なんとしてでもアイクとエリンシアを..... 作:面心立方格子
ミカヤとネフェニーと共に、ゼルギウスと待ち合わせてる場所へ向かう。アイクたちは今頃は.....オリヴァーのところでリュシオン見つけて戦ってるところかな。
ミカヤ「ネフェニー、ゼルギウス将軍ってどんな人か知ってる?」
ネフェニー「分からん.....きっと腕の立つ軍人、のはず.....」
ネフェニーがこっちを見ながらそういう。
エイリス「.....え??なんか変?」
ネフェニー「あんたは軍人って雰囲気では無いし.....」
エイリス「悪かったな非力で。」
ネフェニー「絶対訓練した方が.....いい。強くなるに越したことは、ない。」
エイリス「んじゃその時が来たらネフェニーに教えてもらうよ。よろしくな。」
ミカヤ「その時は私も.....」
ネフェニー「いいよ。2人ともしごく。」
なんやかんや和気あいあいとしながら、案内人に案内され、神殿の外に出る。そして階段の下に.....えらいゴツイ鎧を着て突っ立ってる人が1人.....ゼルギウスがいた。
ゼルギウス「貴殿がエイリス、で間違いないな?」
エイリス (聞かなくても知ってるだろトハで会ったんだし.....)
本人には聞こえないように心の中で呟く。ゼルギウス自身も、かなり運命に振り回されるキャラだし.....出来れば、ゼルギウスも生きている世界線をどうにかして作れないかな.....と心の中で思う。
エイリス「うん、そうだよ。そっちがゼルギウス将軍.....で間違いないね?」
ゼルギウス「いかにも。それと連れている御仁達は?」
エイリス「ミカヤとネフェニー。さすがに2人でクーデター捌けはするけど大変そうだし、連れてきた。これで遠近2人ずつで役割分担できるし。」
ゼルギウスは紹介を受けた後、ミカヤの方に少し目線をやる。何か思うところもあるんだろう。
ゼルギウス「そうか、感謝する。指揮はどうする?」
エイリス「こっちは誰でもいいよ。.....まぁ目的はクーデター鎮圧だし、なにより4人だし.....指揮取るほどの人数でもないから各々の判断に任せる、ということにはしておこうかなって。」
ゼルギウス「承知した。これは神使様の言伝であるが、クーデター兵士とはいえどベグニオン軍であることに変わりはない。犠牲は極力控えよ、との事だ。」
エイリス「敵の抵抗具合にもよるけど.....了解。士気おる方向でやろうか。」
ゼルギウス「そのつもりだ。頼りにしている、エイリス将軍。」
エイリス「その肩書きは少し前に辞めたよ.....こっちも頼りにしてるよ、ゼルギウス将軍。」
そう言葉を交わし、4人でクーデターの本拠地に向かった。.....なんかミカヤだけ実力が離れてるような気もするけど.....まぁ弱った敵倒して経験値稼いでもらうか。
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クーデター本拠地
エイリス達が向かっている一方、クーデター軍は粛々と準備を進めていた。
ジェルド「アルダー、どこまで進んでる?」
アルダー「はっ、兵力はこれで十分かと。装備もあと少しで全て整います。」
ジェルド「そうか......にしても納得できねぇ。俺たちは帝国軍だ。何故わざわざクリミアの為に俺たちが戦わなきゃいけないんだ。」
