先輩が死んで呼び出した時に良い神器持ってるから私の為に生きろ、なんて言うのが、そんなお優しい事をするはずがないか。

なんか婚約騒動の時ぐらいから妙に丸くなったけど、元がそういう生き物だもな。

 

「ねぇイッセー。あなた、もし時を止められたらどんな気分?」

「…少し怖いですね」

 

なんで?便利じゃん。

兵藤先輩ならセクハラに使うんじゃないの?

いや、グレモリー先輩が唐突にそんな事聞くのもなんで?だが。

 

『ぼ、僕は…こんな神器いらないっ!だ、だって皆停まっちゃうんだ!怖がる!嫌がる!僕だって嫌だ!

 と、友達を、仲間を停めたくないよ…大切な人の停まった顔を見るのは…も、もう嫌だ…』

 

うんうん。やっぱり神器制御できないのだけが負い目なんだから、制御出来るようになってから外に出ればいいだけの話だよな。

 

「困ったわ…この子をまた引きこもらせてしまうなんて…王失格ね、私」

 

そうだな!むしろ何で今、この段階で、兵藤先輩と仕事をさせることがギャスパーの為になると思えるのか理解に苦しむぞ!

とは言えない。

まだここ駒王学園で何か動きがあるかもしれない以上、取引を切れないし、険悪な関係になるわけにもいくまい。

でもまぁギャスパーの為にちょっとは言っとくか。

 

「まぁ失格かどうかはともかく、少し焦りすぎましたね。ギャスパーが意欲的な時に…と思ったんでしょうけど」

 

ふんわり目に言う。これくらいなら大丈夫かな?

言ってて思ったが、焦ったにしてもありえないな。焦るにしても客にあわせる必要ないし。

しかし契約者が時間を停められて、その不快感から今後契約ないかもしれない可能性もあったろうによくやるわ。

なんかこう…とりあえず実戦で使うか!それで勝手に慣れるだろ!ってちょっと昔の人みたいなイメージ。

 

「そ、そんな事よりも部長、サーゼクス様たちとの打ち合わせがこれからあるんでしょう?」

「ええ。でももう少し時間を伸ばしてもらうわ。先にギャスパーを―」

「後は俺に任せてください。なんとかしてみせます!」

 

兵藤先輩が説得してグレモリー先輩はこの場を去った。

まぁ居ても意味ないしな。正解。兵藤先輩にしてはえらいぞ。

 

「で、兵藤先輩。どんな策があるんです?」

「…ない!」

 

見栄はったのか。

まぁ得意な感じには思えんしな。

 

「んじゃ先に良いです?俺が来た用事済ませたいんで。

 ギャスパー、渡したいものがあるんだけど、入れてくんない?」

 

扉をノックしながら声をかける。

しばらくしてから鍵の開く音が聞こえた。

現状唯一停止させられないから他の人よか多少はマシなのかな。部屋に入る。

 

「あ、あの、渡したいものって…?」

「まぁちょっと聞いてくれよ。俺としてはさ、停められないから練習に付き合って失敗しても、ギャスパーが嫌な思いしないで済む利点があると思ってたのよ。

 でもそれってギャスパーが神器を使いこなすまでのストレスとか、根本的にはどうにも出来てないんだよな。

 無論俺にはギャスパーの神器を取り除くなんて芸当も出来ない」

 

至極当然の事を言っていく。

戦闘しか考えてなかったけど、日常生活で暴発させるとくっそ面倒そうだよな。

 

「で、だ。そこで俺に出来る範囲で、ギャスパーのストレス軽減できそうな物を作ってきてな」

 

ほれ、とサングラスを渡す。

 

「え…サングラス?」

「とりあえずかけてみてくれ」

「…何これ!?」

「コウモリは超音波で反射させて物体の位置を探ったりするだろ?そのサングラスからも似たような感じの事が出来る。

 ギャスパーの神器はギャスパーの視界に写ったモノだけ停止するだろ?だからギャスパーの視界じゃない物で見れば大丈夫なんじゃないかと思ってな」

 

普通の濃いサングラスに『コウモリ』のソウルを合成して作った超音波感知サングラス。

今、ギャスパーの視界にはサングラスに写ったワイヤーフレーム系の風景が写ってるはずだ。昔の3Dポリゴンモデルみたいな。

とりあえずサングラスをかけさせたまま、物を落としたのを停止するように言って試してみる。と、やっぱり停止させることは出来なかった。

 

