死にたくないので素早さに極振りします   作:叢雲草薙

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新キャラ登場!


こんな再会望んでない

森は今までのものと比べて規模の小さいものだった。

「お、もう抜けた!」

「おー……砂漠だ」

「奇襲はあんまり警戒しなくてよさそうだな…」

三人の目の前に広がっているのは広大な砂漠だった。

ところどころにサボテンが見えるくらいで一面砂である。

プレイヤーの姿は見えない。

安全を確認した三人は早速砂漠へと足を踏み入れる。

 

「喉が渇いたりしないのは助かるね」

「確かに、それだったら探索出来ないもんね」

「一応水分取れるアイテムは用意してるぞ」

脱水症状はこのゲームに存在しない。

砂漠だからといって暑さでダメージを受けたりはしない。

砂に足を取られるため、探索は快適とは言えないが三人は砂丘を乗り越えて着実に先へ進んでいく。

 

「なーんにもないね」

「見たところね」

「360度どこを見ても砂丘!砂丘!砂丘!」

大きな砂丘が多いため、砂丘を乗り越えた先には何かがあるかもしれない。

 

「取り敢えず進んでいこう」

ペット達は出していない。

まず、シロップは一度は出してみたものの砂丘をまともに登れなかったのだ。

途中で崩れる砂に押し流されてしまったためである。

朧は体毛が砂まみれになっていたのを見てサリーが戻した。

サリー曰く、申し訳ない気分になったとのことだ。

ゲイルも充電が必要だったみたいで今は充電中である。

 

砂丘を乗り越える事十数回、ついに遠くにオアシスを見つけた。

「お、水場だ」

「早速行こう!」

砂ばかりの景色の中にその緑は鮮やかに輝いて見えた。

三人は足取り軽くオアシスへと向かう。

 

「どう?ダンジョンに繋がってそう?」

「手分けして隅々まで見てみよう。そんなに大きくないからすぐに終わるし」

「確実にギミックはあるだろうな」

怪しく思った三人は隅から隅まで見て回ったがこのオアシスには何もないことが分かっただけだった。

「何もないねー」

「残念だけどそうみたい」

「もしくは、条件付きとかな」

「ちょっと休憩してから行く?」

「そうしようか。私も結構疲れたかも」

サリーがぐっと伸びをする。

サリーもメイプルもこの日は既に長時間の戦闘をしているのだ。

疲れるのも無理は無いことである。

メイプルは寝転がってぐったりと周りを眺める。

「とりあえずゲイルに周辺の警戒させておく【覚醒】」

召喚したゲイルに周辺を飛行させてミニマップを確認する。

「どう?反応あった?」

「反応は…青二つ。プレイヤーだな。それぞれ別方向から来てるからパーティーではないと思う」

「えー、今疲れてるからなるべく相手したくないんだけど…」

「とりあえず警戒しておくに越したことはない」

そう言ってマルドクとメイプルは大盾を構え。サリーもダガーを構えてこっちに向かってくるプレイヤーの方向を見つめる。

 

「おっと…先客か。それも、メイプルとは……私も運が悪い」

最初にやってきたのは和服を着た女性。

上半身は桜色の着物。

それに紫の袴。

そして刀を一本装備しているのがぱっと見て分かる特徴だろう。

 

「カスミ…」

「前回イベント六位の人だっけ」

「えっ!?本当」

「結構調べてあるから、それくらいなら知ってるよ」

「てか知らないプレイヤーの方が少ないぞ…」

 

「ああ、話しているところ悪いが……出来れば見逃していただきたい」

どうやらこの女性に戦闘の意思は無いらしい。

本心がどうかは分からないが。

「それに関しては保留。どうやらもう一人来てるみたいだしな」

そう言ってマルドクがカスミの来た方向とは別の方向に目を向けると、

 

「あらら、どうやら先客がいたみたいだね。それも上位プレイヤー三人…」

現れたのは緑色の狩装束を身に着けた女性だった。

胸を覆い隠すような形のレザージャケットとホットパンツを身に着けている。

どちらも蔦が這っており、上半身に至っては右腕にまで侵食している。

その手には装備と同じ色をしたコンパウンドボウを持っており、こちらも蔦が這っている。

外見は金髪に色白と物語でよく出るエルフそのものの見た目であり、可愛らしいメイプルやサリーとはまた違った美しさがあった。

 

「しかもその内の一人はあのマルドゥークじゃないか!」

「え、マルドク知り合いなの?」

疑問に思ったメイプルがマルドクのいる方向に目を向けると

「よりによっててめぇかザルバ…」

苦虫をダース単位で噛んだ表情をしていた。

「よりによってなんでアイツなのよ…」

それはどうやらサリーも同じの様で、

「悲しいねぇ、せっかく再会できたのに」

「お前との再会はどっちかというと仕留めたはずの敵が生きてた方だよ!」

口論を始めた二人を見たメイプルはサリーに質問する。

「ねぇサリー。あの人の事知ってるの?」

「…まぁ、知ってるっちゃ知ってる」

「冷たいこと言わないでくれよ!前のゲームでは一緒に()りあった仲じゃないか!突然他に移ったからしばらく寂しかったんだよ?」

「アンタいっつもボイスチャットで卑猥な話しかしてないじゃない!プレイするたびに精神削れるのよ!」

「いいじゃないか卑猥で!人間みんな根本的には飯と睡眠と(自主規制)できればいいんだよ!」

「お前はそれに素直すぎるんだよ!」

一触即発という感じ空気に三人は包まれる。

「……あの、私は?」

空気と化したカスミはメイプルと共にその光景を生暖かい目で見守っていた。

 

しばらく時間がたってお互いに熱が冷めると、

「サリー、コイツは俺に殺らせてくれ」

「じゃあ私は六位ね。流石にメイプルだけじゃ逃げられそう」

「へぇ?一人で私の相手をしてくれるのかい?三人でも大歓迎だよ。むしろその方が興奮するしね」

「お前の相手は俺一人で十分だ」

ザルバの発言に対しマルドクは首を掻っ切るしぐさをして答える。

「じゃあマルドク、また後で落ち合いましょ」

「オッケー」

そう言ってサリーとメイプルは逃げたカスミを追いかけて離脱した。

 

「にしてもこのゲームでも弓か。相変わらず芋スナか?」

「いいじゃない。それができるから私はこのゲーム始めたんだから」

「相変わらずだな。それにその恰好、ユニークだろ?」

「ご名答。あの鹿を仕留めたら手に入った代物さ。なかなかいい性能してるから、油断してるとー」

瞬間、彼女は弓を引いて

「すぐに()ッちまうよ!」

「っ!【パリィ】」

とっさの判断でマルドクはスキルによって飛んできた矢を受け流す。轟音を響かせて着弾した矢はそのまま砂漠へと着弾し、砂煙を上げる。

 

「さて、狩りの始まりだよ」

 

 

 

 

 

 




てなわけでオリキャラ登場。
こんなキャラ出してみたかった

マルドクの武器変形先は?

  • 大鎌
  • 大鋏
  • 大剣
  • アンカー
  • 斬馬刀
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