♈ ♉ ♊ ♋ ♌ ♍ ♎ ♏ ⛎ ♐ ♑ ♒ ♓ 星座宮夜宵之闇物語之神話書記 ANAVIOSI SYN+ ♓ ♒ ♑ ♐ ⛎ ♏ ♎ ♍ ♌ ♋ ♊ ♉ ♈ 作:lOOSPH
若葉たち一等級勇者に
英雄達から勇者達を指揮する
立場を与えられてしばらくしたある日
外の人通りのない場所で
一人の少女が黙々とゲームをしている
やがてしばらくすると、ゲームの画面に
クリアーと言う英語が大きく浮かびあがる
すると
「ちーちゃん」
「っ!?」
急に話しかけられて驚きの様子を見せ
慌てて後ろの方を振り向くとそこにいたのは
「もう、秋四さん…
脅かさないでください」
「フフフ、ごめんごめん…
不意にここから軽快な音が聞こえたから
誰かいるのかなって思ったらちーちゃんがいてね」
ちーちゃんと呼ばれた少女の隣に
いいかな、と声をかけてから隣に吸座り込む
「それで、今日は何のゲームやってたの?」
「やり残していたゲーム…
これから始まるかもしれない
戦いに備えてやり残したことをやっておこうと思って…」
そう言って少女はやや緊張した様子で秋四の質問に答えた
「そっか…
ちーちゃん
ちーちゃんはやっぱり戦いって聞くと怖い?」
「…怖いです…
しょうじき言うと逃げ出したいです…
でも、逃げたところで私には帰るところなんてないです…
だったら戦うしかないって思ってます
私の価値はきっとその中でしかないから…」
秋四の質問に、少女はどこか投げやり気味で答えていく
「私はそうは思わないよ、ちーちゃん」
「え…?」
秋四にそう言われて少女は彼女の方を見る
「ちーちゃんの価値はそれだけじゃないよ
ちーちゃんは一見するとどこか冷たいけれど
本当は誰よりも優しくって思いやりのある子なんだ
私のちーちゃんの好きなところはね、人のいいところも
悪いところもどっちもしっかりと見ることにできるところにあるんだって
私は思うよ、だってそうでなきゃ
あんな目にあいながらも、私の話を素直に聞くことなんてできないもん
ちーちゃんはもっと自分に自信をもって、胸を張っていいと思うな」
「……」
ちーちゃんと呼ばれた少女は、恐る恐る秋四の方を向く
「…秋四さん…
私はここにいて、いいんです、よね…」
そう改めて聞き直すと、秋四は笑みを浮かべて答えた
「その答えは誰かに決めてもらうんじゃなく
自分の足で見つけるから意味があるんだ
どんな人にだって生まれてきたのには
必ず意味があるんだ、そしてその意味を自分で見つけていく
それが何よりの、人が生きていく意味なんだよ
ちーちゃんはちーちゃんが納得できる意味を見つければいいんだよ」
「…ありがとうございました…」
ちーちゃんはそう一言言ったのち、その場を後にしていくのであった
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秋組の勇者達が集められており
戦いの前にお互いの交流を深めていってほしいという
秋四の方針であった
そこには十数人の少女たち
勇者達が集められているのだが
「……」
その中に秋四にちーちゃんと呼ばれた少女もいた
それぞれがそれぞれ、仲のいいもの同士で
話をしていくなか、ちーちゃんはどこか落ち着かない様子で
その場に縮こまっている
そんな中で一人の少女が遅れて入ってくる
「はい、みんな注もーく!
これからみんなの
直接指揮をすることになった
南の魚座の勇者、魚崎 御波よ
これからみんな一人ずつ
簡単に自己紹介してもらうから
元気よく紹介していってね」
秋組に所属する中で唯一の一等級勇者である彼女
御波がその場にいる全員に呼びかけていった
こうして、一人ずつ順番に自己紹介をしていくことになり
端から順番に一人ずつ自己紹介がされていき、ついにちーちゃんの番になる
「はい、次は君だよ?」
「え、あ、はい…
私はその…
鶴座の勇者
郡 千景…」
おどおどと自己紹介をしていくちーちゃんこと千景だったが
すると、不意に頭を乱暴に掴まれてわしわしとかかれる
「声が小さいし、元気もないよ!
ほら、もう一回言って!!」
「っ!
