頭ふっわふわな短編集   作:サラダ豆乳パン

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一つの出発点


頑張って起きるよエンド

 夢を見ている。見るのは楽しい。楽しくて仕方がない。このままずっと見ていたくなる。良い奴といたいという気持ちは誰でも持ってるのだ。なら、俺も持ってもいいだろう。そして、それを表現し続けることもいいはず。続いていく、終わることのない、この今を忘れたくなんかないのだ。俺のいたい場所はこの楽園であるのだ。…だけれど、このまま夢に微睡んだままでいいのか。

 

 そうふと思う。

 

 だが、こんなにいい夢は久方ぶりなのだ。それこそ、あの時からずっとこんないいものは見たことがない。もう少し見ていてもいいではないか。ここが俺の最高の最終手。心穏やかな、弛緩しきった安楽世界。

 

 そう思考するたびに、体のどこかが疼く。どこかと特定は難しく、そもそもやる気はしない。全身を夢に浸っているという現状で、何も思いたくはない。というのに、どこかが脈動するのだ。

 

 

 ――違うんじゃないか。

 

 

 何がどう違うかもわからない。でも、違和感が被膜つついてくる。

 

 自分の姿さえ把握できない今、確かに生きているという実感がない。ふと、焦る。今頃になって。

 

 浸っていると言う意識は、実は溺れているのではないかという疑惑を挟みこんだ。

 

 怖くはない。怯えが湧き立つものではない。

 

 でも、ほんの少し。無難に静かな今から、騒々しく恋しい明日を描き出すのも悪くないのではないか。

 

 

 その意識が覚醒して。 

 

 

 手を伸ばしてみる。感覚はない、そもそも何の感覚も分らない。止めない、確かに前へ。きしり、きしりと、音が鳴る。

 

 足を伸ばしてみる。抵抗も反発もないのに、異常に重く感じる。構わない、しっかり前へ。きしり、きしりと、音が鳴る。

 

 体に纏わりつく心地よい温もりから這い出ようとする。迷わない、ただ前へ。きしり、きしりと、音が鳴る。

 

 音が煩わしい。

 

 だから、声を出す。

 

 

「俺は」

 

 

 何を喋ろうか、そんなこと思いはしない。確かに息づいている、誰かの声が頭に木霊している。忘れようもない、憧れの。

 

 あぁ、会いたかった。でもね。後は、頑張ってやりますから。

 

 

 ――じゃあな、ばいばい。

 

 

「起きなくちゃいけねぇんだっ!!」

 

 

 腹の底から声を出す。きしり、きしり、と音が鳴る。恋しく願う今、愛しく灯る明日。そして、思い出した焦熱感を心の最奥から露呈させる。ただただ、最後の親父からの贈り物へ、本当にさようならを。

 

 純然たる欲動。極まった衷情。厳選した闘志。凝縮すれば、いい刺激の痛みになる。

 

 感覚が甦る。目を開き、手足をバタつかせ、心を動かす。全身が、脳を覚醒させていく。

 

 親父。確かに今、受け継ぎました。ちゃんと、受け継いでみせました。

 

 だから、今をもって。

 

 もう、この繭から抜け出さなければならない。

 

 

 「アラトナァァァァアアアアア!!!!」

 

 

 始まりを終わらせに行ってやる、待っていろ。

 

 

 

 

 まだ残っていたチカラを解き放つ。溺死してもいいからずっといたいと思った深淵を裂き、外に出る。

 

 チカラをほぼ使い切ってしまったため、無様に落ちた。その下には無数の蜘蛛がひしめいている。さっきまでいた繭の下敷きになっているのもいた。だが、大半はどこも欠けずに健在。攻撃してくるのかと身構えれば、そういう仕草もなく受け止めようとしているようだ。腹部後端にある出糸突起の先端から糸を出し、網を作った。捕らえる気かと考え、腰に手を伸ばす。蜘蛛共の命を絶つのに用いる気なのではない。網に捕まらぬよう振り回すためだ。霊夢に捧げた【誓いの証】。大事な相棒、『鉄刃刀』。そいつがいない。

 

 

「―――っつ!?」

 

 

 あの繭はチカラを吸う物だったのだろう。程度の能力の行使すらままならない。覇気を操る程度の能力。王者の気を操る能力であるこいつは、敵味方の位置を探知できる他、複数の敵を威圧し場合によっては気絶させる事も出来るというのに今は使えない。博麗の武士としての能力である、空を飛ぶ時や瞬間移動をするときに使っている力も無理だ。さっきのだって全力で出したのに、子蜘蛛共を駆逐することすら出来ていなかった。最後の手である俺の相棒は居やしない。万事休す。

 

 熟考の甲斐なく、落ちた。まな板の上の魚の気分になる。喰う気なのだろう、蜘蛛共が自分達で出した糸に上ってこちらに近づく。

 

 

「あ゛ぁぁあぁぁああ!!」

 

 

