♈ ♉ ♊ ♋ ♌ ♍ ♎ ♏ ⛎ ♐ ♑ ♒ ♓ 星座宮夜宵之闇物語之神話書記 ANAVIOSI SYN+ ♓ ♒ ♑ ♐ ⛎ ♏ ♎ ♍ ♌ ♋ ♊ ♉ ♈ 作:lOOSPH
穢れから星座の都に生きる人々を守るために
結成されている部隊、正式な名称はないものの
穢れより人々を守り、世界から見捨てられて
星座の都という最後の居場所において人々の恐怖に彩られた
人々の最後の希望となるという意味でかの者たちはこう呼ばれている
英雄、と
英雄には全部で四つの組があり
それぞれが春夏秋冬によって分けられている
春組は組織をまとめるために
夏組は戦闘を有利に進めるのに
秋組は部隊の教育に
冬組は後継者達の指導員に
それぞれ特化していて
その四つの組にはそれぞれの組長がまとめている
東龍 春三
南雀 夏三
西虎 秋四
北亀 冬三
この四人の班長がそれぞれ
春夏秋冬の組をまとめている
そして、もう一人
十文字 似非
彼はどこの組にも所属せずに
どこのやり方にも縛られないやり方で
独自の組をまとめ上げていた、だからと言って
英雄としての職務をないがしろにしているわけでもない
むしろ組という枠組みに縛られずに
独自の観点から動き続けていくことができるのは
時にはいい利点として動いていくこともあった
ゆえに彼は、組員たちからも一目置かれていた
だが、それ以上に彼らが畏れ
一目置く者たちが英雄の中にいた
兄と呼ばれる男
その彼に付き従う十一人の妹たち
そんな一同のもとに集められた88人の異能の少女たち
彼女たちは彼の力を受けて
多くの戦いにおいて勝利に貢献し、人々を救ってきた
その少女たちはその圧倒的な力の前に
人々にこう呼ばれて畏れ、敬われた彼女たち
その者たちは、やがて人々に認知されて行った
‥♈…♉‣♊‥‥♋…‥♌…‥‥♍……♎‥‥‥‥♏…‥‥‥⛎‥‥‥‥‥♐‥‥‥‥‥‥♑…‥‥‥‥‥♒…‥‥‥‥♓‥‥‥‥‥‥‥
彼は玉座に座っている
彼の後ろの両方には三対六人
彼の横には一対二人の、前には三人の妹たちが控えている
その前には、前方に十一人
向かって右側と左側に七人
その後ろにもずらりと多くの者たちが控えている
その人数は前に控えている者も含めて
百数人単位の者達であった、その全員が
見た目年端も行かない少女や若めの女性のようにも見える
「…兄さん、私は本当にびっくりだよ
兄さんの人徳が、ここまで多くの子たちに
ここにいる子たちの多くの者達の心のよりどころに
なることができているだなんて、本当に驚きだよ…」
そう言って彼の左側に立つ少女
彼の双子の妹の陽奈子が彼に控えている少女たちを見て
感服するように告げる
「…お兄ちゃん…
こうしてここまでそろった以上
いつまでも私たちが名無しの集団で
あり続けていくのも格好がつかないと思うの
せっかくだし、私たちで
ここにいるみんなの呼び方を決めたらどう?」
そう提案するのは彼の左側に立つ少女
彼の年子の妹の地花乃はゲン担ぎを提案する
「…‥‥‥僕は別にいいけれど
みんなはもしも呼ばれたいのがあるんだったら
何がいいって思う?」
「…うーん、そうだね…」
そう考えこむのは、水波夜
彼女やほかの妹たちも考えこんでいる
すると
「あの、お兄様…
一つ思いついたのですが…」
そう言って手を挙げたのは
妹たちの中でも体が弱く、ここに来るのも奇跡ともいえるほど
そんな彼女、月夜美が弱弱しくもはっきりと意見を申しあげていく
「星座の御子、というのはどうでしょうか?」
「…‥‥‥どういう意味があるの?」
「ここにいる皆さんはお兄様にとっては
ただの上司と部下という関係ではありません
私たちのように血のつながりがなく
縁が浅くとも、それでも家族のように思っている
そしてこれも運命ともいえるのでしょうか
ここにいらっしゃる皆さんはそれぞれがそれぞれの
星座の運命のもとに生まれております、ですから
各々の星座の力を受けた、お兄様や私たちと
家族という特別なつながりを持つもの、という意味を込めて
星座の御子、と提案させてもらいました…」
月夜美はそう言って兄に丁寧に説明をしていく
「うーん、悪くはないけれど…‥‥‥
みんなはどう思う?」
彼が訪ねると、前に控えているうちの一人が口を開く
「‥‥そうですね…
でしたら、少し変えて星座と星官
この二つを合わせて星座宮と名前を変えて
星座宮の御巫子、というのはどうでしょうか…
私たちは黄道の星座と白道の星官
両方の力を備えています、そして私たちは
お兄様を神と例え、私たちはその身内として
巫女と御子、二つの呼び方を合わせてみました
どうでしょうか?」
そう言うのは、彼女たちの中で古くより
兄に仕えている者の一人、小早志 真苗であった
「…‥‥‥いいだろう、では君たちはこれより
星座宮の御巫子と名乗り、これからの戦いに一層備えてほしい
それじゃあ、行こう…‥‥‥」
「「「「「「「「「「「「「「はっ!
