【凍結】魔法少女リリカルなのは!?「カイザーと呼ばれていた少年」   作:ヘルカイザー

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ども〜

そろそろ手直しした物を投稿しようかと。

最初の作品ですからねぇ〜。

しかし……手直しと言うにはあまりにも話が変わっている気が…………

いや、気にしない。

にしても台本形式でやってた時が懐かしい……ま!そんなに経ってませんけど。

ではよろしくお願いします。


第1章《無印な季節》
第1話【プロローグの季節】


小学2年生の冬。私は真っ白な公園で一人の男の子と出会った。別に友達になったわけじゃない。名前を聞きあったわけじゃない。でも……私は感じた。運命……この男の子と出会ったのは紛れもなく運命であると。だから……私は何も言わずにこちらを見ている男の子にデュエルディスクと呼ばれる腕に装着した機械を構えた。当然、そうされた男の子も私がしたようにそれを構える。

 

「「デュエル! 」」

 

それが私と彼の……高町なのはと黒夜涼介の始まり。

 

 

◇◆◇◆

 

 

「私のターン! 私は、サファイヤドラゴンを召喚するの 」

 

彼女の目の前に現れたサファイヤ色のドラゴン。何故モンスターが実体化したと言えば、これがデュエルディスクの効果。ソリッドヴィジョンシステムである。デュエリストはいかなる場所であろうと戦うことができ、己の信念をかけて挑む。

 

「さらに、カードを1枚伏せ、ターン終了なの」

 

このゲームでは基本、交互にターンが回ってくる。しかし最初のターンでドローはできず、攻撃もできない。

 

「俺のターン、ドロー! ……俺手札からサイバー・ドラゴンを特殊召喚」

 

「っ!? ほ、星5のモンスターをリリースなしで!? 」

 

本来、レベル5以上のモンスターはモンスターのリリース、つまりはフィールドのモンスターを墓地に送らなければ召喚する事は出来ない。しかしこれはモンスター自身によっての特殊効果の為、それが可能。

 

「サイバー・ドラゴンは相手の場にモンスターがいて、自分の場にモンスターがいない時、手札から特殊召喚する事ができる」

 

サファイヤドラゴンの攻撃力は1900。対してサイバー・ドラゴンの攻撃力は2100と上回っている為、戦闘が成立した時点で、サファイヤドラゴンは破壊される。

 

「バトル! サイバー・ドラゴンでサファイヤドラゴンを攻撃。エヴォリューション・バースト」

 

サイバー・ドラゴンの熱線が彼女のモンスターへと向かう。だが彼女はこれを待っていた。自身に満ちた表情で、デュエルディスクのボタンを押す。

 

「リバースカードオープン! 永続罠カード、闇の呪縛。このカードは対象モンスターの攻撃力を700ポイント下げ、その行動を封じるの」

 

このゲームにはモンスターカードの他に魔法、罠カードという概念が存在する。その効果は様々。だが今回は簡単だ。攻撃力ダウンと行動制限。サイバー・ドラゴンの攻撃力2100から700をマイナスすれば、攻撃力は1400である。しかも攻撃は封じられ、表示形式も変更できない。となれば、次のターンには彼女のモンスターによってサイバー・ドラゴンは破壊。だがそう簡単にはいかないのがデュエルである。

 

「速攻魔法」

「? 」

 

「サイクロン! 」

 

「っ!? きゃっ!? ……私の罠カードが…………」

 

「サイクロンは、フィールド上の魔法、罠カード1枚を破壊する事ができる。そして、永続罠カード、闇の呪縛が破壊された事で、サイバー・ドラゴンの攻撃が可能となった。サイバー・ドラゴン、エヴォリューション・バースト! 」

 

これにより、サファイヤドラゴンは破壊された。さらにこのゲームにはライフポイントと呼ばれるものがあり、モンスター同士の戦闘はもちろん、プレイヤーに直接攻撃によってのダメージより、それをゼロにしたプレイヤーの勝利となる。よってこの場合、サイバー・ドラゴンの攻撃力2100からサファイヤドラゴンの攻撃力1900を引いた数値。つまり200ポイントが彼女のライフから削られる。元々のライフは4000。そこから200を引き、残りライフ3800となる。

 

「サファイヤ……ドラゴン……ふふ。楽しいの」

 

「……ふ。ターンエンド」

 

彼女はこのデュエルを心の底から楽しみ、微笑んでいた。名も知らない。この出会ったばかりの男の子とのデュエルを。対して、男の子の方もまた彼女に対して何かを感じ、言葉は言わないが少し笑みを浮かべる。互いの力を出し切り互角に、全力で戦えるそんな相手と出会ったかのような感覚。それを今、2人は感じていた。

 

「私のターン、ドロー! 私は正義の味方カイバーマンを召喚! 」

 

新たに現れたのは白きコートを羽織った、仮面の戦士。攻撃力はそう高いモンスターではない。しかしこのモンスターは手札にあるモンスターがあった場合、そのモンスターを呼び出すキーとなる。