 久方ぶりに湧き上がる恐怖感。それを抑えるため腹から声を出す。けれど、止まらぬ。怖い怖いと、それで脳内が埋まってしまう。冷静な判断をすべきなのに、脳は恐怖で支配されていてまともではい。逃げ場などない。四方八方から蜘蛛が近づいてくる。

 

 

「来るなぁぁあぁああ!!」

 

 

 精一杯の理性が動いたのか。自身の下にある糸を破ろうとする。そこらにいる蜘蛛の巣など手で払うことは容易だった。ならば、之も。けれども、淡い期待は逆に破られた。いくら力を入れようがビクともしないのだ。恐怖感が体を支配している。指先が震えて力が分散する。破れないことが恐怖心をより煽る。周りは蜘蛛だらけ。一尺ほどの大きさのそいつらに恐怖は肥大していく。

 

 そして、あえなく捕まった。

 

 足を、手を。体全体、全て捕らえられ身動きを許してくれない。なんとか逃げようとするも、動けない。捕まえるときに咬んできたのだ。そのとき神経を麻痺させる毒を注入させたのだろう。動かない四肢になんとか動けと命じても、まともに動かない。

 

 

 ――喰われてしまう

 

 

 そうたやすく思いつく。恐怖が襲う。

 

 俺はまだ死ねない。おふくろに、もっと人生を楽しんでもらわないといけない! 霊夢が、幸せになって甥でも姪でもどっちでもいいから連れてくるところを見なくちゃいけない! 親父にまだまだ追いつけていないのに、こんなところで終わることなど出来ないのに!!

 

 

 暴れようとする。チカラを使おうとする。が、どれもこれもダメ。俺はまだ死ねない、死んではいけない。その思いは声にも出せず、心で叫ぶしかない現状。このまま生を終えたところで、悔いしか残らないではないか。

 

 我慢していた涙腺から涙が零れてしまった。

 

 情けない様だ。これでは、おふくろを困らせてしまう。霊夢に心配されてしまう。親父から怒られてしまう。

 

 泣きながら叫んだ。みっともなく、恥も捨てて、弱い俺を曝す。

 

 

 ――死にたくなんかないっ!!

 

 

「大丈夫よ、夢蔵」

 

 

 俺の叫びに応えるように、初めて聞いた美しい女の声が聞こえた。

 

 

 

 

 女の声はとても美しかった。今まで聞いたどんな女より美しく感じた。桜のように仄かに甘く、向日葵のように陽だまりな感じをさせ、桔梗のように清楚にあって、椿のように蠱惑的。そのような美しい声だ。

 

 

「大丈夫よ、夢蔵」

 

 

 蜘蛛に集られている恐ろしい状況。実際、恐怖心で一杯だった。だというのに、女の声を聴いた瞬間にそれが消えうせた。空白になったのだ。

 

 

「あぁ、怖がらせてしまったの。ごめんなさいね」

 

 

 天女の声とはこういうのかもしれない。

 

 

「ほら、お前達。夢蔵を此方に連れてきなさい」

 

 

 体が動く。俺の力が戻ったのではなく、蜘蛛達が俺を背負って運んでいるのだ。

 

 何の感情も湧いてこない。今の現状が不思議に思うもそれだけだ。敵意も殺意も感じない。安全ではないだろう、今で。それがどんな恐ろしいことなのか、解っているはずなのに危機感すら湧いてこないのだ。

 

 

「やっと逢えたわね、夢蔵」

 

 

 運ばれた先には美女がいた。どんな女にも勝る、美しい化け物()が。

 

 幻想郷中の美女を揃えても、こいつには敵わない。完成された美を持つ化け物()だ。胸が高鳴る。動悸ではない。甘く刺激的な痛みを感じた。麻痺していなければ、すぐさま求婚してしまいそうになるくらい虜になった。

 

 

「こうして逢うのは初めてね」

 

「ア、ラトナ」

 

 

 目を丸くした後、嬉しそうに微笑んできた。その表情を、見つめていたくなる。飽くまで、いや、飽きることはない。彼女に許される限り、ずっと見ていたいんだ。目を丸くした表情さえ見惚れてしまう。

 

 

「私の名前ね」

 

「あぁ…」

 

「ふふ、もっと呼んでくれないかしら」

 

 

 鈴を転がしたような笑声。嬉しく思っている感情が伝わってきて、俺も嬉しくなる。

 

 

「アラトナ」

 

「ふふふ。あなたに名前を知ってもらって、本当に嬉しい」

 

「お、俺もお前の名前を知れて嬉しい」

 

「私はもっとよ? あなたより、もっと」

 

 

 甘い声。べたつくようではない。優しく溶けるような、それでいて忘れさせない綺麗な声。

 

 

「ねぇ、夢蔵」

 

 

 アラトナが俺の手を引く。力の入らぬ体では、こんな軽い力でも引っ張られてしまう。

 

 

「よく頑張ってくれたわね」

 

 

 抱擁され、アラトナの膨らんだ乳房と俺の顔がくっつく。柔らかいもので俺の顔が軽く潰れるぐらいですむ。

 

 

「…嬉しい」

 

 

