<改訂版>【悲報】引きこもりのワイ、里から追い出される。誰か助けて。【所持金0】 作:胡椒こしょこしょ
具体的にどんな設定かは活動報告を見て頂ければ幸いです。
今回はタグに掲示板形式と付いてますが全編小説形式です。
掲示板要素ないやん。掲示板要素見たかったから開いたの!って方がいらしたら許してください!何でもしますから!
パーティー会場はもはや混沌とし、不知火と自斎が対峙。
そして肝心の孝太郎はこの事態を引き起こした張本人にも関わらず、他のことには目もくれずにゆきかぜと凛子の方へ走っていく。
そして凛子の近くのおっさんを視認すると、一瞬目を光らせ、両足で踏み込み、そして・・・・・
「俺の前に立ってんじゃねぇ!邪魔じゃボケェぇぇぇぇ!!!」
綺麗なフォルムでドロップキックを放つ。
それはおっさんの鼻面に直撃し、靴裏は顔にめり込み、そしておっさんは孝太郎の進行方向上にぶっ飛んでいき、床に倒れ込むと動かなくなる。
「・・・なんか横になってるの見ると築地の競りのマグロみたいじゃね?お前どうよ?」
孝太郎は立ち上がると倒れているおっさんを眺めてボソリと呟き、凛子に意見を求める。
「お、お前・・・・なんで・・・・・」
しかし凛子は質問に答えることが出来ずに呆然と呟く。
それはそうだ。
今のこの状況をさっきまでただ宴が始まり、体も尊厳も辱められ、貪られるのを待つだけのさながら屠殺場にいる家畜のような状態だった彼女らは理解してないのだから。
「なんでってなにが?ちょっと俺は別にお前と仲良くないんだからさぁ・・・ちゃんと言葉にしてもらわないと・・・・「き、き、貴様!!」わ、びっくりしたぁ。」
暢気に驚く孝太郎。
明らかに自分のしたことの重要性を理解していない態度である。
声の先には腹が大きく膨れたスーツを着たデブ、矢崎がゆきかぜの横に立って凄い剣幕でがなり立てている。
「じ、自分が、何をしてるのか!わかっているのかぁ!!貴様の言う理想など理解できぬ戯言!ましてやそんな戯言の為に弟や私のビジネスの邪魔をしようなどと愚か以外の何者でもない!」
がたがた御託を叩く矢崎に辟易しながら銃を突きつける。
しかし矢崎は鼻で笑う。
「やめておけ。小僧、私が何者か分かっていないのだろう。私は日本の政権を握る民新党幹事長。上院議員を8期も務める党の重鎮だ。それに中華連合とも繫がっている。
そんな私を害することがどんな行為であるかなど如何にバカであろうが分かるだろう?それに私を殺せば貴様は不知火だけじゃなく、私のバックから命を狙われ・・・・んぐぎぃ・・!?ば、馬鹿かっ!貴様ぁ!ゴポパッ・・・・!」
孝太郎は最後まで矢崎の話を聞かずに腹と喉を撃ち抜いた。
孝太郎は心底げんなりとした表情で喉を撃たれて喋れない矢崎の腹をグリグリと踏みつけながら吐き捨てる。
「話が長い。聞いてほしいなら3行に纏めて来いアホが。プロローグじゃねぇんだから。」
矢崎はまさか撃たれるとは思っていなかったのだろう。
痛みに悶えながら目に涙を浮かべる。
そんな矢崎をガン無視しながら彼はゆきかぜの方に視線を向ける。
ゆきかぜに駆け寄る凛子。
ゆきかぜはそんな凛子を見ると安堵した表情を浮かべて、そしておずおずと孝太郎に話しかける。
「あ、え、えっと・・・本当に、孝太郎・・・よね?」
「なんだお前。言わなくても分かるだろ。」
孝太郎はあくまでぶっきらぼうに答える。
当たり前だ。
今まで酷い扱いをしてきた連中だ。
優しく答えること自体おかしな話である。
「な、なんで、アンタが居るのよ・・・・アンタは確か、里を追い出されて・・・・」
「そうだ。・・・・いや今はそんなこといい。私達を助けに来てくれたんだ。本当に、ありがとう。」
ゆきかぜは戸惑い、凛子は孝太郎にお礼を言う。
しかし孝太郎は悪い笑みを浮かべた。
元はと言えば、二人の元に走っていった理由は嫌がらせをしに来ただけなのだ。
「なんかお前ら勘違いしてない?」
そう言うと二人は何がと言わんばかりに首を傾げる。
すると孝太郎は高笑いを上げて、二人を指差す。
目はビキビキにガン開きだ。
イカれ顔とはこのことを言うのだろう。
「俺はなぁ・・・ただ成行きでここに来ただけで別にお前らを助けに来たわけじゃねーんだよ、バーカwww
なんなら散々俺を無碍に扱ってたお前らが奴隷娼婦になんて成り下がってやがるから笑いに来たんだよwww
ねぇねぇ今どんな気持ちぃ?馬鹿にしてた奴よりも下の糞みたいな立場に落ちぶれてしかもついでで助けられるのどんな気持ちぃwwwww
あ、いいねぇゆきかぜくぅーんwその表情が見たかったぁ〜、俺を悔しげに見つめるその表・情!