 

「これが私のエース、おいで! ブルーアイズホワイトドラゴン!! 」

 

「っ!? 」

 

白き龍……その姿、なんと堂々たる事か。美しく舞い降りたそのドラゴンは、立ちはだかる敵全てを蹴散らすよう。その姿に男の子からは驚きと、嬉しさが見える。

 

「……はは」

 

「え? 」

 

消えるような。微かに漏らした男の子の笑い声。そこまであからさまに楽しそうな声を出さなかった男の子に彼女は驚いた。そしてなんだか自分も嬉しいという気持ちになる。自分のデュエルが今、目の前の男の子に笑顔を与えた。それがどんなに小さな物だったとしても。

 

「いや、ごめん。まだ君のターンは終わってないだろ? 」

「あ、うん。私はブルーアイズでサイバー・ドラゴンを攻撃! 」

 

咆哮。その後にその身体を青白い光が包む。そしてそれは口へと収束され、大きな熱線へと変化した。

 

「滅びのバーストストリーム! 」

 

その掛け声と共に、サイバー・ドラゴンは一撃のもとに溶けた。ブルーアイズホワイトドラゴンの攻撃力は3000。サイバー・ドラゴンより900ポイント攻撃力が低い。よって男の子のライフは4000から3100へと減少、女の子の方が一歩リードした。だがそこで見せる男の子のまるでスイッチが入ったかのような鋭い眼光。それに彼女は一歩たじろぐ。

 

「た、ターンエンド」

 

「俺の……ターン!! 」

 

男の子のドローで起こる強烈な風圧。それはまるで、それが原因で起こったかのように錯覚させる威圧感。そして、彼女は楽しい反面理解した。今目の前の男の子がどれだけの実力で、どれだけ自分と差があるのかを。

 

「俺は再びサイバー・ドラゴンを特殊召喚。さらに、俺は手札から死者蘇生を発動。このカードで墓地からサイバー・ドラゴンを復活」

 

再びフィールドに戻るサイバー・ドラゴン。さらに男の子はターンを続ける。

 

「君のデュエル……凄く好きだ」

「ふぇっ!? 」

 

彼女は思わず顔を赤らめた。照れくさく、むず痒い気持ちになりながら。

 

「だから俺もそのデュエル相応しいお礼をする! 俺は手札から融合を発動」

 

「融合? ……っ!? 」

 

2体のサイバー・ドラゴンは互いに、男の子出したカードに吸い込まれた。そして、新たにモンスターが誕生する。これは融合モンスターと呼ばれる物。モンスターを2体以上使用し、エクストラデッキよりモンスターを呼び出す召喚方法だ。

 

「これが融合……は、初めて見たの! 」

 

「ふふ。サイバー・ツイン・ドラゴンでブルーアイズに攻撃。エヴォリューション・ツイン・バースト!! 」

 

「お願い、ブルーアイズ! 」

 

迎え撃つブルーアイズ。普通に考えれば、攻撃力はブルーアイズ3000、サイバー・ツイン2800である為ブルーアイズの方が上。しかし男の子が1枚カードを出した瞬間その状況は一変した。

 

「速攻魔法! 」

「っ!? ……きれい…………」

 

2対の首から放たれた熱戦はブルーアイズの熱線とぶつかり合った。そしてその熱線の放つ光は2人を照らし、女の子はその光景をまるで星空を見るように感激して眺める。それはまるで2人の出会いを祝福する花火のように…………

 

 

◇◆◇◆

 

 

 

それは今から26年前、私がまだ小さい頃。私、アリシア・テッサロッサは幼馴染の男の子とよく遊んでいた。ママはよく仕事でいなかった為、その男の子との遊びが私の最も楽しい時間。

 

「ぶらっく……まじしゃん? ぶらっくまじしゃん……がーる? 」

「うん。良いカードでしょう? 僕はこのカード使わないし、アリシアちゃんにあげる」

 

「本当!? えへへ、けいくんからプレゼント〜、嬉しいなぁ〜。大事にするからね、けいくん! 」

 

「うん! ……あれ? なんか光ってる」

 

「え? あ! でもあそこってママの働いてるところ? 」

 

この時、何も知らない私達はその光をただただ見ているしかなく。それが広がりはじけた時、私達はその光に呑まれた。そして私は……意識を闇に手放した。

 

 

◇◆◇◆

 

 

「うっ……あ、れ? ここ……は? どこ? 」

 

アリシアちゃんと光に呑まれた僕は、気がつくと見知らぬ場所にいた。でもここがどこかと言われればなんとなく分からなくはなかった。それは病院だ。僕の知っている雰囲気とは少し違う。けどここは紛れもない、病院。

 

「おお! 気がついたか? 」

 

「え? だ……れ? 」

 

「俺か? 俺は梅雅 醍醐(うめみや だいご)。君の名前は? 」

 

「僕は……けいた」

 