ベグニオン内の兵士にも様々な考えがあった。この戦争でクリミアの援護をすることで手柄を得ようとする者、神使の命令に従う者.....そして、この戦争に対して不満を抱く者。誇り高いベグニオン帝国の軍人が何故クリミアなどの為に戦わなければいけないのか。ジェルドの元に集った兵士たちは皆そういう気持ちだった。
アルダー「ですがジェルド将軍、神使様に楯突く形になりますが.....本当によろしいんですね?」
ジェルド「あぁ。神使様か何かは知らないが、こんだけの数の兵士が反対の意思を持ってると分かりゃ少しは頭冷やすだろ。それに元老院も本来はこの援助は反対だしな。」
アルダー「ヌミダ様がそうおっしゃっていたのですか?」
ジェルド「あぁ.....もっともあいつに元老院で言い張れる気力があるのかどうやら」
帝国兵「ジェルド様!敵襲です!既に門が突破されています!」
ジェルド「ちっ、来たか.....兵力は?」
帝国兵「はっ!それが.....たったの4人です。」
アルダー「4人.....!?誰か分かるか?」
帝国兵「はっ!見間違えでなければ.....先頭に立つのはゼルギウス将軍とクリミアの戦乙女、後方にクリミアの魔道将軍と.....あと一人は分かりません。おそらくクリミアの人間かと。」
帝国兵のその発言で、現場がどよめく。帝国きっての将軍と、狂王を退けたクリミアの魔道将軍が手を組んだ.....その絶望的事実に一部は気力を失くす。
ジェルド「おい!折れるな!俺たちは誇り高きベグニオン帝国の軍人だ!!相手が誰かなど関係ない。軍人として戦うのみだ!」
しかしジェルドの演説によって鼓舞され、兵士たちは気力を取り戻し、士気が上がる。そして各々が武器を手に取り、拠点防衛の配置につき始める。
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エイリスside 拠点入口前
エイリス「なんかあいつら士気高くないか.....?」
サナキの話を聞く限り、ゼルギウスと一緒に来たら折れるみたいな事言ってたけど.....全然そんな雰囲気がない。
ゼルギウス「帝国軍人としての誇りがあるのだろう。帝国軍人が神使の意向に反するなど本来は言語道断だが.....」
エイリス「ま、分からなくはないよな。.....だからといってクリミア軍も決して弱い訳ではないし.....」
ネフェニー「.....どうする?」
ゼルギウス「今回の敵はあくまでベグニオン軍.....あまり戦力を減らすのは好ましくない。可能な限り拿捕もしくは気絶程度に収めて欲しい。もし相手が殺しにくるなら.....最小限の範囲でなら、やっても構わない。」
そしてゼルギウスが拠点の構図を出し、経路や公立的な作戦を提案する。
ゼルギウス「この人数で2方向から攻めるのはあまり良くないが.....時間もない。それにこの戦力であればその不利は覆せる。」
エイリス「おっけ.....それで、俺とゼルギウスは分かれた方がいいだろうし.....ネフェニー、こっちに来てくれ。ミカヤはゼルギウスと一緒に行って後方支援を頼む。」
ネフェニー「分かった.....合流はここ?」
ゼルギウス「そこで頼みたい。」
そして肝心のミカヤはというと.....
ミカヤ「.......」
拗ねてる。雰囲気が明らかに拗ねてる。いや確かに初対面のゴツイ鎧を着てる男と2人で行動してくれっていうのはかなり酷な話ではあるが.....