次は・・・凛子の番だぁ。かぁ〜・・・・ぺっ!」
さっきまで矢崎に話が長いと言った男の言葉とは思えないほどの長さだ。
それ程までに今までゆきかぜや凛子に対して溜め込んだものがあったのだろう。
それを一気にぶちまけたのだ。
さぞかし気持ちよかっただろう。
その証拠に途中からブレンの語録っぽいのが混じってるし、そしてさらに調子に乗ったのか凛子の顔に痰を吐きかけている。
もうクズだし汚いし、今世紀この世界でこれほど最低な男がいるだろうか、いやいない。
凛子の端正な顔の口元から鼻までに痰が付着する。
・・・凛子は何も言わない。
その代弁のつもりかゆきかぜが孝太郎に掴みかかる。
「アンタねぇ・・・・・!!」
「離せゆきかぜ。」
凛子が止める。
「で、でも凛子先輩が・・・・」
「やめろと言っている。私は大丈夫だ。」
「・・・・先輩が言うなら。」
微動だにせず自分の行動を止める凛子に戸惑いつつも従うゆきかぜ。
「お?どうした?お前もなんか言いたいことあんのか?いや〜負け犬の鳴き声は気持ちいいなぁ〜。」
未だ調子ぶっこいてる孝太郎。
そうしている間にも矢崎が痛めつけられて逆上する不知火を抑える自斎と続々と警備が部屋に入ってきてるというのに気楽なものである。
しかし、このあと凛子の行動に孝太郎は絶句する。
「はぁ・・・♡はぁ・・・♡じゅる♡ジュルルルルル!ジュゾォォ!ジュゾォォォ!レロっ♡ンチュ♡ハムッ♡ゴクンッ♡」
「な、何してるんですか!凛子先輩!」
「えっ・・・、何してんの?お前・・・」
ゆきかぜは驚愕し、孝太郎は引き気味に問う。
それもそのはず凛子は顔を上気させ、急に舌をレロレロと伸ばして動かし、鼻先や口元に付いた痰を器用に舌で掬って、口の中で恍惚とした表情で味わうように咀嚼、飲み込んだ。
本来は顔にかけられた時の後始末の作法だ。
奴隷娼婦が比較的早く叩き込まれるモノ。
それを駆使して孝太郎の痰を飲み込んだのだ。
驚くのも無理はない。
「ゲェェプ・・・♡ふふっ、くっさくて粘ついて、さいっていの味だ・・・♡でもここで飲まされた物よりも断然マシだな。幼馴染のお前の物だからな、顔も知らない汚い連中よりもマシなのは当たり前か・・・。」
「え、なに?調教されすぎて頭おかしくなっちゃった?おいゆきかぜ、どうにかしろ。」
「わ、私だって意味わからないのよ!アンタこそなんとかしなさいよ!もとはアンタが舐めた真似したのが元凶でしょ!?」
ゆきかぜと孝太郎が顔を見合わせていがみ合う。
そして凛子は孝太郎の手を取る。
いきなり手を取られた為、孝太郎はビクリと体を揺らす。
「お前の言うとおりだ。どうやら私達はお前を見誤っていたんだな。本当にすまない。・・・・そして、ありがとう。」
「え、えっーと、おう。・・・・そういう反応が欲しかったんじゃないんだよなぁ。」
ボソリと呟くと、銃を構えて警備がこちらに駆けてきて、孝太郎達を囲む。
今まで3人で下らない話に興じていたせいで周りが見えていなかったのだろう。
