♈ ♉ ♊ ♋ ♌ ♍ ♎ ♏ ⛎ ♐ ♑ ♒ ♓     星座宮夜宵之闇物語之神話書記 ANAVIOSI SYN+       ♓ ♒ ♑ ♐ ⛎ ♏ ♎ ♍ ♌ ♋ ♊ ♉ ♈   作:lOOSPH

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終わる日常・・・・・・・・・


六分儀座の異変 第α話 命を奪う天文台

 

 

 

 

こうして

 

気たるべき戦いの時に備え

勇者が勇者として戦うべき備えは全て整えた

 

しかし、だからと言ってすぐに戦いが始まるというわけでもない

 

あれから勇者達は、それぞれの時間を

訓練以外の全てを自分のために使っている

 

そんな中で大丈夫なのかと気を張る者もいるが

だからと言って心に余裕のない生活をしても逆効果だ

 

ゆえに英雄たちは勇者達にせめて

戦い以外の時は自分の好きなことをしてほしい

 

それもまた、大切なことなのだと言った

 

確かに戦いの時がそんなしょっちゅうあっては

勇者じゃなくても体がいくつあっても足りない

 

ならばせめてよほどのことがない時ぐらいは普通に過ごそう

 

そう思い各々の趣味に時間をあてていた

 

「あ、これ…

 

 新作が出たんだ…

 

 あーでも、お小遣いが厳しいかな

 お金は毎月支給してくれるけれども

 だからってそんなに多くあるわけでもないし…」

 

ここにもそういう少女が一人

 

「あんずぅ!」

 

「ひや!?」

 

そして、その少女の肩を叩いて声をかけるもう一人

 

「も、もうタマっち先輩

 

 脅かさないでよ、まったく

 いたずらが過ぎるんだから」

 

「あっはは、悪い悪い

 

 でもな、タマだって声をかけたんだぞ

 よんでも返事がないからさ、それで何の本を見ていたんだ…?」

 

「うん、私が最近は待ってる小説の新刊

 

 買おうかどうか迷ってるんだけど

 ちょっと、今月は厳しいかなって…」

 

「あー分かるぞ、タマも欲しいものがあるんだけど

 今月に入って三日くらいでピンチになっちゃってな」

 

「もう、タマっち先輩

 

 お金は大事に使わないと

 後になって困るんだからね…

 

 まあ、そういう私もあんまり人の事言えないけど…」

 

そんな会話をしている仲の良い二人

 

しかし、二人のそんな楽しい時間は

突如鳴り響く音とともに終わりを告げた

 

「「っ!?」」

 

自分達の端末から鳴り響き音を聞いて

急いでその端末を取り出す二人、すると

 

『春組に緊急警報、春組に緊急警報

 

 アルザーノにおいて次々と死者が

 増えているという情報あり、至急迎え

 

 そこには住人ですらも把握していない

 謎の建造物があるとの情報もあり、十分に警戒せよ』

 

知らせを受けて気を引き締める二人

 

「ったく、また呼び出しかよ…

 

 状況考えろよ、まったくもう…」

 

「穢れはすべての世界に起こるものだって言ってたし

 それにいつ発生するのかもわからない以上はしょうがないよ

 

 とにかく行こう、私達に指示が来たってことは

 多分他のみんなは出払っているってことだもん…

 

 行こう、タマっち先輩」

 

「ああ」

 

そう言って二人は急いで向かって行くのであった

 

‥♈…♉‣♊‥‥♋…‥♌…‥‥♍……♎‥‥‥‥♏…‥‥‥⛎‥‥‥‥‥♐‥‥‥‥‥‥♑…‥‥‥‥‥♒…‥‥‥‥♓‥‥‥‥‥‥‥

 

春組の元に入っていく二人

そこにはすでに何人かの少女達が集まっていた

 

「来たわね二人とも、まったく球子はいっつもそそっかしいんだから」

 

「ちょっと待てよ、恵子!

