頭ふっわふわな短編集   作:サラダ豆乳パン

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先にあげたTOD フィリア・フィリスのものと同じ世界観です
前作主人公の名前は、ジェフ・ベネットです


TOD2 リアラ ※上のTODと世界観は同じです

 世界の暗雲は息を吸うように当たり前にやって来て、晴れ渡ったのは息を吐くように当たり前にすぐだった。なぜなら、世界の人々がはっきりと暗雲を理解せず、晴れ渡ったのも理解できなかったからだ。

 

 そんなことが起こりうるのか? 実際に起ったのだ。

 

 彼ら以外には覚えていないだろう出来事が、冒険が、英雄譚が。

 

 英雄とは何か? 英雄になるにはどうあればいいのか? 英雄のために何が必要なのか?

 

 それだけの話しではない。

 

「生きる」とはどういうことか?「生きる」には何が必要か?「生きる」意味とは何か?

 

 深く考えるものだ。

 

 答えがあるのか? 

 

 とある聖女が言った。 これが正解だと。

 

 別のとある聖女は、仲間との冒険でその答えに疑念を抱いた。

 

 人々の願いの集まり()は疑念を抱いてしまった聖女に説いた。 自身達の理念が、行動が正解そのものであると。

 

 疑念を抱いた少女はいつしか、答えを見つけた。

 

 自身達が間違いであったと。

 

 それに哀れに思う別の聖女、自身の存在を否定された神の憤慨。

 

 どれをも倒し、新たな世界。否、あるべき世界に戻す。

 

 神を、聖女の存在を無かったものにして。

 

 神は崇拝対象としてどの世界にも存在する。現実世界に顕現するのでなく、架空世界に存在するであろう対象だ。いずれも誰かが何かを神に祭り上げるもの。

 

 聖女は。聖女自身は。神の分身だったのだ。だから、消えるしか無い。

 

 聖女の英雄達が聖女を殺した(消した)

 

 一人の英雄は聖女に「生きたい」と言って、消えるのを否定してほしがった。

 

 もう一人の英雄は聖女に「泣いてくれ」と願った。そうすれば、消失を望まぬ英雄もその仲間たちも自身も全力で聖女が「生きる」道を作ることができるから。

 

 聖女は、息を吸った。覚悟を語るために。

 

 二人の英雄も仲間も、とても好きだったから。彼らと会えた世界が、好きだったから。

 

 だからこそ。

 

 聖女は、物語の末絵に相応しい笑顔を見せて彼らに「さようなら」を言った。

 

 別れは美しいものだ。されど、ひどく、哀しいものだ。

 

 真昼のような英雄は嗚咽を零し絶叫しながら剣を振り上げた。

 

 幻日のような英雄は奥歯が砕けるほど噛み締めて振り上げた。

 

 そして。

 

 聖女と「さようなら」をした。

 

 これが、前の世界の聖女の最期の記憶である。 

 

 

 

 

「シャドー?」

 

 

 一人の少女が、誰かを探している。それなりな広さの畑は、人を探しだすのは比較的簡単だろう。

 

 

「シャドー、どこなのー?」

 

 

 母親似の金髪に、性格も割りと似ている、伯父や従兄弟似の寝坊助を探す。

 

 端から端に来てまたぐるりと周囲を見るが、見慣れた頑固なツンツン癖毛の彼はいないようだ。

 

 

「もう、どこに行ったのかしら?」

 

 

 少女の手にあるのはバスケットだった。おそらく差し入れのつもりであろう。よく編まれているせいで中は見えないが大きさからしてかなりの量である。

 

 

「じゃあ、あそこかしら」

 

 

 場所に思い当たったのか、少女は細い両腕に力を込めてバスケットを持ち直し何処かに向う。

 

 その少女の姿を村の人達は微笑ましげに見守っていた。

 

 

 

小高い丘。そこに一人の少年が居た。片目を隠すスタイルの髪形で自身の住まう村を見下ろしていた。

 

 下から何かが小走りで迫る。村周辺に集まる魔物か? そう思い、切り株に座っていた彼は地面に置いていた剣を持って立ち上がる。五英雄のリーダーでスタン・エルロンの甥であり、リリス・エルロンの息子である彼はそうそう敵に遅れを取ることはない。だが、細心の注意と最深の警戒は解くわけにはいかない。

 

 だが、見慣れた茶色い髪にそれらを解いた。そもそも、この場はめったに魔物はこないのだ。要らぬものであった。

 

 

「シャドー!」

 