「ちょっ、ちょっと!どうすんのよ!なんとかしなさいよ!」
ゆきかぜが孝太郎の肩を掴むも、孝太郎は振り払い、怒鳴る。
「うるせぇよ!ていうかお前らのせいで囲まれたんだろ!お前ら俺より強いしそれこそなんとかしろよっ!俺は管轄外だから!そういう野蛮なのは管轄外だからっ!!」
自分がここまで来るのにやらかしたことが野蛮であることは棚に上げる。
「・・・私達は奴隷娼婦になったときにキメラ微生体による改造で術を使えば即座に四肢が爆発するようになってしまっている。」
「はぁぁ!?つっかえねぇ〜。お前ら助けて暴れてもらおうと思ったのにさぁ!!」
「・・・・すまない。」
悲痛な声を上げて頭を抱える孝太郎を見て、申し訳なさげな表情をする凛子。
そしてゆきかぜは孝太郎をジト目で見ている。
警備員達は引き金に指をかける。
「先輩っ!・・・ぐ、ぐぅぅ・・・・・。」
「よそ見なんてまだ余裕があるのね・・・・ッ!!」
孝太郎の方へ行こうとする自斎を不知火が止める。
「ちょっ、自斎!自斎っ!!死ぬ!死ぬって!!」
孝太郎は自斎の名前を必死に連呼する。
少しは自分でなんとかしようとしろクソニート。
そして警備員達が引き金を引いた。
放たれた弾丸は無残にも3人の体に殺到し、命を奪い去る。
・・・・そのはずだった。
視界の隅から隅を何か大きな影が高速で横断する。
そして、銃弾はあらぬ方向へ飛散する。
「あ、れ?・・・生きてる。」
呆然と呟く孝太郎。
そして目の前にはラブドールを持った図体の大きい太った男が立っていた。
そして彼は孝太郎の方へ歩いて来る。
「リアルでお目にかかるのは初めてですな。イッチ。北海道兄貴と言ったら分かりますかな?」
北海道兄貴。
掲示板で結構前から書き込んでいたコテハンだ。
本当にここまで来てくれるとは・・・・・
「助けて頂き、ありがとうございます。樹海兄貴は一緒じゃないんですか?」
確か北海道兄貴と秋葉原でラブドールを買っていたはずだ。
ていうかこの人こんなところにまでラブドールを持ち歩いてるのか、やべぇな。
孝太郎は心の中で少し引いていた。
「樹海兄貴ならすぐ来ますよ。ほらすぐそ・・・・がはぁ!!」
壁を指差そうとしたら、北海道兄貴が急に仰け反り、倒れる。
するとさっきまでいなかったはずの女性が立っていた。
その女性は童顔でありながらプロポーションの良い、所謂美人の対魔忍だ。
孝太郎はヨミハラで初めて同郷でもなく、奴隷でもないまともな美人と相対したのだ。
「邪魔なんだよ肉だるまが・・・イッチの前じゃなかったら八つ裂きにしてやるのに・・・・。君がイッチか?俺は呉姫香惧夜。スレを見て助けに来た。これでも年上だから頼りにして欲しい。よろしくなっ!」
喋り方的にボーイッシュな感じの人なのだろう。短髪だし(童貞特有の偏見)。
どうやら本人が言うには自分よりも年上らしい。
幼い、良く言えば可愛い顔立ちなので態々言うということは本人も年相応に見られず、気にしてるのだろう。
人付き合いの初めは初対面の印象が大事。
戦闘なんかどうでもいい!