 

 その言い方だとまるでタマが悪いみたいな言い方じゃないか」

 

「杏さんは体が弱いのですから無理はさせられませんよ

 

 かくいうあなたはそんなにも元気なんですから

 それこそ、しっかりしないといけませんよ、まったく…」

 

「美南さん、私は大丈夫です

 

 其れで春三さん、さっそくメールにあった

 異世界の方へと向かって行きたいのですが」

 

四人の少女は、改めて真剣な顔つきになる

 

「ああ、実はある世界に

 異質な建造物が現れてな‥‥

 

 お前達にはそこに向かって行ってほしい‥‥」

 

春三がそう言って見せる映像には

闇夜の突き光に映し出されるその様は

どこか不気味な雰囲気を醸し出しているように見える

 

「な、なんだよこれ…

 

 すっげえ不気味だな」

 

「まったくだ…

 

 それにしても、これはまるで

 星を見ているようにも見える…

 

 天文台か?」

 

球子の率直な感想に恵子は同意し

同時にどのような建物なのかを推測する

 

「ああ、おおむねその通りだ‥‥

 

 だがこの天文台が見ている星は

 星空に浮かぶ星々ではない、人の命と言う星だ‥‥

 

 あれはそれを見て、そこから命を撮り立っていく‥‥

 

 見ろ、また一つ星が流れた‥‥」

 

「あ…」

 

春三がそう言うと、天文台の上にある

天体望遠鏡のような部分に何か光のようなものが吸い込まれて行く

 

「これってつまり…」

 

「また一つ、誰かの命が奪われた…

 

 と言うことですよね?」

 

杏が恐る恐る聞くと、春三は黙り込む

それはつまり、工程を意味する反応と言うことだ

 

春三はそこで改めて、四人の少女の方を向く

 

「お前達四人に役目を伝える‥‥

 

 すぐにでもこの世界に向かい

 この天文台を底止させろ、現地にはすでに

 七誠が向かっている、合流しすぐに討伐に当たれ

 

 現地指揮は七誠に任せているが

 万が一分散する時は、恵子、美南‥‥

 

 お前達が指揮をとれ」

 

「「はい!!」」

 

恵子と美南は春三に言われて了承する

 

「それでは、健闘を祈る‥‥

 

 くれぐれも無事に帰って来いよ」

 

「「「「(おう!)はい!!!」」」

 

こうして四人はさっそく、穢れの起こっている

異世界に向かうために異世界への扉を潜って行くのであった

 

‥♈…♉‣♊‥‥♋…‥♌…‥‥♍……♎‥‥‥‥♏…‥‥‥⛎‥‥‥‥‥♐‥‥‥‥‥‥♑…‥‥‥‥‥♒…‥‥‥‥♓‥‥‥‥‥‥‥

 

こうして四人は異世界に入る

 

そこはどこか昔の西洋を思わせる街並みがそろっており

そこでは普通に多くの人々が何気なく暮らしているように見える

 

「おー、こうして異世界に入るのって

 本当に新鮮な感じがしていいよな、初めての時は

 本当にタマげたってのに、慣れっていうのは怖いよな」

 

「うるさいよ、球子…

 

 まずは情報収集、それと

 七誠さんと合流しないと…」

 

「そうですね…

 

 まずは、どこかで話をできれば…」

 

そう言って町行く人々に尋ねていこうとする一同

 

すると

 

「ちょいとそこのお嬢さんたち?」

 

そう言って話しかけてくるのは一人の女性だった

 

「何かお探しかな?

 

 あんまりキョロキョロしてると不信がられちゃうよ?」

 

「ああ、すいません…

 

 えっと、このあたりに何やら

 変わったこととかありませんか?