こ、郡 千景れしゅ」
はっきりと声をかけられて
思わずテンパった様子で返してしまう千景
「ふふふふ、よしよし…
千景だね、これから一緒に
戦って行く同じ勇者としてよろしくね」
「は、はい…」
気さくな笑顔を浮かべていく御波に戸惑いを隠せない千景
「それにしてもさっきから貴方
だれともかかわろうとしていないのね…
仮にもこれから一緒に戦う仲間だって言うのに
そんな調子だと、貴方のこれからが心配じゃない
まあ、今すぐにここにいる全員と仲良くなるのは難しいよね
ようし、それじゃあこれから何か困ったり悩み事があったら
遠慮なく相談してきなさい、うちの組長はああ見えて忙しいから
実質ここは私のワンマンで仕切ってくつもりだから、ね?」
胸を張ってそう告げる御波
周りにいたほかの勇者たちの反応はまちまちだ
引き気味だったり、声をかけるべきかと悩む者もいる
しかし、不安を浮かべたり不満そうな視線を向けていくものはいない
千景も不思議と、御波の言葉にどこか安心感を覚えていた
「さあて…
それじゃあ自己紹介を続けていこうか」
御波がそう言って再び自己紹介が続けられていく中で
千景は不思議と御波の頼もしい笑顔を見つめているのだった
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秋組のレクリエーションも終わり
千景は人通りのない場所を通って自分の部屋に戻っていく
すると、そんな彼女のもとに駈け寄っていく影が
「ぐーんちゃん」
「きゃ!
た、高嶋さん…!?」
声をかけてきたその少女は
千景が初めてこの場所で心を許せる相手の少女であった
「今日は確か、それぞれの組の勇者と
顔合わせのじゅでぃおんぐだったんだよね?」
「ミーティングよ、高嶋さん
ええ、終わって自分の部屋に戻ろうとしてたところ
高嶋さんもここにいるってことは
そっちの方も終わっているみたいね」
千景は先ほどまでの態度が嘘のように
高嶋さんに気さくに接しており、普通に話してもいる
「うん、夏組のみんなとね
みんなとってもいい人たちで
話してみたらなんだか仲良くできそうで安心したの
ぐんちゃんの方はどうだった?
組のみんなとは仲良くできそう?」
「そ、それは…その…」
千景は少し、不安そうに口を止めてしまう
高嶋さんを不安にさせてはいけないと何とか声を上げようとするが
だからと言って言葉がすぐに出てくることもない
元々話は苦手な方で、人ともどうやって関わればいいのかわからず
結局どうしようもなかった
すると
「そう言えば秋組のリーダーさんって
御波ちゃんなんだよね、私も何回か話したことあるよ」
「え…?」
千景は驚きのあまりに素っ頓狂な声を上げてしまうがすぐに落ち着く
そもそも勇者達は全員同じクラスで授業を受けているのであるのだから
何かしら交流があっても不思議はない、むしろ
他人と目立った接点を持っていない千景が意外な方である
「大丈夫だよ、御波ちゃんだったら
ぐんちゃんともきっと仲良くなれるよ
なんとなくだけど、そんな気がするから」
「高嶋さん…」
何の根拠も理屈もない高嶋の発言だが
不思議とそうなるかもしれないと感じている
そんな自分が心にいることに千景は驚いていた
それを話したのが高嶋だということもあるが
ミーティングのときに感じた感情のこともあったからだ
「しばらくぐんちゃんと会えなくなっちゃうのは
ちょっと寂しいけれども、もしも会える時が来たら
その時がどんなことがあったのか、いっぱい聞かせてね」
「え、ええ…
善処するわ」
まあ、そんなやり取りがあったものの
千景は少し安心した様子を見せていく
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ミーティングのもとから戻ってきた勇者は
千景だけではない、ある場所を歩く別の少女の姿が
「うーん、今日のこのミーティングは
本当にグッドだったわ、いろんな子がいるのね
リーダーの御波さんも気さくで話しやすい人だし
この様子だったらこの先うまくやっていけそうね♪
うーんでもねー…」
白鳥 歌野、山羊座の勇者で
秋組に所属する三等級勇者である
最初は明るい調子で話をしていたが
何やら急に暗い声色になっていった
すると、そこに
「あ、うたのーん
ミーティングの方はどうだったー?」
一人の少女が声をかけると
勢いよく顔をそっちの方に向けていく歌野
「みーちゃーん!
ひっさしぶりぃー
うーん、しばらく会えなくなるから
今のうちにあっておこうと思って探していたのよー」
「ちょ、ちょっとうたのん
うれしいのはわかるけれども
ちょっと苦しいってばぁ~」
同じ出身の彼女、みーちゃんこと藤森美都の姿を見て
嬉しそうの彼女に抱き着いていく歌野、一方の彼女も
悪くは思っていないが少し苦しそうに声を漏らしている
それを聞いて、ソーリーと謝りながら彼女を話す歌野
「ソーリー、それとミーティングなんだけどね
雰囲気的にはとってもグッドよ
戦って行く分にはノープロブレム
でもね、ちょっと気になる子もいるのよ」
「気になる子?」
「ええ、鶴座の勇者さんでね
確か郡 千景さんって言ったかしら…
なんだかその子、暗いし元気がなさそうで
それと他人と積極的にかかわろうとしない部分があってね…
うちのリーダーの御波さんのおかげで少し明るい感じが見えたの
でもミーティングが終わったら、すぐにゲットアウトしちゃって…
なんとなくその子のことが気になっちゃってね」
「そうなんだ」
美都も親友である歌野の話を聞いて
千景のことが気になると同時に心配そうになっていく
「それで決めたのよ!
