なんとしてでもアイクとエリンシアを.....   作:面心立方格子

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アイクが肥沃になるのはもう少し先になりそうですね。相手は誰だろう.....なんかセネリオかライにしそう、運営なら。


ここらで一喝

ベグニオン帝国は女神アスタルテを奉る宗教国家であり、巨大な版図を持つ大陸最大の国家でもある。その頂点に君臨する皇帝は世界を導くために女神から、つかわされた使者――【神使】と呼ばれ、神の代理人として、国民からの敬愛と崇拝を一身に受けていた。その下、七人の有力公爵より構成される粗大ゴミ.....失礼、元老院が、神使を補佐して政務を担当、この体制が、数百年の長きに渡ってベグニオンを支え、動かしてきた。計らずも神使サナキを助けたアイクたちは、神使親衛隊の案内をうけ帝都シエネに招かれる。上級貴族はすなわち聖職者というこの国の特徴から貴族たちの住居はそのほとんどが神殿の形をとる。街の中央には、女神アスタルテがそこから世界を見守るといわれる【導きの塔】があり、そのまわりを、大小の神殿が秩序立てて並んでいる。

 

とまぁベグニオンの形式を紹介したところで、俺たちは今大神殿マナイルにいる。ちなみにミカヤとサザには神殿には行かせず、街中でそのまま歩いておいてくれと話しておいた。ミカヤに大反対されたが、さすがにここに連れてくるのもあれだったし、緑風(笑)がちゃんと護衛をしてくれるか微妙だったので神殿で合流した際に、ジルをワープさせミカヤ達に同行してもらっている。さすがにデインの軍人が敵国と宗主国の話の場にいるのはきついだろう....本人にも少し余暇を過ごしてもらいたい。同じデイン出身なら話も出来るだろうし.....

 

サナキ「....こほん。では、そなたがクリミア王ラモンの遺児エリンシア姫だというのじゃな?

 

エリンシア「はい。」

 

サナキ「確かに.....故クリミア王に、陰の王女ありとの報告は聞いている。しかし、そのほうがまことその王女であるやいなかは、それはまた別の話。なんぞ身の証となるようなものはないのか?」

 

「それが.....デイン王の魔手より逃れることが精一杯で....証とするものはなにひとつ...持っておりません.......」

 

「ふぅむ。クリミア王弟レニングも亡くなったいま、そなたの顔を知る者とておらぬ。どうしたものかの.....」

 

アイク「俺が保証する。」

 

「アイク様!」

 

「エリンシアは、間違いなくクリミアの王女だ。」

 

「ほぅ.....なにをもってしてそう言いきるのじゃ?生まれ落ちてよりこれまで、1度たりと外部と接触したことのない姫ぞ。それを、一介の傭兵ふぜいがなぜ本物であると断言できる?」

 

「.....デイン軍が、血眼になって彼女を追っている。これまで何度も『クリミア王女を引き渡せ』と俺たちに要求してきたんだ。これ以上の証拠はないだろう。」

 

「.....それが、しかるべき地位にある者の言であれば立派な証となるであろうな。じゃが、おまえ自身....姓ももたぬ、素性も不確かな平民ではないか。平民はその貧しさゆえ、金を積まれれば、どんなホラ話であってもその片棒をかつぐのであろう?」

 

「だったら元クリミア騎士の俺が言っても納得できませんかね。俺一応デイン王アシュナードと交戦しましたし、姫とは接触は何度かありました。さすがにデイン王が重傷を負ったという知らせくらいは聞いてるしでしょう?」

 

「うむ。その知らせは聞いておる。して、それがそなたであると申すのか?」

 

「はい、そうですが?それにおかしいですね、宰相のペルシス公がどこにも見当たりませんが....なぜですかね?」

 

ちょっとだけ鎌をかけてみる。これで後ろの粗大ゴミ....失礼、後ろの議員達がどう言うだろうか。

 

ルカン「ペルシス公は今は関係ない。口を慎め。平民風情が。」

 

サナキ「お主のことは分かった。それで、そちらはどうなのじゃ?」

 