「よっし、成功」

「…あの」

「ん?なんだ?サングラスダサいから嫌か?見づらいか?いやぁ、俺も最初はデジタル的な映像にしようかと思ったんだけどな…」

 

流石にカメラついてると変に思われるかも知れないし。

 

「そ、そうじゃなくて…ショージくんはなんで、僕にこんな…」

「まぁ色々理由はあるけど、一番は俺が吸血鬼に助けられて救われたから今度は自分が助けたい、かな。

 そのサングラスだって吸血鬼の能力利用して作ったし…

 吸血鬼にも色々居るだろうけど、助けたいと思った吸血鬼は助けたい。

 かわいいから特にな」

 

まぁ吸血鬼自身の意思で助けられたってわけでもないが…助けられてるのは事実だし。

だから吸血鬼を助けたいってのも事実だし、嘘はついてない。

 

「……」

『なぁギャスパー、怖いか?神器と…俺たちが』

 

ギャスパーが黙ってしまったが、そのタイミングで兵藤先輩が外から声をかけてきた。

俺たちが怖いか、って神器で停めて嫌われる・怖がられるのが嫌だ、っつってんだろーが。

 

『俺も最強のドラゴンが宿った神器を持ってる。でも、お前みたいにヴァンパイアとか、木場みたいにすごい生き方をしてきたわけでもない。普通の男子高校生だったんだ』

 

アレは普通じゃねーよ。

 

『俺は…正直怖い。ドラゴンの力を使うたび、体のどこかが違う何かになっていく感じがするんだ。

 悪魔のこともまだよくわからないし、ドラゴンってのがどういうものかもわからない。だけど前に進もうと思う』

 

いや、部長助けられるなら安い取引っつってたじゃん。いつ怖いと思ってたんだよ。

そもそもギャスパーは味方に実害が出ちゃうから怖いんだろうがよ。兵藤先輩のとは違うだろ。

 

「…どうしてですか?も、もしかしたら大切な何かを失うかも知れないんですよ?

 せ、先輩はどうしてそこまで真っ直ぐ生きていられるんですか…?」

 

あ、本気にしてるわ。まぁ知らないもんな。

とりあえず兵藤先輩の嘘でどこまでギャスパーが動くかお手並み拝見といきますかね。

 

『うぅん…困ったな。俺はバカだから、難しいことはわからない。

 ただ、部長の涙を二度と見たくない。レーティングゲームやったときさ、俺たち負けたんだ。俺なんてやられたときの記憶がないくらいボコボコにやられてさ。情けないったらありゃしねぇ。

 …なのに部長が泣いていたところだけは覚えてやがる』

 

レーティングゲームの話をすることでギャスパーに罪悪感植え付ける作戦かな?

 

『あれはキツいんだ…脳みその奥に深く焼き付けられてさ。しかも仲間が次々と倒れていって、最後に俺だけ…

 未だに夢にも見る。俺だけが誰もいない戦場を走り回る夢だ。

 部長をやっと見つけるんだけど、泣いていて、俺は何も出来なくて…』

 

俺は仲間じゃないからね。

…ってあれ?アルジェントさんはリタイアしてなくない?何こっそり盛ってんだ。

ギャスパーが涙をこらえながら動き、ドアを開く。

 

「…ぼ、僕はその時、いませんでした…」

 

僕は居ました。でもサボりました。

あー茶化さないとやってられんわ。

 

「あぁ、わかってる。俺はそれを責めやしない。でも、これからは違うだろ?」

 

何だこの、俺だけはあなたの味方ですよムーブは…他の眷属だって責めやしないってーの。

つか散々女装して俺をがっかりさせたクソ野郎扱いしておいてコレか…

 

「…ぼ、僕じゃ、ご、ご迷惑をかけるだけです…引きこもりだし、人見知り激しいし…神器はまともに使えないし…」

「俺は今まで迷惑かけられてない」

 

先手を打つ。

すると兵藤先輩がギャスパーの顔を抑え、両目を覗き込む。

 

「俺はお前の事を嫌わないぞ。先輩としてずっと面倒見てやる。

 …まぁ悪魔としてはお前の方が先輩だろうけどさ。でも、実生活では俺が先輩だから任せろ」

 

なんだ?俺は嫌わないぞ、って他の人は嫌いだと思ってるぞ!でも俺だけは味方だぞ!とでも言いたいのか?ギャスパーが出したのは迷惑の事だったろうが。

そもそも…何なんだ?この兵藤先輩の年功序列最優先な思考は…ほんとに高2?