ゼルギウス「.....私では嫌か?」
ミカヤ「えっ、いやそういう訳では.....エイリスと一緒の方が、安心する。」
ゼルギウス「確かにそれはそうだ.....初対面でそれは不安であろう。だが今後、こういった行軍は有り得る。そこの2人は元軍人だから大丈夫だが、貴殿は見受けたところ.....軍人、ではないはずだ。」
ミカヤ「はい......」
ゼルギウス「では、今回の戦いで少しでも慣れてもらいたい。その方が後々エイリス殿の為になる。」
ミカヤ「.....すみません。分かりました、行きます。」
ゼルギウスの大人の対応で今回は上手く分割できた。まぁ、お互い同じ特徴を持ってるし.....3年後があるとしたら、それを見越して交友を作っておくのもひとつ良いだろう。
ゼルギウス「それでは、これより分軍する。後、拠点の中心地点で落ち合おう。」
エイリス「了解。ゼルギウス、ミカヤを頼んだぞ。」
ゼルギウス「承知した。」
そしてお互い、2つの入口の方に向かい、攻撃に当たる。なんだかんだネフェニーと2人きりっていうのも.....久々だな。
ミカヤ「あの、あなたは......」
ゼルギウス「.....言わんとする事は分かる。私も同じだ。」
ミカヤ「ですよね.....」
ミカヤとゼルギウスはお互い薄々察していた。お互いが印付きであることを。
ゼルギウス「エイリス殿は、その事を知っているのか。」
ミカヤ「はい.....団にあと2人いるんですけど....その方も、エイリスを信頼しています。.....あの人は不思議なんです。どうしてそこまで分かっているのか.......」
ゼルギウス「分かった上で、あの態度を貫くというのか.....」
ミカヤ「あの、この戦いが終わったら.....一度、エイリスと話をしてみて下さい。きっと、分かりますから.....」
ゼルギウス「貴殿は、エイリス殿を慕っているのだな。」
ミカヤ「えっ!?そ、それは.....」
ミカヤのアワアワした反応に、ゼルギウスは少し微笑む。
(この者も、良き主と巡り合わせた.....)
ゼルギウスはミカヤの置かれた状況に納得しながらも、自らと似た何かを感じた。
ミカヤ「それはともかく....あなたからは、優しいものを感じる。それと、心の奥に、何か強い意思を、持っている.....」
ゼルギウス「そうか。褒め言葉として預かろう。.....与太話はここまでだ。これから侵入する。私の傍を極力離れるな。貴殿の身は私が守ろう。」
ミカヤ「はい.....」
ゼルギウスは剣を取り出し、ミカヤはパージを持ち、拠点の中へと入り込む。
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拠点内部
ネフェニー「.....ふっ!」
エイリス「そらよっと。」
ネフェニーが銀の槍を振り回し、こっちはアーリアルを打って道を開ける。アーリアルはオーバーキルかもしれないけど、付随する衝撃波も相まって、周りの敵も吹き飛ばせるから相当便利。
ベグニオン兵「くっ.....!クリミア軍ごときに遅れを取るとは.....怯むな!進め!」
こっちはさっきから実力差を見せつけてるのに、一向に折れる気配がない。集団心理っていうのはすげぇな.....
ネフェニー「なぁ、あんた......拿捕ってどうやってやるの?」
.....一応蒼炎にも救出コマンドはあるけどな.....まぁトラキアみたいに捕虜にするって訳でもないから分からないか.....
エイリス「とりあえず.....倒して縛り上げたら、それでいいと思う。」
ネフェニー「うん.....分かった。」
それを聞くと、ネフェニーは槍を持ち換え、石突の部分で敵を叩き始める。そして槍を振り下ろす速度も、さっきより確実に速くなってる。加減していたみたいだ。
アルダー「お前たちか.....クリミア側を見つけるとは。」
そして兵士を倒していくと、奥の方から何かがやってきた。.....アルダーか。なんで暁に出てくるキャラがここに居るんだよ.....
エイリス「お前の出番は3年早いだろ.....」
アルダー「3年とはまた微妙な.....ではなく。お前たちが戦っているのは宗主国の兵士だ。何故牙を剥く?」
ネフェニー「それが.....神使様の命令.......だから。」
アルダー「やはり消しにきたか.....だがこの程度を蹴散らしたところで、士気は落ちない。我々は誇り高きベグニオン軍だ。貴様ら程度に遅れは取らぬ。」
エイリス「だってよ.....どうする?士気折れる気配無いんだけど。」
ネフェニー「.....やる。あんたは、後ろ行ってて。」
エイリス「分かった.....殺すなよ。そいつ主犯格の1人だし。」
そして今の言葉で怒ったのか、ネフェニーが槍の持つ方向を元に戻し、ゼーンズフトに持ち換える。.....目がマジだ。もう助からないゾ。
アルダー「来るか戦乙女.....いざ尋常に。」
ネフェニー「話にならん....どいて。」
ネフェニーは小さく呟いた後、とんでもない気迫、速さでゼーンズフトを振り、アルダーに重症を負わせる。そしてその殺気に周りが怯む。
アルダー「はぁ.....はぁ.....!!」
ベグニオン兵「アルダー様!」
ネフェニー「次は誰.....」
ネフェニーが睨みをきかせたまま辺りを見回すと、兵士たちは次々と武器を捨て降伏の意思を示す。ネフェニーもそれを確認して殺気を消す。
エイリス「ほんと、強くなったな。」
ネフェニー「うん.....!!」
ミカヤside
エイリス達が進軍すると同時に、ミカヤ達も敵をなぎ倒していく。
ミカヤ(この人.....すごく強い.....!!)