 

 それと、私達はある男の人を探しているんですけど?」

 

杏が不意に彼女に尋ねていくと

 

「変わったことっていうと…‥

 

 ひょっとしてここ最近人が突然、謎の死を遂げるっていう、例の異変かな?」

 

「「「「っ!?」」」」

 

四人はその女性の話を聞いて、もしかしてと尋ねる

 

「あ、あの…

 

 もしかして何かを知っているのですか!?」

 

「ああ、何分この付近で最近多発していてね

 私もその原因を調べているのさ、それでその元凶は

 

 ここから大体、一時から二時の方向位に

 どう考えてもここいらでは異様な建物を見つけてね

 

 誓う位置に調べていこうと思ったら、ある僕ちゃんに

 話しかけられたんだ、優しくもどこか力強い話し方の坊ちゃんだったね」

 

「な、なあそれって…」

 

「ええ、きっと七誠さんよ…

 

 きっと先に向かったんだわ」

 

「では早速向かわないと…

 

 ありがとうございました」

 

そう言って美南がお礼を言う、すると

 

「待った!」

 

その女性は四人を呼び止める

 

「な、何ですか?」

 

急に呼び止められて

慌ててそっちの方を向く四人

 

「…私も一緒に行くよ

 

 私も近いうちに例の建物に

 向かうつもりだったからね…‥

 

 私は、セリカ・アルフォネア

 

 私の方も一枚、かませてもらうよ」

 

そう言って同行を求める女性、セリカ

 

「ダメですよ!

 

 何が起こるのかわからないのに

 私達が守るにしても、それこそ保証もないんですから」

 

「大丈夫よ

 

 自分のみくらいは自分で守れるわ‥‥‥

 

 それに、これ以上犠牲を出したくないのは

 私だって同じなんだ、だから頼む、一緒に行かせてくれ」

 

セリカの真剣な目つきを見た恵子は言う

 

「分かったよ、でも一つだけ言っておくね…

 

 何があっても絶対に無理はしない事

 私達だってどこまでやれるかわからない以上

 

 貴方を守り切る保証はないわ

 この条件を守ってくれるなら動向を許可するわ」

 

恵子の言葉にセリカはコクリと頷くのであった

 

‥♈…♉‣♊‥‥♋…‥♌…‥‥♍……♎‥‥‥‥♏…‥‥‥⛎‥‥‥‥‥♐‥‥‥‥‥‥♑…‥‥‥‥‥♒…‥‥‥‥♓‥‥‥‥‥‥‥

 

四人の少女はセリカの言っていた場所に向かう

 

すると、そこには確かに

この世界の建物には不釣り合いなほどの建造物があった

 

恵子たちは端末を確認すると、確かにその建物から

穢れが発生したときに鳴り響く警報が点滅していた

 

「間違いない、アレは穢れだ…」

 

「ようし、だったらさっそく突入しようぜ!」

 

「待ってください、まずは七誠さんとの合流です!

 

 春三さんからも言われているでしょう」

 

早速向かおうとする球子を諫める美南

 

「うーん、とはいっても七誠さんの姿が見えないしね‥‥

 

 杏はどう思う?」

 

恵子は杏に意見を求める

 

「え、えっと…

 

 まずはあの建物の中に入ってみましょう

 もしかしたら、七誠さんはもうあの中に

 入っているかもしれませんし、何より敵はまだ

 目立って浮き出そうともしている様子はありません…

 

 でしたら、敵が動きが動き出す前に仕掛けていきましょう」

 

「確かにそうね…

 

 敵があの中で何を企んでいるのかは

 知らないけれども、その前に叩くのもいい」

 

杏の言葉にセリカも同意するが

 

「待って下さい、もしかしたら敵が

 潜んでいるのかもしれないのにそれはいくら何でも」

 

「いや、待っているよりかは

 そっちの方がいいとタマも思うぞ!

 

 どのみちぶっ倒すんだったら

 今から仕掛けていっても一緒だしな

 

 そういう事だったら、せんてひっしょー!」

 

「ああ、ちょっとタマっち先輩!