ここでしっかりと決めなければ・・・・
掲示板を見て助けに来たということは少なくとも俺に好意的であるということ。(なお自分が掲示板で自分のクズ行為を晒してることはもう頭にない。)
ならここでまるでかっこいい男、略してマカオ振りを見せつけて、好印象を彼女の心に叩きつけたら、恋のフラグがRaise Your Flagするかもしれない。
昔、本で見た口説き文句装填完了!相手は親しみやすそうな人だ。ついていけるよう話をすらすらできるように口の中をストレッチしてほぐしていく。
イケる!これなら・・・・っ!!
桂、行きまーす!
「あ、あ、あ、あのっ、は、はっ、初めましてイッチこと桂孝太郎でちゅっ!!」
隣でゆきかぜが吹き出した。
凛子が隣で笑いを堪えている。
倒れたまま北海道兄貴がまるで可哀想なものを見る目でこちらを見てくる。
や、や・・・・
やらかしたぁぁぁぁあああああああっ!!!!!
なんでこういう時に限って噛み噛みなんだよ!普段もっとスラスラ話せるじゃねぇか!?
散々準備しようが何しようが、童貞には美人の相手を卒なくこなすことは不可能。
そんな覆すことは出来ない絶対法則を孝太郎は思い知るのだった。
童貞は何をしようが童貞、マカオどころかマダオであった。
これやべぇよ、絶対変な奴って思われたって!
終わった・・・・さよなら。あの頃の俺の期待、下心、胸の高鳴り。
一人終焉を感じていると、キョトンとしていた香惧夜さんがふふっと笑い出す。
「そーんな、緊張しなくていいって!よろしく、孝太郎君。」
そう言って笑顔を向ける。
なんだこの神々しさは・・・・
めっちゃ優しいやんけ・・・・周りにいる女の誰よりも優しいんじゃないか?これ。
や、やばい。
胸がドキドキしてきた。
そうだよ!こういうなんか優しくて美人なお姉さんといちゃいちゃ過ごして最終的には庭付きのお家で家族でゆっくりと暮らす感じだよ!理想に近いよ!
や、やばい胸がドキドキしてきて顔を正視できない・・・・す、好きになりそう・・・・。
さ、流石にもう態度に出すわけには・・・・それじゃ余りにもチョロすぎる!察される訳には・・・・・・
目を逸らすと、悪戯っ子のように笑い、
「なに赤くなってんの?可愛いなぁ・・・・」
そう言って・・・・・孝太郎のお尻を鷲掴みにする。
・・・・・は?
突然の出来事を理解できず、立ち尽くす孝太郎。
「・・・・え?な、何してるんですか?」
戸惑いながら聞くも、香惧夜さんは顔色一つ変えずに答える。
「いやゴミが付いてたからさ。」
「そ、そうですか、ありがとうございます・・・・じゃあ離してもらって・・・・」
「いや、なかなか頑固なゴミだから。全然取れそうにないよ。」
「え、そ、そうですか。」
・・・・き、きっと綺麗好きな人なんだろ!
このスーツだってオークに預けてたから洗ってあるか分からないしな!
しかし、そんな自己完結も無意味になってしまう。
香惧夜は孝太郎に体を寄せると、息が吹きかかるほどの距離まで顔を寄せる。
「ちょっ!?なにを・・・・・」
「ふーっ♡本当に可愛いねぇ孝太郎君。もしかして女の人とここまで顔を近づけるの初めて?だからってそんな顔されたら・・・・こっちも辛抱できないよ。」
目を蕩けさせ、顔は紅潮している。
なぜか孝太郎は身の危険を感じる。
まるで夜道で変質者に後ろに張り付かれた女性のような感覚だ。
「ちょっと、こんな時に何してんのよ。」
固まる幼馴染とそのケツをにぎにぎする知らない女を見かねてゆきかぜは女の腕を掴む。
「・・・・チッ。」
ゆきかぜを一瞥するとさっき孝太郎と話していた時とは打って変わり、表情を歪めて嫌悪感を顕にしてゆきかぜに対して舌打ちをして、孝太郎から離れる。
孝太郎の中では既に嫌な予感がしていた。
まさか・・・いや、そんなはず!
