♈ ♉ ♊ ♋ ♌ ♍ ♎ ♏ ⛎ ♐ ♑ ♒ ♓     星座宮夜宵之闇物語之神話書記 ANAVIOSI SYN+       ♓ ♒ ♑ ♐ ⛎ ♏ ♎ ♍ ♌ ♋ ♊ ♉ ♈   作:lOOSPH

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それぞれの心境・・・・・・・・・


多くの出会い

 

 

 

 

 

 

 

 

彼とともに星座の都に流れ着いた

妹達だが、実はそのすべてが彼と血を分けてはいない

 

共に流れ着いた8人の妹達の内

彼の実の妹は六人でほかの二人はある事情で

彼の妹として、彼の元に加わったのである

 

「…」

 

後から加わり、彼の妹となった

二人の姉妹の内、姉の方である睦都美

 

とある建物の上で真っ暗に包まれ

明かりを浮かべた街並みを見つめていた

 

そんな彼女の元に訪れる一つの影

 

「‥こんなところにいたのね‥」

 

睦都美の妹であり、同じくともに加わった木乃華であった

 

「うん、もうここに来てずいぶん経つんだなって思って…」

 

「そうね、人々から忘れ去られて最後にここに流れ着いて

 もうどのくらいの時が流れたのかももうわからない、この場所にいると

 

 自分達は本当に世界から見捨てられた存在なんだって思うわね‥」

 

木乃華はそう言って睦都美の隣に座る

 

「ねえ、聞いた?

 

 兄さんね、組織の統括官の娘さんに

 プロポーズされたんですって、あの子って

 どこかクールというかとっつきにくい部分があったけど‥

 

 あんなかわいい一面があるなんて正直驚いたわ」

 

「そっか、なんだかうれしいな…

 

 元の世界じゃあ誰も兄さんや私達の事を

 ちっとも評価なんてしてくれなかったしね…」

 

そんな話をしていく二人はどこか暗い雰囲気を浮かべている

 

「ねえ、睦都美…

 

 兄さんにはこのままこの新しい世界で

 幸せになってもらいたいって思う?」

 

「どうしたのよ急に、当たり前じゃない」

 

木乃華の突然の質問に驚きを隠せない睦都美

 

「…覚えてる?

 

 元の世界で誰の事も覚えていなかった彼、兄さんの事を

 唯一覚えていた彼女の事、私達にとっても大切な友人で

 

 あの子を介することで、私達と兄さんが出会えた…」

 

「うん、覚えているわ…

 

 あの人は誰よりも優しくてかけがえのない人だった

 兄さんもその妹さん達である兄さんたちもあの子を思ってた…

 

 でもだからこそ…あんなことになってしまったこと、本当に痛ましかったわ…」

 

「あの子を死に追いやった奴らに報いを受けさせるために

 私達は兄さんたちとともに戦う力を決意した、でも結局それは果たせなかった…

 

 奴らはまさに、世界というとてつもない力を手にしたその力の前に

 私達はなすすべもなく敗れて、やがて時がたって誰もがあの子の事を忘れ…

 

 あの子しか覚えていてもらえなかった兄さんはもちろん

 私達もまた、私達のいた世界から忘れ去られて、やがてここに流れ着いた…

 

 こうしてここで、同じく世界に忘れ去られた人たちのために

 この世界でできた人たちのために戦っている、でもそれでも…」

 

「…そうだね、確かにあの子の事は残念だった

 でも決めたんだもの、あの子の分まで前を向いて生きて行くって

 

 兄さんやその妹さん達ももちろん一緒

 だって私達にとって大切な家族、兄さんと姉さんたちだもん」

 

そう言って決意を新たに、お互いに笑いあう木乃華と睦都美

 

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彼が任務より戻っていくと

彼に向かって勢いよく抱き着いていく人影があった

 

「おかえりなさい、今日も無事に戻ってきたのね」

 

「…‥‥‥響子さん、年頃の女子が

 異性に軽々しく抱き着くのはどうかと思うけど?」

 

紫がかった銀髪のロングヘアーでその一部を編んでいる少女

どこかクールな雰囲気を漂わせているその美貌は、今やどこか可愛らしく見える

 

「あら?