アイク「俺は、貴族でも騎士でもない。王宮とのかかわりもいっさいない。だが、俺は.....どんなに金を積まれても、自分の信念にそむくような嘘はつかん。エリンシアからは、護衛としての報酬をもらっている。それだけだ。俺と.....俺の仲間たちは、彼女が嘘をつくような女じゃないと信じられるからこそ、ここまでいっしょにきたんだ。おまえがどんなに偉い存在かは知らん。だが、俺たちとエリンシアの間にある信頼を侮辱するようなことは許せん。」

 

エリンシア「アイク様.....」

 

「な、な....神使様にたいし、なんという口のききかた.....衛兵! この者どもをひったてよ!!不敬罪で、極刑に処するのだ!」

 

「やめい!.....ぷ くくくくセフェランの報告どおりじゃ。おまえは、ほんに面白いの。」

 

ルカン「し、神使様!?」

 

「セフェラン....あの巡礼僧のことか?」

 

「巡礼僧.....あやつめ、そう名乗ったのか。相変わらず読めぬ男よ。よいか、ぺルシス公セフェランは、我が片腕たる宰相ぞ。各国の情勢を把握するなどと申し.....ここ数ヶ月の間、国をあけておるがな。そこのクリミアの騎士とやらは知っておったみたいだがの。」

 

シグルーン「クリミア王女、そしてその護衛につく傭兵団のことなどは、逐一、国に報告されておりました。」

 

「それで、私が訪れることを.....ご存知だったのですね?」

 

「うむ。試すようなまねをして悪かった。じゃが、宮廷というところは、ほんに面白みのないところでな。わたしは、いつも退屈しておるのじゃ。此度の問答は、姫の護衛のおかげで、なかなかに楽しめる余興となったぞ。誉めてつかわす。」

 

.....サナキ故だから仕方ないという言葉が通じるかもしれないが、普通ならこんなもん激怒案件だよな。

 

オリヴァー「お、おぉ、そういうことでしたか。神使様らしい、気の利いたお遊び。このタナス公オリヴァー、すっかりだまされるところでしたぞ。のぉ、ルカン殿。」

 

「ご、ごほん。そういうことでしたか。.....神使様もお人のお悪い。いやしかし、確かに.....暇つぶしの余興としては悪くないものでしたかな?ヘッツェル殿。」

 

ヘッツェル「ホッホッ まことに。クリミアの姫よ。そなたたちは、どうやら神使様のお気に召したようですぞ。光栄に思われるのですな。 ホッホッホ」

 

サナキ「そうそう、うっかり忘れるところじゃ。そなたの身元は、すでにセフェランが保証しておる。これ以上ない証といえような。安心するがよいぞ。」

 

「.....感謝.....いたしま.....」

 

アイク「.....ちょっと待て。」

 

サナキ「ん?」

 

「いったい、どういうつもりだ?エリンシアがクリミア王女だとわかった上で、不安をあおっておいて.....余興だ? 気の利いたお遊びだ?ふざけるなっ!」

 

サナキ「.......」

 

「エリンシアは、国も家族も....全てを失った。頼る者がいないから、危険を冒してやっとここまでたどり着いた。それを....人の苦労を笑い話にして、何が楽しい!?悪趣味にもほどがある!おまえたちは最低だ!!エリンシアに、もっとちゃんと詫びろ!」

 

エリンシア「ア、アイク様.....」

 

「こ、こやつ、まだ懲りずに神使様への侮辱行為を.....!」

 

ルカンが魔導書を構えた....消す気だな。

 

「やってみろよ。団長に攻撃するなら俺も容赦はしない。相手が元老院であろうとな。」

 

俺もアーリアルを構え迎撃体勢に入る。いっそここで消すのもいいかもな.....

