FGORTA 召喚鯖単騎のみで人理修復   作:リハビリ中

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こんな超展開だらけのガバガバシナリオですけど、楽しんでいってね!


明日からラクーンシティに行くんで失踪します。


カルデア入り

 

 

 単騎駆けのためのクラウチングをし続けるRTA、はーじまるよー!

 前回は雲耀スキルを取った所までですね。ここからステ上げを地道に開始していきます。まぁ、二年も時間がありますし、ステ振りとスキル習得に専念するので素人からプロ野球選手になれるぐらいまで成長出来るでしょう。

 さて、そろそろ二日目の画面が――あれ?

 

>――深い泥の中を、漂っているような気がする。

 

 ファッ!?

 

 >指先一つ動かない。まるで流されていく海月のようだ。

 

 ちょっと何ですかこれ!?

 今、初めて見たんですけど!!

 メニュー画面も開きませんし、スキップも出来ないとかどうなってるんですこれ!

 

 >ふと声がする。どこかで聞き覚えのあるような声。

  これは確か――。

 

「さぁ、起きて。もう大丈夫。行きましょう、良い余生を」

 

 えっ。

 

 

 

 

 >意識が覚醒する。白い天井が見える事から、どうやら病室にいたらしい。

 

「やぁ、目が醒めたかい。おはようアルマ君」

 

 >オレンジ色のポニーテールをした男性が部屋に入ってくる。

  その姿に、酷く懐かしさを覚えた。

 

 あれ、何でロマニがいるんですか。まだ二日目じゃ……。

 

「その、落ち着いて聞いて欲しい。キミは昏睡していた。その期間は――凡そ二年。

 原因は全く以て不明。キミの父上からそれを聞いたレフ教授が原因の解明と治療のために、ここカルデアに引き取る事にした」

 

 ちょっと何言ってるかよくわかんない。

 と言うか、流れがオリチャ過ぎませんかこれ。献血イベントは!? ステ上げの期間は!? 私の立てた二年分の綿密なチャートは!?

 かえして! かえして!! かえして!!!

 何で昏睡なんですか! 何でレフ教授の名が出て来てるんですか! クソがよぉ!

 

 >二年。その言葉に眩暈と吐き気がする。

 

「! 薬剤の準備を! 大丈夫、大丈夫……。息を吐くんだ。そう、大丈夫、大丈夫。

 ボクがいるからね、こう見えても医者なんだ。だから安心して欲しい」

 

 (走者的に安心出来)ないです。これ、どうするかなぁ。ほぼ初期ステに近い状態でやるんで単騎縛りだと猶更リセ案件なんですよね。

 ただ今回所有していたスキルでよく分からないモノがあったのと、wikiにも報告が無いため検証もかねて続行します。頑張れ、ホモ君!

 

「今はもうしばらく休んでおくんだ。また落ち着いたら、改めて詳しく説明するよ」

 

 >強い眠気が襲ってくる。それに抗う間も無く、ただ静かに意識を沈めた。

 

 とりあえず今後の方針を考えていきます。

 まずは武器ですね。ステが初期なんで、近接武器はまず使えません。初期ステでも十分使用出来て、援護もこなせる武器――銃が安定になりますね。弾さえ改造済であれば、雑魚エネミーなら倒せますし、弾薬もカルデアから送ってもらえるので魔力も消費しません。リロードのタイミングさえガバらなければ安心!

 

 >どうやらカルデア、と言う施設に自分はいるらしい。

  昏睡の原因を探るための研究として入館を許されているようだ。

  とりあえず部屋に向かおう。

 

 うーん、まさかこんな形でカルデア入りする事になるとは……。

 既にAチームもいるようですが、関わる機会はほぼありません。と言うか、特異点Fが発生するまでもう一か月も無いです。

 シミュレーション訓練とダヴィンチちゃんからの依頼を只管こなします。魔術回路の調整や、武器の調達、改造までやってくれるので、うまあじしかないです。

 ロマニ? どうせ上がるんで後回しで。

 まずは自室に忘れられた秘蔵品が無いかを調べます、イクゾー! カーン!