 

 先に仕掛けるのと勝手に突っ走るのとは違うよ!!」

 

球子が後先考えずに突っ込んでいき

それを慌ててほかの三人が追いかけていく

 

それを見ていたもうひとり、セリカは

 

「フフフ、なかなか面白い子達だね」

 

そんなことをつぶやきながら、一同の後を追って行く

 

こうして一同は、謎の天文台の中に乗り込んでいくのであった

 

「おっしゃー!

 

 タマが一番だ、行くぞぉ!!」

 

球子はそう言って先にシステムを起動し

建物の中へと突入していき、それを見た三人は

 

「しょうがないな…

 

 美南、杏、私たちも行くよ!」

 

「「はい!!」」

 

三人の方もシステムを起動しその姿を変えていき

すぐさま突っ走った球子の後を追って行くのだった

 

‥♈…♉‣♊‥‥♋…‥♌…‥‥♍……♎‥‥‥‥♏…‥‥‥⛎‥‥‥‥‥♐‥‥‥‥‥‥♑…‥‥‥‥‥♒…‥‥‥‥♓‥‥‥‥‥‥‥

 

「さあてと!

 

 早速入ってきてみたぞ!!

 

 しっかし不気味な感じがするな…

 

 なんだか何かが化けて出てきそうだぞ?」

 

先に謎の天文台の中に入っていく球子

だがその中はまるで衛生管理などまるでなされていない

 

おまけに光など灯るどころか入っても来ないのが

さらにその不気味な様子を彩っているように感じる

 

「‥ま、まあこんなことで怖気づくようなタマじゃないぞ!

 

 さあかかってこい、タマがいつでも相手になるぞ」

 

そう言って武器である旋刃盤を手に持ち

どこからかかってきてもいいように身構える

 

もっとも、その部屋は不気味さこそ醸し出しているが

だからと言ってその部屋に球子意外に誰かがいるわけでもなく

 

球子の威勢のいい声が、むなしく響いていくのみである

 

「‥な、何だよ何もいないのかよ…

 

 まったくもう、脅かしやがって…

 

 べ、別に怖いわけじゃないぞ!

 

 ち、ちょっと不気味だなって思っただけで…」

 

なぜか周りに誰もいないのに言い訳をする球子

 

「まあいいや、誰もいないならこのまま一気に

 タマが大元を叩いてやるさ、タマが一番乗りだ!

 

 行くぞぉ!!」

 

そう言って先の方に行く球子

 

だが、この時、球子は気が付いていなかった

 

そんな自分の様子を真上からそれも静かに

見つめている謎の影がいたことに、そしてその影は

 

そのまま、その場から球子を追いかけていくように去っていく

 

…‥♌…‥‥

 

そのころ、佐紀に突っ走っていった球子を追い

他の三人も急いで、天文台の中へと入っていた

 

「まったく球子の奴…

 

 どこまで走っていったんだよ…」

 

「ごめんなさい…

 

 タマっち先輩がご迷惑をおかけして…」

 

「いえいえ、伊予島さんが謝ることではありませんよ

 

 それよりも杏さんの方こそ大丈夫ですか?

 

 勇者の力のおかげでだいぶ運動能力が上がっているとはいえ

 具合が悪くなったり疲れたりしたら大変ですし、気を付けてくださいね」

 

杏の体を気遣う美南

 

「ありがとうございます

 

 もしもそうなったら

 言いますから、心配しないでください」

 

杏と美南の話を聞いたセリカはふと思ったことを聞く

 

「えーっと、杏君と言ったかな?