 

サナキ「控えよ、ガデュス公ルカン!」

 

「し、しかし!」

 

「わたしが話しておるのじゃ、黙るがいい。」

 

「ぐ.....ぅ....」

 

サナキ「さて、アイクよ。そなたの気持ちはよくわかった。まこと、麗しき主従の情じゃ。我が臣下どもにも見習わせたいほどのな。.....じゃが、いいかげんにするのは、そなたのほうじゃ。これ以上大声で吠え立てるのは、王女の立場を悪くするだけだと、なぜわからん。」

 

「なんだとっ!?」

 

「エリンシア姫が、たとえ、本物の王女だとしても、しょせんは亡国の主でしかない。ベグニオンの後ろ盾なくして、国の再興などありえぬ。ちがうか?」

 

サナキの発言は足元を見ているという言葉が正しいが、同時に正論である。亡国が再興する為にはそれまでその国を守る後ろ盾が必要。そこに一切の間違いはない。

 

「!!」

 

「いかに気分を害そうとも、そなたたちは祖国再興のため、我がベグニオンの機嫌をとっておかねばならぬ立場であると気づく頭も持ち合わせぬのか?」

 

「.....くっ」

 

「よく考えてみるのじゃな。では、わたしは退座するぞ。クリミアについての件は、元老院にて協議をはかったのちおって沙汰する。それまでは、ゆるりとくつろぐがよいぞ。.....あ、そうじゃ。エイリスと言ったか。」

 

「はい、何ですか?」

 

「お主はまだここに残れ。退室させたのち、話がある。」

 

.....俺単体で、か。何だろうな、もしかしてセフェランに色々意見したからその刑罰みたいな措置が取られるのか。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

サナキ「さて.....セフェランからは色々聞いている。お主は一体何者なのじゃ?」

 

「何者?」

 

「お主はセフェランの正体を知っていながら意見した。先程の面会を見るにそなたは自分の立場をちゃんと弁えていた。更には狂王すら退けている....お主は何者なのじゃ?」

 

「何者と言われても....今は傭兵団の一員としか。」

 

「.....分かった。今はそうしておこう。そなたと事を構える訳にもいかないからの。では、わたしは退座する。」

 

......どういう事だ。ベグニオンならもっと強気に出てもいいというのになぜこっちに配慮するんだ。全く意味がわからない。.....でも仮にこの場でやり合ったら確実に被害は大きいだろう。それを考慮したからか。

 

バタン

 

ルカン「これを書いてもらおう。」

 

そしてルカンが1枚の書類を出してきた.....なんだこれは。

 

「これからベグニオンとクリミアの協力関係を結びつける上での大事な資料だ。神使様に無礼な口を聞いたあの男や、外交を知らない姫よりお前に書いてもらう方が何かとクリミア国民が納得するだろう。勿論断ればどうなるか、分かるな?」

 

「書類読むので静かにしてもらえませんか。迷惑です。」

 

「貴様.....」

 

俺は渡された書類を読んだ.....もしかしてこれって、血の誓約書か。内容を見る限りクリミアが属国となること、ベグニオンによる内政干渉の許可、ベグニオンの意向に沿うラグズに対する奴隷見識.....確かにエリンシアは納得しないだろうし、今までのクリミア国王が親ラグズ派を取ってきた以上、邪魔な存在なんだろうな。

 

ヌミダ「副議長であるルカン殿が直々にこの話を進めて下さっているのだ。調印するのになぜ躊躇いがある?本来ならば議論するところを飛ばすのと同義。これ程までに嬉しいことが他にあるか。」

 

「.....こんなことは言うまでもありません。」

 

ルカン「ふむ、ならば答えを言え。」

 

「お断りです。こんなふざけた契約になぜ調印しないといけない。考えるに値しない紙切れだ。」

 

俺は元老院.......いや、ルカンの目の前で血の誓約書を破った。そしてそれを投げ捨てパージで粉々にした。

 

「な、き、貴様....!」

 

「今までこうやって各国を従えていたんですか?キルヴァスが苦しんでるのもこのせい.....俺、知ってますからね。」

 

「な、何を根拠にそんな事を!?」

 

いやだってそうじゃん。蒼炎と暁やってるんだよ?知らない筈ないでしょ。

 