普通の高2でも部活で自分より優秀な後輩に教えを乞うたりしてるもんじゃないの?

ギャスパーさんはグレモリー眷属トップの成績の悪魔でいらっしゃるのに、未だに魔方陣ジャンプ出来ない兵藤先輩に何を任せるんだ?

 

「力を貸してくれ。俺と一緒に部長を支えよう。お前が何かに怖がるなら、俺がそれをふっ飛ばしてやる。

 これでも伝説のドラゴンの力が宿ってるんだぜ?」

 

あんだけ言っておきながらドラゴンの力だよりなのか…ドラゴンの力使うのが怖い設定もうなくなってるぞ。

つーか俺がふっ飛ばすから、ってナチュラルに相手の依存を助長させるな。

こちとら自立出来るように回りくどく誘導してんのにさ。

 

「良かったじゃん、ギャスパー。で、兵藤先輩はどうやって現状を解決させるんです?」

 

対人恐怖症が何かふっ飛ばせば治るのか?

 

「今回はちゃんと考えてるぜ。ギャスパー、俺の血飲むか?アザゼルの野郎の言ってたことが真実なら、俺の血を飲めば神器を扱えるかもしれない」

 

あー、そういやそんな事言ってたな。

 

「…怖いんです。生きた者から直接血を吸うのが。ただでさえ、自分の力が怖いのに…これ以上何かが高まったりしたら…僕は…」

 

うーん、神器の力が強くなりすぎてコントロール出来ないんだから、自分の力が強くなれば…

いや、自分の力もコントロール効かなくなるのが怖いのか。神器がコントロール出来るとは言ったが吸血鬼の力が暴発しない、とは言ってないしな。

 

「うーん。神器に翻弄される自分が嫌か。でも俺はお前の能力がうらやましいけどな」

「―っ」

 

はぁ?なんか兵藤先輩言葉のキャッチボール下手くそじゃない?さっきの受け答えでその返答何で?

っていうかさっきは時止め怖いとか言ってたじゃん!

え、何?相手によって答えコロコロ変えるの?今のとさっきのと、どっちかは嘘なの?

ギャスパーがめっちゃ驚いてるけど…さっきグレモリー先輩と話してたの聞こえてたら、別の意味で驚けただろうな。

 

「俺、変なこと言ったか?だって、時間が停められたら最高じゃないか。俺がその神器を持ってたら大変だったな。きっとクラス中、いや、学校内の女子にいかがわしいことしてたに違いない。

 これは断言出来るぜ。

 廊下を匍匐前進しながらパンツ覗き見とか。あー、その神器だったらぶ、部長を停めてお、お、おっぱいを…ッ!

 あ、あのおっぱいを好き放題できるなんて考えただけでもよだれが止まらんぞ!そうだ!あ、あ、朱乃さんのおっぱいでもいいなぁ!むしろパンツを覗いたっていいし!うあー妄想が止まらんよ!」

 

…確かにこんな奴に神器が渡ったら殺して回収しよう。ってなるのもわからんでもないと思ってしまうのが嫌だな。

つーかその二人の胸なんざいつでも触れるだろ。なのに触らないんだから結局神器持ってようがそんな事出来ないヘタレだって。妄想吐き出してヘラヘラするのが関の山だよ。

 

「…イッセー先輩ってやさしいんですね」

「大丈夫かギャスパー。変態に触れすぎておかしくなったか?」

「なんだとコラ!」

「ふふふ…」

 

純粋に心配になってギャスパーに声をかける。当然の事を言っただけなのに何故か兵藤先輩が怒ってしまった。おかしいなぁ。

まぁギャスパーが自然に笑ってくれたしOKか。

 

「そんな風に…うらやましいなんて言われたの初めてです。しかも具体的な例まで…

 イッセー先輩って楽しい方ですね」

 

楽しいのか?ギャスパーの沸点わかんねぇな…

俺もセクハラトークでもすればよかったのか?時止めなんか羨ましくないからなぁ。

 

「いいか、よく聞いてくれギャスパー。あとついでにそうまも。俺は赤龍帝の力を部長のおっぱいに譲渡したいんだ」

「譲渡するとどうなるんです?母乳でも出るとか?」

「ぼ、母乳!それもいいな…」

 

いいのか…

おっぱいは乳房の幼児語とかなんとか言ってたし、おっぱいおっぱい言ってるから母乳も好きなのか?

