なんとしてでもアイクとエリンシアを.....   作:面心立方格子

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ダラダラやってた閑話もこれで終わりにします。一応ここである程度二次創作らしさを出しておきたいんですけどね


疲れた。多分今までで1番字数が多い気がする


閑話 お祭り 後編

ジル「君たち2人とも、デイン出身なんだろう?」

 

サザ「それがどうした。祭りの準備で忙しいから端的に頼む。」

 

ミカヤ「ちょっとサザ.....」

 

ジル「いや、サザの言う通りだ。......単刀直入に聞きたい。君たちは何故この傭兵団にいるんだ?」

 

サザ「俺は密航してたところを捕まってな。とりあえずミカヤと会うまでは同行するつもりがエイリスがミカヤを連れてきて、しかもミカヤがエイリスに付いていくってなったから俺はここにいる。」

 

ミカヤ「私は....トハでエイリスに会ったの。そこで一緒に行くことになって.....難しいことはよく分からないけど、同行していく中でこの大陸に何があるのか......エイリス達が何と戦っているか、この目で確かめたくなったの。(もちろんエイリスが好きだからというのもあるけれど......)」

 

ジル「そうか....君たちも時の縁、か。」

 

サザ「で、俺たちは話したんだ。あんたはなんでここにいるんだ?正規軍の兵士であるあんたが祖国に帰らず......まさか」

 

サザがミカヤをジルから遠ざけ、軽器を構える。サザの中で出た答えはひとつ.....諜報員。ただそれだけである。

 

ジル「ま、待ってくれ!私は密偵でもなんでもない。」

 

ジルは咄嗟に否定をし、自分の身辺に暗殺道具や文書が無いことを2人に示す。

 

サザ「......まぁ、直情的なあんたが密偵をこなせる訳無いか。」

 

ジル「酷い言われようだが......が、身の潔白を証明しなければいけない。私がここにいるのは、君たちと同じ時の縁だ。あの日、トハで傭兵団を逃がした私は、焦って単独で船を追いかけた。」

 

サザ「そういえばあんたはそうだったな。」

 

ミカヤ「そうだったの?」

 

ジル「そこで見たのは....烏と戦っている傭兵団だった。私はてっきり人間の船がはんじゅ.....ラグズに襲われているものだと思って手を貸すことを提案したんだ.....アイク団長に結果的に断られてしまったがな。その後少し強引に話を進めて、今に至る訳だ。」

 

サザ「まぁ、あんたがほかの連中より少し浮いているのはそれだろうな。仲間というには少し他人行儀なところがある。」

 

ミカヤ「サザ....でも、ミストとは仲が良いのよね。」

 

ジル「あぁ。あの子には親切にしてもらっている。とてもアイク団長と同じ血が流れているとは思えないくらいだ。」

 

サザ「言ってやるな。皆思ってるけど敢えて言わないようにしてるんだ。」

 

ジル「それで....話は反れてしまったが、その後にゴルドアの王子とその配下に助けられた後......不信感が湧いたんだ。」

 

ラグズ(半獣)は憎むべき敵であり、野蛮な種族である.....デインおよび父であるシラハムからそう教わってきたジルからすればその光景は違和感しか無かった。何よりも謎だったのは、そんなラグズを何の疑いもなく受け入れている傭兵団と、堅物な団長であった。

 

ジル「少なくとも、軍の教育機関や父はこんな事があるなんて教えてくれすらしなかった。.....いや、反ラグズ思想自体はデイン全体としてある訳だが。君たちは....その違和感は無かったのか?」

 

年頃の彼女にしては深刻な顔をして訪ねる。自分の中の価値観が揺らいでいく、今まで信じていたものとは違う実態を捉え、そしてそこには自分が一切見たことの無い人間と、ラグズの姿があった。しかもそれが多数派という現実がそこにあった。そんな中で、少数派な自分の正義観が正しいと自負するには、幼すぎた。

 

ミカヤ「そんな事....考えたことすら無かったわ。確かにデインで反ラグズ思想があるのは知っていたけれど......」

 

サザ「俺たちは軍人や為政者じゃないんだ。そんなイデオロギーを強く持つ必要なんてどこにも無い。.....って言っても気持ちは分からなくは無い。ここまで何の抵抗も無く受け入れられるアイク団長や傭兵団は珍しい。」