 少し抱擁の力が強くなる。痛くはない。もう少し強くしても構わない。性欲を掻き立てるような獣じみた本能が動いてはいないのは、あまりにも優しい力加減と安心する彼女の匂いのおかげだろう。

 

 

「やっと、一緒になれるわね」

 

「あぁ」

 

「好きよ、夢蔵。 …離れないでいてね?」

 

 

 ――離れる気はない。

 

 アラトナから離れたくなんかない。もう、彼女とだけいたい。ちゃんと彼女と生きるのだ。生まれた欲は、綺麗ではないかいも知れない。きっと、汚いのだろう。だからなんだ。好きな、愛してやりたい(アラトナ)がいる。なら、なんとか愛し抜くのが俺の役目だ。

 

 アラトナに本心を告げる。

 

 

「いっしょに」

 

 

 ――いてやれない

 

 そう言葉を続けようとした瞬間、爆音が響いた。

 

 

 

 

 

「夢蔵!! そいつから離れなさい!!」

 

 

 幽香の声だ。怒声。

 

 

「危ないじゃない」

 

 

 アラトナは足を上げる。それを見ると、足に幽香がぶつかっていた。

 

 

「夢蔵!!」

 

「気安く夢蔵の名前を呼ばないでくれないかしら」

 

「お前ね、元凶はぁっ…!!」

 

 

 此方に来ようとしているのだろうが、アラトナの足一本だけに進路を一筋も作れていない。

 

 

「幽香、先走んないどくれよ!! あんたたちもだよ!!」

 

「わたしが先に殴りつけるはずだったのに…、輝夜を殺せなくてイライラしてるんだよ、わたしはなぁ!!」

 

「私って実は気が短いの。だから、やらせていただきますわ。妖夢ちゃんの分も込めて、ね」

 

「お嬢様と、おまけの美鈴のために、これから最大限暴れさせてもらうわね」

 

「萃香が眠ったまんまなんで酒がなくなっちまってね、暴れたいのはアタシもだよ!!」

 

「あ~、なんであたいがこいつらを纏めなきゃいけないんだよ~!!!」

 

 

 小町が鎌を振り回しながら頭を抱える。妹紅が派手に炎を敵味方問わず撒き散らし、幽々子は普段ののんびりした様子とはかけ離れた苛烈な攻撃を、咲夜は邪魔をしてくる蜘蛛達を処理しつつ皆の援護とアラトナの繰り出す攻撃の妨害、勇儀は星熊盃を持たず両手を使い暴れまわっている。

 

 

「あ、お前ら…?」

 

「大丈夫よ、夢蔵」

 

 

 皆の方を向こうとすると優しい抱擁で阻止された。

 

 

「!! 夢蔵に手を出すな!!」

 

「何故、私は貴女の指図を受けなくてはいけないのかしら?」

 

「っつ!!!」

 

 

 アラトナの言葉に怖い顔になっていたのがより怖くなる。そして、光が幽香に集まり出し。

 

 

「あー!! 幽香、ストップストップ!! 全力レーザーはまずいって!! 夢蔵が消えてなくなっちまうよ!?」

 

「夢蔵ちゃんならなんとかなるでしょ」

 

「あの様子が見えないのかい、あんたは!? チカラがてんでないんだよ!! あいつの寿命も消えちまいそうなんだ!!」

 

「お前は死神だろ、なんとかしろ」

 

「妹紅、あたしは死神だから何も出来ないの!! あー、映姫様助けてー!!」

 

 

 普段の幽々子のならばすぐ気づくのだが冷静でないのだろう、全く減らない蜘蛛を駆除する小町の怒鳴り声を聞いても反応はない。妹紅は燃やし尽くす勢いで炎を出しながら押し付けてくる。

 

 

「勇儀、右後ろに一発」

 

「あいよぉ!!」

 

「今度は正面をお願い」

 

「あいよぉって、あたしはあいつを殴りたいんだ。他の蜘蛛共はあんたに任せたいんだけど」

 

「アタシもあれを潰したいのを我慢しているの。それに、これらもなんとかしないと面倒よ」

 

「は~ぁ! なら、さっさと全部駆除しないとねぇ!!」

 

 

 咲夜と勇儀は蜘蛛共の駆除に当たる。

 

 無数にいる蜘蛛は大量に屍になってるのだが、同等の量がすぐさま復活し五人に襲い掛かっているのだ。今のところの五人は体力が残っているが、このままでは力尽き蜘蛛の餌になってしまうだろう。

 

 

「っつ!!」

 

 

 夢蔵はアラトナの抱擁から抜け出そうとする。だけれど、まだ力が入らない。

 

 

「大丈夫なのよ、夢蔵」

 

「アラ、トナ」

 

「こんなことより。お返事を聞かせて?」

 

 

 アラトナには五人の誰も近づけていない。全員、蜘蛛と彼女の足の所為で近づけないのだ。皆、全力だ。けれど、少しずつ傷を作っている。服すら裂いて赤が散らばり、木が折れるような嫌な音もする。でも、誰も止まらない。爆音が響く。アラトナに爪痕すらつけられていない。だからなんだと言わんばかりに皆は、血みどろになりながらも戦ってくれている。ただそれでも、俺とアラトナの二人だけが静に止まっていた。

