荒野のリボン付き   作:野獣後輩

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第一七話 初陣

 結局、他の街から来た議員団や企業の重役たちは、リーパーとフランカーを入手できないまま帰ることとなった。イケスカ動乱において名を上げたコトブキ飛行隊と契約を結び、イサオが独占しようとしていた「穴」に飛行船を突っ込ませることで、結果的にイサオ排除の立役者となったオウニ商会。自由博愛連合が引き起こした一連の騒動でオウニ商会はあちこちの街や組織と繋がりを有しており、オウニ商会を敵に回すと言うことは、その背後の大勢の人々と敵対するということにもなる。

 

 だからといってユーハングの最新鋭戦闘機を入手するという目的が諦められたわけではない。彼らが帰る時には再度リーパーのところに挨拶に来たし、考えが変わればいつでも連絡してくれと名刺が束になるくらい渡された。

 リーパーは用心棒として羽衣丸に乗り込むことになるが、その間フランカーはラハマの街に置きっぱなしになる。フランカーを狙う輩が強奪を試みる可能性もあるが、町長や自警団が協力してくれて、町長専用機の雷電と共にフランカーは厳重に保管されることとなった。またランディングギアには頑丈な鎖が巻かれ、リーパーが携行する鍵でしか外せないようになっている。

 

「君が無事に穴を見つけられるのを祈ってるよ」

 

 その言葉と共にアレンに見送られ、リーパーはタネガシ向けて出航する羽衣丸の一員として、隼と共にラハマを飛び立った。最初の一日は何事もなく終えることが出来たのだが…。

 

 

 

 

 

 

「あれ、ケイトじゃん。もうご飯食べたの?」

 

 羽衣丸がラハマを出立した翌日。昼食の時間にキリエたちがジョニーズサルーンを訪れると、そこには既に先客がいた。部屋に姿を見せていなかったケイトと、ノート片手に何やら難しい顔をしているリーパーだった。

 

「まだ食べていない。これから」

「何やってんの?」

「彼にイジツ語を教えている」

 

 ケイトとリーパーが座るテーブルの上には、新聞紙と辞書。リーパーがそれらを交互に見比べながら、ノートに何事かを書き留めていた。

 

「イジツ語は難しいの?」

「いえ、そんなには。ある程度法則性が掴めたら、なんとなくは読めます。細かいスラングはわかりませんけど…」

「勉強もいいけど、あまり根を詰めちゃダメよ? いつ出撃がかかるかわからないから」

 

 ザラの言葉にリーパーが頷く。素直な子だな、とザラは思った。

 

「しかし、イジツ語は奇妙なもんだなあ。アルファベットとキリル文字とカタカナが混ざってるなんて」

「こちらこそ地球の言語は興味深い。ユーハング語以外にも様々な言葉があるとは知らなかった」

 

 イジツで使われているのはほぼイジツ語のみだ。しかし地球では日本(ユーハング)語の他に中国語、英語、ロシア語、フランス語その他諸々と、それこそ少数部族で使われているような言語を含めれば7000は種類がある。自分たちの言葉が通じない地域がある、というのはイジツでは考えられないらしい。

 

「なにそれ。じゃあ他の場所に行ったら言葉が伝わらないってこと? 凄い不便じゃん」

「そうなんだよね。かといって一つの言語に統一するってのも難しいことだし」

「何で? 皆が一つの言葉を喋れたら便利じゃん。ちゃんと自分が考えてることが伝わるんだし」

 

 ジョニーにカレーを注文しつつ、「何を言ってるんだ」とばかりにチカが首を傾げる。

 

「言語ってのはそこに住んでる人たちのアイデンティティだから、簡単に『今日から他の言葉を使いなさい』ってことは出来ないんだ。それをやったらその人たちの尊厳や歴史を否定することになる。それに、新しく使うことになる言語に、自分たちだけで通用する意味のある言葉が含まれているとは限らない」

「一つの言語だけを使うことは多様性の否定に繋がる。文化の消滅を招きかねない」

 