 

ジル「やはりそうなのか.....これは私がおかしいのか?」

 

ジルにとって自分からこの悩みを吐露するのは初めての経験だった。父の前で気丈に振る舞い、ハールの指揮下に入ってからも日々自身の信じるものの為に鍛錬し、疑いを持つことすらなかった。だが世界が広がり、外に出ることで変わった。上司であるハールは事なかれ主義。他の兵士達とは明らかに何かが違った。だがそれはあくまでハールが実力があるが堕落している部分がある、という認識程度だった。そしてそういう理解が出来るのもハールがデイン軍の中で少数派だったからだ。稀有な存在だからこそ、多少の違和感はあれど不信感を抱くことは無かった。だが今はどうだ。自分こそがその少数派に立っていて、自身が浮いていることを自覚している。しかも更に悲しいのは、目の前で行われている異様な光景に対して、敵意や不信感を不思議と感じないことだ。信じられない光景であり、自分の価値観とはかけ離れているものでありながら.....何故か受け入れられるかもしれない、相容れないものには見えない、そう思えてしまうのだ。

 

サザ「なんて言うか、あんたって不思議だな。さっきから教えられたとか知らなかったとか.....ずっと他人よがりじゃないか。自分の見たものを信じられないのか?」

 

ジル「なら、私と他の人の何が違うのか教えてくれ。なぜ皆、簡単に受け入れられるんだ?」

 

サザ「違い.....?あんたまだ分かってないのか?エイリスやアイク団長と違うのは、そうやってずっと誰かに教えてもらおうと頼ってないからだろ。」

 

ジル「じゃあ私はどうすればいいんだ!!何が正しいか、間違ってるか、それが分からないというのに!!」

 

ミカヤ「少し落ち着いて.....サザも、あんまり刺激する事を言うのは.....」

 

ミカヤがヒートアップした2人の間に割って入る。普段はここまで感情的にならない2人が頭に血が上って激論をしている様子に、ミカヤは少し動揺した。

 

ジル「少しどいてくれ!!」

 

ミカヤ「きゃっ」バタッ

 

サザ「....!!ミカヤに何するんだ!!」

 

ジル「あっ......す、済まない。カッとなり過ぎてしまった。」

 

ミカヤ「え、えぇ....大丈夫よ。」

 

ジルは急いでミカヤに謝罪し、手を差し伸べる。

 

ジル「ミカヤ、本当に済まなかった。仲裁に入ってくれたにも関わらず.....」

 

ミカヤ「大丈夫よ、気にしないで。それにもし怪我してもエイリスに見てもらえばいいから....」

 

サザ「別にエイリスに頼らなくても俺やミカヤは特効薬持ってるから大丈夫だろ。」

 

ミカヤ「そういう事じゃないから......」

 

ジル「驚いた....ミカヤも、そういう表情をするのだな。」

 

ミカヤの少しふくれた表情を見て、ジルの硬さも少し崩れる。その顔は正に年頃の女の子の表情そのものだった。

 

サザ「落ち着いたところで話を戻すぞ。ジル、あんたが生真面目なのはよく分かったし、悪いやつじゃないのは皆分かってる。ただ、少しくらいは自分が見たものを信じてもいいんじゃないか?」

 

ジル「それが簡単に出来ればこう悩みはしない。」

 

サザ「でも出来ないわけじゃないんだろ?」

 

ジル「どう説明したらいいかもどかしいよ.....幼い頃からずっと、私は軍人であり尊敬する父の背中を見て育ってきた。そして父からは.....敢えて使うが『半獣』は憎むべき対象だと厳しく教えられてきた。そして軍に入ってからもその教えは全く変わらなかった。更に言えばデインにはラグズが殆どいない......この状況下で、私はラグズがどんな種族かなど想像さえしなかった。だから疑いもしなかった。.......その10数年信じてきたものが今、根本から揺らいでいるんだ。」

 

サザ「目にしただけで揺らぐような信条なら、最初からその程度のものだったんじゃないか?」

 

ジル「相変わらずサザは手厳しいな。.....聞いておきたいんだが、サザから見て、団長やエイリスはどう見える?」

 