「それに貴殿らの国々では大分問題があるではないですか。先代神使とその孫娘の暗殺、そしてセノリスの大虐殺....おかしいですよね?戦う力のない鷺の民がどうやって神使を殺すと?護衛がいるなら普通はそんなデマしませんよね。それで?護衛はどうしたんですか?生きてるなら当然死刑にしてますよね?それとも鷺の民にもやられる弱っちい兵士を傍に置いていたんですか?大陸最大の帝国と聞いて笑えますね。」

 

「.....貴様には関係のない事だ。」

 

ヌミダ「先程から聞いていれば.....なんだその態度は!?我々が直々に手を貸そうと言っているのが分からないのか!?」

 

「気分を害したのならば申し訳ない。でも我々ってどの範囲ですか?まさか神使様を入れてないですよね?」

 

ルカン「貴様.....無礼にも程があるぞ!!衛兵!私が許可する、この者を殺せ!!」

 

すると近くから衛兵がぞわぞわと出てきて俺の周りを包囲した。さすがに大神殿で事を構えるのはあれだが.....煽った以上、やってやる。そして俺はアーリアルを構え、発動する準備をした.....

 

ピャァァァァァァ.....

 

「ん?」

 

パリィン

 

その時、神殿のガラスを割り、大きな鳥が飛んできて俺を担いで外へ行った。やべぇ....肩外れそう。

 

ルカン「待て!逃げるな!」

 

サナキ「何をしておる!!お主ら!!」

 

「し、神使様!申し訳ありません!!あの子供が無礼なことをしたもので.....」

 

「それでも、ここがわたしの神殿と知ってのことか!慎め!!」

 

「も、申し訳ありません.....」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アイク&エリンシアside

 

アイク「なんだ、あれは!人の弱みにつけこむようなものの言い方をして.....!皇帝だか神使だかしらんが気にくわん!」

 

ティアマト「ねえ、アイク。神使は....むしろ、あなたを救ってくれたんじゃないかしら?」

 

「.....何?」

 

ナーシル「そのとおりだよ。ベグニオンは古来のしきたりにとらわれる国。その象徴ともいえる神使を侮辱して今、こうして命があることは奇跡なんだ。」

 

「!」

 

「そしてもちろん、君の行為は雇い手であるエリンシア姫の責任ともなる。もし本当に、神使を怒らせてしまったら、クリミア王国再興は夢と消えるところだった......エイリスくんが残されたのもそれが原因かもしれないしね。」

 

「そんなバカな....」

 

「アイク.....納得できないでしょうが、馬鹿なことが平気でまかりとおるのが....貴族の世界なんです。同じベオクの中でも身分差があり、そこに差別は存在する。平民に生まれた時点で、生涯.....貴族に逆らうことは許されない....今は亡き団長やエイリスのように群を抜いて強く、貴族に目をつけられる存在以外は....」

 

アイク「.....エリンシア姫、その.....すまなかった。知らなかったとはいえ、うかつなことをした。.......本当にすまん。」

 

「いいえ。私.....アイク様が私のことを、あんな風に考えてくださっていたのだと知って.....とても、うれしかった。」

 

「!」

 

「私のために怒ってくださった.....その言葉1つ1つが.....心にしみわたりました。」

 

「.....そんなたいそうなことじゃない。」

 

「.....だけど、1つだけ訂正させてください。確かに、私は家族を亡くし.....国も失いました。.....だけど、頼る相手はいます。アイク様と傭兵団のみなさんがいっしょにいてくださる.....エリンシアは.....とても......とても幸せだと、そう思っています。」

 

「エリンシア.....」

 

「アイク様や皆さんの口からもう一度聞きたいのです.....わたしは、皆さんの仲間、になれたのでしょうか。」

 

「当たり前だ。あんたは俺たちの仲間だ。.....だからな、エリンシア。」

 

「何でしょう?」

 

「俺たちの事を様付けして呼ぶのはそろそろやめて欲しい。エイリスは呼び捨てなのに俺たちだけではな....」

 

「あ、す、すみません!癖のようなもので.....」

 

「慣れてくれればいい。俺たちもそっちの方がお互い距離を感じなくて済むと思っている。」

 

「分かりました.....アイク。」




久々の投稿ですね、他の二次創作も投稿しつつ、バランスが取れたらこっちも投稿していきます.....

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