「ん・・・・・・・ここは?」
とある白い空間
そこに1人の男──
「何処だここ?」
狼牙は辺りを見渡すが、辺りには人はおろか、物すらない。
「確か俺は、人質になっていた民間人を、銀行に押し入った強盗犯から助けだして・・・・・・・・・・そうだ、逆上した強盗犯が、同僚の銃を奪って俺を撃ったんだ・・・・・・・ということは、俺は」
「お察しの通り、あなたは銃で撃たれて死にました」
「ッ!?誰だ!?」
自分が死んだことを思い出していた狼牙は、自分以外の声が聞こえた事に驚く。
驚いた狼牙が、声が聞こえてきた方へ顔を向けると、そこには白い服を着た女性がいた。
女性を見た狼牙は、警戒して半歩下がる。
「誰だ?さっきまで誰もいなかった筈だが?」
「驚かせてすみません、警視庁捜査一課所属、泊 狼牙警部」
「何故、俺の所属と名を知ってる?」
「私の名はナギア。世界を見守る女神の1人です」
「女神だぁ!?」
現れた女性──ナギアが女神だと名乗る。
それを聞いた狼牙は、驚きのあまり、開いた口が塞がらないでいた。
「驚くのも無理ありません。あなた方にとって、存在するかどうかも分からない存在です。ですが事実です。私たちは実際に存在し、世界を見守っています。どうか信じてください」
「・・・・・・あんたの目を見て、そして今の言葉を聞いて信じない程、性根腐っちゃいねぇよ。信じるよ、あんたの話を」
「ありがとうございます」
そう言い、頭を下げるナギア。
「頭を上げてくれ。それより、聞きたい事がある。俺を撃った強盗犯はどうなったんだ?」
「あなたを撃った強盗犯は、その場にいたあなたの仲間である警察官たちを何人か撃ち、逃走をしようとしましたが、駆けつけた応援の方々に取り押さえられ、逮捕されました」
「助け出した民間人は?」
「無事です。病院で一応検査しましたが、問題はありませんでした」
「そうか・・・・・・これで心置きなくあの世で過ごせるな」
そう言い、上を見上げる狼牙。その顔は悲しそうで、どこか満足気であった。
そんな狼牙の顔を見たナギア、狼牙にある提案をする。
「狼牙さん、もしよろしければ、転生してみませんか?」
「転生?それって、よく二次造作にある、漫画やアニメの世界に行って、生きるってやつか?」
「はい。このまま貴方のような人を死なせるのは惜しいと思い、提案させていただきました。いかがでしょうか?」
そう言われ、悩む狼牙。
「・・・・・・・それじゃあ転生で頼む」
「分かりました。では」
頷いたナギアは、その手に穴が開いた箱を出現させた。
「此方の箱に紙が数枚入っております。それぞれの紙には、転生先の世界の名前が書かれています。この中から1枚引いてください」
「分かった」
言われた狼牙は箱へ手を入れ、1枚の紙を引き抜く。
そして、引き抜いた紙に書かれた世界を確認する。
「『僕のヒーローアカデミア+亜種』僕のヒーローアカデミアの内容はだいたい知ってるが、この+亜種って何なんだ?」
「そこは、僕のヒーローアカデミアをベースに、別の世界が混ざった世界です。1回だけなら引き直しできますが、どうしますか?」
「・・・・・・いや、これも何かの縁だ。この世界に転生させてもらう」
「分かりました。特典はどうしますか?」
「そうだな・・・・・・・」
特典をどうするか、悩む狼牙。
そんな狼牙の頭に、1人の戦士の姿が浮かび上がる。
どんなに傷つこうと、何度でも立ちあがり、人々を守る為、1人の仲間を救う為に戦った戦士──仮面ライダーバルカンだ。
「なら、狼の戦士の力をくれ」
「狼の戦士ですか・・・・・・・・結構欲望がありますね?・・・・・・・はい、特典の用意できました」
「ありがとな。でも、そんなに欲望的な願いか?バルカンの力を頼んだだけだろ?」
「えっ?バルカン以外の狼の戦士もじゃないんですか?」
「・・・・・・は?バルカン以外?俺はバルカンをイメージして言ったんだが?」
「そうなんですか?でも、狼の戦士って言ったら、他にもありますよね?戦隊とか、デジモンとか」
「・・・・・ちょっと待て。もしかして、女神って頭の中を読めないのか?」
「できる方はいますが、私はできませんよ?」
「・・・・・・・・やっちまったぁあああああ!!」
狼牙は膝をつきながら叫び、後悔する。
狼牙の中での女神は、頭の中を読めるイメージだった為、頭の中にバルカンを思い浮かべたのを読んでいると勘違いし、狼の戦士とカッコつけて言ったのだ。
「へ、変更は?」
「残念ながら無理です」
「マジか~・・・・・・使いこなせる気がしね~?」
「安心してください。サポート用の力も付属しますので」
「それ絶対に無理だろ!?」
「では、転生させます」
「聞けよ!?」
狼牙を無視し、転生の準備を始めるナギア。
すると、狼牙の足下に魔方陣のようなものが浮かび上がり、光始める。
「今から貴方を転生させます。泊 狼牙さん、どうか長生きしてください」
「あぁもう!!こうなったら、自棄だ!!やれるとこまでやってやる!!」
狼牙がそう言った瞬間、狼牙は光に包まれ、その場から消えた。
こうして、泊 狼牙の仮面ライダーバルカンとしての、第二の人生が始まるのであった。
ということで、企画に出す令和ライダー、仮面ライダーバルカンとヒロアカのクロス小説です!!
次回は狼牙の転生後の話になります。
次回も是非読んでください‼️