ゆきかぜはなぜか睨まれて舌打ちされたので、見知らぬ女を睨んでいる。
するとその間に入るかのように北海道兄貴が立ち上がる。
「まーまー、ここは戦場ですし、まだ戦いは終わってはいませんぞ!仲良く仲良く・・・・」
両者を止めるように手を広げる。
しかしその手が香惧夜に触れた瞬間、香惧夜は北海道兄貴のスネを蹴り、痛がって足を上げた兄貴を足払いして倒した後、腹に蹴りを入れ続け、がなりたてる。
「テメェ、もう我慢の限界だ!俺とイッチの逢瀬の邪魔しやがって!存在が邪魔なんだよ腐れオラフ!だらしねぇベイマックスみてぇな体つきしやがって!!イッチは、孝太郎は俺のもんなんだよ!見ただろあのイッチのクッソ可愛い顔!あの顔をさせたのは俺だ!お前じゃねぇ!!孝太郎は俺の母親、もしくは父親になってくれるかもしれない男なんだ!そんな運命の相手との初邂逅の記憶にテメェみてぇなラードが入り込んでんじゃねぇっ!!!」
「ごっ、ごほっ、ちょっ、しぬ!しぬぅ!!」
北海道兄貴はガチで苦しげに呻きながら静止するよう求む・・・が香惧夜はそれを無視して蹴り続ける。
さっきまでの香惧夜に対する気持ちがどんどん冷え込んでいくのを感じる。
というかこいつ・・・・
「お前、武蔵野だろ。女だったのか。」
北海道兄貴に対する過剰な攻撃性と女に対する嫌悪。
そして自分に対する狂った感情。
特定するには十分だった。
「え、ち、ちがうよ?て、てかなんでそんな目で見るの?おかしいじゃん。さ、さっきまでちゅきちゅきビーム出てたじゃん。香惧夜お姉さんちゅきちゅき〜って。」
「そうなのか?」
隣の凛子が聞いてくる。
「・・・気の迷いだ。」
あんなことはなかったことにしたい。
「ま、待ってよ!なにかの間違いだ!顔近づけた時だってあそこの褐色チビの邪魔がなかったらもっと・・・ちゅーしたかったでしょ!?ずーっと唇見てたもん!俺、孝太郎となら1日中ディープキスできるよっ!」
「そうなの?」
ゆきかぜが聞いてくる。
「そんな時代が僕にもありました。」
あれは過去の俺だ。
俺は変わった。
変身したんだ。
まさか美人でも中身がこれだと恐怖しか沸かないなんてなぁ。
「そんな・・・ そんなこと言わないでっ!!孝太郎は俺のパパなんだからもっと優しくしなきゃダメなんだよっ!!」
そう言って抱きついてくる。
しかし孝太郎の表情はチベットスナギツネ並に死んでいる。
いや確かに彼女の豊満な胸部や女性特有の柔らかな体やいい匂いでマイサンはスタンドアップヴァンガードしそうになってはいるが、それはそれ。
ここまでやばいと手を出す気にもなれない。
生半可なヒキニートではこのままマイサンに流されてライドする可能性があるが、こちとら一流のヒキニート。
下半身と頭の思考を切り離す術などもう持ち合わせている。
そんな話をしていると、自斎がなぎ倒されて、こちらに転がってくる。
顔を上げると疲れ切った声を出す。
「先輩・・・・加勢とか、してくださいよ・・・・。」
「あ、ごめん。色々あって忘れてた。」
「先輩・・・・・」
自斎は孝太郎の奴隷もみんな生きて助けるという意気込みに賛同して、神遁を出さずに戦っていた。
使えば先輩などの周りの敵ではない人にも被害が出るからだ。
健気にも不知火を抑えてたのにこの仕打ち、可哀想にも程がある。
「ククク・・・アーハッハッハッ!!貴様らはもう終わりだぁ!見ろ!1階にも2階にも配備された私兵を!もはや貴様らには逃げ場はない!一思いに射殺してやる!」
いつの間にかリーアルが2階のコントロールルーム後に立っており、2階も含めて周囲を銃を構えた警備兵に囲まれる。
間違いなくこの屋敷の最大戦力だろう。
不知火は2階に飛び上がり、こちらを見下ろしている。
