死にたくないので素早さに極振りします   作:叢雲草薙

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意外とあっさり無双フェイズは終わりそう


質より量(ただし攻撃が当たると仮定する)

NWO第二回イベント 砂漠エリアにて

 

「【重突進】!」

「【多重光砲】」

100を超えるプレイヤー軍団に対しトッププレイヤー達が戦いを繰り広げていた。

「【遠隔設置・風刃】!」

「【ホーリージャベリン】!」

……いつの間にか加勢していた前回イベント六位のマルクスと【聖女】の二つ名を持つミザリーを含めて7人上位プレイヤーが味方したことにはマルドクも驚いているようだ。

「【噴火】」

西方面はミィとマルクス達によって数を減らしていく。

近接職は接近しようにもマルクスの罠によって侵攻を阻まれ、止まった隙にミィの魔法を叩き込まれてHPバーを黒く染めていく。魔法などによる遠距離攻撃もミザリーの防御魔法によって阻まれ、ほとんど意味をなしていないようだ。

「それにしてもすごい数だなぁ…」

「これだけの数を集めるマルドクさんのヘイトって…」

「そんなことはどうでもいい。今は目の前の敵を倒すことだけを考えろ」

 

一方東方面では

「【断罪ノ聖剣】!」

「【神速】!」

視認することすら難しい二人-ペインとドレッドがプレイヤー達を切り裂いていた。

「流石に数が多いな」

「まぁ一人一人は大したことがないからいいんじゃねーの?」

「確かにそうだが、油断は禁物だ。一人残らず狩りつくすぞ」

「まぁ、そうだな。とりあえずパパッと終わらせますかね」

「「【超加速】!」」

 

北方面

「【グランドランス】!」

「【多重水弾】!」

近づけばドラグの大斧に切られ、距離をとってもフレデリカの魔法に貫かれる。

例え懐に潜り込んだとしてもフレデリカの防御魔法によって攻撃を防がれ、逆に停滞反撃を受ける。

「あーもう!数だけは多いんだから!」

「いいじゃねぇかフレデリカ。そんだけ戦えるってことだからな」

「相変わらず戦闘狂(バトルジャンキー)ね…勝手に突っ込まないでよ?」

「分かってるって。【バーンアックス】!」

「聞いてないじゃない!【多重障壁】!」

 

そして、南方面

「【ザドキエルの短剣】!」

「貫け!【100cmカノン砲AP】発射(ファイア)!」

他のエリアよりもプレイヤーの数が多いこの方面では粒子が上り続けていた。

空からは短剣が降り続け、地上からは砲弾が飛んでくる、まさに地獄であった。

「まだへばってないだろうね!」

「んな訳あるかよ!まだまだ足りないぐらいだ!」

二人は軽口を叩きながらも的確にプレイヤー達を処理していく。

「そろそろ頃合いじゃないか?」

「みたいだな、人数も減ってきたみたいだ」

怪しげな会話を繰り広げた二人は顔に笑みを浮かべる。

この戦いが終わる光景を思い浮かべて。

 

「そろそろ決めるぞ!」

遠くから聞こえたその声に他の方面を担当していた7人が反応する。

「そろそろ決めるみたいだね」

「ですね。これでこの戦いが終わります」

気づけば日は沈んでおり、夜空には星が浮かんでいた。

「最後まで気を抜くな。これにすべてが係っている」

ミィ達西方面は二桁まで数を減らしたプレイヤー達を相手しながら話し合う。

チャンスは一回。この一回に戦いを終わらせられるか係っている。

「こっち側の方面は片づけた、手伝うぜ」

「うっひゃー、たっくさんいるー」

緊張感の無いフレデリカと退屈そうにしていたドラグが西方面に現れる。

「北方面は?」

「あっちも片づけたみたいだよ。やっぱ南にヘイトが集まってるみたい」

「そのようだな【炎帝】」

「じゃあとっとと決めないとね【遠隔設置・槍衾】」

そう言って一人残らず殲滅した彼らは南方面へと向かう。この戦いを終わらせに。

 




明日やっと終わる感じかなぁ、四日目

マルドクの武器変形先は?

  • 大鎌
  • 大鋏
  • 大剣
  • アンカー
  • 斬馬刀

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