 

 随分と冷たい言い方をするじゃない

 私とあなたは恋人同士なのだし、遠慮をする理由なんてないと思うけれど?」

 

「はあ…‥‥‥行っても無駄みたいだねこりゃ…‥‥‥」

 

「響子さん、申し訳ありませんが

 そろそろ兄さんから離れてもらいましょうか?」

 

そう言って彼の隣でカヤの外になっていた彼の妹

陽菜子が人目もはばからずに抱き着いている響子を睨みつける

 

「あら、陽菜子ちゃん

 

 もう私の事はお姉ちゃんって呼んでもいいって言ってるじゃない」

 

「呼びませんし、私は認めてません!

 

 ちょっと見てくれがいいからって

 そんなはしたないことをする貴方を認めるわけないでしょう!!」

 

バチバチと火花を散らしていく響子と陽菜子

そんな一同の元にゆっくりと歩いていく一人の人物が来て

 

二人の襟元をつかんで無理やり引き離してしまう

 

「まあまあ、二人ともそこまでにしようよ

 

 彼が困ってるぞ…」

 

「えーっと…貴方は?」

 

陽菜子は突然現れた少女に尋ねる

 

「ああ、自己紹介が遅れちゃったね

 

 僕は太原 百子って言うんだ

 こっちにいる響子のお目付け役をやってる」

 

「むう、別に困ってなんてないわよね

 恋人同士なら当然のことじゃない、ね?」

 

「ですから私は認めてません!」

 

「…‥‥‥…‥‥‥」

 

言い争う響子と陽菜子に

その二人をたしなめる百子

 

そして、その光景を物々し気に見つめる彼

 

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これまでの功績が評価され、恋人もでき

それなりに順風満帆な日々を送っている彼は

 

不意にある人物達が将棋をしているのが見えた

 

「はい、これで王手ですわ」

 

「うう、やっぱりたえちゃんは強いな~…」

 

「ちょっと、評子さん

 

 約束しましたわよね?

 

 この対局で勝ったら今後一切

 その呼び方はやめるのだと、今から実行ですわ」

 

「ああ、そうだったそうだった…

 

 それにしても、たえちゃん最近は

 落ち着いた様子を見せてくれてるみたいでよかったよ…

 

 ひょっとして、噂の彼のことが気になったおかげ?」

 

「んな、ななな何を言ってるんですの!?

 

 後その呼び方やめろって言ってんだろおおおお!!!」

 

慌てた様子で掴みかかる勢いで相手に呼びかけるのは

黒髪で白い肌、赤い目が特徴の高貴な見た目の美少女である

 

「まったく、なんとも騒がしいと思ったら

 

 こんなところで将棋を指して名にかけてたの?」

 

「っ!

 

 あ、あら、誰かと思えば…

 

 このようなところに何の用で?」

 

彼が話しかけると慌てて落ち着きを取り戻し

普段使っているお嬢様のような振る舞いで話しかける

 

「いや、たまたま通りがかったらちょっとね…‥‥‥

 

 ところで、そこの彼女は一体?」

 

「ああ、気にしないでくださいまし

 

 言うならばたただの腐れ縁ですわ」

 

「ひどいなたえちゃん…

 

 あ、でも確か前にお会いしてますよね

 妹さんの木乃華さんにお世話になったときに…」

 

その言葉を聞いて

たえちゃんと呼ばれた少女はピクンと体を震わせる

 

「このぉ‥‥よりにもよって彼の前で…」

 

「それでは改めまして…

 

 御車 評子と申します

 あなたのお噂は聞き及んでおります…

 

 このような姿にて、ご無礼のほどお許しください…」

 

「…‥‥‥なるほど…‥‥‥

 

 君は足が不自由なんだね…‥‥‥」

 

そう言って彼は自己紹介した少女、評子のかけている

車いすを見て、自分の推理を口にして言い放った

 

「ご明察…

 

 ゆえに私はどこのチームにも

 率いられることなくこの場所にて…

 

 たえちゃんやいろんな人のお話を聞いて

 お暇をつぶしているんです、最近は貴方様の活躍の方を…」

 

「だ~か~ら~!

 

 私の事はセレスって呼べっつってんだろおおおお!!!」

 

そう言って対局する少女、セレスは激高した様子で訴える

 

「評子さん、もしも時間ができたら

 僕と一局、打たせてもらってもいいかな?