 

 シャドー・エルロン。彼の名だ。その名を呼ぶのはシャドーの恋人、リアラであった。

 

 

 

 

「もうそんな時間?」

 

 

 シャドーはリアラの傍に寄り、彼女の持つバスケットを受け取る。

 

 

「シャドーってば剣の稽古に夢中になるのは分かるけど、時間を決めてって言ったでしょ?」

 

「悪い」

 

「もういいわ。さぁ、お昼にしましょ」

 

 

 悪いと言いつつ、直す気はあまりない。それをリアラもわかっていたが、せっかくのお昼ごはんなのだから注意してしまっては美味しさが減ると考えて今は目をつぶった。

 

 

「今日は何だろ。サンドイッチ?」

 

「うふふ、正解。リリスさんと一緒に作ったの、とっても美味しく出来たわ!」

 

「リアラから木苺の甘くていい匂いがするから分かったぜ」

 

 

 パカリとバスケットを開けるとサンドイッチと隅にデザートのマフィンがあった。

 

 

 

 

「どれをわたしが作ったか分かる?」

 

 

 肉が挟んであったりチーズが挟んであったりと、色取り取りで味も多種に渡るそれらを見て唾液腺を活性化させるシャドーにリアラが尋ねた。

 

 ここに連れ帰った数週間の間は簡単に判別できたが、今はなかなか難しい。間違えたらすねられるので余計に難しい。

 

 だからヒントを貰う。

 

 

「大丈夫か? 指やけどしなかったか?」

 

「うん。大丈夫よ。ほら」

 

 

 水仕事のせいで少し荒れていたが、綺麗で小さな女の子らしい手を見せてくる。

 

 どうやら火を使った訳ではないようだ。

 

 

「このトマト、上手に切れてそうだな。潰れてないし」

 

「ケビンさんのところでこの前包丁研いで貰ったじゃない? そしたらとても切れるようになったの!」

 

 

 レタスとチーズのおかげでパンに赤いシミが渡らないのもあるが、それを除いても皮も綺麗に身を潰さないように切れていた。

 

 包丁は使ったらしい。

 

 ほかの判断材料はリアラ香る木苺の香り。

 

 後必要なのは味だ。これも難しい。女の子は皆そうなのかは分からないが、リアラは味を真似るのが得意だ。リリスの味もシャドーの味も真似できるようになってしまったのだ。しかも、リアラ自身の味付けもできる。冒険の最初の頃は、料理のさしすせそもわからなかったのに。

 

 

「あぐっ」

 

 

 隣のカツサンドに惹かれたが具が、そちらではなく緑色のサンドイッチを口に入れた。セロリときゅうりのピクルスとにんじんのサンドイッチだ。ピクルスの味付けの他に塩とマヨネーズを使っているらしい。

 

 リアラはにこにことその様子を見ている。

 

 味の感想は、凄く美味しいかとても美味しいの二択しか無いし、許されていない。

 

 そしてどっちが作ったか当てないと機嫌を損ねてしまう。

 

 

「っん」

 

 

 飲み込んだ。口の端にマヨネーズがついてしまったが、今は気にしない。

 

 

「凄く美味しかった。今食べたのリアラのだろ?」

 

 

 正解したのはさらに機嫌が良くなったリアラの様子でわかった。

 

 何故、分かったか。それは味付けだ。リーネ村特有なのか、それとも母独特なのか知らないが、シャドーや母の味付けは“濃い”。単に塩っ気が強いとかはなく、ダシやコクという部類の深みをもたせるものが強いのだ。リーネ村は豊かな土地、悪く言えば田舎なので濃い味付けが好まれた。シャドーもリリスも薄味も美味しく食べられるし、シャドーは母に『作ってもらったなら残さず食べる』というのを小さな子供の頃から教育されている。ただ少し物足りない感はある。だからと言って、その家庭の味を冒涜するように更に調味料を料理にぶち込む真似はしない。

 

 つまり、このサンドイッチはリアラの味付けがされているということだ。

 

 

「いつものピクルスより、なんていうか甘さがあったな」

 

「ふふ。この前一緒にクレスタ行ったでしょ? そこで面白そうなビネガーがあったからそれで漬けてみたの」

 

「そうなのか。結構好きな味かもな」

 

「そう? それはよかったわ。また、シャドーの好きをもらっちゃったわね」

 

 

ばっちりご機嫌なご様子。これなら下手をしなければそうそう機嫌は下がらないだろう。

 