 

「すごいです、イッセー先輩。強力な神器を持っていながらそこまで卑猥に前向きに向き合えるなんて…

 僕にはとうてい考えつかない思考回路ですが、明確に目的があって前進して…イッセー先輩の煩悩って勇気に溢れてますね」

「そうだろうそうだろう!強力な神器がなんだ!要は使いようだ!俺は俺の性欲を満たす為に神器を使う!

 籠手に宿ってるドラゴンにも俺は宣言した!俺は部長の乳を吸い!そして、新たな目標としてギフトを部長の乳に譲渡する!

 いや、朱乃さんのおっぱいに譲渡してもいい!うはっ!夢が広がるなぁぁぁっ!」

「夜だから叫ばないでください」

 

よだれ垂らしながら大声で喋ると、つばが散りそうで嫌なんだよな…泡吹く老人じゃあるまいに。

しかし高校生よ?高校二年生よ?さっき先輩だとか言ってたその口から垂らしてるんだぞ?

 

「ぼ、僕もなんだが、少しだけ勇気がわいてきたような…本当に少しだけど…」

「兵藤先輩、ギャスパーも変態になったら責任取ってくださいね…」

「おうよ!ほら、俺の右手を見てくれ。俺はこの手で部長の乳を揉んだことがあるんだぞ?」

「ほ、本当ですか?そ、そんな…主である上級悪魔のむ、む、胸に触れられるなんて…」

 

これはもう手遅れか…つーかギャスパーは普通に恋愛対象女性なのか。

 

「とりあえず長く喋って喉乾いたし、お茶にでもしません?

 ギャスパーも涙流してたし、兵藤先輩もよだれ垂らしてたし、水分取った方がいいですよ」

 

ギャスパーの部屋には生活に必要な物はだいたい揃ってる。トイレから風呂から洗濯機から…まぁ部屋からガチで一歩もでない生活してたんだから当然だけど。

もちろんポットもあるからお茶もできる。

「あー朱乃さんのお茶がよかったなー」とか言ってるのが居るが無視。

そしてお茶の準備をしてると、

 

「イッセーくん、ギャスパーくんと打ち解けられたみたいだね」

 

なんて言いながら木場先輩が来た。

 

「木場先輩、お疲れ様です。もう用事は終わったんですか?」

「僕の場合は禁手のことでちょっとあっただけだからね」

 

カップを一つ増やす。

 

「おー木場、いいところに。話がある」

「なんだい、イッセーくん?」

「俺とお前とギャスパーは男だ。そこでな、グレモリー眷属の男チームでおこなえる連携を考えた」

「それは…興味がそそられるね。どういうものなのかな?」

 

ロクな予感がしない。

 

「まず俺がパワーを溜める。そして、それをギャスパーに譲渡して周囲の時を停める。その間、俺は停止した女子を触り放題だ」

「……またエッチな妄想をしてたんだね。それはそうと、僕の役目はないんじゃない?」

「いや、ある。お前は禁手化して俺を守れ。もしかしたらエッチな事をしている間も敵が襲来してくるかもしれない。

 これは大事な連携だ。俺が溜めて、ギャスパーが停めて、俺が相手を触り、お前が俺を守る。完璧な陣形だ」

「いい連携ですね。

 実際やったら停められない俺が、また殴り飛ばしに行きますからね。備えは必要ですよね。

 はい。木場先輩もお茶どうぞ。

 …もちろん、木場先輩はそんなのに付き合いませんよねぇ?」

 

俺がお茶入れてる間に妙な事言ってるんで、兵藤先輩と木場先輩にも牽制して圧をかけておく。

…木場先輩まで牽制するのは俺が木場先輩の説得頑張ったのに、後から場当たり的な行動しただけの兵藤先輩にお熱な木場先輩への苛立ちからとかではないですよ。本当に。

 

「…イッセーくん、僕はイッセーくんのためなら何でもするけど…一度、真剣に今後のことを話そうよ。

 力の使い方がエッチすぎるよ。ドライグ、泣くよ?」

 

それで思い出したけど、兵藤先輩の最終目標って上級悪魔になってハーレムだったよな?