 

 君は何か、体に負担を持っているのか?」

 

「え、ああ…

 

 実は私、体が弱くて

 昔はそのせいで激しい運動ができなくって…

 

 この姿だったらそれなりに動けるんですけれど

 其れでも倒れることもあって、これでも昔に比べると

 すごく動けるようになった方なんです、七誠さん達のおかげで‥‥」

 

杏は恐る恐る答えていく

すると、セリカは笑みを浮かべる

 

「弱くてもいいさ、怖いと思うのもかまわない

 

 それは生きていくうちで誰もが思うことだ

 

 それを否定せずに、どのように生かすのか

 それもまた、強さの一つ、それを忘れるな」

 

「セリカさん…」

 

セリカの言葉を聞いて不思議と不安がなくなっていくのを感じた

 

すると

 

「うん!?」

 

恵子は何かを感じたのか、手を一同の前に出して止める

 

「どうしました…?」

 

「…何かいる」

 

「っ!?」

 

それを聞いて、杏は武器であるボウガンを手に取り

更に周囲の方を警戒していく、美南は十字架型の槍

 

恵子は矢のような形をした槍を手に構えていく

 

セリカもそれを見て、警戒を高めていく

 

四人は背中合わせになって周りを見回していく

 

すると

 

「っ!?」

 

杏は何かを感じ、ボウガンをうち出す

するとその場所から、何やら金切り声のような

不快な音があたりに鳴り響き、一同はそっちの方に目を向ける

 

そこにいたのは

 

シャアアアアア!!!!!

 

緑色の巨大で、およそ三百メートルは

楽に超えているかもしれないほどの巨大な虫だった

 

その虫は直立して、今にも四人に襲い掛かろうとしている

 

「な、何だあれは!?」

 

「おそらく、この建物の中で生まれた

 穢れだろう、穢れは分裂と融合を繰り返すことで

 どんな形にもなる、生き物にも場所にも、現象にも…」

 

「臨戦態勢!

 

 私と美南で応戦する

 杏はサポートの方をお願い!!」

 

「了解です!」

 

恵子と美南はそれぞれ槍を手に怪物に向かって行く

 

カタカタカタカタカタカタ!!!!!!

 

「「「「っ!?」」」」

 

怪物の鳴らす金切り声のような音が鳴り響く

 

それを聞いて思わず、耳を塞いでしまい

そのせいで好きが生じてしまい、その隙に怪物が襲い来る

 

「危ない!」

 

杏がボウガンを構えて放ち

大口を開けて前にいた二人に食らいつこうと

大口を開けた穢れのその口に向かって狙撃する

 

ギャアアアアアア!!!!!!

 

大口を開けた状態で、大きく仰け反る穢れ

さらに勢い余ってそのまま後ろに倒れこんでしまう

 

「お見事、杏…」

 

「ごめんなさい、私達がしっかりしないといけないのに…」

 

「気にしないで下さい!

 

 皆さんのサポートをするのは

 私の役目ですから、このくらい当然のことですよ」

 

「仲間をねぎらうのは後だ!

 

 敵はまだ生きているぞ!!」

 

セリカがそう言うと、一同の目の前に

穢れが起き上がって、再び金切り声を上げる

 

カタカタカタカタカタカタ!!!!!!

 

「うるさい音ね!

 

 いい加減黙らせるわよ!!」

 

恵子がそう言うとトントンと何回か足で地面を小突くと

勢いよく飛び出していき、穢れに向かって飛び上がっていく

 

恵子の手には矢にも似た槍が握られ

それを勢いよく突き出さんとするように構えていく

 

「おおおおりゃあああ!!!!!!!」

 

見事な脚力で突っ込んでいき

目標に向かって勢いよく槍を突き出していく

 

ギャアアアアア!!!!!

 

その一撃は見事に敵の頭に突き刺さり

その頭部から黒いオーラが勢いよく噴き出し

 

攻撃を受けてそのオーラを勢いよく噴き出している穢れは

苦しそうに叫び声をあげて、勢いよく暴れ始めていき恵子も振り回される

 

「このおおおお…」

 

恵子はそれでも槍を深く突き刺し

離してたまるものかと必死に踏ん張っていく

 

すると

 

ギャ!?