私たちのすべては
お兄様の悲願とともにあり!!」」」」」」」」」」」」
そう言って異性に声を張る一同
こうして、彼というものに力を与えられ
強大な力を持つ者達、のちの世に星座宮の御巫子が結成された瞬間であった
‥♈…♉‣♊‥‥♋…‥♌…‥‥♍……♎‥‥‥‥♏…‥‥‥⛎‥‥‥‥‥♐‥‥‥‥‥‥♑…‥‥‥‥‥♒…‥‥‥‥♓‥‥‥‥‥‥‥
こうして、御巫子と呼ばれた少女たちの中には
他の四つの組の者達と何らかのかかわりを持つものもいる
「おーい」
ある人物がとある人物を見つけてきて、大きく呼びかける
「‥‥春三さんか、お変わりはなさそうですね‥」
「まあな、そういうお前の方は一皮むけたか?」
「無礼ですね、春三さん
ワタクシは瑠璃田 佐紀
お兄様にお仕えする
獅子座の巫皇女女ですわよ」
そう言ってやや不満そうに言う少女、佐紀
そんな彼女を見て感慨深そうにつぶやいていく春三
「それにしても驚いたもんだよ
まさかお前のようなじゃじゃ馬が
よもや星座宮の御巫子の一員になるなんてな‥‥」
「フン、別になれ合いがしたくて
入ったわけじゃないわよ、ワタクシはただ‥
ここに入れば強くなれるんだって思っただけ‥
別に兄者様や、その妹君方のことを認めたわけではないんですの‥」
そう言ってやや不愛想に返していく佐紀
「まあいいさ、元気そうでやってるなら別にいいさ‥‥」
「フン、気に入りませんわねその余裕の表情‥
ワタクシはこれでも兄者様のもとで、
力を携えていただいて、あなたが知っていた時よりも強くなったのですよ?」
「‥‥俺様から見れば別に気にするほどのもんじゃねえ‥‥
お前が強くなったことは感じてるし、認めてもいる
でもだからってそのことでお前とどうこう言うつもりもない
それだけだ‥‥」
そう言って佐紀に背中を向けて去っていこうとすると
佐紀はそんな彼を睨みつけるように目を細めていくと
両手からレーザークローを展開しては春三にとびかかっていった
「っ!?」
「前々から気に入らなかったんですのよね!
あなたのその傍観者のようにしか
人を見ることのできないところがね!!」
そう言って十本のレーザークローが
一斉に振るわれて春三に向かって切りかかっていく
春三は背負っていた槍を使って
その攻撃を巧みにかわしていきつつ応戦する
「お前もそういう短気なところ‥‥
ちっとも変わらねえな
いったい何が気に入らないっていうんだ」
「すべてですわ!
貴方の態度、性格、実力
、そのすべてにむかっ腹が収まりませんの!!」
そう言って激しくぶつかり合っていく双方だったが
そこに一つの影がとびかかっていき、その勢いを止めた
佐紀の後ろに回って彼女の首元に刃をつけているのは
「‥‥佐紀‥
出しゃばりが過ぎるわよ
仮にも、黄道星座の巫女に選ばれているあなたが‥」
「照‥
あんたごときがこの私を止められるとでも‥!?」
グルルル、とうなるように自分を抑え込んでいる
照という彼女の方を鋭くにらみつけて、爪を向けんとする
「佐紀‥
あんまりやりすぎると
あんたの首が飛ぶわよ、いろんな意味で」
「なんですって?」
そう言ってそこに現れたのは
「ここにいたんだね、佐紀…‥‥‥」
なんと彼であった
「ひ、ひい!?
兄上殿!?」
「…‥‥‥佐紀、いったい何やってたのかな?
君の勝手な行動が僕の、ひいては
僕たちの品位が疑われてしまうかもしれないんだよ?
もっと、今の自分に自覚を持っていてほしいね…‥‥‥」
そう言って少し凄みを利かせた声で
佐紀に注意を呼び掛けていくのであった
「…で、でも兄上殿‥
私はただ、兄上殿のために‥」
「佐紀!