 

 

 

 

 

「それで、どうだったんだいロマニ。彼の体は」

 

 カルデアの一室――ダヴィンチのアトリエで、ロマニ・アーキマンはその問いに被りを振った。

 レフ・ライノールからの紹介かつ手引きにて、カルデアでの預かりとなった在間(あるま)来周(くるす)

 レフ曰く高名ではない魔術家系に養子として引き取られた。何故引き取られたのかについては不明。レイシフト適正率が極めて高く、今後のレイシフトを安定させるための研究として相応しい。彼の推薦には、所長であるオルガマリーも難しい顔をしながら受け入れる事しか出来なかった。

 

「――在り得ないよ。彼の体をどこまでも道具としてしか考えてない」

「……ほう」

 

 それを理解した時、吐き気すら覚えた。喉の奥にあるもの全てをぶちまけたかった程に。

 何故レフ教授が彼を保護しようとしたのか。その疑問が一つ解けていく。

 

「全身に魔術刻印を確認した。けどそれだけじゃない。肉体の裏、臓器の裏表、毛細血管、リンパ系、神経の一片に至るまで。その全てに魔術刻印が刻んでいる」

「それ、は」

「人の肉体を徹底的なまでに魔術の道具として利用する。惨過ぎるにもほどがある。

 そんな体で、どうやって彼に人並みの人生を送らせるつもりだったのか。いや、そもそも彼に生を与える事すら無駄だと考えたんだろう」

 

 彼は憐れんだのだ。ただの道具として使用されていく彼のその後を。

 閉ざされた生命の中に、せめて一つだけでも光を灯したかったのだ。

 

「……視点は違えど、考え方には同意だね。人体に宿る美しさを全て削ぎ落とすなんて、余りにも無粋過ぎる。

 全く、効率化を目指した魔術師なんて言うのはどれもこれも馬鹿馬鹿しい」

「あぁ、その通りだ。人並みの感情を持ち、人並みの価値観を以て、人並みの人生を全うする。

 それは有り溢れた、幸せの一つだと言うのに」

 

 或いはそんな人でなしだからこそ気づかないのかもね、とロマニ・アーキマンは嘲るようにして微笑んだ。

 

 

 

 

 (秘蔵品なんて)ないです。

 あるのは簡素なベッドと毛布、そしてシャワールームでした以上! 終わり!

 ではなく、今からシミュレーションしにいきます。

 マスター訓練を行い、スキルの獲得に向かいましょう。メイン武器は決まった以上、後はスキルで補うしかありません。

 とりあえずクイックショットと狙い撃ちを習得しに行きます。

 クイックショットは、チャージ系スキルや礼装のリキャスト時間を短くしてくれる効果があり序盤で得られるスキルとしては破格の性能です。

 そして狙い撃ちは射撃武器の命中率とクリティカルダメージの倍率を大幅に引き上げる効果を持ちます。無論、チャージ系のスキルです。

 この二つの組み合わせは、射撃を好むプレイヤーには序盤からゲームクリアまでお世話になる事間違いなしの性能。

 ただ、銃系の武器はかなり高価かつ入手時期が遅く、カルデアだとビリーやドレイクなどの鯖を召喚してからようやく開発開始出来るぐらいです。

 しかし銃を使用してシミュレーションを行っていると、稀にダヴィンチちゃんが乗り気になってくれて序盤から開発出来るケースもあります。

 

 >シミュレーションルームの前に来た。

  武器を銃に設定。シミュレーションを行いますか?

 

 つまり、ここで狙うのはスキル入手とダヴィンチちゃんがデレる事です。

 いけェ! いけェ!!

 

 >そこそこの手応えだった。

『狙い撃ち』を習得した!

 

 よしリセしよう(直球)

 いえ、まぁ狙い撃ちでもやれない事はないんですけどね。ただ禁忌礼装を使うので、クイックショットがあればかなり助かったんですよね。

 気を取り直して次!

 ダヴィンチちゃん! いいよ、来いよ! 何でも――

 

「やぁやぁ、初めてのシミュレートにしては上出来じゃないか」

 

 するとは言ってないからセーフ(断言)

 よしよし、ここは運が良かったです。ここでダヴィンチちゃん来なかったら、真面目にキツいです。

 

 >目の前に現れた人物は、ダヴィンチと名乗った。

  ロマニ・アーキマンやダヴィンチ……彼らの姿にどこか酷く懐かしい感じがする。

  『黄金律“記憶”』を習得した!

 

 ファッ!?

 何ですか、これ!

 黄金律“記憶”って初めて見ましたよ……。オウゴンオニクワガタみたいな名前してんなお前な。

 そして勿論効果は不明です。はー、つっかえ。

 ひとまずセーブして、次はダヴィンチちゃんの工房でドキドキ(意味深)タイムです!

 終わり! 閉廷!

 

 

 




『黄金律“記憶”』

 何もかもが色褪せていく中で、尚も色を放つ日々の欠片。
 最初の自分も、自身を繋ぎ止める物語すら手放した者にとって唯一残されたモノ。

 再走と回帰を繰り返したは何の為か。

 零れ落ちた運命を繋ぎ止める為、誰も欠けぬ世界を此処に。

 その誓いはいつしか摩耗して、ただの後悔になってしまった。

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