ジルは質問を変えてサザの真意を探る。

 

サザ「アイク団長やエイリスか.....アイク団長は、無愛想で堅物だけど、信念を通してる人だし、なんでも受け入れられる度量の広さがある、人を惹き付ける人だと思う。俺やあんたがいられるのだって、団長が許してくれるからだ。この傭兵団には無くてはならない人だし、ただ金さえ払えばなんでもいいって訳でもない。一本筋の通った人間はきっとこういう人の事を指すんだと、頼れる存在だと思ってる。エイリスは.....俺にもよく分からない。あいつは俺たちと見えてる世界が違いすぎる。しかもあいつの指揮とか発言を聞いてると、まるで未来が見えてるかのような錯覚に陥る。何を目指してるのか、それも全く掴みどころが無い。ある意味不気味な存在だし、ミカヤと一緒にいる事も多いから怪しいが......だけど、俺は信頼している。あいつにはあいつの意地があって、その実現を躊躇わない所がある。」

 

ジル「信念.....意地....」

 

そのふたつの言葉がジルの中にストンと落ちてくる。言われてみれば確かにそうだ。あの二人が揺らいだ所は見たことがない。それを確信出来るのは、おそらく正しい正しくないの地点に止まっていない......そこに確固たる何かがあると確信できるから、その背中を見て安心感を覚える。

 

ミカヤ「2人とも立派だと思うわ.....団長は、目の前で父親を殺されているもの......それでも、折れずに前を向いて今ここに立っているもの。エイリスだって、立場上抱えているものは沢山あるし、背負わなきゃ行けない物がこれでもかとのしかかってる.....それらを全て背負ってこの戦いの先にある世界を創ろうとしている。」

 

ジル「..........」

 

ミカヤ「ジル、背負うものは人それぞれ違うわ。サザにだって、ジルにだって譲れないものはきっとあるように。」

 

ジル「そうだな.....。」

 

ミカヤ「でもね、それをそのまま自分の意思にする必要はどこにもないわ。ゴルドアのクルトナーガ王子の言動を見て揺らいだなら.....それも受け入れて、新しい答えを出したらいいと思うわ。」

 

ジル「それが、今の私に足りないものなのだろうか。」

 

サザ「それはあんたが1番分かってることだろ。ここまで言ったんだ.....後はあんたが勝手に判断して決めればいい。その答えがどうだろうと、俺たちはあんたを責めはしない。」

 

ミカヤ「.....試してみる?」

 

ジル「えっ....」

 

サザ「ミカヤ!!」

 

ミカヤは手袋を脱ぎ、自らの体にある【印】をジルに見せる。ジルもその【印】を見て意識が一瞬飛ぶ。

 

ジル「【印付き】......聞いてはいたが、本当にいるのだな。」

 

ミカヤ「私の事...どう思う?私は【印付き】、ベオクからもラグズからも忌み嫌われる存在.....これを見て、ジルは私を蔑むかしら?」

 

ジルの目が僅かに揺れる。【印付き】は軍隊でも教えられた、ラグズと同様排除すべき存在である、と。これもまた、自分が信じてきたものと今ある現実が乖離している現象だった。

 

ジル「.....確かに私はそう教えられてきた。だが......」

 

ジルが答えるのをミカヤとサザは静かに見守る。ジルはしばらく悩む様子をした後、すっと覚悟を決めた顔をする。

 

ジル「.......蔑むものか。私は暴露してくれたミカヤの信頼に背く訳にはいかない.....よく言ってくれた。今は、こうする事でしか自分が完全に納得して受け入れられることは出来ないが......時間をかけて、このモヤモヤを晴らして、自らが信ずるに値すると感じられる信念を作っていく。そしたら....その時、また同じ問いをしてくれ。きっとその時には.....その時には、今のような優柔不断な答えはしない。胸を張って答えを言えると思う。」

 

ミカヤ「ふふっ、良かったわ。」

 

ミカヤはジルの答えに満足し、再び手袋を付ける。ジルはその手を見ながらも、どこか安心した表情をする。

 

サザ「それにしてもミカヤ....まさか外すとは思わなかった。今までこういう事はしなかったのに。」

 

