♈ ♉ ♊ ♋ ♌ ♍ ♎ ♏ ⛎ ♐ ♑ ♒ ♓ 星座宮夜宵之闇物語之神話書記 ANAVIOSI SYN+ ♓ ♒ ♑ ♐ ⛎ ♏ ♎ ♍ ♌ ♋ ♊ ♉ ♈ 作:lOOSPH
星の運命は時には残酷な結果をももたらしていく
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英雄達は落ち着き始めた
穢れとの戦いのさなかで
ひと時の休息をとっていた
「‥‥ようやくひと段落か‥‥
まさかあれほどまでに頻繁に
現れてきた穢れたちがまさか収まるとはな‥‥」
「…これも春三さんや優生たち
みんなが頑張ったおかげだよ」
「ななちゃん、その頑張ったみんなの中には
那奈ちゃんも入ってるんだからね、もちろん彼らも…」
優生その最後の言葉に、春三と七誠も笑みを浮かべる
「やっぱり僕、彼と出会ってよかった‥‥
彼がいたんだからこそ、ここまで戦ってこられた‥‥
いつかは彼と一緒に笑いあったりとかしてみたいよ」
七誠のそんなつぶやきとともに、優生と春三もまた笑みを浮かべていく
そんな三人のもとに誰かが訪ねてきた、それを気付いた三人は噂をすればと思った
「相変わらず仲がいいのね、三人とも」
扉を開けて現れたのは、春組とも面識のある少女であった
「絵美理ちゃん、久しぶり」
「久しぶりね、七誠…
久しぶりついでに貴方に伝言よ七誠…
お兄様があなたとどうしてもお会いしたいとのことよ
よかったら来てもらえる?」
「彼が僕に?
珍しいね、彼の方から僕に会いたいだなんて」
絵美理の伝言を受けて、七誠は喜んで指定された場所に行く
「七誠一人だけか?
ひょっとしてほかの英雄たちに
会いに行くのに緊張しているのかね?
案外かわいいところがあるじゃねえか」
「そうだ、ねえ絵美理ちゃん…
よかったら絵美理ちゃんのことも聞かせて?
せっかくこうして久しぶりに会えたんだから
彼やほかのみんなのことをお話ししt…っ!?」
優生はそこで言葉を止める
なぜなら彼女ののど元に切っ先が突きつけられているから
そして、それを突き付けているのは
「これは‥‥いったいどういうつもりだ…!?
絵美理!」
春三はその人物に向かって声を上げる
そう、自分たちに刃を向けている相手は
「……」
絵美理だったのだから
「ど、どういう事なの絵美理ちゃん?
いくら何でも冗談きついよ?」
「…あいにくだったわね
冗談でも何でもないのよ…二人とも…」
絵美理がそう言う言葉はとても冷たいものであった
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「それにしても、どうしてこんなにも離れた場所で‥‥っ!?
何、このとんでもないくらいの血の匂い!」
慌てて駆け出していく七誠は指定された部屋に勢いよく入っていく
そこにいたのは、一人の少年が
一人の少女に深々と剣を突き立てている光景であった
「嘘だろ…これは‥‥
どういう‥‥」
「…‥‥‥…‥‥‥」
少年は七誠に気づき剣を下す
すると少女の亡骸は地面にずり落ち、その場に倒れこむ
「どういうことだよおおお!!!!」
叫ぶように声を上げて少年に向かっていく
その手に彼に振るわんとする剣を手に持って
だがそれを阻むかのように
一つの影が彼と七誠の間に飛び込んできた
それは、彼の妹の一人にして
彼と最も対等な位置に当たるいわば、双子の妹
陽菜子だった
「お前は‥‥!?
これはどういうことだ!」
「…七誠さん、私たちは最初の時から決めたのです
ここで必要なものはすべて手に入れました、ですから
今後の私たちの悲願になりうる者達を今宵この場で
すべて排斥することにいたしました、これは兄さんからの決定です…」
陽菜子がそう言うと七誠は信じられないと言ったように表情をこわばらせる
「そんな…そんなこと納得できるか!
こんなことをして下手をしたら
自分たちの士気を下げる行いだぞ!!