これ以上大きな口をたたくのなら
これからの君の処遇を考えないといけない…‥‥‥
僕に身内を裁かせるようなことはしないでくれ…‥‥‥」
彼にそう言われて、佐紀はその場に縮こまってしまう
「…ぬぬぬ‥」
「…‥‥‥どうやら佐紀が迷惑をかけてしまったようだね…‥‥‥
申し訳ない…‥‥‥」
「‥‥い、いや‥‥
別にいつものことだ、気にしないでくれ‥‥
それよりも、しばらくしないうちに
随分と大所帯になったものだな、それと確か‥‥
星座宮の御巫子と命名したんだったな‥‥
これでお前たちの事の呼び方を
考える必要もなくなったというわけだな」
春三はフンと胸を張るように言う
それを見て、呆れたようにため息をつく彼
「それにしても‥
春三さんと佐紀さんは
面識があったんですね、そこに少し驚きね」
「まあ仲がいいというわけでもないけれどな‥‥
あいつはどうにも俺様のようなタイプとは
相容れないというか受け付けようとしない部分があるからな‥‥
それでさっきのようにいきなり戦いを挑まれたりとかして
少し手を焼いていたんだ、あいつのところに行って最近はあんまり
からまれること自体はなくなったから、少しマシになったんだと思ったんだが‥‥」
佐紀を止めた照に聞かれて
春三は説明するようにその問いに答える
「それにしても、照‥‥
お前もまさか御巫子になっていたなんてな
あいつと同様、どこかの組に所属するとは思えなかったからな‥‥」
「そのあいつっていうのは、誰の事かしら?」
そう言ってその場に現れたのは一人の少女であった
「‥‥絵美理さん‥
どうしてこちらの方に?」
「そりゃあ、向こうでうちの組員が
ドンパチやってるっていうんだから
一応駆け付けるに決まってるでしょ?」
「ふぎぎぎ‥」
絵美理にそう言われて、佐紀は苦虫を嚙み潰したように険しくする
「…‥‥‥ごめんね、絵美理…‥‥‥
僕が至らないばっかりに
多忙な君に余計な気を遣わせちゃって…‥‥‥」
「気にしないでよ
これが私の役目なんだから
それに、むしろ謝るべきなのは
貴方の方じゃないかって思うんだけれど?
私のこの言葉、間違ってるかしら佐紀?」
絵美理はそう言って佐紀の方を睨むように見つめる
「わ、ワタクシはただ
春三が生意気な態度をとったから‥
少し、懲らしめてやろうと‥」
「だからっていちいちそんなことで
突っかかったりしないでよ、見苦しい
仮にも貴方は黄道星座の巫女の一人なんだから
それにふさわしい態度をとりなさいよ、まったく…」
佐紀はその言動に苛立ちを覚えたのか
レーザークローを展開して身構えていく
「上等だこの!
そういう大きな口は
あたしを一度でも止めてから言いなさいよ!!」
佐紀はそう言って絵美理に勢いよく切りかかっていくが
絵美理はそれを何も動じることなくいなして伏せて見せた
「…んな!?」
「どう?
止めて見せたけれど?
これで私のいうこと、聞いてくれるわよね?」
そう言って絵美理はやれやれといった具合に
佐紀を押さえつけていた腕をゆっくりと放していく
「…くそ、一度伏せたからって調子に‥!」
「佐紀!」
「…っ!?」
懲りずに絵美理にかみつこうとする佐紀を
彼は凄みを利かせた声で呼びかけると、佐紀は体を大きく振るわせる
「…‥‥‥これ以上問題を起こして
なおかつそれで絵美理を傷つけようものなら…‥‥‥
僕はもう君を許してあげることはできなくなる…‥‥‥
それが嫌なら、おとなしく言うことを聞くんだ…‥‥‥」
「…ひぃ!」
佐紀は思わず情けない悲鳴を上げて
思わずその場につくばうように体を地面に伏せる
佐紀のみならず、照や絵美理
春三などその場にいた者たちも旋律を覚える
「(‥‥なんだこれは‥‥
これはあいつが発しているのか‥‥
これほどの底知れない力を
あいつは秘めているというのか‥‥)」
普段は自信ありげな態度を崩さない春三も
内心、この重圧の前には動揺を隠しきれていない
だが表向きはどうにか冷静な態度を取りつくろっている
「…‥‥‥フフフフ、わかってくれたようでうれしいよ佐紀…‥‥‥
佐紀は本当は素直に言うことが聞ける
いい子なんだから、今度は気を付けてね…‥‥‥」
「…は、はい‥
今後は気を付けます‥
申し訳ありませんでした‥」
佐紀は冷や汗を垂らしながら謝罪の言葉を述べる
「…‥‥‥さて、うちの子が迷惑をかけちゃってごめんね…‥‥‥