 

穢れの体の両側に十字型の光の壁が現れ

それが穢れの動きを制限し、どうにか勢いを弱めていく

 

「ぐううううう…

 

 杏さん、今です!」

 

美南がそう言って自分の後ろに控えている杏に指示を出すと

杏は武器であるボウガンを構えて狙いを定めていき、引き金に指を当てる

 

「行けええええ!!!」

 

杏のその声とともに銃弾が勢いよく放たれて行き

穢れの胴体の真ん中をものすごい気負いで貫いていった

 

ギャアアアアア!!!!!

 

アアアアア…‥

 

大きな断末魔の叫びがあたりに響き

穢れはだんだんと黒いオーラを噴き出していき

 

「よっと!」

 

恵子が降り立ったと同時に穢れは

爆発するように黒いオーラとなり果て、消滅した

 

「ほう、見事だ‥‥‥」

 

それを見ていたセリカは素直に感服した

 

だが

 

「しかし…‥」

 

セリカはそう言うと三人の間に向かって

魔法を勢いよく放っていく、その後ろには

 

ギャアアアアア!!!!!

 

何ともう一匹、穢れがいた

 

「「「っ!?」」」

 

穢れは攻撃を受けてしまい

その反動のためかその場に体を付けて動かなくなる

 

「注意力が足りないところはまだまだだな」

 

「ご、ごめんなさい…」

 

杏は申し訳なさそうに謝罪する

 

シャアアアアア!!!!!

 

するとその穢れに何かが突き立てられ

消滅、さらにそこに現れたのはなんと

 

シャアアアアア!!!!!

 

また別の固体であった

 

「そんな‥‥何体いるのよ…」

 

「とにかく倒すしかないですよ

 

 こいつらが外に出てしまえば

 それこそこの世界は終わりを迎えてしまいますよ…」

 

迎撃をしようと身構える二人だが

杏はふと何かに気づく、そこに移っていたのは

 

「二人とも、ここで迎撃していても

 体力を消耗していくだけです、奥に向かってください!」

 

「奥に?

 

 どうしてよ?」

 

「…‥あ!?」

 

恵子は杏の言葉を理解しきれなかったが

美南は奥の方に目をやって杏の言葉を理解する

 

「おそらくこの穢れたちは言うなら

 働き蟻のような存在です、本体もとい

 

 この穢れたちを生み出している本体が奥にいるはずです

 

 無理に相手をせずに確実に大元を叩きましょう」

 

「恵子さん、杏さんの言う通りです…

 

 どのみち発生源を抑えないと

 数を減らしきることは不可能です…

 

 奥の方に行って、本体を倒しましょう!」

 

「‥‥オッケー!

 

 それじゃあ、こいつらを

 どうにかやり過ごしていきましょう!!」

 

そう言って自分達に襲い掛かっていく

穢れたちの猛攻をかわしつつ、奥に進んでいく三人であった

 

‥♈…♉‣♊‥‥♋…‥♌…‥‥♍……♎‥‥‥‥♏…‥‥‥⛎‥‥‥‥‥♐‥‥‥‥‥‥♑…‥‥‥‥‥♒…‥‥‥‥♓‥‥‥‥‥‥‥

 

そのころ

 

「うおお!!!」

 

一人勝手に突っ込んでいった球子は

絶賛敵の軍団の襲撃を受けて大苦戦していた

 

「このぉ…

 

 こんなにでかいのがうじゃうじゃたくさんいるなんて

 タマだって女の子なんだからこんなにでかい虫がいっぱいなんて無理だっての!」

 

そう言って武器である旋刃盤を投げつけてどうにか応戦していく球子

 

しかし、大きさはもちろん

一対多数と言うただでさえ不利な状況だ

 

逆転するのはそう簡単にはいかないだろう

 

やがて、球子の身体にも疲労が覚え始めていく

 

「ま、まずい…

 

 さすがにそろそろ体力が限界だ…

 

 く、このままだと、本当に…」

 

球子はだんだんと疲労を訴えていくが

敵の大群の方はそんなものお構いなしに向かってくる

 

そして、とうとう

 

「うぎゃ!」

 