 

 

 

「ごめん」

 

「…? 何がなの?」

 

「お前とは、いられないよ」

 

「――――」

 

 

 抱擁が少し緩んだ。

 

 

「夢だったけど、あいつとのような一緒はしてやれないよ」

 

「あれは」

「あの夢は、お前なりの愛情表現だったんだろ? 分ってる。凄い幸せだった。だから」

「私と一緒になればもっと幸福になれるわ。あなたの頑張りはよく知っているもの。本当に、頑張ってきたんだもの。私が誰よりも何よりも幸せに出来るのよ」

 

 

 俺に言わせないように言葉を被せてくる。そうだな、お前といればもう我慢することも頑張ることもなくなって、俺は幸せになれるんだろう。でも

 

 

「でもそれは、愛じゃない」

 

 

 抱擁から抜け出す。力が少し戻ったから、なんとか。それと、アラトナの力が弱くなってしまったから。

 

 

「愛をお前とは作れそうもないんだよ」

 

「………あなたを愛せただけで十分だと思ったの。」

 

 

 痛ましく残る胸の傷を撫でながら語り出す。その傷は親父が付けたのだろう。そこから微かに変質した親父のチカラを感じるのだ。

 

 

「でもね…、いつしか私はあなたに愛されたくなってしまったのよ。だから、ねぇ…わかるでしょ? 私の中で私と生って生きてくれないかしら。これ以上にないくらい幸せになりましょうよ。私はどんな女にも成ってあげるわ。あなたの望むように成って、在って、生きてあげる。温かな闇であなたと私、その二人が愛し愛されて、そして幸せな“私”になるの」

 

 

 睡眠中、ずっと一緒にいたのだ。彼女の愛はよく知っている。

 

 親父が死んだ後、小さな一匹の蜘蛛が夢に出てきた。そして襲い掛かってきたのだ。でもなんとか倒すことは出来た。眠るたびに同じ蜘蛛が現れ、襲い掛かってきては倒した。蜘蛛は徐々に力をつけてくる。俺も負けずと力をつけて倒す。それを何度繰り返したことか。神社の蔵を漁って睡眠中も修行できるようにしたのだが、蜘蛛が出るとは書いてなかった。けれど、蜘蛛のおかげで限界を超え続け、無敵の強さを得たのだ、なんども殺し合った。それだけの間柄だ。話もしないし、遊びもしないし、仲良くなんてしたことがなかった。でも、一番、一緒にいて楽しかったのはその蜘蛛だ。殺し愛をしていたのだ。

 

 そして、蜘蛛は俺を越えてしまった。いや、力を取り戻しきった。俺の夢から現実に干渉して俺を連れ出した。聞こえていた声に寄れば、他にも犠牲者がいるのだろう。あいつとの夢を見たということはあいつも犠牲者か。何故、あいつまで手をかけたのかというと、あいつとの夢をアラトナも見ることで“愛し方”を学習していたのだ。夢では俺の心情も見れる。なら、“どのようにすれば愛されるか”も学習している。そうであるから、博麗夢蔵とアラトナは非常に良好な関係を築けるだろう。あいつの愛し方は、アラトナの愛し方。それを夢の中とはいえ、俺は体験しているし、受け入れていた。どうあっても愛し合えることを夢の中で証明してしまったのだ。

 

 そのまま夢の中で生き続けてもよかったろうに、わざと親父のチカラを与えた。それは、アラトナ流に変質させられてしまっていた。目を覚ますことがなければ、それはそれで俺を愛し抜けたのだろう。あの胸の傷から親父のチカラを抜き取って与えてきたのには理由がある。親父を殺したかったのだ。実際、親父はもう死んでいる。だが、俺の中に親父は記憶の中に深く刻まれてしまっていた。それを殺す。起きた今、親父のことを全く哀れとも感じない。眠り続けても殺され、起きても殺す。本来であれば憤慨すべきだが、何もする気がない。あれほど大好きだったのに。その感情も本当はなかったのではないかと自分で不思議がってしまうほど。

 

 

「考えなくていいのよ。あなたのことはよく知っているから。答えを言わなくてもいいのだけれど、ふふ…、私の中にもあった乙女心は言って欲しいみたいね」

 

 

 俺もアラトナのことはよく知っている。一度は、夢の中で溶け合った仲だ。どれほど俺を思ってくれているのかも、よく理解も出来ている。

 

 

「ねぇ…夢蔵。愛し合いましょう?」

 

 

 言葉を捜す。

 

 

「さぁ、応えてちょうだい」

 

 

 幻想郷を侵略するアラトナのチカラと争って境界を開き続けている紫の声も混じった皆が俺の名を叫んだ。

 

 お前らには分らないだろう。こんなにも俺を愛してくれるのなんかいない。あんなにも俺が愛せる奴なんかいない。

 

 だから、返事は。

 

 

「無理だ」

 

「…どうして?」

 

 