 ケイトが補足した。「難しいことはよくわかんないな」とチカがスプーンでカレーを口に運んだ。

 

「それにしても勉強なんて、学生時代を思い出しますわ」

「エンマさんも学生だったんですか?」

 

 ラハマには学校らしい学校というものが無かったので、リーパーはてっきりイジツには学校というものがないのかと思っていた。昔でいう寺子屋というものが主流で、子供たちは最低限の読み書きができるようになってからすぐ働くようになると聞いていたのだが、どうやら違うらしい。

 

「ええ。といっても他の街にある学校ですけれど。地球でも学校に通う子供は多いのでしょう?」

「一応、6歳から15歳までの子供は全員学校に通う義務がありますね。その後どうするのかは人それぞれですけど、大抵はもう3年から7年、学校と大学に通います」

 

 リーパーは高校卒業後、すぐにアローズ社に入社したため、大学には通っていない。通信教育で単位を取り、大学を卒業したものの、いわゆるキャンパスライフなどは送っていなかった。もっとも昔と違い、ユリシーズの厄災後は経済の混乱で大学まで子供を通わせられる余裕のない親も多く、高校卒業後に働く者も増えている。

 

「羨ましいな、全ての子供が学校に通えるなんて」

「レオナは孤児院(ホーム)を出たら、すぐに飛行機乗りとして働き始めたのよね」

「ああ。ホームで読み書きは教えてもらったけど、学校なんて行く余裕はなかったからな」

 

 聞けばレオナが飛行機乗りの用心棒として働き始めたのは、貧しい孤児院の運営を支えるためだという。仕事の報酬の大半を、今でも孤児院に寄付しているらしい。

 

「リーパーはさ、どうして飛行機乗りになったの?」

 

 パンケーキを頬張りつつ、キリエが尋ねる。「食べながら喋らないの」とザラ。

 

「俺の家系は昔から戦闘機乗りだったから。曾祖父も祖父も父も兄も姉も、全員パイロットだ。だから俺も、大きくなったら戦闘機に乗るもんだと思ってた。兄と姉はどっちも輸送機の操縦士だけど」

「ふーん、なんとなくってこと?」

「…まあ、そうなる」

「じゃあ、何のためにリーパーは空を飛んでるの?」

 

 その言葉に、リーパーは虚を突かれた気持ちになった。何のために空を飛ぶのか。イジツに来る前に考えていたことだ。

 思えばそれを考えたことはほとんどなかった。昔は、何のために飛ぶのか理由はあった気がする。だけど今はそれを思い出せない。戦闘機パイロットとなり、戦争で数多くの敵機を撃墜し、ルーキーの身分で隊長を任され部下を率いて飛ぶことになっても、「何のために飛ぶのか」という理由を見いだせていない。

 

「俺は…」

 

 そう言いかけた直後、突如船内に警報が響き渡る。敵機に遭遇したか、あるいは索敵レーダーを照射された際に自動的に発報されると事前に聞いていた。空賊だろうか。

 すぐさま場の雰囲気が変わる。食べかけの食事をテーブルに残し、サルーンにいたコトブキ飛行隊の面々や羽衣丸のクルーが即座に持ち場に走っていく。

 こうやって艦上で敵襲を受けるのも久しぶりだな。そんなことを思いつつリーパーはノートをポケットに丸めて突っ込むと、愛機が待機している飛行甲板へと向かった。

 

 

 

「敵は2集団。方位360と180、本船から3時及び9時方向から接近中」

「この距離だと後15分で会敵します」

「またウチを狙うの? もう勘弁してよ…」

 

 帽子を被り直しつつ、サネアツが戦闘配置を下命する。船内の照明が非常灯に切り替わり、各所に設けられた対空機銃にクルーが向かう。

 

『リーパー、君は羽衣丸の直掩につけ。敵機の迎撃はコトブキ飛行隊で行う』

 