ミカヤ「ここの人なら....皆いい人だから、信じてさらけ出せるの。」

 

そのミカヤの安堵しきった顔を見て、サザも微笑む。旅の途中、全くこんな顔はしなかった。自分にさえ晒すのをあまりしなかったミカヤがこうやって素を出せる場所に来ることが出来た....その安心感がサザには心地が良かった。

 

サザ「......そうか、良かった。」

 

ジル「2人とも....呼び出してすまなかった。そして、ありがとう。」

 

ジルは2人と握手を交わし、3人でお祭りの準備に戻る。

 

 

 

ナーシル(私が、出る必要は.....無かったみたいだな。)

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数日後 お祭り当日 帝都シエネ 昼

 

エイリス「ふぅ....なんとか間に合った。」

 

ネフェニー「はぁ....はぁ....結構遠かった.....」

 

デルプレー城を離れた後、祭りに間に合うためにひたすら走った。ネフェニーは馬に乗ろうともせず、馬に乗った俺の隣を爆走した。

 

エイリス「なぁ、ネフェニー。そろそろ馬乗ってもいいんだぞ。」

 

ネフェニー「いい.....これで、足腰の鍛錬になる.....」

 

エイリス「それで納得出来てるならいいんだけどさ.....」

 

なんかこっちだけ馬乗って相手を走らせるのは罪悪感が半端ない。本人曰く歩きなれてるし、鍛錬になるからいいらしいけど.....今度から、俺も走ろうかな。

 

エイリス「とりあえず、店の様子は.....」

 

露店を見ると、準備は殆ど完了していた。食材の仕入れ(かなり多め)も済んでいるし、道の掃除、提灯とかの設置、広場の設営も完了している。駐屯所もちゃんと作られていて、酒による暴行沙汰や祭りのスリへの対処も出来るようにベグニオン兵士がシフト制で滞在している。現代だったら渋谷ハロウィンみたいな事後に道端がゴミだらけになるけど、まぁ中世~近世の世界なら大丈夫だろ。

 

エイリス「ご苦労さまです。」

 

ベグニオン兵「はっ!今のところ問題は起きていません。」

 

エイリス「ならよし。」

 

ベグニオン兵「再度お尋ねしたいのですが、シフトじゃない時間は我々もこの祭事に参加してもよろしいのでしょうか?」

 

エイリス「いいよ。仕事の時間外じゃなければ年齢性別種族職種問わず誰でも参加出来るし。そんな厳かなことはしないから肩肘は張る必要は無いです。それにそこは神使様にも宣伝するようお願いしてますし。」

 

ベグニオン兵「はっ!ではありがたく参加させていただきます!」

 

実際屋台が生まれた背景とか諸説はあるみたいだけど、元は江戸時代に、大工みたいな職人の腹を満たす為に盛んにやってたみたいだし。祭りの運営や設営に携わってる人にも楽しんでもらいたいし。

 

ベグニオン兵「それとエイリス殿。呉服職の者からの伝言です。依頼されていた衣装は出来上がっていつでも着れるとの事です。」

 

エイリス「ありがとう。後で行って直接お礼するよ。」

 

一礼してその場を去る。さてと.....ここからが本番だ。ここで上手く立ち回れるかどうかで転生した目標を達成する難易度は激変する。

 

 

 

 

 

呉服屋

 

アイク「で、俺たちを呼び出した要件を聞こう。」

 

アイクたち傭兵団全員に招集をかけ、集める。いざ集まってみると結構人数が多いな.....まぁこんなもんか。

 

エイリス「俺たちの国の祭りではな、服装は自由なんだけど.....祭りといえばこれ!って服装があるんだ。浴衣っていうんだけどな。」

 

アイク「俺たちにそれを着ろって事か?」

 

エイリス「そういう事。まぁ嫌なら着なくていいよ、強制はしない。後はね.....こういう服装もあってね。」

 

そう言って俺は箱にしまわれていた....コスプレ衣装を出す。

 

セネリオ「......なんですか、これ。」

 

エイリス「これ、コスプレって言ってな。現実にいるいないに限らず、その人や動物、果ては神話に登場する預言者や神の服装を真似るんだよ。」

 

アスタルテ(神様!?それは不敬ですよ!!)