ミカヤは同行してゼルギウスの強さを目の当たりにした。道中敵にした者達も強く見えた.....練度の高い正規の軍人を、ゼルギウスは露払いかのように軽々と倒していく。奥からパージを打って援護をしてはいるが、それすらいらないと思えるほどの安定感.....ミカヤは鳥肌が立つ。エイリスとはまた違った強さをその身で実感した。
ゼルギウス「お前たちに用はない。この軍を率いている将を出してもらおう。」
ジェルド「.....俺に何か用か、ゼルギウス将軍。しかも女連れとは随分と余裕だな。」
ゼルギウスの言葉に応じ、装備を整えたジェルドが目の前に現れる。
ゼルギウス「ジェルド将軍、これは立派な謀反だ。」
ジェルド「そんな事は知ってる。だが神使の意向とはいえ納得できねぇ。俺たちは帝国軍人だぞ。ゼルギウス将軍、あんたこそこの方針がおかしいと考えたことは無いのか?」
ゼルギウス「無い。それが神使様の意向であるならば、我々ベグニオン軍は従うだけだ。」
ジェルド「それは結構な事だ。」
ゼルギウス「.....もう交わす言葉はあるまい。構えろ。」
ゼルギウスは言葉を閉じ、握っている剣の切っ先をジェルドに向ける。ジェルドも怖じけることなく槍を構える。
ゼルギウス「...すぐにケリを付ける。暫くの間、自分の身は自分で守ってもらいたい。いけるか?」
ミカヤ「は、はい.....!!」
ミカヤはゼルギウスに返事し、パージを構えて背中をゼルギウスに託す。ゼルギウスもそれに視線を配った後、ジェルドの方に再び視線を戻す。
ジェルド「いくぞ.....はっ!」
ゼルギウス「ふっ」
ジェルドの素早い突きを剣でいなし、槍を持っている手を剣で叩く。
ジェルド「舐めた真似を.....!」
その挑発的な戦い方にジェルドは激怒する。完全にこちらを殺す気がない戦い方である。しかし構え直し、何合と打ち合っているのに、ゼルギウスが疲れる気配も、隙も生まれなかった。奥に視線をやると、銀髪の女が上手く立ち回り、敵を各個撃破している。
ゼルギウス「敵との打ち合いを前にして、視線を外すとは随分と余裕のようだな。」
ジェルド「ちっ.......!」
ゼルギウスが振った一撃をなんとか槍で止める。とてつもなく重く鋭い一撃.....そこら辺の人間が放てる一撃とは考えられなかった。
ゼルギウス「身の程をわきまえよ。神使様にたてつき、無駄に犠牲を増やすつもりか。」
ジェルド「どうせ闇に葬られるんだ.....それなら軍人として散る方を選ぶ。それだけだ。」
ゼルギウス「お前たちの言い分はよく分かった。.......神使様には私と我が主から話を通し、今回の事はとりなそう。武器を収めよ。」
ジェルド「ふざけるな.....!!」
しかしジェルドはゼルギウスの交渉には応じず、再び槍でゼルギウスを攻撃する。しかしその攻撃はいなされ、再び姿勢を崩す。
ゼルギウス「ならば.....ここで散ってもらう。」
ゼルギウスはその鎧を纏っている体とは思えない速さでジェルドに接近しエタルドを振り下ろす。直撃したジェルドが、その場で気を失い、倒れる。
ミカヤ「.....殺したの?」
ゼルギウス「気は失ってるようだが、まだ息はある。.......他の者はどうする?」
ゼルギウスが周りを見回すと、もう敵はそこにはいなかった。足元に武器が転がり、既に降伏の意思を示していた。
ミカヤ「.......」
ミカヤは無言でジェルドに近づき、癒しの手を使う。ジェルドの傷が少し癒える。
ミカヤ「.....この人の意思も、分からなくはないです.....」
ゼルギウス「.........」