 自分の味覚を信じてリアラの味と母の味を判別してデザートの木苺のジャムの入ったマフィンまで食べて二人は一息ついた。

 

 

 

 

 

 

「ふーっ、美味かった!」

 

「お粗末さまでした」

 

 

 どこぞのデュミナス兄弟のような腹出しルックではないが、今日のリーネ村の温度と運動のため動きやすい薄めの服なためシャドーの腹が膨れているのがわかった。リアラはシャドーの口元についたソースやパンカスをハンカチでその都度拭いてあげたりと甲斐甲斐しかった。

 

 

「リアラ」

 

「うん? なぁに?」

 

 

 リアラは自分の服が汚れないようシャドーにタオルを敷かれていた切り株から立ち上がり空を見ていると、座ってそんな彼女を見ていたシャドーに声をかけられた。

 

 

「そんな頑張り過ぎなくていいんだぜ?」

 

「別にそんな頑張ってないわよ?」

 

 

 くるりとシャドーの方を向いて微笑むリアラに、同じように微笑んでシャドーは話を続けた。

 

 

「キミはもう『聖女』じゃないんだから」

 

「………」

 

 

 傷つけるための言葉ではない。でも、胸に刺さった。

 

 

「ジムさんの所に行って手伝いしたり、エマさんのところでもお手伝いしたり、少し頑張りすぎだ」

 

「っ…大丈夫よ?」

 

「リアラ」

 

 

 シャドーも立ち上がってリアラと向き合う。だが、その距離は少し遠い。

 

 

「俺ももう『英雄』じゃない」

 

「………」

 

 

 熱血漢なシャドーは静かに言葉を出す。頭に血が上って要らないことをまくし立てる子供の時代は終わっていたから。だから、無理しているリアラのために、かつての冒険していた仲間が言っていた自身の【たまに物事の核心を見抜くことがある】という特徴の、たまに、を信じて言葉を続ける。

 

 

「俺の剣は、リアラだけに捧げられない」

 

「うん」

 

 

 かつて彼女に英雄と認められる前に捧げていた剣はシャドーたちが座っていた切り株の横に静かに、忘れてもいいように置かれていた。シャドーがリアラを守る気はないように感じられるほど存在感がない。

 

 

「俺の目は、リアラだけを見ていられない」

 

「うん」

 

 

 姉を守るために負った傷を隠す髪で隠れている方の目でリアラを見る。視力は下がっていて、しかも髪のせいではっきりとリアラどころか周りの景色を把握するのも困難だ。シャドーの現状のように朧気な視界で現実感がない。

 

 

「この手を」

 

 

 シャドーは自身の利き手をリアラに差し出す。単身でエルレインに向かっていった時の彼女に差出した手を。掴んでくれなかった手を。

 

 

「頼りにしてくれ」

 

 

 鍬や鋤の使い過ぎと剣の稽古のせいでマメの潰れた痕や水仕事で荒れた手。年の割にゴツゴツとしていて、少々野蛮さを感じさせる。

 

 その手がどんなに温かいかは、誰よりもリアラは知っていた。

 

 

「『英雄』でないシャドーは頼りないだろう」

 

 

 求めた英雄は居なくなった。いや、いるがこのシャドーではないのだ。

 

 シャドーの声に力が入る。

 

 

「『聖女』でないリアラは弱いだろう」

 

 

 事実を突きつける声は熱い。熱い鉄のようだ。

 

 

「だが、『聖女』でないリアラは『女の子』として十分に強い。だって、俺だけでなく、皆知っているから…!」

 

 

 慣れない畑仕事や水仕事にへこたれずに、めげずに頑張る姿が好きだった。

 

 

「『聖女』であったリアラより、『女の子』のリアラの方がもっと好きだ!!」

 

 

 顔を赤くするリアラ。少し日に焼けたが、まだまだ白い彼女の肌に朱が差す様子に愛しさが更に募る。

 

 

「『英雄』でない俺は、リアラを好きになる資格がない」

「そんなこと!」

「だけど!!」

 

 

 思わず大きな声を出すリアラに被せる。

 

 

「俺が、シャドー・エルロンが出す答は、そんなものじゃない!! そんな情けないものじゃない!! そんな意味のないものじゃない!!」

 

 

 リアラに一歩近づく。

 

 

 

「ジェフさんが言ったように、俺はまだ若い。まだ弱い。まだ、小さい」

 

 

 五英雄の一人、ジェフ・ベネットは、かつての世界でカイルと共に迷った自身らに助言をくれた。およそ信者らしからぬ言葉だったが、シャドーにはとても響いたものだ。

 