 美しい顔は怒りに歪まない。ただただ不思議だから怒ることもないし、そもそも怒る気がないのだ。

 

 

「『博麗の武士』は【誰よりも遠くにいなくてはいけない】から」

 

 

 深い仲にはなれない。すぐ触れるほど近くにいることはできないのだ。

 

 

「『博麗の武士』は【どんなものも等しく斬らねばならない】から」 

 

 

 自分の情も、相手の情も。鈍らではいられない。

 

 

博麗夢蔵()博麗の武士()でいなくちゃいけない。親父がそう言ってたから」

 

 

 親父の言葉を思い出す。残滓は、それだけを許してくれた。

 

 

 ――剣は、いつか己を斬る。

 

 

 今、自分を斬りました。ひどい痛みです。大声で泣きたいほどに。俺の意志()は、大切な愛()を斬ったのです。俺のものだったのです、アラトナと育んで、彼女からももらった情愛。それを俺の意思で、斬り捨てました。

 

 

「だから、無理なんだよ」

 

 

 アラトナは手すら伸ばしてこない。俺の拒絶を理解してしまったから。

 

 

「そう…、そういうふうにあなたは怒るのね。ふふふ…、あなたを知り尽くしたつもりなのに、こんなふうになってしまうのはなぜかしら。私の知らないあなたのことを知れて喜ぶべきなのに、この心はあなたが憎いというの。“私を捨てる”あなたが憎い、と。しょうがないじゃない、まだ愛しているのだもの」

 

 

 すぐにでも触れられる距離なのに絶海の孤島のようで。

 

 

「あなたを。夢蔵を、愛しているのよ。けれど、愛しいあなたに惨めな姿を見られているのはなんだか嫌にもなるの。だからね、一言だけ。それを言ったら、あなたに触れるのは諦めるわ」

 

 

 美しい顔は、悲しげで。 

 

 

「お願い、聞いてくれる?」

 

 

 泣いている表情を作っていた。本当は表情など作れない。それほどの衝撃を与えてしまったのだから。だというのに、アラトナは泣いてくれたのだ。

 

 

「”私を忘れないで”」

 

 

 それだけを言う。

 

 

「…分かった」

 

 

 終わりだ。

 

 

「さようなら」

 

「えぇ、さようなら」

 

 

 戦っていた五人、境界を開き続けてくれていた紫。そして俺を帰してくれた。

 

 

――さようなら、アラトナ

 

 

 もう二度と逢えない。そのことが親父と同じで辛かった。

 

 

 

 

 

「おかりなさい」

 

 

 気づけば博麗神社にいた。俺を含めた七人は帰ってこれたのだ。

 

 

「先代、皆は?」

 

「えぇ、ギリギリ間に合ったわ。もう少しで目が覚めるでしょう。行ってあげなさい」

 

「そうだな」

 

「夢蔵、あんたは残りなさい」

 

「え?」

 

「他の連中は、さっさと拝殿に行く。 ほら、早く!」

 

 

 おふくろのうむを言わさない迫力と、先ほどの戦闘で疲れた面々は大人しく拝殿に向かった。

 

 

「さて」

 

 

 夜中なのでおふくろの表情がはっきり見えない。だが、アラトナに捕まるようなヘマをしたのだ。怒っているに違いない。思わず体を縮めた。

 

 

「よく頑張りました」

 

 

 拳の一つでも来るかと思えば、優しく抱きしめられた。もういい歳になったのに、こんなことされるのは恥ずかしかった。だから、何か言おうとしたのだけど黙ってされるがままになる。俺に触れてい親父の残滓を感じ取っているのかもしれない。

 

 

「本当に、よく頑張りました」

 

 

 落ち着く。こんなふうにされたのは久しぶりだ。親父が死んでから、されないよう頑張ってきたのだ。

 

 

「お父さんと一緒になろうとしたとき、凄く嬉しかったけど凄く怖くもあったの」

 

 

 語り出す。心地よい音程で眠気を誘う。

 

 

「博麗の武士は代々短命だったからね。お父さん、すぐいなくなっちゃうんじゃないかって。…ほんとうにすぐだったけど。でも、たくさん幸せをくれたわ。忙しくてろくにデートもできなかったけど、二人一緒に食べる葛餅は凄く美味しくてね。食べさせ合いっこもしたの。お父さんすごく照れてて可愛かったわ。…お父さんが傍にいるだけ嬉しかった」

 

 

 親の惚気が微笑ましく思う。親父の記憶がなくなってしまったから、よりそう思う。

 

 

「そして、大事な宝物をくれた。夢蔵と霊夢。あと、家族の思い出。あんたはすぐ霊夢を泣かすし。二人とも悪戯するし、勉強しないですぐ遊び呆けるし。でも、可愛かった。ちっちゃな手足で一生懸命に動くところが本当に可愛かった。二人並べば、もう最強に可愛かった。お父さんに初めてだっこされたときどっちも泣いたの、覚えてる? 全然泣き止まなくて、お父さん困り果ててたわ。変な顔しても泣いたまんま。私が笑ってたわよ」

 

 