 

エイリス(いいんだよ現代だとこれが普通なんだし。だってうちの国にはどっかのブッダとイエスが同居したり、神様の都合で勝手に殺されて転生させたりとか色々あるんだし.....)

 

ヨファ「へぇ、面白そう!僕はこっちにしてみようかな!」

 

マカロフ「ま、軽い格好でいいならそっちの方がいいな。ところで、オマツリってのには賭博場はあるのか?」

 

マーシャ「ちょっと!!」

 

エイリス「無いよ。その代わり、一攫千金の出店はあるからそこで今日は我慢してくれ。」

 

マカロフ「へぇ、ならそいつで我慢しとくよ。」

 

マーシャ「もう.....エイリスさんも止めてよ。」

 

エイリス「大丈夫。賭博というより宝くじに近いし......まぁ、負けて借金背負うようなことは無いから大丈夫。」

 

マーシャ「うーん.....そう、なのかな?」

 

エイリス「まぁそれはそれとして.....とりあえず、服装どうするか皆に聞いておくよ。男の着付けは俺が、女の着付けはこっちのおばあちゃんがやってくれるから決まり次第伝えてくれ。」

 

そう言って解散すると、各々浴衣の肌触りを確認したり、団欒したりして服を見ている。さてどうなるかな.....

 

 

 

数時間後

 

ミスト「ではでは!お披露目会、始めたいと思いまーす!!」

 

マーシャ「わーー!!!」

 

アイク「後でどうせ見れるんだし、こういう事する必要あるのか?」

 

ミスト「もーお兄ちゃんったら!!!こういうのは特別感を大事にする事が大事なんだよ!」

 

ミストは猫の仮装、マーシャは浴衣に着替えていて可愛い。そしてアイクもメンズの浴衣を着てうちわを剣のように持っている。というか、剣を引っ提げてる。

 

ミスト「というかお兄ちゃん!!これからオマツリなんだから剣外してよ!!物騒!!」

 

アイク「護身用だ。もし変なやつが来ても皆を守れるようにはしとかないといけないしな。」

 

エイリス「まぁ、ベグニオン軍の人に見回りはお願いしてるし、もし何かあっても俺もアーリアルをいつでも打てるようにはしてるから。今日くらいは外してもいいだろ。」

 

アイク「まぁそうだが....どうにも軽装だと落ち着かん。」

 

エイリス「うーん困ったな....じゃあ、祭りらしく剣をモデリングしよう。」

 

そして外に出て、おもちゃの剣に光魔法の加護を与え、武器にする。

 

エイリス「ほい、これで我慢してくれ。」

 

アイク「剣にしては軽いな。それにこれじゃ斬れないだろ。」

 

エイリス「振ってみ。」

 

アイク「ん?.....あぁ。」

 

アイクが一太刀降ると、光の斬撃が飛んでいき、近くにあった木材を切断する。

 

エイリス「まぁ硬さはご愛嬌として.....殺傷性抜群、遠距離対応、カジュアルな見た目の魔法剣。護身用ならこれくらいの性能があればいいだろ。」

 

アイク「確かにこれならバレないな.....分かった。今日はこれを使う。」

 

そして重そうな剣を預かり、魔法剣の鞘を渡す。確かにこれと浴衣はミスマッチすぎるな......

 

ミスト「こほん!では取り直して!!まずは男性陣からお披露目です!!」

 

そう言ってミストはカーテンを開き、着替え終わった男性陣が出てくる。モウディやヨファはノリノリ、セネリオは相変わらず真顔、フォルカは100G払ったら着てくれた。ボーレに関しては和太鼓を叩きたいらしいからと、太鼓叩く人の衣装を着ている。

 

マーシャ「おおー!皆さん似合ってますね!!」

 

オスカー「ありがとう。意外と風通しのいい服だね。」

 

セネリオ「なんで僕まで.....」

 

ケビン「まぁそう言うな!!こういう経験も大事だぞ!!」

 

ガトリー「俺のサイズにも合ってるのあって良かったっす!!」

 

トパック「よっしゃ!!ムワリム、ヤタイ全制覇しような!!」

 

ムワリム「はい、坊ちゃん。」

 