 

《神に背きたければ背け。それが君達の道ならば好きにしろ》

 

 

 冷たいものだ。これだけならば。

 

 

《愛する者のために背くのならば、神も喜んで君達の礎となろう》

 

 

 最後に締めくくる言葉がシャドーの覚悟を決める。

 

 

《愛するために死ぬな。愛するために生きろ。愛するため、共に生きろ。弱くあれ、愛のために。それは、同時に揺るがぬ強さである。諸君らの生に意味があるのは、諸君らそれぞれの愛のために生きているからなのだから》

 

 

 思い出すあの世界の、愛のために自身の故郷と職を捨てた英雄の生き生きとした精悍な顔。同じ五英雄の一人にして彼の恋人とシャドーらを守るためにバルバトスから負わされた傷を物ともせず戦った漢の姿。

 

 

「この身が朽ちてもなんて言わない」

 

 

 もう一歩。

 

 

「今だけだから。今の俺と」

 

 

 すぐ近くで。

 

 

「共に生きよう!!」

 

 

 何度もリアラを守っていたシャドーはいない。記憶はあるが、別人とも言える目の前のシャドー。その手を取ることは、あのシャドーへの裏切りになるのだろうか。そんなことを無意識に思っていたリアラ。

 

 不徳。

 

 それは正しいのかもしれない。

 

 でも。

 

 

「はい…!」

 

 

 このシャドーも愛してしまったのだから、しょうがない。

 

 

「『英雄』でないシャドー。わたしのシャドー。お願いがあるの」

 

 

 このわがままを形にしなくちゃ、あのシャドーと決別できないから。だから告げる。

 

 

「『聖女』でないわたしと一緒に生きてください」

 

 

 シャドーの手を取った。

 

 

 

 

 

 

 

「あら、シャドーちゃんにリアラちゃん。おかえんなさい」

 

「ジャネットさん、ただいまです」

 

「ただいまもどりました」

 

 

 ロニ以外には年長者に敬語を使うシャドー。村の子供達に見習わせたいぐらいの礼儀正しさにジャネット(2?)歳はふっとリアラのすっきりした顔を見る。

 

 

「おやおや~?」

 

 

 なにやらニヤニヤとする。

 

 

「これはリリスさんに言ってお赤飯かね~?」

 

「そうですね。リアラにとっても俺にとってもおめでたいですから」

 

 

 それにジャネットはニヤニヤが一瞬固まった。

 

 

「お、おおおめでたい?」

 

「はい。な、リアラ?」

 

「ええ。とっても情熱的だったわ」

 

 

 固まったジャネット。それに気づかずに二人は丁寧に挨拶してその場を去る。

 

 

 

 家の近くで薪を割っていた父は家の中のようだ。薪割り場の所に斧が割りとぞんざいに置かれていた。

 

 扉の前に行くシャドーとリアラ。

 

 

「リアラ、これから俺の[ただいま]を必ず聞いてくれ」

 

「なら、わたしはシャドーに[おかえり]を必ず言うわ」

 

 

 プロポーズにプロポーズで返される。

 

 ふっと笑みが二人して溢れる。

 

 

「俺の〈妻〉になってくれ、リアラ」

 

「はい、シャドーのお嫁さんになるわ」

 

 

 彼らの愛は、不変ではない。不確かでもある。

 

 けれど。

 

 

 今の愛は確実であるのだ。

 

 

 

おまけ

 

 

 

 

 

「シャドーは何処なの!?」

 

 

 三人が団欒していると玄関がすごい音をあげて開けられた。

 

 

「おかえり、姉さん。会いたかったよ」

 

「えぇ、私もよ。私の可愛いシャドー」

 

 

 母親譲りの素早い身で三人のもとへ向う女性。

 

 

「あ、お久しぶりです、リムルお義姉様」

 

「うふふ。リアラちゃんったら冗談はいらないのよ?」

 

 

 リリスの愛娘にして、シャドーの姉リムル。リリスのスタンに対してのブラコンっぷりを受け継いだ女性にして、闘技場のチャンピオン(覇者)である。

 

 

「冗談なんて。わたしはシャドーのお嫁さんになるんですから、礼儀はちゃんとしないと」

 

「シャドーはまだ誰のものでもない。むしろ私の物だわ。貴女がお嫁に来ることはないわ」

 

 

 リリスはニッコリと笑う。シャドーは困ったように笑っている。

 