 隼の状態をチェックしている最中、無線機でレオナの指示が入る。所属人員一名のみのアローブレイズはあくまでも独立した飛行隊という位置づけだが、当面はコトブキ飛行隊を率いるレオナの指示に従って飛ぶことになる。独自に行動できるのは、何回か戦闘を重ねてからになるだろう。リーパーは「了解」と返し、フランカーで使っていたヘルメットを被る。

 

 エンジンを始動させたコトブキ飛行隊の隼が、次々と飛行甲板から飛び出していく。最初に羽衣丸から発進する訓練をした際には、トンネルから飛び出していくような発進方法に驚いたものだ。まるでアイガイオンのようだが、羽衣丸の飛行甲板は双発機でも十分発着艦が可能なほど広く作られている。よっぽどのへまをしない限りは、壁にぶつかって墜落、なんてことはない。

 

 飛行船からの発進が空母からの発艦と異なるのは、カタパルトを使用せずに自力滑走する点だ。最初はカタパルト無しで大丈夫なのかと思ったものの、羽衣丸の飛行甲板は米軍の最新鋭空母以上の長さを持つ。機体の軽いレシプロ戦闘機であれば、自力滑走でも十分な揚力を得られる。

 

『アローブレイズ飛行隊、発進を許可します』

 

 ブリッジからベティの指示が入り、リーパーは了解の意を伝えてエンジンスロットルを上げた。一気に機体が加速していき、そしてすとんと落下するかのように飛行甲板の端から飛び出す。空母のカタパルトで射出された時のように一度機体が大きく沈み込み、そして緩やかに上昇を開始する。

 

 空の状態は雲が出ていて、視界はそれほど良くない。羽衣丸は雲の上を飛行しているが、下方からの奇襲にも気を付けるべきだろう。羽衣丸にもレーダーは備えられているが、構造上どうしても後方から接近する機体の探知が難しくなる。それをカバーするのが今回のリーパーの役割だった。

 

 今回は昼間の襲撃だが、腕に自信のある空賊は夜間にも奇襲を仕掛けてくるのだという。空賊たちは飛行船を襲撃し、物資は略奪し乗員は人質として捕らえて身代金を要求してくる。イサオが自由博愛連合を結成してから、一時的に空賊の活動は抑えられた。だが自由博愛連合は大人しくなった空賊たちに物資と飛行機を渡して私兵として運用し、その自由博愛連合の勢力が弱まってからは却って空賊が以前よりも勢力を増してしまっている。

 

「レーダーとIFFがあればなあ」

 

 既にコトブキ飛行隊は二人一組の編隊を組み、南北から接近しつつある空賊の迎撃に向かっている。リーパーは羽衣丸の後方に付き、もしもコトブキ飛行隊が敵機を撃ち漏らした際の直掩に入る。

 

『敵機は零戦52型! この辺りを根城にしている空賊ハゲタカ団か、良い装備をしている』

 

 イサオが台頭する前、空賊の装備はそこまで強力ではなかった。安価で入手しやすい九七式戦闘機が主力で、よくて一式戦闘機隼や、まれにスクラップから再生した零戦などが混ざっているくらいだった。

 

 しかしイサオが自由博愛連合を結成するにあたり、邪魔な勢力を妨害するために空賊を利用するため、高性能な機体をバラまいてからは事情が変わった。空賊たちは飛燕や紫電改といったそれまでとは比べ物にならないほど高性能な機体を入手して、さらにその脅威も増した。

 

『頼むよ皆、また羽衣丸を作り直すなんてことは御免だからね』

 

 サネアツが情けない声を上げる。いくら凄腕のコトブキ飛行隊が護衛についているとはいえ、空賊の数はこちらより多い。既に戦闘が始まっているのか、遠くの空で飛び交う曳光弾が見える。コトブキ飛行隊は互いにカバーしつつ、着実に空賊たちを追い詰めていく。

 

『一機撃墜!』

 

 キリエの声が聞こえ、北の空でぱっと何かが燃えた。撃墜された零戦だろう。

 空中でパラシュートが開き、炎上する零戦が雲海に突っ込んで見えなくなった。他にも続々と、敵機撃墜の報告が入ってくる。なるほど、エリート飛行隊と言われるだけはあるな。リーパーは彼女たちの機動を見て思った。