ナーシル「ふむ、これが異文化の衣装か。中々興味深い。」

 

ゼルギウス「よもや、私も参加する事になるとは。」

 

十人十色とは言うが、本当に色々いるな。というかさらっとゼルギウスいるの凄いな.....誘ったら乗ってくれた。まぁ当然着替えは別の部屋でやったよ。

 

 

ミスト「皆似合ってるよ!!ふふふ....」

 

アイク「なんだその笑いは。」

 

ミスト「お兄ちゃん、絶対腰抜かすよ。今から女性陣のお披露目やるんだけど....皆本当に綺麗なんだよ!!」

 

ガトリー「ほんとっすか!?」

 

ミストが興奮気味に語る。まぁマーシャが着てるのを見る限り、髪型とか変えてるんだろうけど。俺はエリンシアとミカヤしか(FEHで)見てないからどんな感じなんだろ。それに生で見るのと画面で見るのじゃ大きな違いがあるし。

 

ミスト「ではでは!!お待ちかね!女性陣のお披露目です!!!」

 

ミストが勢いよくカーテンを引き、その姿が目に入ってくる。

 

エイリス「え、かわ....」

 

思わず本音が出かける。え待って、ティアマト、エリンシア、ミカヤ、ネフェニー、ワユ、シグルーン様、etc.....ここの女性陣、美に特化しすぎだろ。オリヴァーがもしベオクに美を見出してたらタダじゃ済まなくなるぞ。

 

外野『おおーーーーーー!!!!』

 

外から覗き見の様なことをしていた住民が歓喜の声を上げる。まぁ珍しかったんだろう。

 

ナーシル「皆似合っているよ。」

 

オスカー「こう、鎧を身にまとっていない皆を見るのは新鮮だね。」

 

マカロフ「早く賭博場に行きてえなぁ.....」

 

ミスト「どうどう!!?凄いでしょ!?」

 

紳士組はすぐに女性を立て、マカロフはあさっての方向に意識を飛ばし、ミストは興奮気味に感想を求める。

 

エイリス「どうだ、アイク?」

 

アイク「どうだって.....まぁ、似合ってるんじゃないか。俺にはよく分からん。」

 

ミスト「もーお兄ちゃんってば素直すぎる!!」

 

エイリス「そのよく分からない、ってのを言語化してみなよ。やっぱりはぐらかされるよりキッパリと言ってもらった方がいいしな。な?エリンシア?」

 

エリンシア「え、は、はい!!」

 

ワユ「ほらほら!!もっと近くで聞かなきゃ!」

 

ワユがエリンシアの背中を押してアイクの近くまで押す。俺とミストとワユで上手くいったとニヤニヤしながら頷く。

 

エリンシア「え、えっと、アイク様....どうでしょう?似合って、いるでしょうか...?」

 

エリンシアが赤面しながら、おずおずと聞く。

アイク「あ、あぁ....似合ってるんじゃないか。よく分から」

 

ミスト「お兄ちゃん!!!」

 

アイク「.....上手くは言えないが、自然だと思う。綺麗だ。」

 

エリンシア「........!!!!あ、ありがとうございます!」

 

手応えあり、な反応を貰う。よし、まずここで第1段階の目標は達成できた。

 

ボーレ「お?アイク、お前そんな事言えるんだな!!」

 

アイク「うるさい。というかお前のその格好は何なんだよ。」

 

ボーレ「これか?聞いて驚くなよ!オマツリにはよ、太鼓っていうのがあるらしくてよ。それを叩く時はこの衣装を着るんだってよ!そんでもって、それを叩ける場所はヤグラって言って、広場で1番高い場所なんだぜ!!!」

 

ヨファ「えー、いいなー。僕も叩きたい!」

 

ボーレ「ガキにはまだ早いってことだ!な、エイリス!?」

 

エイリス「いやまぁ....希望者ボーレしか居なかったし。あれ叩くのには、それなりに体が大きくないときついだろうし。」

 

ヨファ「じゃあ僕が大きくなったらやってもいいよね!?」

 

エイリス「あぁ。また祭りが開かれたら、な。」

 

今回は割と強引に祭りを開催したし、結構お金もかかるから、この先開かれるのかはよく分からない。

 