 

「え? じゃあ、シャドーがわたしのお婿さんに? で、でも、わたし」

 

「それでもないわ。シャドーは私といるのよ、リアラちゃん」

 

「は、はい? このお家に暮らすことになりますから、リムルお義姉様もシャドーも一緒ですよ?」

 

「………」

 

 

 よくわからなくなっている。

 

 小姑と嫁である。

 

 愛するシャドー()のために未来の弟の嫁(リアラ)を認めたくない小姑(リムル)

 愛するシャドー(恋人)のために未来の義理の姉(リムル)と会話しているだけの(リアラ)

 

 

「ま、まぁ、姉さん。ノイシュタットからここまで疲れただろ? ご飯でも食べてゆっくりしなよ」

 

「そうよ、リムル。荷物は私が持っていくわ」

 

 

 シャドーはいつもの姉の暴走に笑みを浮かべたまま、腰を上げキッチンに行き、リムル用に持ってきたマーボーカレーを置く。

 

 

「そ、そうね。頂くわ…。ありがとう、母さん、シャドー」

 

 

 ここまでの疲れだろうか。少々ぐったりしながら、リリスに荷物を預け席に座る。

 

 

「う~ん。相変わらず、美味しそうだわ」

 

 

 裏出で手は洗い済みのリムルはマーボーカレーを口に含んだ。

 

 うーまーいーぞ!!!!!

 

 

「この味付けはシャドーね。流石は私の弟、とても美味しいわ」

 

 

 ニッコリと隣りに座るシャドーに優しく美しい微笑みをみせる。が、次の言葉で、その笑みのまま固まった。

 

 

「あ、分かる? リアラと作ったんだ」

 

 

 ピシッと幻聴が聞こえるような固まり。

 

 

「ふふ、シャドーの味付けを覚えるの大変だったわ」

 

「俺もいつリアラが包丁で怪我するかハラハラしたよ」

 

「もぅっ! ちゃんとシャドーに“付きっきり”で教えてもらってるんだからそんなことはないのに!」

 

「ごめんごめん。リアラの綺麗な手に少しの傷もついて欲しくないんだ」

 

「……もぅ!!」

 

「牛さんかな?」

 

「牛じゃないわよ! もう!」

 

「あ、とっても可愛い牛さんだ。嫁にしなきゃ!」

 

「も、もおっ!」

 

 

 向かいでむくれるリアラにニコニコと笑いながら謝るシャドー。

 

 ん? 夫婦かな?

 

 一瞬の考えに寒気を感じたリムル。

 

 

 こうして目の前でいちゃつきを見せられもブラコンは戦う。いつかくる彼らのハッピーエンド(結婚式)すら邪魔をして。

 

 

 

 




※世界観は、18年前にスタン、ルーティ、フィリア、ウッドロウ、前作主人公の「五英雄」が世界を救った設定

シャドー・エルロン

主人公はカイルとロニの幼馴染
リリスの息子

出身地:リーネ村
年齢:16歳
一人称:俺
武器:剣(鞘も武器に使う)
性格:熱血漢


・母親であるリリス譲りの料理の上手さと高い身体能力を持っている
・1ヶ月に1回は「クレスタ」に「リーネ村」で育てた野菜と寄付金を持って遊びに行く
・↑のため、孤児院を経営しているルーティとも面識がある
・「五英雄」のリーダー・スタンと同じ純粋な心の持ち主
・礼儀正しさもリリス譲り
・親しい仲間であるロニを除けば、年長者などには敬語を使うことが多い
・たまに物事の核心を見抜くことがある


◆ルーティから「ラグナ遺跡」に向かったカイルとロニを連れ戻すよう頼まれ、遺跡に続く林道でリアラと出会う。
◆↑の時、リアラのペンダントが一瞬だけ光(英雄の証)を発したため、彼女から「英雄」ではないのかと意識されていた
◆単身でエルレインの所に乗り込んだリアラを救出後、カイルと同様に「リアラの英雄」として正式に認められる


以上がリクエストしてくださったシャドー様ご考案の設定です。



○五英雄の一人、ジェフ・ベネット

・同じ五英雄の一人、フィリア・フィリスの専属守護人にして彼女の恋人
・フォルトゥナを倒す前の世界では、フィリア達を守るも負傷
・負傷するもリアラの力により回復
・自身の決断に迷うカイル達にフィリア共々助言をする



どれぐらいのヒロイン数がいい

  • 一人
  • 二人ぐらい
  • ハーレム
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