ミカヤ「勝手なことをしてすみません、ゼルギウス将軍。.....それでも、この人たちを許してあげてください.....やり方は許せるものではありませんが、賛同した人達がこれ程います.....人思いに殺してしまえば.......」
ゼルギウス「構わない。貴殿は優しいのだな。」
ゼルギウスはミカヤの行動を許し、ジェルドの拘束を始める。
(しかし殺意を向けた敵を助けるとは.....いずれは一軍を率いる程の傑物になるかもしれんな.....)
ミカヤの行動に、ゼルギウスは内心少し関心していた。敵にも慈悲を与え、そして自分が不在の間、多くの兵士相手に上手く戦い生き延びている。それほどの才を兼ね備えた者を、ゼルギウスは久々に見た。
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合流後
その後、ゼルギウス達と合流し、拘束した兵士たちを1箇所に集める。青ざめた人、覚悟を決めてるもの、恐怖から気を失いかけてる人.....ホントに色々いるんだな。
ゼルギウス「処分の沙汰はおって下す。それまでは謹慎しておけ。」
ベグニオン兵「し、死罪だけはどうか.......!!」
恐怖のあまりか、兵士の1人が命乞いを始める。実際の戦いでこうやって捕虜の処分に携わるのは初めてだが.....やっぱりこういう感じにはなるのか。
ゼルギウス「お前たちの軍人としての矜恃は分かる。だがそれ故に規律を破ることは許されない事だ。」
ゼルギウスの一言で、僅かな希望が絶たれたような雰囲気が漂う。まぁ俺が言うよりは、トップに近い人がこういうんだからそうなるよな.....
ゼルギウス「しかし、ここにいる銀髪の乙女が、そなたらに寛大な処分を下すよう懇願している。貴様らが刃を向けた相手が、だ。」
ベグニオン兵「.......」
ゼルギウス「この者は、クリミア側の人間だ。そなたらの反乱に巻き込まれてもなおこう言ったのだ.....これでもまだ、協力する事を拒むか?」
そしてゼルギウスがそういった後、ミカヤに目線をやる。ミカヤもそれに気づき、兵士たちの前に出る。
ミカヤ「私は.....皆さんの気持ちも分かります。.....形を見れば、私達があなた方を利用しているのは明らかです。しかしこの戦いは.....私たちだけではどうにもできません.....お願いします、どうか手を貸してください.....エリンシア王女に変わって、私がお願いします.....」
そしてパージの書物を抱えながら、兵士たちにミカヤは頭を下げる。.....すげぇな。ここまで行動に移せるんだから、そりゃ3年後ああなる訳だ.....それに血筋はやっぱり争えないんだなって。
ベグニオン兵「女神だ.....!」
ベグニオン兵「浅はかだった.....!!喜んで協力いたします!」
そしてミカヤの行動に心打たれたのか、兵士たちが次々に声を上げる。中には無言で号泣している兵士もいる。
エイリス「ミカヤの才能の片鱗が見えたな.....」
ネフェニー「うん.....きっと、いずれは人の上に立つよ....」
ゼルギウス「貴殿らの仲間は、将を率いる才を持つ者が多くいるな。」
エイリス「どうなんだろうな.....アイクに、エリンシアに、ネフェニーに、ミカヤに、.......確かに多いな。」
ゼルギウス「安心した。これ程の集団でありながら船頭多くして船山に登る事態になっていない統率力を持つのならば.....ベグニオン軍も納得し、協力をするだろう。」
そしてミカヤの言葉が終わった後、捕虜を連れて神殿に戻り、後処理をおこなった。首謀者のジェルドと側近のアルダーは現在の地位を剥奪、部下の兵士たちは2週間の謹慎処分という、神使に対する謀反の処罰にしては有り得ないレベルの寛大な処分だった。そして驚いたのは供述でミカヤに救われたと多くの者が主張したこと。その度にミカヤが恥ずかしそうに顔を下げていた。暁にまだ突入してはいないものの、もうミカヤの名前が台頭する展開になっちゃった.....これから大変だろうな。