それじゃあ絵美理、そろそろ戻ろうか…‥‥‥
君には余計な手間を増やさせてしまったようで申し訳なかったね…‥‥‥」
「気にしないでってば…
まったく、そんなことで
いちいち目くじらなんて立てないわよ…」
絵美理はしょうがないんだからというように
苦笑いを浮かべながらも、明るい声色で返していく
「ほら、早くいくよ佐紀…‥‥‥
いつまでも落ち込んでないで早く来なよ…‥‥‥」
「え、ええ‥」
急に話しかけられて慌てて彼についていく佐紀
春三はその光景を最後のその時まで見つめていた
「‥‥どうやら、お兄様の威圧に
当てられちゃったみたいのようね‥
私もあれには最初の時は本当にびっくりしたから‥」
「‥‥威圧か‥‥
確かにあいつの威圧はただものじゃない
俺様がいない間にいったい何があったんだ?」
するとまだその場にいた照と
二人の少女がそれぞれ春三に話しかけている
「あの人はあくまで昔と変わっていません
ただ単純にあの人は規格外という言葉が似合わない
それほどに底知れない何かが
あるように感じられる、そうだよね二人とも?」
「ええ、あの人は存在そのものが異常です…
時折我々の目にもかすんでいるかのように
思える瞬間時折感じられる時がありますね…」
「ええ…
でもだからこそあの人は誰よりも純粋です
自分に嘘をつけずに、自分が信じると決めた人は
絶対に信じる、ですがあの性分ゆえに周りから誤解され
誰からも引かれる部分あれど、裏切られやすい人でもある…」
二人の少女はそれぞれの評価を口にしていく
「‥‥確かにそうだろうな‥‥
あいつは一見すると冷たくて淡泊に見えるが
あいつが認めたやつに関しては否が応でも信じぬくところもある‥‥
ああいうところが、周りを魅了させていくのかもな‥‥」
「‥‥まったく‥
お兄様は見ていても
決して飽きることのない人だ‥
それに、あの人のおかげで
自分の在り方を見つけられた者もいる‥
かくいう私の方もそうだしね‥
あんたたち二人もそうでしょ?」
「ええ」
「うん」
照の問いにそのように答える二人の少女
「よっぽど信頼しているんだなあいつのことが‥‥」
「ええ、私は最後まであの人についていくわ
たとえそれで、貴方達と敵対する事になったとしてもね‥」
最後の部分は小声でそう言いながら
照は二人の少女とともに去っていくのであった
「うん?」
春三は照の最後の言葉が気になっていたが
特に深く考えることもなく、その場を去っていくのだった
‥♈…♉‣♊‥‥♋…‥♌…‥‥♍……♎‥‥‥‥♏…‥‥‥⛎‥‥‥‥‥♐‥‥‥‥‥‥♑…‥‥‥‥‥♒…‥‥‥‥♓‥‥‥‥‥‥‥
そのころ
暗い部屋のもとに
一人の人物がじっと何かを見つめている
すると、そこに
彼がゆっくりとその場所に現れていく
「…‥‥‥ここにいたんだね…‥‥‥
久々に彼に合ってきたよ
君と彼は昔、あったことがあるんだよね…‥‥‥」
そう言いながらその人物のもとに歩み寄っていく
「ええ、かつて私と彼は一緒だった…
でも、私は望んで彼のもとから離れた
彼は結局、私のこの力を異端のようにしか見ていないかったから…」
「…‥‥‥異端…‥‥‥
もしかしたらそれが
今の僕たちにふさわしい現し方なのかもしれないね…‥‥‥」
静かな声色で答えるフードの人物の言葉に
彼はやや自虐と皮肉を秘めた口調でそう返した
「‥‥貴方はそうは思えない…」
「それはあくまで君から見て
そう感じているだけでしかないんだ…‥‥‥
僕から見ても君のその力は異端だと感じても
それで僕たちとは違うとは感じてはいないよ…‥‥‥
君はどう?
君は僕と君が違うって感じているの…‥‥‥?」
彼にそう言われた人物は
「それは…」
何も答えられなかった、いや
言う必要はない、そういう意味での口紡ぎだ
「…‥‥‥僕たちはこれから
攻略のために、力をすべて集める必要がある…‥‥‥
君もまた、僕達にとって必要な力であり
僕にとってはまさに特別な存在だともいえる…‥‥‥
残りの力を集めるためにも、そして
世界をあるべき姿に戻すためにもなくてはならない力だ…‥‥‥
だからこそ、君の力を必要としているんだ
その時が訪れた時はぜひとも頼りにさせてもらうよ…‥‥‥
涼子…‥‥‥」
「お兄様…
そう言って下さること
私は心の底から嬉しく思いますよ…」
そんな会話を交わしていく双方であった
運命の時は静かに迫る
大曲線の先にいるのは・・・・・・・・・