「さて、ステータスと装備のチェックでもしますかね、ステータス!」
エフェクトとともに斯波の目の前に半透明の青いパネルが浮かび上がる
マルドク
Lv1
HP 40/40
MP 12/12
【STR 0〈+9〉】
【VIT 0〈+28〉】
【AGI 100】
【DEX 0】
【INT 0】
装備
頭 【空欄】
体 【空欄】
右手 【初心者の短刀】
左手 【初心者の大盾】
足 【空欄】
靴 【空欄】
装飾品
【空欄】
【空欄】
【空欄】
スキル
なし
「これ、やばくね?」
初期ステータスがまさかの0ということに斯波は驚く。
「INTはどうでもいいとしてDEX0はやばいな、下手したら攻撃が当たらないとかありえる。やらかしたな、これは」
リセットしようか、と考えたがリセットしてから再設定するには時間がかかる。このまま理沙の友人を待たせるのは悪いと思い、戦闘してどうしようもなかったらリセットという方針にした。
「さて、理沙の友人は…お、いたいた」
広場でうなりながら考えている初期装備の少女がいたので多分あの子だろう、と考えた斯波は早速話しかける。
「えーと、君が理沙の言っていた子かな?」
「あっ、はい!」
どうやら当たりだったようだ。
「マルドクだ、よろしく。理沙とは同級生兼リア友」
「わ、私はメイプルです。私も、理沙の同級生です!」
「あ、クラス同じだったのね。リアルの方だといつも欠席だから知らなかったのか」
不登校である斯波は理沙以外の同級生を知らないため楓の顔を見てもピンと来なかったのだ。
「あ、理沙から伝言で「今度から学校来て」だそうです」
「ウッ。と、とりあえずメイプルちゃん、町の外に出て戦闘してみないかい?」
「む~。なんか返事がはぐらかされた気がしますけど…。まぁ、返事は後でいいです!町の外に出ましょう!」
そうして町の外へ二人は向かうのだが…
「マルドクさんはやっ!?」
「いや、そういうメイプルちゃんも全然動けてないけど…」
【AGI 0】と【AGI 100】。一緒に歩けば移動距離に差が出るのは歴然であり、結局マルドクがメイプルを背負って町の外へ向かうのだった。
「結構人いるなぁ…」
町の外にも予想以上に人がおり、戦闘すれば目撃者が一人は出るだろう。
「かっこわるいところ見られたくないし…、もう少し遠くいきましょう」
そう言ってメイプルはさらに密着してくる、『ここで降りたくはない』という意思表示だと言わんばかりに。
「メ、メ、メ、メイプルちゃん!?当たってる!当たってるから!」
かなり服が薄いため柔らかい感触を背中に押し付けられた斯波はパニックになる。ゲームではチームプレイをしていても引きこもりにとって人と話すなんてことは理沙以外滅多になく、女の子とかかわることも少ないため狼狽える。
「え?女の子同士何を気にする必要があるんですか?」
「男だよ!一応!こんな見た目してるけど!」
めんどくさい、と滅多に切らない髪と親からの遺伝で荒れやすい肌を守るためのケアでマルドクの外見はパッと見完全に女子であり、本人も「これナンパしてきたやつに「だが男だ」って言ってみてーなー」と考えいるため、そんなに気にしてないどころか悪ノリしていたのだ。
「えっ」
斯波が男であることを聞いた楓は赤面する。何せ出会って間もない男におんぶしてもらうどころか背中に胸を押し付けていたのだから。天然な彼女も流石にこれは恥ずかしいと思い、しがみつく力を緩める。
「それでもおんぶはやめないのな…」
「一応、【AGI 0】ですし…」
しばらく気まずい空気を漂わせた二人はしばらく歩き、人のいなさそうな森へとたどり着いた。
「さて、とりあえず一旦別れようか、ステータスがお互いにかなり違うと思うからいったん基礎を学んでからチームプレイしてみよう」
「わかりました!」
そうして、二人は別々に分かれるのだった。
金髪、緑目、ロングヘア、スキンケアしっかりしてる肌、そして引きこもりであるために筋肉が少ない体。これは女の子ですわ(白目)
ボス戦の相手は?
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原作通り毒竜
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暴走特急だし列車系で
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バイクとかの爆走系
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騎士みたいな人型
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純粋に化け物