なんで自分から評価を下げるような事ばっかりしてるんだろう。

 

「木場てめぇ!そんな憐憫の眼差しで俺を見るな!そうまも!イケメンのお前らはいいさ!女の子を食い放題だからな!俺は食べることすらままならないんだよ!」

 

俺は憐憫じゃないぞ。

ちらっと木場先輩に目線を送る。グレモリー先輩を始めとして、お前も抱ける女居るだろ!というツッコミをするかどうか、だ。

しかし、木場先輩は軽く首を振る。

えー、一方的に女の子食い散らかしてると思われたままでもいいの?お前が食べれる者が目の前に居るのに、据え膳に気づいてないだけじゃん。とか思わないのかな?

まぁ木場先輩がいいならいいか。俺は否定できないし。

 

「…キミのことだから、気づいたら気づいたでそっちにハマりこみそうだし、部長も甘やかしそうだから言うのはやめておくよ…覚えたては怖いと言うからね」

 

確かに掛り切りで仕事しなくなったら困るだろうけどさ…そうなったらそうなったでその時に文句言えばいいんじゃないの。

 

「よし。男同士、肚を割って話そう。

 第一回、女の子のこんなところがたまらなく好きだ選手権!

 まずは俺からだな!俺は女子のおっぱいと脚を見るね!」

 

兵藤先輩が言うが…何がよし。なんだろう。本気で思考回路が意味不明だ。

なんか唐突に話変えたけど、なんかこのままだと自分が不利になるとでも思ったんだろうか。多分そうじゃないかなと思う。

無理やりバカ話をして…ってタイプにも思えないし。

つーか普段おっぱいおっぱい言ってるのが今更脚もいいよねとか言っても信じられるかっての。

 

「すみません、段ボールの中からでもいいですか?蓋は閉めないんで。ただ、段ボールの中がおちつくんです」

 

兵藤先輩が許可を出す。

なぜ段ボール?なぜ兵藤先輩が許可出す?うーん意味不明。

段ボールの中に入る時に、さっきまではしてなかったサングラスもかけてる。

やっぱ停めてしまう可能性のある人が増えるのはストレスかな。

 

「おい、そうま。次お前だぞ。女の子の好きなところ言えよ」

「あーすんません。フェチズムの話ですっけ?それなら俺は…」

 

とかそんな感じで、結局夜通し猥談することに。

悪魔は良いだろうけど人間にはキツいんだぞ。俺は普通の人間じゃないから大丈夫だけど。




>下級生とその保護者への見学会も兼ねている
一応それで通したけど原作のこの設定居る?中等部キャラ出すわけでもないし…

>小猫
ちゃんと交流させたいんだけど難しい…

>グレモリー先輩を視認すると頭を下げる
こういうのがあるから主はともかく、眷属的にはシトリーのがマシに思える
と言うかグレモリー眷属らが適当なだけ?
視点が一誠だから?

>翻訳魔術
悪魔以外と喋れてるのは魔術で…って設定を入れ忘れてて今更

>魔法少女
セラフォルーの格好って正直成人向けの魔法少女のような…

>引きこもり>この時代ならしょうがないのか?
原作1巻が2008年9月なんで、一応自分の二次では2008年設定でやります
なのでオリ主はちょっとこいつら感覚古いと思ってます

しかし引きこもり()への対処が酷いこと
作中かなり大量に突っ込ませてますけど、ただの引きこもりとは違うでしょ、と
なのに基本的に原作からしてわがままな引きこもりに対処してる、みたいな物言いなんですよね…

>こんな残酷な話が~
マジで何でこの時点で一誠は被害者ぶってるんでしょう?
これとその後のギャスパーの扱いを見ると、一誠を騙した悪い女装野郎はこのぐらいしてもいいんです!みたいなのを感じる
これが「ギャグ」なんですかね?
男の娘キャラとりあえず出した的な適当さ

>『外に出たくないという欲』は肯定されない
これ前に悪魔だから~ってゼノヴィアの子作りを肯定しておいて、ギャスパーは出ないとダメ!ってそりゃないでしょと
なんかこう…善意の押し付け感?