 

 僕は少し君に興味が出てきた、もしかしたら

 君と対局してみたら君が分かるかもしれない…‥‥‥

 

 そう感じたから」

 

「‥‥フフフフ、いいですよ

 

 たまにはたえちゃん以外の人にも

 挑んでみるのもいいかもしれません…」

 

「ぶち殺し確てぇ!」

 

‥♈…♉‣♊‥‥♋…‥♌…‥‥♍……♎‥‥‥‥♏…‥‥‥⛎‥‥‥‥‥♐‥‥‥‥‥‥♑…‥‥‥‥‥♒…‥‥‥‥♓‥‥‥‥‥‥‥

 

とある場所

 

そこで彼は組織において

仲が良くなった者達とともに

 

穢れの討伐に向かっていた

そこには一人の少女が俯いた状態で地面に座り込んでいた

 

「‥‥貴方が選抜隊の生き残りだね…

 

 よかった‥‥無事だったみたいで…」

 

すると、褐色肌に髪を一つにまとめた少女が声をかけるが

 

「…‥よかった?

 

 何がよかっただよ!

 

 みんな死んだんだよ、私だけが生き残ったんだよ

 私だけが仲間を見捨てて、逃げて生き残ったんだよ…‥

 

 私は…‥何にもできなかったんだよ…‥何にも…‥…‥」

 

「オリヴィア…」

 

自虐的な発言をする少女、オリヴィアを

何も言えない様子で見つめる、男性と見間違うほどの筋肉質な女性

 

「…‥私は、結局仲間を見捨てることで生き残った…‥

 

 恥さらしもいいところだよ、私なんて‥‥私なんて…‥

 

 こうしてここに生きている資格なんてないんだよ!」

 

涙を流しながら、自分の無力さを責めたてていくオリヴィア

そんな彼女の前に立って、彼女の目線に合わせて姿勢を下ろす

 

「…‥‥‥君がここでやるべきことは命を絶つことじゃない

 

 死んだ仲間の分まで精いっぱい足掻いて、生き抜いていく事

 あいにく僕は君の仲間の事なんか知らない、顔だって見たことない

 

 それを知っているのは君だけだ

 それに君は仲間を見捨てたなんて言ってるけど、僕はそうは思わない

 

 仲間は君だけでも生かすために、命を懸けたんだよ

 だから…‥‥‥だから、君を命を懸けて生かしてくれた仲間達のために

 

 君は、強く生きないとだめだ!

 

 だから、死ぬなんて考えるな

 もしも一人で生きていくのに不安なら…‥‥‥

 

 僕が君を支えてあげるから!」

 

「…‥あ…‥」

 

彼の必死の訴えにオリヴィアの目から無意識に涙が流れていく

 

その様子を驚きと感服の様子で見ている四人の男女であった

 

「優しいんだね、オリヴィアちゃんの背中を押すために

 あんなにも心のこもった言葉を投げかける何てさ…」

 

「…‥‥‥別にそんなんじゃない…‥‥‥

 

 ただ、仲間を失ったことで

 生きていく希望を失ったあの子の事を…‥‥‥

 

 放ってはおけなかっただけだ…‥‥‥」

 

「‥‥やっぱり優しいね…」

 

その後、彼と一人の少女が会話をした

 

‥♈…♉‣♊‥‥♋…‥♌…‥‥♍……♎‥‥‥‥♏…‥‥‥⛎‥‥‥‥‥♐‥‥‥‥‥‥♑…‥‥‥‥‥♒…‥‥‥‥♓‥‥‥‥‥‥‥

 

彼の元に、一人の少女が駆け寄っていく

 

「お兄様、お久しぶりです‥」

 

そこに現れたのは、一人の修道服に身を包んだ少女であった

 

「彩、久しぶりだね…‥‥‥

 

 そう言えば、訓練を受けているらしいね…‥‥‥」

 

「はい、お兄様に恩を返したくて‥」

 

そう言って照れた様子で彼に話していく少女、彩

 

「わかってるんだよね…‥‥‥

 

 僕は本来、君のような人とは

 相容れることのない人種なんだよ?

 

 君は神に仕える身、僕は神に挑む身…‥‥‥

 

 敵同士であっても、不思議じゃないのに…‥‥‥」

 

「‥‥ですがお兄様は陽菜子様とともに

 神の生贄にささげられるはずだった

 私の事をお救いになってくださいました‥

 

 きっとこれも神が示した必然であるのだと

 私は感じたのです、ですから私もお兄様にお仕えするに

 ふさわしい存在になれるように粉骨砕身、己を研磨してしていきたいのです‥」

 

そう言って彩は彼のことを崇拝するように見上げて言う

一方の彼はその様子を複雑そうな様子で見つめていたのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「神、か…‥‥‥」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

         




彼の疑心・・・・・・・・
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