魔導王の姉〜異世界行っても知識は役立つ〜   作:はる

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滅竜魔導士

「…ぅん、、知ってる天井だ。」

 

 ここは、治療室?

という事は私は助かったのか。心臓に石を入れたと言っていたのに、なんで…

 

「ねーさん、起きたのー?」

 

014番の声がやけに大きく聞こえた。

いや、彼女の声だけじゃない。周囲の音が全て大きく聞こえる。先程の自分と同じように、ベッドの上に眠っている他の一期生達の呼吸音。壁越しで話している治療室勤務の大人達。そして、近いからだろうか。 

 014番の心臓の音も聞こえた。

 

「ねーさん、まほーつかえたのねー」

 

「魔法?」

 

「はかせのことしゅーんってたおしたのよ?」

 

しゅーんっ…てなんだ。魔法が実在しているのはもうわかってるし、自分に魔力があるのもわかっているが、自分が魔法を行使したというのはなんとも想像しにくい。

 自分のベッドの横にあった壁に手をつける。自分が本当に魔法を使えるようになったのならば、この壁に魔力を流すことで、魔法が構築される筈だ。

 

「しゅーんっね…、こんな感じかな?「シュルルル」…。」

 

「そー。そんなかんじ。」

 

 手を付けた壁には半径15センチ程の穴が空いていた。

…そ、そうか。こんな感じか。

ッじゃない、流石にこれは怒られるだろ!

不味い不味い、証拠隠滅しなければ。

 

「ねーさん、わたしもかべこわせるよ!」

 

014番が元気よく私に宣言した。

嫌な予感がする。

バッ…ヤメロォ!

 

ザシュッ

 

あ、ぁぁぁ、、私が空けた壁の穴の隣にこれまた大きな切り傷が追加された。

…不味いな。壁を壊しただけでなく、014番の話が本当なら、私はこの、壁を壊す程の攻撃を第一研究室の博士に仕掛けた事になる。反省文どころでは済むまい。下手したら、比喩でも何でもなく、責任持って自腹を切れなどと言われかねない。ど、どうしよう。

 

 そんな私の心配を全く知らない014番は、呑気に私のベッドの布団に包まって遊んでいた。

 

「ねーさんはなにりゅー?わたしはね、きょくりゅーなの。」

 

「きょくりゅー?」

 

遊びながら014番が話しかけてくる。

まぁ、先程の攻撃を見る限りだと、先端は尖っている何か。きょくりゅーとは「棘竜」だろう。壁には見事に切り傷が描かれたているからね。

 しかし、なにりゅーと来たか。これは博士の念願の夢が叶ったという事だな。だが私は自分がどのタイプの滅竜魔法を得たのか全くわからないぞ。 014番はどうやって分かったのだろう?

 

「きょくりゅーとは、いつ言われたの?」

 

「はかせがいってたよ?」

 

 え。博士?

いやいや、さっき私が攻撃したって君言ってたじゃんか。大怪我もしくは、不謹慎だけど博士は死んだと思ってた。普通に話せたのか。

 

「はかせはわたしのいしょくしゅじゅつもやったよ?」

 

…私の実験の後すぐに014番の移植手術を行ったという意味か?

なーんだ。博士、全然怪我してないんじゃないか。罪悪感抱いて損した。014番も驚かすなよな。

 

「そーだ。

ねーさんしらないなら、はかせにききにいきなよ!」

 

博士に?

いやいや、絶対嫌われてるだろ。私も嫌いだし、行きたくないよ…、、あ、痛いって。……わ、わかったって、博士のところに行くから引っ張るなよ!

 

「007番…君は、全く。…で、何のようだね。生憎、この身体の者で私に何か出来るとは思えないが?」

 

あれ。014番ちゃん?

博士は貴方の移植手術を行なっていたと言ってなかったっけ?どうして今入院してんの?てか、お腹のあの包帯何?

 

「執念で全ての実験を終わらせたが…、ここまで命の危機に瀕した事は無かったよ。

 

     …貴重な体験だった。」

 

「執念で全ての実験を終わらせた」って凄い発言だな。流石マッドサイエンティスト。本物は言うことが違うなぁ。しかし、記憶に無いとは言え、私の一撃は博士に入っていたわけか。

 

申し訳ねェ。

 

「はかせー、ねーさんはなにりゅー?」

 

「007番か。ラクリマは国が大量に買ったものだからね。滅竜魔法の魔水晶か怪しい物もあったんだ。彼女のは正にそれだ。つまり、わからないのだよ。」

 

…おいおいおい、「わからないのだよ」ッじゃないだろう。

必要最低限、どんな実験をしているかだけでも把握していて欲しい。こんな奴に命握られていたのか。よく生きてたな、私。

 

「だが、滅竜魔法の魔水晶である事は先程の事件からしてあっているようだ。事件の噂といい、お前にやられた所といい。ドラゴンの検討をつけるとしたら、「腐竜」「錆竜」「毒竜」「悪竜」「溶竜」「無竜」「黒竜」「陰竜」「影竜」。

ここら辺であろう。」

 

…見事に聞いた事のない竜ばかりだ。しかも羅列されていた言葉が全てとてつもなくマイナスなイメージしか持てない。

 

腐る。錆びる。毒。悪い。溶かす。無。黒。影。陰。

 

…うーん。まぁ、想像はできる。要はあった物を亡くす事が出来る魔法というわけか。ならもう「亡竜」でいいんじゃないか?

 

「…素晴らしいッ。ならば007番、お前は今から亡竜の滅竜魔導士だ‼︎」

 

…え、

ええぇぇええーー!

そんな適当でいいのか?いや、本当にいいのか⁉︎

 

 

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名前:姉 (007番)

魔法:亡竜の滅竜魔法 + 転生特典?

年齢:5歳10ヶ月

持ち物: 白で統一された服 

 

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