 

「今回の出番はないな…」

 

 その言葉通り、僚機を次々と撃墜された空賊たちは撤退を始めた。コトブキ飛行隊の撃墜数(スコア)は、全機合わせて11。その上一機も損失無し。空賊たちは目標である飛行船に近寄ることすらできず、リーパーは一発も撃たずに初出撃を終えた。

 

『どう? 私たちの腕は』

「良い腕だ」

 

 自慢げなキリエに、リーパーは素直に賞賛の言葉を送った。一番大事なのは僚機を失わないこと。それが出来ている彼女たちは素晴らしい腕を持った飛行隊であることに間違いない。

 

『でしょ~? 私は3機撃墜、チカは?」

『私は2だけどキリエの1機は私と一緒に落とした奴じゃん! キリエは2.5!』

『落としたのは私だから3機撃墜! チカは2だよ!』

 

 ぎゃあぎゃあと言い合いが始まる。空賊を撃退したコトブキ飛行隊の面々が、羽衣丸の周囲に戻ってくる。

 

「…もしかして、いつもこんな感じなの?」

『いつもこんな感じですわ。ああ、気にしないで聞き流してくださいな』

「そうします」

 

 喧嘩するほど仲が良い、というのだろう。たまにどこまで本気なのかわからないような喧嘩もしているが。いずれにせよこういったやり取りが出来るほど、彼女たちはお互いに信頼し合っているのかもしれない。仲が良いのは良いことだとリーパーは思った。

 

 

 

 

 

 

「ふう、今回は無事に済んでよかったぁ。このまま何事もなく到着できればいいなぁ」

 

 羽衣丸の船橋では、空賊の撤退を確認したサネアツが帽子を取って汗を拭う。そんな彼に「もっとしゃっきりせんか」とばかりに、船長帽を被ったドードー船長が鳴く。

 

「コトブキ飛行隊、着艦態勢に入ってください。アローブレイズ飛行隊はコトブキ飛行隊の収容が完了するまで待機」

 

 レーダースクリーンには未確認機の表示はない。交戦で燃料と弾薬を消耗したコトブキ飛行隊を先に収容し、万が一に備えてリーパーには羽衣丸周辺での空中警戒待機が命じられる。コトブキ飛行隊が集結し、着艦態勢に入るべく羽衣丸の船体後方についた直後、ベティが叫ぶ。

 

「救難信号受信! タネガシの飛行船です」

「タネガシ? これから向かう街じゃないか」

 

 空賊を退けたばかりとはいえ、救難信号を無視するわけにはいかない。さっきの嫌な予感が当たったと、サネアツは自分が呪われているのではないかと思った。良い予感は当たらないのに、悪い予感だけは当たる。

 

『こちらタネガシ二号! 現在空賊の襲撃を受けている。空賊の数は約20、護衛機が次々墜とされてもう保たない!』

「こちらオウニ商会羽衣丸。タネガシ二号、そちらの現在地を教えてください」

『オウニ商会? コトブキ飛行隊がいるオウニ商会か? 頼む助けてくれ、こちらの現在地は…』

 

 タネガシの街が保有する飛行船「タネガシ二号」の現在位置は、羽衣丸が飛行している位置から南東で、彼我の速度も考えるとおよそ30分で到着が可能な距離だった。積荷は鉱石で、タネガシへ向けて輸送中のところを空賊に襲われたらしい。護衛機は空賊に次々と墜とされていて、こちらが全力で救援の機を飛ばして到着まで、ギリギリ持ちこたえられるかどうかという状況だった。

 

 空賊が蔓延るイジツでは、救難信号を受信したら近くの飛行船は救助に向かうことが暗黙のルールで定められており、またそれに疑問を持つ飛行船乗りはいない。困ったときはお互いさまで、相手を助けなければ、今度は自分が困ったときに誰かに助けてもらえなくなるからだ。無論救助に掛かった費用などは、あとで救助された側に請求するのだが。