私、どうにかしてその子の事
ヘルプしてあげたいんだって
なんとなくだけれど、あのまま
放っておいたら行けない気がしてね
それでまずはどうしたらいいと思うみーちゃん?」
「うたのん、決意は立派だけど
まずはどうするのかも考えようよ‥」
歌野の猪突猛進ぶりに苦笑いを浮かべていく美都
「えーっとまずは‥‥何か接点を持った方が
いいんじゃないかな、どっちにしてもまずは
何かの形で交流を持った方が‥」
「オーケー、みーちゃんのアドバイス
それでさっそく実践してみるわ、それじゃあ…」
そう言って駆け足でどこかに向かって行く歌野
その後ろ姿を見て
「ああちょっとうたのん、いくら何でも早すぎるって‥
うう‥‥大丈夫かな‥」
今更ながら自分の提案に不安を覚える美都であった
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「ふう…」
組長室において
何やら不安そうにため息をつく秋四
そんな彼女のもとに一人の少女が入室する
「失礼いたします
ミーティングの方、終了しました」
「うん、お疲れ様みなちゃん
ごめんね、ほとんど押し付けるような形にしちゃって」
秋四はそう言いつつ入ってきた彼女の方を見る
「いいえ、別にいいですよ
だってこれでも私、根はまじめ何で
与えられたことはしっかりやりますよ
むしろ私に全部任せても大丈夫ですよ?」
「それはだめに決まってるでしょ」
「‥‥やっぱり?」
調子のいいことを言って秋四ばっさりと言われる御波
「フフフ、やっぱりみなちゃんは
そう言うところがいいところだよね
だれとも親しみやすく、そのうえで
相手の気持ちもうまく考えてあげてる
私もみなちゃんみたいなリーダーだったら
もしかしたら、あの子たちに手を差し伸べられたのかな…」
「どうかしたの?」
「…ううん、何でもないよ
それで、うちに所属している
勇者のみんなはどんな子がいたのかな?
気になる子とかがいたら
教えてもらえないかな?」
一瞬、表情が暗くなる秋四に御波は思わず問うが
秋四は表情を切り替えて、どうにか話を戻していく
「気になる子、ね…
面白い子っていえば山羊座の子かな?
なんでも農業が趣味で、農業王に私はなる!
‥‥っと言う感じのこと言ってたわね」
「ああ、うたのん…
白鳥 歌野ちゃんのことだね
相変わらず農業が好きなんだね
あの子、自分を飾らない部分があるから
みなちゃんとも気が合うかもしれないね」
それを聞いて、やっぱりと言ったふうに笑みを浮かべる秋四
「あ、そうそう…
気になるっていえばもう一人…」
「うん?」
御波はもう一人気になった人物の名前を挙げる
「黒い長い髪の女の子で
確か星座は、鶴座の子だったっけ…?
確か名前は…」
「…郡 千景…
ちーちゃんのことだね?」
秋四が千景の名前を言うと
御波も思い出したように目を見開く
「ああ、そうですそうです
なんていうかあの子って
どこか暗い感じがするんです…
必要最低限の人としか関わらないようにしてるみたいで…」
「ちーちゃんはね、ここに来る前は
よく無事に生きていたんだなって環境で過ごしてたの
そんな中で過ごしてたから、他人に心を開くことがなくって…
あの子が心を開いているのは夏組にいる
たかっしい、高嶋 友奈さんくらいなんだよね」
「高嶋さんか…
私もあの子のことはよく知ってるよ
明るくてだれとも分け隔てなく接する子で
勇者クラスの中でも友達がとっても多くてね」
話題に上がった高嶋 友奈の話に切り替わっていく
「まあ、すぐに仲良くなってとは言わないよ
私もあの子とお話しできるようになるまでに
半年ぐらいはかかったもの、でもたかっしいは
すぐに仲良くなってたから、本当にびっくりしたわ
あの子は悪い子じゃないんだ、ただ他人を信じることが
怖いだけなの、だからみなちゃん、あの子がどんな風になっても…
あの子の見方でいてあげて、もちろん他の子ともね」
秋四がそう言って頼み込むように言う
「…言われるまでもないですよ、秋四さん…
私はみんなのリーダーとして
どんなことがあったって絶対に…
千景やほかの秋組の勇者たちの見方であり続けるよ…
絶対にね」
決意を秘めた瞳でそう返答する御波
「お願いね…」
こうして御波は部屋を後にしていく
「どうか…何事も起こりませんように…」
オーケー、アーユーレディ…‥‥‥?