「そうか、けいた君か。君は沿岸で倒れていたんだ。家族は……どこにいるか分からないか? 」

 

僕は静かに首を横に振った。そもそも僕は、ここがどこなのか分からないのだ。答えようにも答えられなかった。

 

「まぁ、今は休め。そのうちお前の家族も見つかるさ」

 

そう言ってその人は笑った。しかしそれからいくら待っても僕の家族は迎えに来ない。しかもその後、僕の記憶の中である出来事がフラッシュバックした。あの光に包まれた時の記憶だ。アリシアちゃんと包まれた光の中で、僕は三人の騎士の姿を見た。あれは幻覚だったのか。アリシアちゃんは無事なのか。どうして僕の家族は迎えに来てくれないのか。色んなことが僕の頭をよぎる。

 

「これから……どうすれば…………」

「子供は余計な事を考えずに楽しんでればいい」

 

「え!? ……醍醐さん…………」

 

「ふふ。お前、俺の息子になれ! 」

「え…………」

 

「家族が見つかるまで、俺がお前の親になってやる。だから何も気にせず、笑え! な? ふはは」

 

どうしてそうまでしてくれるのか。僕は気になった。しかしこの人は、拾ったのは俺だ。といい、それ以上何も言わなかった。でも僕は嬉しかった。暖かかった。心が救われた。そして、1年の年が流れ、僕は近所の公園で1人の女の子と知り合った。いや、正確には絡まれたという方が正しいのかもしれない。

 

「ちょっとあんた! いつもそこに座って何してるのよ。正直見てらんないわ。友達いないの? で、でも私はならないわ。そんな弱い男の子と友達なんてなりたくないもの」

 

「……その……僕は別に……」

「ごちゃごちゃとうるさい! この私がデュエルしてあげるのよ? だからごちゃごちゃ言ってないで立ちなさい! 」

 

「デュエルって……いったいいつそんな話に………」

「う、うるさいわね!? いいから早くやるのよ! 」

 

僕が再びアリシアちゃんに出会えたのはこの子のおかげかもしれないと今は切に思う。でなければあの光に呑まれ、全く違う世界に迷い込んでしまった今の僕には到底、叶うことのできない願いだっただろう。

 

「私はアリサ、アリサ・バニングスよ。さぁ〜いくわよ! 」

 

「う、うん僕は梅雅景太……」

 

「「デュエル! 」」

 

 

◇◆◇◆

 

 

「ううぅぅ……とれ……ないぃ」

「ほれ! 」

 

「え? あ、みっちゃん! 」

 

「あ、みっちゃん! じゃねーよ! 取れなきゃ言えっての」

 

「い、いや……でも悪いやんか……ひゃっ!? ちょっ!? 」

 

私は今、目の前の少し意地悪な幼馴染さんに頭をわしゃわしゃとされている。正直、ボサボサになるのでやめて欲しいのだが、楽しそうにわしゃわしゃする幼馴染を見ているとなかなか言えない。これが彼なりのコミュニケーションなのだろうか。

 

「ところでよぉ〜はっちゃん? 」

「はっちゃん!? いつからそんなあだ名に!? それだと事あるごとに「は? 」って言ってそうやんか! やめてぇな、なんかイメージ悪いから」

 

「じゃ〜みっちゃんやめろよ」

 

「うっ……せ、せやかて……みっちゃんはみっちゃんやも

ん…………」

 

私は少し俯いてみっちゃんと言いたいとアピールして見せた。私が少し悲しい顔をすればみっちゃんはそれ以上いじってこない。だからそれがわかってやっている私は少し汚いのかもしれない。

 

「わ、悪かったよ。いいよみっちゃんで……はやて」

 

「うん」

 

「お! そうだはやて。これからやらないか? 」

 

「……も、もうっ! みっちゃんエッチやで!? 」

 

「小学生でそう捉えるお前の方がエッチだろ? まぁ……お前の本に毒された俺が言う事じゃないんだけどさ…………」

 

みっちゃんは呆れながら私が落ち着くでまってくれた。勿論、一瞬勘違いはした物の理解はしている。みっちゃんが言っているのはデュエルだ。だから私達は図書館から大きな広場へと場所を移した。ここならたまにショーもやっている場所の為広さは申し分ない。

 

「俺はこれでターンエンド」

 

「ふふ、やっぱりみっちゃんとのデュエルは楽しいな」

 

「ああ、俺もだ」

 

「さぁ〜そろそろ本気でいくよ? 私は、フィールドのモンスター2体をリリース! 」

 

「ん? やっとお出ましか」

 

「来い、オッドアイズ・ドラゴン! 」

 

デュエルも終盤。私は自分のエースモンスター。2色の眼を持つドラゴン。オッドアイズ・ドラゴンを召喚した。やはりみっちゃんとのデュエルは楽しい。今の私はそう感じている。しかし後に、みっちゃんに多大なる迷惑と傷を負わせる事をこの時の私は知る由もなかった…………

 




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