ゼルギウス「エイリス殿、少しいいか。」
エイリス「ん?どうしたの?」
沙汰が下った後、ゼルギウスがこちらにやって来た。労いの言葉でも出るのかな。
ゼルギウス「風呂に入らぬか?」
エイリス「.......え?」
え?何この展開、風呂入る.....うほっ、いい男。じゃなくて.....そうじゃなくて.....ゼルギウスって印見せないようにしてなかったっけ。
エイリス「聞き間違いじゃないよな.....?風呂入ろうって言った?」
ゼルギウス「そう言った。貴殿とは一度話をしたかった......そこの犬も、一緒に連れてくるといい。」
アスタルテ(なんと失礼な.....!!!)
エイリス(いや仕方ないだろ.....それに体を綺麗に洗っといた方が健康にいいぞ。今のアスタルテは神様の体じゃないんだし.......)
浴場
ゼルギウス「ここが浴場だ。」
ゼルギウスに案内されるがままに浴場に来た。その体は.....当然いい男。腹筋は6つに割れてるし、腕の筋肉も存在感を放っている。そして当然背中には.....印付きが持つ印がある。一方こっちはヒョロヒョロ.....こんな体格違うんだな。
アスタルテ(うほっ、いい男...)
エイリス(そっちまで便乗するな.....)
アスタルテ(一度やってみたかったんです.....アスタルテの時はこんな軽口言えませんでしたし。)
エイリス(楽しいようで良かったな.....)
ゼルギウス「貴殿は....これを知っているか?」
エイリス「そりゃ。まぁゼルギウス将軍が持ってるのも知ってるよ。」
ゼルギウス「そうか.....やはりあの女の言う通りか。」
エイリス「あの女.....?ミカヤか?」
ゼルギウス「あのミカヤという少女が貴殿のことを話していた。印の事は、不思議には思わなかったのか?」
エイリス「いや別に。俺元々この大陸の人間じゃないし.....そんな歴史の歪みを聞かされても、誰かを差別しようなんて考えないし。」
ゼルギウス「そうか。」
というかこれに関しては色々複雑な事情があるからな.....本来は隠すつもりが変な方向に拗れてこうなっちゃったし.......
ゼルギウス「貴殿はつくづく変わっている。この戦いの果てに何かを見据えているのか?」
エイリス「まぁな.....とあるカップルの成立だ。」
ゼルギウス「カップル.....?」
エイリス「笑われるかもしれないが、俺は元々、とあるカップリングを作るために今回の戦争は協力している。戦争を集結し、その先の未来がどうなるかはそれの付随に過ぎない。」
ゼルギウス「いや、笑わない。そのついでという未来が、何を描いているか、教えてはくれぬか。」
これどうしよ.....ゼルギウスだし、教えても別に構わないのか。
エイリス「他言無用を守るなら、言う。」
ゼルギウス「約束しよう。」
エイリス「おっけ.....俺が介入しなくても、この戦争はアイクたちの手によって集結し、クリミアは再興する.......ただ3年後、小さな争いは大きな戦争の火種となって、大陸中を脅かす戦争が再び起こる。そしてあらゆる犠牲の元に.....今回の戦争の比じゃないほどのベオクとラグズが死に、その戦争も集結する。その時にゼルギウス将軍、あんたは生きていない。」
それがある意味蒼炎と暁を繋ぐ要素の1つではあるけれど.....個人的にはどうにかして避けたい。ああいう決闘は別枠でやって欲しい.....