>10日に一度輸血用の血液を補給
これはハーフヴァンパイアだから?それともハーフヴァンパイアの転生悪魔だからの期間?
一応自分のではハーフヴァンパイアだから、ってことにしてますが…

>『健全な精神は健全な肉体から』~
ちなみにこの誤訳した内容を悪用して広めたのはナチスとかなんとか
作中では長いんで端折ってますが、オリ主の発言が正解でもないです

>神器って持ち主の意思が重要
ギャスパーのあの暴発状態は、軟禁されてた・最初から精神的に病んでたのに放置・神器がマイナスしか生まない
の三重苦のせいだと思ってます
自分は神器の意思の設定って、仮面ライダー剣の融合係数的なものだと思ってるんで
ギャスパーがヴァンパイアでも転生悪魔でもなければ、原作に出てきた脚が神器のせいで動かない子供みたいに失明に繋がったりする可能性もあったと思います
もしくはジョジョ三部のホリィさん的な感じとか

>女装は誰かに見せたい為にする
自分はそれだけじゃないと思う
仮にそうとしか思えない!のでも、それがさも正しいことのように作中で書くのはちょっと…
と思ったので、一誠の意見に匙の意見を重ねてないです

>魔王の妹の眷属
原作では「魔王眷属」表記です
どう考えても一誠らは魔王眷属ではないですよね、ってことで変えました

…これ5巻でも同じ言葉があるんですが
そっちは大公アガレス家の次期当主シーグヴァイラに、よりにもよって魔王の弟である繰り上がりグラシャラボラス次期当主ゼファードルが言ってるんで余計意味不明です
シークヴァイラがガチで魔王の眷属っていうんならわかるんですが…
それだと原作で隔離結界のせいでセラフォルー女王かファルビウム女王かアジュカ眷属のどれかに絞られます
原作で出たらしいアスタロト分家は母親がアガレス家なんで、流石に被らせないでしょうしセラフォルーかファルビウムですかね?

>アザゼル>黒い龍脈
これだから最近の神器所有者は…とか言いながら、自分らが最近の研究でわかったことでマウント取ろうとするクソ行動を削除
これがこの巻で仲間になる奴の行動なの?

>ギャスパーの神器で停まったモノへの干渉云々
オリ設定…になるのかな
原作で全然言及されてないし
とりあえず、停止中に捕縛が出来るみたいなので、停止中に触れば動く設定に
でも飛んでる敵とかに使って落とすとかできそうで…うーん

>ギャスパー、まだいけるわね?
ここで一誠が部長は眷属悪魔を大事にするなぁ
なんて思ってますけど…今まで何してたか、ってのは全然考慮されないんですよね
今ギャスパーのトレーニングに付き合ってるから、俺は今でもしてもらってるから
ってのが根拠らしいですが…ギャスパーを眷属にしたのはいつなんだよ、と
そもそもこの時点で朱乃や小猫や木場のトレーニングに付き合ってるか?って

>兵藤先輩が死んで呼び出した時に良い神器持ってるから私の為に生きろ、なんて言うのが、そんなお優しい事をするはずがないか
1巻参照
個人的には1巻リアスは悪魔っぽくて好き
こう…悪魔で人間とか対して何も思ってないけど身内には甘いのがよくわかるし

>年功序列
一応ここはちゃんと発言があったんですが、脳内でだけなら小猫に対してもそう言ってたんですよね
なんなんでしょうコレ
しかも学校内でだけそう振る舞う、とかじゃなく悪魔世界の話の時にも完全に年齢だけですし…
年下の上司とか認められない人なんでしょうかね

>イッセー先輩ってやさしいんですね
段ボールに入ってる時に蹴られてるんですけどね、少なくとも2回
それでも優しいんですかね
このセリフが単品だったらカットした方が自然だと思ったんですけどね…単品じゃないんで仕方無く

>猥談
意外に木場もスケベだった。で全部済ますなよ、と
もうちょっと会話広げたかったけど無理

元ネタ

『ガラモス』のソウル
暁月にて、時止め無効能力
実際は止まった世界への入門、的な説明だったような

バロール・俺の知ってるのは殴ったり目からビーム出したりブロック壊したり
暁月に出る敵のバロールが殴ったり目からビーム出します
一応蒼月にも同名の敵が出てて、似たような感じですがソウルの能力がブロック破壊に

世界を支配する能力
ジョジョのDIOのスタンド世界の話
…まぁ吸血鬼で時止めって言えばね

『タイムスティール』
ギャラリーオブラビリンスで出た魔法
画面内の時間を停める
ボスには効かないが時止め発動中射出した飛び道具が攻撃判定出たままその場に固定出来るのでボス戦でも相手によっては使える

『コウモリ』のソウルを合成
コウモリは暁月で超音波を出すソウル
合成は蒼月で武器強化に使うシステム
実際はソウルの能力付与とか出来ませんけどここでは程度の差はあれ出来る感じに
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