 記憶を探るが、何も出てこない。おふくろの言葉を聞いて想像することしか出来ない。

 

 

「そんなお父さんがいなくなっちゃったとき、すごい苦しんだわね。痛かったね、辛かったよね。とっても怖かったね。 …ごめんなさい、泣かしてあげられなくて」

 

 

 抱きしめる力が強くなる。

 

 

「泣いて守ってあげればよかったのに、私が逆に守られちゃった。ずっと、そうだった。ごめんなさいね」

 

 

 何か言ってあげなくては。そう思っても何を言えばいいのか分からない。

 

 何も言わなくていいと背中をポンポンと優しく叩かれた。それは泣いている子をあやすようで。

 

 

「お母さん、お母さんちゃんとやればよかったのにやんなかった。ひどいこと、夢蔵にしちゃった」

 

 

 否定したい。全部、俺がしたいからやったと言いたい。でも、喉はしゃくりあげていて。

 

 

「ごめんなさいね。いっぱい頑張らせて、ごめんなさいね」

 

 

 おふくろの頭に涙が落ちる。追い抜いた背。守ってやらねば、頼りにならなければと躍起になって抜いた背。今は、守って欲しい、頼らせて欲しいと情けなく思ってしまった。

 

 

「よく、頑張りました」

 

 

 温かさが胸を刺す。涙腺が壊れてしまったようだ。涙が止まらない。

 

 

「夢蔵」

 

「お、っふくろ」

 

 

 分かっていた。

 

 もう、さようならなのだと。

 

 

「ごめんなさいね」

 

「いっちゃいやだ」

 

 

 俺を解放したおふくろの姿は透けている。俺達のためにチカラを使いすぎた所為だ。温もりはあるもののいつ消えるか。そんなこと考えたくなどない。

 

 

「夢蔵。みんなと幸せにね」

 

 

 泣き止むよう背を擦っているのだろう。でも、感覚がない。

 

 

「やだ、いやだぁっ!!」

 

「いっぱい頼っていいひといるから」

 

「いかないでよ!!」

 

「みんな、夢蔵と霊夢のこと大好きだから」

 

「親父もおふくろも、いないっじゃんか…!」

 

「いるわよ」

 

 

 透明になりつつあるおふくろが両手を広げる。

 

 

「ちゃんと一緒にいるから。お父さんと一緒に。寂しいときも、苦しいときも、泣きたいときも、ちゃんと一緒にいるから」

 

 

 そこらじゅうにね、と笑いながら。

 

 

「だから、こうしてはさようならになるわ」

 

 

 いたずらっ子の笑みを浮かべながら敬礼する。

 

 

「健闘をお祈りします! …これでも巫女だからね」

 

 

 もう体のほとんどが消えてしまった。

 

 

「おふくろ…」

 

「んじゃ、幸せになんのよ」

 

 

 わざといつも通りマイペースにしてくれている。涙で視界がはっきりしないが、おふくろは眉に力を入れ口が微かに震えているのが分かった。

 

 そうまで頑張るならいてくれてもいいじゃないか、と泣き喚きたくなる。

 

 でも、俺は博麗の武士で、霊夢の兄貴で、親父とおふくろの子供だから。

 

 だから。

 

 

「あぁ…。さようなら…っ」

 

「うん…。さようなら!」

 

 

 精一杯笑って見せたのだ。おふくろも笑った。これで良いのだ。

 

 消えていく。この光の粒達を集めてしまえば、またおふくろに会える。けれど、無理なのだろう。もう会えない人を思うのは、やはり辛かった。

 

 

 

 拝殿の方が騒がしくなる。きっと目を覚ましたのだろう。

 

 おふくろのチカラによって、アラトナに用済みと消されずにすんだのだ。先代の博麗の巫女のチカラはアラトナのチカラより下だ。一瞬でも気を抜けば、おふくろごと消されただろう。アラトナは俺を愛してくれたが、生みの親はどうでもよかったのだろう。だから、遊んでいた。俺が目を覚ますまでの退屈しのぎとして。アラトナのチカラは凄まじい。なんせ、俺を越えているのだ。先代の博麗の巫女とて、もう全盛期ではない。文字通り死力をつくしたのだ。ああして、俺に別れを告げれたのは、きっと親としての愛なのだろう。もっと一杯欲しかった、これからもっと欲しかった。でも、もう無理な話。地獄にも行かず、おふくろは幻想郷にとけた。雨が乾いた地面に染み込むように。優しく愛おしく。

 

 拝殿に向かうべきだろう。この切なさをとってくれるのはそこに居るのだ。

 

 拝殿まであと少しというところで後ろを振り返る。誰も居ない。誰もいてくれやしない。

 

 

「さようなら、おふくろ、親父」

 

 

 涙は零さない。

 

 

「大好きです」

 

 

 背を向ける。幻想郷にとけたおふくろと親父に。

 

 もう振り返りはしない。ちゃんと、“みんなと”生きていくから。

 

 

 『博麗の武士』は【誰よりも遠くにいなくてはいけない】 でも、少しだけ近づいてもいだろう。

 