「ど、どうすんだよ!そ、そうだ北海道兄貴!さっきなんかしただろ!やってくれ!」
すると北海道兄貴は申し訳なさげに答える
「すまぬが拙者の能力は5秒間高速移動するというものなのですが、流石に5秒ではあの数の人間が放った銃弾は防げませぬ。」
「はぁぁ〜!つっかえ!ファイズのアクセルフォームでも制限時間10秒だぞ!もっとやる気だせ!!」
「このオラフとは違って俺ならなんとかできるよ!パパぁ!!」
「お前は黙ってろ。」
香惧夜に冷たい対応をする孝太郎。
その直後、壁が外側から強い力でぶっ壊される。
そしてそこには何人もの対魔忍、その先頭に迷彩服を着た男。
「待たせたな。」
その男は孝太郎達を見てそう言った。
「お、樹海兄貴ですぞ。」
「え、あれどうみてもスネークだよね?」
孝太郎は樹海兄貴を指差す。
「いや本人はオタコンと言ってましたぞ。」
「いやあんなスタイリッシュなオタコン見たことねぇよ。つかオタコン現場に出てこねぇよ。オタコンなんだと思ってんだ。」
すると隼も館内を自由に飛んでいる。
あれは監視ニキだろうか?
「お前たち!俺たちのリーダー、イッチに続けぇー!!」
一人の少年がオナホをまるでジャンヌ・ダルクの旗のように振り上げて叫ぶ。
「「「「「うぉおおおおおおお!!!」」」」」
地を割らんかのごとく声を上げて、スレ住民は館内に侵攻していく。
「え、さっきのオナホの人だれ?あとなんでみんなこんなに士気が高いの?」
すると北海道兄貴はフッと薄笑する。
「わかりませぬか?オナニー兄貴ですぞ。まさかリアルではまともだったとは。・・・・最後の質問の答えはただ一つ、みんなイッチのことが大好きなのですよ。」
ニヒルに笑ってるが、それは答えになっているのか?
あとオナホを振り上げる時点でまともではないんじゃないか?
そう思いつつ口には出さなかった。
それはやっぱこんなにも来てくれたことが嬉しかったからだろう。
「く、くそ!なんだこいつら!なんでいきなり・・・うわっ!!」
リロードする警備を1階に投げ落とす茶髪の男。
「奴隷を犯す男がいるなら、奴隷を助ける男がいてもいい!城戸慎二、推参!」
「なんだこの速さ!ぐあっ!!」
警備兵数名を素早く殴り飛ばす男。
「おまんらを止められるのはただ一人・・・ワシじゃ!」
「どこの組織だ!何者なのだ貴様ら!」
そう狂乱して叫ぶ男を射殺する女。
そしてその女は冷たい表情で死体を踏みつけると、呟く。
「通りすがりのスレ住民だ。おぼえておけ。」
・・・・来てくれたのは嬉しいが、それにしてもキャラ濃くない?
みんなキャラのクセが強いんだけど。
具体的に言えば日曜朝7時、最近では朝9時に出てくる感じの人達みするんだけど・・・・・
「・・・・この変な人達、みんなアンタの知り合いなの?」
ゆきかぜがドン引いた表情で俺に聞く。
俺はどう答えるべきか、分かりかねて結局は・・・・。
「ま、まぁうん。多分・・・・?」
曖昧な返事しか出来なかった。
ちょっと後半らへんに少し自分の趣味が出過ぎてしまったでしょうか?反省ですね。
北海道兄貴は5秒間高速で動き回れる能力です。これでラブドールを振り回して兇器にしてるんですね。
あとはコメント欄でも言っていたゲイツの俺たちの王に続け!がこちらで出来て割と満足です。
オナニー兄貴にやらせましたけどね。
武蔵野姉貴はセリフは俺っ娘で見た目も短髪ボーイッシュ系巨乳なのでボーイッシュな喋り方、そして後らへんで狂気を全開に押し出してきました。
何が恐ろしいかって最初、イッチの理想の女を演じようとしたところですよね。
ヨミハラ編も佳境ですが、これからもドンドン更新していくのでお付き合い頂ければ幸いです!