疲労が頂点に達してしまったせいで足がもつれ

その場に転んでしまう、球子は武器である旋刃盤を

盾のように前につきだして、目を思いっきりつぶる

 

「っ!」

 

もう駄目だ、そう思って死を覚悟する球子だったが

 

「はあああ!!!!」

 

誰かの声とともに不気味なうめき声があたりに響き渡っていく

 

「‥え?」

 

球子は恐る恐る目を開けると、そこにいたのは

 

「…まったく、合流優先だって言ったのにどうして戦闘に入っちゃうんだよ‥‥」

 

「まったく球子、アンタって本当に無鉄砲なんだから…」

 

二人の男女であった、一人は剣を両手に

もう一人はかぎ爪を携えており、球子を呆れていた

 

「七誠‥明…!」

 

球子はそれぞれの名前を呼ぶ

 

「さあて、いろいろ聞きたいことはあるけれど

 今はこいつらをどうにかしないといけないね‥‥

 

 行けるよね、明」

 

「もちろんよ、こいつらをできるだけ減らして

 ここから離れる、それでいいんだよね、はあ!」

 

こうして二人は敵の大群に二人で向かって行くのであった

 

‥♈…♉‣♊‥‥♋…‥♌…‥‥♍……♎‥‥‥‥♏…‥‥‥⛎‥‥‥‥‥♐‥‥‥‥‥‥♑…‥‥‥‥‥♒…‥‥‥‥♓‥‥‥‥‥‥‥

 

「一人やる気になって突っ走ったら

 ほかの勇者達とはぐれたぁ、本当に君って子はぁ!」

 

「いだだ!!!」

 

事情を話した明に頭に手をぐりぐりと押し付けられていく球子

 

「…まったくもう、きみはまずその突っ走っていく癖を

 治していく方から始めないといけないな、まったくもう‥‥

 

 まあそれはいいとして、今はとにかくほかの子達とも合流しないと‥‥

 

 球子ちゃん、居場所はわかってるよね?」

 

「え、あいや‥その…」

 

「球子、確かその端末には

 ほかの勇者の位置がわかるアプリが

 

 搭載されているはずなんだけれど?」

 

明がそう言ってジト目で見つめると

球子は思わず目をそらして、乾いた笑みを浮かべる

 

「あんた…忘れていたのね、アプリの事…」

 

「い、いや!

 

 忘れていたんじゃなくって

 ほんとの本当にそういうんじゃなくって

 

 えっと‥使い方がわからなくって…」

 

球子のその言葉に明は眼光を鋭くして睨みつける

 

「アプリの使い方あんなにさんざん教えたでしょうがあああ!!!」

 

「ぎゃあああああ!!!!!」

 

またも頭を激しくぐりぐりされてしまう球子であった

 

「まあ、とにかく‥‥

 

 今は合流の方を優先しよう…

 

 明、他の勇者達の居場所はわかる?」

 

「まったく…」

 

明は呆れたため息をつきながら

自分の端末を操作していく、すると

 

「いた!

 

 って嘘!?

 

 奥の方にまで入ってってる!?」

 

「何だって!?」

 

明の言葉を聞いて七誠は大いに驚く

 

「奥?

 

 奥にいるからなんだっていうんだ?」

 

「球子、あんたねえ‥‥」

 

「とにかく今は、僕達も向かおう

 説明は移動しながら教えてあげるから‥‥」

 

そう言って七誠は向かうべき場所に目をやる

 

「それじゃあ、急いで向かおう!

 

 簡単に負けることは無いとは無いと思うけれども

 この建物の奥に潜んでいるものの相手は相当きついだろうし」

 

「ほら球子!

 

 早くしないと杏が危ない目に合うかもしれないわよ」

 

「何だって!?

 

 だったら早く急ごう!」

 

こうして三人は急いで向かって行く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二つに分かれし者達は果たして合流できるのか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  




二つは一つになろうとする・・・・・・・・・
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