アイドル事務所でドライバー兼警護担当になりました   作:三余

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主に担当となる問題児達と引き合わされるの巻③

一通りの荷物を確認し終わった涼亮は武内Pに今後のスケジュール確認をする事にした。彼の仕事は運転手兼警護なのでルート確認をしつつ危険箇所のチェック、万が一の場合の対処法、警護に使う武器の選定などなどやる事は山ほどあるので早いに越したことはない。

 

「プロデューサさん、仕事のスケジュールを自分にも回していただけますか?色々確認しておきたい事があるので。」

「はい、わかりました。後程支給されるPCとスマホの方に転送させて頂きます。直近数日は主にレッスンなので特に何かある事はないと思いますのでご自身のやるべき事に集中して頂いて結構ですよ。」

 

と会話を済ませた所で涼亮は射場へ行く事にした。彼のように銃器を携帯し警備業に就く人間は拳銃は一週間に50発以上、小銃は100発程度の訓練が推奨されている。これはあくまで推奨なのだが許可が下りるか否かの際に財務状況的にこれらの訓練が可能か、そして訓練可能な環境が整えられるかも大きな鍵となっているらしい。そして346プロはその広い土地を活かし本社地下に射場を作ってしまった。なんでも美城専務がゴリ押しで進めたとか何とからしい。涼亮は愛用のホルスターと同じメーカーのボストンバッグを広げ各種ポーチがついて盛られたプレートキャリア、ファーストラインが入っているのを確認するとガンロッカーから各種マガジンと9ミリの弾薬2箱分と.223レミントン(5.56ミリ)の1箱20発入の箱を8箱用意して放り込んだ。次に色々なロゴのシールが貼られてまるでスーツケースのような見た目の縦長いハードケースを用意してこれまたロッカーから取り出した小銃をその中へ入れる。それを持って移動するとさながら流れのバンドマンである。フロアからエレベーターに乗り地下2階に到着するとそこは打ちっぱなしのコンクリートに埋め込まれた電球が等間隔に並ぶアングラな光景が広がっていた。そのエレベーターから降りた目と鼻の先にはフェンスとその横に光るモニターがあり、どうやらそこに通行証を当てる事で扉が開くようであった。

その先には見学者用兼射手が準備等をする為に仕切られたエリアにベンチが並び、仕切られたエリアのずっと右の奥には土嚢やタイヤが積まれており、その目線の先まで天井には紙的を送るレールが走っていた。確認が済むと黙々と拳銃と小銃のマガジンに弾を詰める。今日は射場が貸し切り状態なので基本動作とバリケードを設置して移動しながらの射撃訓練をするつもりだったのでフルロードにする。装填し終わり装備を着込むとまずはライフルに載せたサイトの明るさを調整する。それが済んだら入念にドライファイアを2丁共に行ってフィーリングを確かめる。悪くないといった感じであった。

そこからまずは小銃を20発ゆっくりと正確に射撃をする、ここまで行ってきたドライファイアからのゆっくり正確に射撃を行うのは涼亮の欠かせない訓練でのルーティンであった。

その後設置したバリケードを使い体を隠しての射撃、すぐさま次のバリケードへと移動して射撃…を繰り替えていった。これが中々にキツいのである。全身に着けた総重量何十キロの装備と約3キロのライフルを持って走っては止まり撃つ、走っては止まり撃つ…射撃中に動揺する訳には行かないので体力作りには気を使っている彼にとってもそれは同様であった。

そうしてクタクタになった彼が決まって行う最後の射撃ドリルはライフルを2発射撃しすぐさまセイフティを掛け、その腰に下げた拳銃へ持ち帰る所謂rifle to pistolと呼ばれるものであった。疲れてクタクタな時でも常に射撃を行えるような状態を作り続けるのが目的で護り手たるものに必須のスキルである。

只管に頭で考えず同じ動きをミス無く繰り返す、弾が無くなりスライドストップが作動すれば素早く弾倉を交換して既定の数を的に撃ち込む。涼亮はこの頭より体が本能的に反応するまでに体に動作を落とし込めていると言う事に心の底から満足していた。

 

『パンッ…ガシャッ…』

 

と拳銃に持ち替えて一発を撃った所で最後の一発だったらしくホールドオープンして彼の愛銃はその動きを止めた、そしてその場に久し振りの静寂が広がったのであった…。それを目と耳と体全身で理解した涼亮は訓練が終わりである事を悟り小銃と拳銃のみをセイフティエリアに戻しその傍らにあるコートブラシを手に取り自らが放った弾の数だけ地に落ちている薬莢を一纏めにするのであった。そんな時自分以外来る事の無いこの階にエレベーターの呑気なベルの音が響き、その中から一人の少女が現れるのが見えた。

 

「この"ニオイ"を創ったのはキミかな♪♪」

 

 

 

 




今回はほぼ射撃で終わってしまいました
しかしながら表現が難しく中々上手く行きません…筆のスピードを上げて慣れるのみでしょうか…これからも、良ければ読んでやってください!

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