ハイ、見切り発車です。
鬼滅の刃を読んだので書きました。
第1話 変わらぬ日常
時は大正時代・・・
とある村にある1人の少年がいた。
「ふぅ~漸く狩れたよ。逃げ足が早くて大変だった。」
そう言う少年の背にはかなり大きめな鹿が縄で縛られていた。
「オォ!?“夜光”!今回の獲物は立派じゃねぇか!!」
夜光
「武蔵じいちゃんか。あぁ、立派だろ!今日はコイツで鹿鍋だ!!姉さんと楠葉も喜ぶぞォ!!」
武蔵
「そりゃいいな!ブハハハ!!」
楽しそうに言う夜光に武蔵じいちゃんもそうかそうかと頷き2人 は笑っていた。
「お兄ちゃ---ん!!」
夜光を兄と呼ぶ少女が笑顔で駆け寄り夜光に抱きついてきた。
夜光
「楠葉…いきなり抱きついたら危ない…「わぁー!大きな鹿さんだァ!!」…話を聞けよ。」
天真爛漫な楠葉に呆れてしまう夜光。
武蔵
「わははは!相変わらず楠葉ちゃんは夜光が好きなんだな!」
楠葉
「うん!将来はお兄ちゃんのお嫁さんだもん!!」
夜光
「オマエな…それ絶対に親父の前で言うなよ。」
そんなやり取りをしながら夜光と楠葉は武蔵と別れ、村から少し離れた家へ向かうと…
「あら、お帰りなさい夜光。」
長い黒髪を縛り、家の前の井戸で野菜を洗う女性が夜光を出迎えた。
楠葉
「楓お姉ちゃん、私には!?」
楓
「あら?家の仕事をほったらかして夜光の所に行ったおサボりさんもお帰りかしら?」
夜光
「楠葉…オマエまた仕事をサボったのか。」
夜光の呆れた目に項垂れる楠葉だが仕事をサボったことにお怒りの楓により連れてかれた。
夜光
「やれやれ、楠葉のサボりには参るな…」
そう言いながら夜光は家の裏にある小屋に向かい今日狩った鹿の解体を始めた。
夜光
「もうじき冬だからな…革は高値で売れるからなるべく傷つけないようにしないと…」
「おや、帰ってたのかい夜光?」
夜光が振り替えるとそこには1人の老婆が立っていた。
夜光
「千代ばあちゃん?珍しいね解体小屋に来るなんて…」
千代
「さっき、楠葉が楓に怒られてたからね。オマエも帰って来てると思ったんじゃよ。」
そう言うと千代ばあちゃんは解体小屋にある椅子に座る。
千代
「夜光、私を気にしなくていいから作業を続けておくれ。」
夜光
「う、うん。」
夜光は鹿の解体を続けた。鹿の血抜きから肉の解体、使えない部位や内臓は別の壷に入れ次の狩りに使うため棚にしまう。
千代
「…手慣れたもんじゃのォ。昔のじいさんを見てるようじゃ…」
夜光
「何言ってんだよ。俺なんかまだじいちゃんの足元に及ばないって・・・」
夜光の祖父、つまり千代の夫である“九十九 十三郎(つくも じゅうさぶろう)”はこの村で一番、有名な狩人だった。
だが、十三郎が有名なのは狩人だからではない。
夜光
「……なぁ、千代ばあちゃん。じいちゃんは“鬼狩り人”って言われているけど鬼なんて本当にいたのか?」
そう…
十三郎の名が有名なのはかつてこの村に現れた鬼から村を救ったというのだ。
千代
「…さあね。私とじいさんは歳が15も離れてたからね。あの頃、私はまだ五歳じゃったから記憶も曖昧じゃからのォ。」
千代の言葉に夜光はそうかと呟くだけだった。
ガラッ!!
楠葉
「お兄ちゃ---ん!!酷いよ!私を置いてくなんてェェェ!!おかげで楓お姉ちゃんのお説教がァァァッ!!!」
突如、小屋の戸を盛大に開け泣きながら夜光に詰め寄る楠葉。
そんな楠葉を見て夜光と千代は苦笑いしながら楠葉を泣き止ませ夜光は解体した鹿肉を持って夜食の準備を楓と共にするのであった。
第1話 終