こんなことについていこうと思う人がいるはずが‥‥」
「いますよ、私と地花乃以下、妹たち総でに…
星座宮の御巫女子に任命された方たち
陽菜子は静かにそう言いきったのと同時に七誠に表情はさらに大きく見開かれる
「全員だって‥‥
じ、じゃあ‥‥」
「ご想像の通りですよ七誠さん…
私たちのもとに所属している
貴方のお姉さんの七尾さんも
幼馴染で思い人の絵美理さんも
お兄様のお考えに賛同してくださいました」
「嘘だ…嘘だ‥‥
嘘だ嘘だ嘘だ!!!!
嘘だあああ!!!!」
姉さんが…絵美理ちゃんが‥‥
こんなことに手を貸すはずなんてない!」
信じられない、信じたくない
そう思って彼は叫ぶように言う
だが、現実は時には残酷なものであった
「「事実だよ!!」」
そう言ってそこに入ってきたのは二つの影
七誠はそれを聞いてさらに表情をこわばらせつつその方向に目を向ける
そこにいたのは、まぎれもなく
「私達二人を含め、星座宮の御巫女子全員
お兄様以下、妹君達の指揮下に入ることを決めたわ」
「そして、お兄様の宿願を果たすために
四つの組に職属する英雄たち全員を討伐するわ
私たちの望みの前に立ちふさがる脅威
それになりうる貴方達を今ここですべて討ち果たす…
それが私たちの決定よ」
七誠の姉、七尾と
七誠の幼馴染兼想い人の絵美理、その人であった
「…な、なにを言って‥‥
冗談にも…ほどがあるよ‥‥」
「フフフ…
残念だけれども本気だよ」
「私達としてもあなたを討伐するのは
気が引けるけれども、貴方の性格のことを考えると
私たちの前に必ず敵として立ちふさがることになるもの…
だったら今のうちに手を打っておかないとね…」
そう言って二人はそれぞれ武器を手に取って
まだ動揺が抜けきらない七誠に勢いよく向かっていった
「うあああ!!!!」
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夏組 本部
「はあ…‥はあ…
どういうことだよ琴音…
これは一体どういうことだよ!?」
襲撃を受けた夏三は叫ぶようにして
自分を襲撃してきた相手に聞く、すると
「‥‥お兄様の悲願、世界の再生と修正…
その考えに私たちも同意?
だからそれを邪魔する貴方達を
放っておくわけにはいかない…
そう言うことだから」
その目の前にいるのは背中に琴を背負い
指につけている琴爪を鳴らしている、琴音
夏三と同じ浮浪児にして、苦楽を共にせし
彼女が今、その彼に冷たく言い放っていく
「琴音えええええ!!!」
「‥‥さようなら…」
琴音がそうつぶやくと
辺りに琴の弦をはじく音が静かに響いた
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この騒動はあちらこちらで起こっている
「聞くがよい愚かな臆病者どもよ
これよりお兄様と妹君方以下
あたい達星座宮の御巫女子一同は
お兄様の思想の名の下で
世界への進軍を開始する、愚かで弱き者どもを排除し
醜く穢れに満ちたすべての世界をすべて破壊しつくす
そして、私たちこそがその世界を元に
あるべき世界を創造する、救世主となるのだ!
それを阻む者達はすべてここで排除する
偉大なるお兄様の名のもとに、すべて駆逐してあげよう!!
はああああ!!!」
高らかに叫ぶ智晶が自分の御側付きたる二人の少女とともに
自分たちに向かっていく英雄たちに攻撃を仕掛けていくのであった
「まったく騒がしいお人ですね…
そんなに今回のこの騒動が
待ち遠しかったのでしょうかね」
「できれば戦いたくはなかったわよ…
付き合いこそ浅いけれども
それこそともに戦い続けた仲だもの…
戦わずにすむのならもちろんそれでいいけれど…」
智晶の声が響くくらいの距離にて二人の少女が
話しをしていると、二人に向かって行く者達の姿が見える
「まあ、無理よね…
予想はできていたわ」
そう言ってまるで心の中では割り切っていたようにふるまい
背中から節足のような何かを伸ばしては自分に向かってきた者達を
瞬く間に討伐していくのであった、それを見て一息をつくその少女
「そう言えば真苗…
貴方はどうしてお兄様に?