ゼルギウス「....私は、アイクに負けるのだな?」
エイリス「えぇ...3年で強くなったアイクに負ける。」
ゼルギウス「それは分かった.....だがその未来を、どうして避けたい?」
エイリス「それ聞くか.....さっきも言ったけど多大な犠牲を強いることになる.....そしてその犠牲は本来必要の無いものだ。.....それに、ゼルギウス将軍の主の手のひらで終わるほどこっちも単純じゃないってだけ。」
ゼルギウス「.........」
エイリス「ゼルギウス将軍の主が思い描く未来とその工程は、俺が目指す未来とは絶対に相容れないものになる。.....今回の戦争は仕方ないにしても、3年後に起きるものは防ぎたい。.....試してみたいんだよ、ベオクとラグズ.....そして印付きが手を取る未来が。そしてその足がかりを作りたい。時間はかかろうとも、この大陸に数百年以上続く差別と偏見に終止符を打つ。.......それが俺が目指す未来だ。」
まぁメインの目的はアイク×エリンシアだから、ここだけは譲れないけどね。というか3年後、アイクが勝手にクリミア離れるし.....ある意味暁の世界に移行しちゃったらアウトなんだよね。
ゼルギウス「.....それが貴殿の本音か。ふっふっふっ....はっはっはっはっ!!」
こっちの話を一通り終えると、ゼルギウスは、笑っていた。ただ人をバカにする笑い方ではなかった。
エイリス「何がおかしいんだよ。」
ゼルギウス「貴殿の、大層な志を口にするところを見て立派だと思ったのだ。その小さな体で、どれほど大きなものを背負おうとしてるのかと.....そして、私も少し、貴殿が目指す未来を見てみたい。」
エイリス「.........」
ゼルギウス「私たちはこの大陸に生まれ、育った。別の土地で育った貴殿がこの国に残る歴史を背負って何を作るのか。それはきっと、私の想像を超えるものだと思う。そしてもしそのような世界が実現するのであれば.....と思わずにはいられない。.....この事は本当に他言無用でいいのだな?」
俺を見るゼルギウスの顔は.....柔らかく、笑顔だった。少し少年っぽいあどけなさが出ていた。
エイリス「えるr.....違った、セフェランに伝えたいのか?」
ゼルギウス「我が主は貴殿のことを気にしている。もしその言葉が届けば.....私も、貴殿に存分に力を貸せるかもしれない。」
.......凄い言葉が飛び出た。ゼルギウスが協力.......?えっ、こんな事あるの?想像してなかった.....
エイリス「まぁ言いたかったらいいけど.....止めないんだな。いいのか?一応セフェランとはある意味対立することになるんだぞ?」
ゼルギウス「もし我が主が貴殿と戦うことを命じたならば、私は貴殿を殺すことになる.....しかし、貴殿が持つその志は、我が主と通じる部分がある。そしてその大層な志を口にできるほどの力もあるならば.....いや、これ以上語る必要もあるまい。私は先に失礼させてもらう。」
途中で言葉を切って、ゼルギウスは風呂を上がり浴場を出た。逆上せたのかな.....?まぁそれにしては結構嬉しそうな顔してたし.....
ジェルドの扱い、少し難しいな....と思った。敵でめちゃくちゃな人ではあるんだけど、軍人としてはすごく優秀だし1本筋の通ってる人ではあるし。
後半出てくるゼルギウスに違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、まぁそこは二次創作の愛嬌ということで.......
オリジナルマップ作る?
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作ろう
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原作通りで
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作者に委任します