エイリス「まぁそれは置いといて....一応改めて、この祭りでの決まり事は伝えておく。まず屋台で物を買う時はGを使うんだけど、10歳以下の子供にお金握らせるのが怖い親御さんが来た場合は、金券に変えて対応すること。屋台とかで食べ物を買った後に出たゴミは、途中途中で設置してるゴミ箱、もしくはゴミ集積エリアに捨てること。まぁおそらく守らないやつも一定数いるから.....祭りが終わった次の日にゴミ拾いはやること。18歳未満の賭博場への入場禁止、20歳未満への酒類の提供禁止、飲んでもいいけど暴力沙汰に発展させないようにすること、武器類の販売禁止......まぁ、これくらいかな。後は各自の道徳観に委ねるとして、もし盗みが起こった場合は駐屯所の兵士か、フォルカに取り戻すのを依頼すること。」

 

フォルカ「依頼料は、取り返した後で貰う。.....色々言われたから、今回は10Gでまけておいてやる。」

 

エイリス「悪いな、こんな仕事頼んで。」

 

フォルカ「いや、ただ楽しむのは性にあわない。こういう仕事を引き受けている方が助かる。」

 

エイリス「こまごました話はこれで終わりとして....シグルーン様本日もうるわし、......ネフェニー、なんでこっちにゼーンズフト向けるの!?」

 

ネフェニー「ふぅん.....あたしらに言うこと、無いんだ。」

 

ミカヤ「そうよね。」

 

エイリス「2人ともほんと似合ってるよ。というか....ほんとに違和感無いな2人とも。ダボダボって感じでも無いし、色合いもあってる。普段の服のレパートリーが少ないってのもあるけど、着飾るとやっぱり映える。」

 

ネフェニー「ん.....ありがと。」

 

ミカヤ「そういえば.....神使様もあとで着て来るらしいわよ。」

 

シグルーン「ええ。サナキ様が着られたお姿....さぞご立派なのでしょう。今から楽しみです。」

 

エイリス「まぁ、呼んだの俺だしな.....さてと仕切り直して、皆で祭り、楽しもうか!」

 

そして第1回オマツリがテリウス大陸にて敢行された。

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帝都シエネ 屋台通り

 

屋台が密集している場所には沢山の人が訪れていて、賑わっていた。家族連れで参加する市民、射的場で和気あいあいとしてる兄弟、りんご飴を食べながら雰囲気を楽しむ女性たち、仮装をしてあちこちを走り回る子供たち.....想定してたより、日本と似た光景になっていた。

 

店員「ぼっちゃんやるな!!これで20回連続で当ててやがる!」

 

ヨファ「僕の腕前ならこれくらい.....楽勝!」

 

ボーレ「へぇ、おもちゃの弓とはいえ、よくやるもんだな。」

 

ヨファ「そりゃ教えて貰ってるからね!!......出来れば、シノンさんとも一緒に参加したかったけど......」

 

ボーレ「まぁそう落ち込むなって!!シノンと会う機会があったら、あいつを引きずってでも戻してまたオマツリをやりゃいいんだよ!!」

 

ヨファ「そうだけどさぁ.....」

 

オスカー「それに、今のうちにオマツリについて学んでおけば、次の時にシノンを案内できるしね。というより....今、20回打った?」

 

ヨファ「うん!これが21本目!」

 

オスカー「これ確か2本で10Gだったよね?ということは......」

 

ヨファ「あ!?もう100G使っちゃった!楽しかったから.....」

 

オスカー「まぁまだこっちに沢山あるし、皆で屋台を回ろう。ところでエイリスはどこに?」

 

ボーレ「ああ、あいつならあっちで....」

 

皆が楽しんでる傍ら、俺は.....