貴方はてっきりこれには反対すると
思っていたけれども、本当に意外だったわね」
「あの人は私のすべてを受け入れてくれたわ
生きるために幾度となく体を改造し
人であることも捨てて、自分でも知らないうちに
私は私自身が人でなくなったことを受け入れていた…
でもきっと本当は、私は人として生きていきたいと望んでいた
そのために必死の思いで生きることに執着していったんだ…
そんな時あの人は私に言った言葉が私を救ってくれた…
人であることをあきらめない限りはどんな姿になっても人なんだ、てね…
あの人は私を一人の人として受け入れてくれた、だからついていくわ…
たとえその先が、どれほどの地獄であろうと修羅の道であろうとね」
「なるほどね…
私も似たようなものよ…
私は元居た世界で戦うためだけに生み出された
戦いが終わって忘れ去られて、誰かに愛されたいと願っていた時に
あの人は私を家族の様接し、真剣に愛してくれたんだもの…
これから先も戦いの道だけれども‥‥兄さんと一緒なら
この先もきっと乗り越えられる、不思議とそう思えるわ」
そう言い切る二人の少女、真苗と百合子はそう言って前に進んでいった
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「はあ…はあ‥‥」
弓矢を構える一人の青年、その目の前には
同じく弓矢を構えた一人の女性が立っていた
「愛理さん…師匠‥‥
どうしてこんなことを‥‥」
「‥‥私と兄上様、その理想はともに同じ‥
故にその理想に理解を示さず、私たちの前に
立ち塞がっていくであろう者たちをここで倒す‥
それだけのことだよ、六誠‥
正直に言うと残念だよ、貴方と私の理想は残念ながら違えている‥
その瞬間に私たちは、敵同士となってしまうのも必然の事‥」
そう感情を見せずに告げていく愛理
「貴方と彼の理想が同じ‥
彼にはその力があると!?」
「ないというのならば、その時は‥
私が兄上様をこの手で射貫くのみ!」
そう言って弓矢を容赦なく射る愛理
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「それにしても意外だね…
彩さんはてっきりこういうのには
消極的な方かなって思っていたんだけれど」
手に本を開いて、鎌の伸びた杖を肩に置いた
頭部に山羊を彷彿とさせる角をはやした少女が問う
その隣には
「私は最初は、どのようなことがあろうとも
神は決して私たちを見捨てることは無いのだと必死で祈っていました‥
しかし、兄上殿と出会い、この世界の真実を知ったとき
私の中の神の価値観が変わったのです、神は私たちをお救いにはならない‥
救われぬ私たちのことを救っていただいたのは
ほかの誰でもない兄上殿でした、真の救い主はあの人なのだと確信したのです‥
兄上殿がそうするべきだというのならば、私もそれに従いますよ
それが私の救い主様である兄上殿の意志だというのならば‥」
銃を手に優し気な笑みを浮かべている少女、彩の姿があった
「救い主様ね…
じゃあもしもお兄様が
貴方の救い主に足りえない存在だと判断したら?」
「フフフフ‥
そんなことはありえませんよ
そんなわかり切った質問をしないでください」
彩はそう言って引き金を引き
自分に向かってきた者たちを容赦なく打ち抜いた
「ひゃあ、優しい顔して本当に怖い人だね…」
「あなたほどではありませんよ一紗さん…
貴方だって兄上殿を慕っていたではないですか」
そう言って自分に話しかけてきた少女、一紗に問う彩
「もちろんだよ、だってあの人がいなかったら
今頃あたしはここにいないんだもん、この世界に流れては
本当に災難続きだったからね、世界に見捨てられてそこでは
ぞんざいに扱われて、挙句には穢れを抑えるための生贄に捧げられた…
そんなあたしのことを救ってくれたのがお兄様だった
お兄様がいなければきっとあたしはここにはいなかったよ…
この命はお兄様に救っていただいた、だからお兄様のものだよ…
だから最後のときまでお兄様のためにこの命をささげるよ」
「…せっかく救ってもらった命を
そんな身勝手な理由で捨てるのは…
いくらあのお兄様でもお怒りになると思いますけれど」
一紗の近くに通りかかってくるのは一人の
大きな水瓶を背負った一人の少女であった
「おやおや、命を扱う人は命に関してはお厳しいね…
そう言う明沙美ちゃんはどうしてお兄様のもとに?」
一紗はそう言ってその少女、明沙美に問いかける
「私はもうすでに救いようもない業をいくつも犯してきた…
そんな私のことをお兄様は受け入れ、私を必要としてくれた
私とともに業の深い道を歩んでくださると言ってくださいました…
でしたら、私は最後まで己の業とともに自分の道を歩み続けていくのみ」
少女達はそんなやり取りをかわしていくのであった
それぞれの覚悟…‥‥‥