 

「救難信号?」

 

 いつの間にか船橋にやって来ていたルゥルゥがサネアツに尋ねる。

 

「はい、これから向かうタネガシの船です。空賊に襲われているとか…」

「だとしたら、尚更見捨てるわけにはいかないわね。オウニ商会の名に傷がつくし、何より恩を売ることが出来るから。あの子たちに救援に向かえるか聞いてちょうだい」

 

 タネガシ二号の船長も災難だろうな、とサネアツは思った。きっとルゥルゥは高い金額を請求するに違いない。空賊に襲われて身ぐるみ剥がれて最悪命を失う可能性に比べれば、まだマシなのだろうが。

 

「こちらレオナ。各機、燃料と弾薬の残りはどうだ?」

「こちらキリエ。機銃はカンバン、燃料も足りないよ」

「チカだけど、こっちも同じ」

 

 空中戦は激しく燃料を消耗する。どの機も先ほどの戦闘で残燃料が心許なく、タネガシ二号のいる空域に到達できるくらいの量しか残っていない。そんな状態で辿り着いても、燃料消費の大きい空中戦は無理だ。それに機銃弾が無ければ、空賊を追い払うことも出来ない。

 

「レオナです。一度燃料と弾薬を補給しないと、現地についても空戦は出来ません。このまま向かうのは無理です」

 

 だが今から羽衣丸に着艦し、どんなに急いで燃料と弾薬を補給したとしても、再度の発進まで15分から20分は掛かる。それから現場の空域に到着するまで30分。その頃にはタネガシ二号は空賊の手に落ちているだろう。

 だがリーパーは違った。ずっと羽衣丸の後方で空中警戒に当たっていたリーパーの隼は、一発も機銃を撃っていない。それに空戦もしていないので、燃料消費もコトブキ飛行隊と比べると抑えられていた。

 

『こちらアローブレイズ飛行隊。当機は弾薬消費は無し、燃料も十分残ってます。俺が先行して時間を稼ぎます。補給が完了後、コトブキ飛行隊も合流してください』

「だけど君は1機だけだろ? 無謀じゃないか?」

 

 地球(ユーハング)でエースパイロットだったという、リーパーの腕を信用していないわけではない。だが20機相手に1機で突っ込んだところで、それは自殺行為でしかないのではとしかサネアツは思えなかった。

 しかしルゥルゥの考えはサネアツとは違うらしい。彼女は少し口角を上げると、無線機のマイクを握った。

 

「あなた、20機を相手にする自信はあるの?」

『地球じゃしょっちゅうですよ、マダム。敵機を撃墜できなくても、コトブキ飛行隊の皆さんのために時間稼ぎくらいはしてみせますよ』

「いい度胸ね。行きなさい、きちんと報酬はタネガシに請求しておくから」

『了解。アローブレイズ飛行隊、これよりタネガシ二号の救援に向かいます』

 

 リーパーの青い隼が船橋の脇を通り抜け、タネガシ二号が飛行中の空域に向かって飛んでいく。翼を振った隼は、あっという間に羽衣丸から遠ざかっていく。

 

『マダム、1機で向かわせるなんて無謀すぎます!』

 

 着艦を開始するコトブキ飛行隊。レオナがルゥルゥに抗議の声を上げる。

 

「あら、あなたあの子を信用していないの?」

『信用するしないの問題ではありません! たった1機で先行させるなんて危険です。我々と合流した上で改めて…』

「それじゃ間に合わないわよ。それに、あの子の実力を見るいい機会でもあるでしょ」

 

 ルゥルゥはリーパーが飛んでいった方向を見つめた。既にその機影は、針の先程の大きさしか見えなくなっている。

 もしもリーパーがコトブキ飛行隊の到着まで時間稼ぎが出来ていたら、彼は十分腕のある操縦士だと言うことになる。そんな操縦士であれば、たとえユーハング人でなくとも、この先も手元に置いておきたいものだ。




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