 『博麗の武士』は【どんなものも等しく斬らねばならない】 たまには、剣を休めてもいいだろう。

 

 

 相棒である『鉄刃刀』の小さな破片を空に放る。アラトナに砕かれてしまった霊夢の提案した、スペルカードルールに対する【誓いの証】。チカラを使い、俺の中に入れる。もう、二度と忘れないように。

 

 

 ――夢蔵

 

 

 記憶が心を暖めた。

 

 

 ――お前はお前でいろ

 

 

 朧気に見える親父の顔。ちゃんと笑っていた。

 

 

 

 拝殿の扉を開ける。

 

 

「ただいま!!」

 

 

 俺の大切なみんな。

 

 

 

 

 

 

 

 

TRUE END

 

 

 




 主人公設定

 博麗 夢蔵(むさし)

博麗霊夢の兄で「博麗の巫女」を守護する「博麗の武士(はくれいのもののふ)」

◆概要
 幼い頃に父親を「ある異変」で父親を亡くした事をきっかけに、自分が母親と霊夢を守ることを決意。以後数年間ひたすら厳しい修業に励み、限界を超え続けたことで無敵の強さを得た。その力で異変解決に乗り出す霊夢の手助けをしたり、「幻想郷」を狙う数々の「外の世界」の侵略者たちを倒してきた。「博麗の武士」としての仕事の他、副業として森近霖之助が店主をしている古道具屋「香霖堂」と本居小鈴が店番をしている人里の貸本屋「鈴奈庵」でバイト(店番代理・万引き犯の捕縛など)をして収入を得ている。

◆武器
◇鉄刃刀(てつじんとう)
 主人公の腰に差している刀。両刃とも峰になっているため、相手の命を奪う心配もない。接近戦はもちろん、弾幕を放つ時も使用している。霊夢の提案したスペルカードルールに対する「誓いの証」でもある。

◆外見
 霊夢と同様に黒い短髪、茶色の眼。服装は白の上下服の上に紅色の着物に加え黒茶色ブーツ、腰には「鉄刃刀」を差しているのがいつものスタイルである(『銀魂』の坂田銀時の紅白&刀ver.のような服装)。

◆人物
 異変の張本人を前にしても飯の献立や人里の特売セールを気にする等、庶民的かつ図太い面がある。これはどんな状況下でもそういったことを気にする余裕があるという、主人公の圧倒的強さの表れでもある。父親の死がきっかけで家族を大切に思っており、霊夢を傷付ける奴に対して怒りを露にする。博麗の武士としても人気が高く、ファンクラブ(東風谷早苗・稗田阿求・本居小鈴を筆頭に結成)ができる程のカリスマ性を秘めている。マイペースな性格だが、自分なりの信念や博麗の武士としての誇りを持っている。

◆能力
◇覇気を操る程度の能力
 王者の気を操る能力。この能力を使い敵味方の位置を探知できる他、複数の敵を威圧し場合によっては気絶させる事も出来る(『ONEPIECE』の「覇王色の覇気」のような能力)。
◇博麗の武士としての能力
 空を飛ぶ時や瞬間移動をするときに使っている力。
◇戦闘能力
 これまでほぼ全ての敵を一撃で倒すなど、身体能力は規格外。耐久力や生命力も幻想郷一で、明確なダメージを負ったことはほとんどない(『ワンパンマン』のサイタマのような強さと頑丈さ)。

◆スペルカード
◇鳳符「夢幻転空」
 鳳凰の闘気をまとい、飛翔して高速で突進するスペル(『テイルズオブ』の「鳳凰天駆」のような感じ)。
◇剣波「夢幻総破(むげんそうは)」
 鉄刃刀に博麗の力を集め、“究極の斬撃”として放つスペル。ある程度出力を絞っても、一撃必殺を狙えるほどに威力が高い(『Fate/』のセイバー(青)の約束された「勝利の剣(エクスカリバー)」のような感じ)



各キャラクター設定
◎がヒロイン


◎博麗霊夢
 幻想郷と外の世界の境にある、博麗神社に住んでいる巫女であり、主人公の妹。最近、採用されているスペルカードルールの提案者でもある。主人公のことを「夢蔵兄(にい)」と呼んでいる。いつも自分の危機を救ってくれている主人公に慕っており、日常時でも異変時でも主人公の傍にいることが多い。

ルーミア
 通りすがりの闇の妖怪。「紅霧異変」には関係ないが、鉢合わせした主人公に襲い掛かるもあっけなく返り討ちに遭う。その後は、主人公に興味を持ちはじめ甘えている。「そーなのかー」が口癖。

◎紅美鈴
 紅魔館門番。紅魔館へ侵入しようとする主人公たちを撃退するため出てくるが敗北。その後は主人公の強さに憧れ、自ら弟子として志願する。たまに紅魔館に来る主人公に稽古を付けてもらっている。

◎レミリア・スカーレット
 「紅霧異変」の元凶である年齢500の吸血鬼。威厳たっぷりに振舞うが、内面はほとんど子供と同じであり、館の仕切りは事実上メイドである十六夜咲夜に任せている。撃破されて以降、主人公の強さに惚れてよく懐く様になっており、よく博麗神社へ遊びに来ている。

◎橙
 山に住む化け猫に憑く藍の式神。「東方妖々夢」では、迷い家のある里に迷い込んだ主人公たちを追い返そうと迎撃するが敗北。家の家財を霊夢に持っていかれそうになるが、それを主人公が止めたため恩義を感じる。以降は主人公を「夢蔵しゃま」と呼び甘えるようになる。

ルナサ・プリズムリバー
 プリズムリバー三姉妹の長女。性格は暗いが優しい。西行寺家にたびたび招集され、演奏で場を盛り上げている。今回も花見大会が行われるということで、いつものように招集されていた。得意な楽器は弦楽器で、特にヴァイオリンを使用する。一人で演奏中に偶然出会った主人公に自分の演奏をほめられたり、主人公によるギターの熱い演奏を聞いて恋心を抱く。

◎魂魄妖夢
 西行寺家専属庭師兼お嬢様の剣の指南役。幽々子の指示により幻想郷中の春を集めるが、異変解決のためにやって来た霧雨魔理沙に敗北。異変での気絶中に幽々子を圧倒した主人公の強さに興味を持ち、異変解決から数日後に博麗神社を訪れて主人公に勝負を挑むが完敗。それ以降は、紅美鈴に続いて自分の意思で主人公の弟子になる。

◎八雲藍
 九尾の狐に憑く八雲紫の式神で、紫が寝ている間に代わりに活動している。昔、紫の命令で幼い主人公と霊夢の世話をしていたこともある。「春雪異変」で開いてしまった幽明結界を修復中に脱走した幽霊達を捕まえて連れ戻して来た主人公と再会を果たす。

八雲紫
 あらゆる境界を操る妖怪の賢者。だが冬眠するほどよく寝ているため普段は式神の藍に全て任せている。先代巫女と幽々子とは友人関係。友人の一人である幽々子から幽明の境を修復して欲しいと依頼されて修復しているところを主人公たちと再会する。

◎伊吹萃香
 の原因となったラスボス。倒すことで使用可能になる。「密と疎を操る能力」で人を萃めていたところに異変解決のためにやって来た主人公たちと対峙。自分を圧倒した主人公に興味を抱き、主人公の誘いを受け博麗神社で手合わせをしてもらいながら居候している。

◎蓬莱山輝夜
 永遠の月の姫。永琳たちの策略を打ち砕き、真の満月に辿り着いた主人公たちに対し退屈しのぎと稀な来客のもてなしを兼ね、自慢の難題を武器に弾幕ごっこを挑む。撃破後に幻想郷にはすでに博麗大結界という結界が張られていることを知らされ和解。以降結界を解き、また身を隠す必要もなくなったということで積極的に主人公との接触を持つようになった。

風見幽香
 花を操る妖怪。過去(東方幻想郷)に先代巫女に挑むが敗北。それ以降は先代巫女と知り合いとなり、博麗神社に遊びに来たときに幼い主人公と出会い仲良くなる。それから数年後に成長した主人公と再会を果たし、どのくらい強くなったか知るために勝負を挑むが敗北。その後は、たまに博麗神社を訪れて主人公たちの様子を見に来ている。

◎四季映姫・ヤマザナドゥ
 幻想郷担当である説教魔の閻魔。霊夢たちへ説教したことが守れているかどうかの様子を見てまわっている。長時間、正座をさせて説教しても平気な主人公に頭を悩ませている。しかし少しでも主人公の罪が軽くなるように、諦めずに主人公のところへ来ては説教している。

先代博麗の巫女
 主人公と霊夢の母親にして、霊夢と同じ巫女。現在は「博麗の巫女」の代を霊夢に譲り、博麗神社でのんびりと暮らしている。主人公からは「おふくろ」、霊夢からは「お母さん」と呼ばれている。マイペースな性格のため主人公と霊夢を振り回すこともあるが、二人を大切に思っている。

先代博麗の武士
 故人。主人公と霊夢の父親にして、先代巫女の夫。優しい性格だが、博麗の武士としての実力はかなりあった。主人公からは「親父」、霊夢と先代巫女からは「お父さん」と呼ばれていた。「ある異変」で重傷を負い、自分の死を悟ると先代巫女に幼い主人公たちを任せて息を引き取った。


●主人公設定と各キャラ設定は、フリーリクエストをして下さいましたシャドー様ご考案です。



※本来、霊夢の設定は主人公に兄妹以上の好意を抱いておる、との要望でしたが、私の都合により改変させていただきました。


※本来ならば、ルーミア・ルナサ・紫・幽香も含めたハーレム、または各ルートがあるはずだったのですが、私の力不足により、彼女達にはヒロインにならないでいただきました。





アラトナ

アトラク=ナクア、クトゥルフ神話に登場する蜘蛛の神性を持つ架空の神をモデルにしております。



どれぐらいのヒロイン数がいい

  • 一人
  • 二人ぐらい
  • ハーレム
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