 

エイリス「ふん!!おっちゃん!ソース!!」

 

店員「あいよ!また注文入ったぞ!!次は醤油だ!あと1人野菜抜き!!」

 

エイリス「野菜抜き!?」

 

焼きそばを、作っていた。やっぱ祭りの代名詞の1つ、焼きそば。これは自分でやらないとなんとなく気がすまなかった。屋台の華だしね、やっぱこれはネイティブがやってこそでしょ。というつまらないプライド。

 

オスカー「やってるみたいだね。」

 

エイリス「ん?まぁな.....」

 

ヨファ「バンダナに黒い服に腰に上着を巻いてる.....変わった格好だね!!」

 

エイリス「髪の毛とか入らないようにする為にな。人気なんだぞこれ。皆も食ってくか?ちょっと高いけど30G。」

 

オスカー「じゃあ3人分、おまかせで。」

 

エイリス「ソース3人分だな。承った!!」

 

やって分かった事だが凄いパワーワーク。おまけに現代じゃないから衛生状態の管理がやたらと大変。しかも次々と注文入ってくるし、コンロじゃないから常に火の状態を確認しつつやる事になる。おまけに虫が入らないように常に光魔法で店を守りつつ、しっかりと品質を保証された食材と水を使い、会計担当と調理担当を分けて、器具は時間経過で変えながら洗うのも同時並行。これを本当の祭りなら朝から夜までノンストップでやってるんだから本当凄いな.....と思う。いちばん大変だったのは氷。これ用意するのどんだけ大変だったか.....ブリザードで無理やり作ったところもあるけど。

 

店員「にしても、兄ちゃんの魔法は凄いな!全く虫が寄ってきやしない。」

 

エイリス「これめっちゃ大変なんすよ......」

 

なんやかんや言いながら客を捌いていく。今のところ、焼きそば、たこ焼き、綿あめ、りんご飴、唐揚げが人気だった。まぁ唐揚げは人気なのは.....お肉が好きなどこかの誰かさんを筆頭に肉好きが行くんだよな。というか食うの早すぎだろアイクたち......

 

???「よう、中々頑張ってるみてぇじゃねぇか。」

 

エイリス「お、来ましたか。」

 

上空からデカい図体が降りてくる。ティバーン、ヤナフ、ウルキがやってきた。

 

エイリス「あれ?リュシオンとリアーネは?一応来ると返事はしてくれたんだけどな......」

 

ティバーン「こんなにニンゲンが多かったら辟易するだろ。あいつから参加したいって事で、ニンゲンが多いところに可能な限り近づいたんだ。まぁそこは汲んでやれ。」

 

ヤナフ「そゆこと。さっき近くまで飛んできてるのは俺も確認してるし。」

 

エイリス「あー....そりゃそうか、負の気があるもんな.....後で探してみるよ。」

 

逆によく来てくれたもんだ、と心の中で安心している。一応暁まで知ってるからあんまり違和感ないけど、蒼炎の、和解した直後となるとまだ抵抗感があってもおかしくはないよな。

 

ティバーン「というか、なんで主催者が働いてる?」

 

エイリス「そりゃうちの国の文化なんでね.....どうせ知ってもらうなら正しく知ってもらいたいしね。そこからオリジナルに発展してくれる分にはそれでいいし。」

 

 

 

子供「うおー!翼すげぇ!」

 

ヤナフ「ん?なんだ?」

 

子供「でけぇ....かっこいい!!」

 

ティバーン達が珍しかったのか、子供たちが寄ってくる。今まで敵対してきた種族の子供が好奇の目線をよこすことに、少したじろいでいる。

 

エイリス「おいおい、皆あんまり触るなよ。このラグズの方々は、王様だからな。」

 

子供「見てみて!俺たちも今日翼付けてるんだ!兄ちゃん達みたいな大きくて強そうな翼付けてみてぇ....!!!」

 

ウルキ「.....これはなんだ?」

 

エイリス「コスプレ。まぁ仮装文化みたいなものだよ。一応言っておくとこれは馬鹿にしてる訳じゃないからな。姿を模して衣装を作ってるだけで。」

 

ティバーン「へぇ、見る目があるじゃねぇか。」

 

ティバーンが子供の頭を撫でる。すげぇ意外な光景。

 

ヤナフ「なら、飛んでみるかい?子供くらいの重さなら抱えながらでも飛べるぜ。」

 

子供「いいの!?」

 

ティバーン「ああ。俺たちが普段どんな景色見てるか見せてやるよ。行くぞ、ヤナフ、ウルキ。」

 

そしてティバーン達は子供を抱えてそのまま空を飛ぶ。あ、良かった。俺の時みたいに腕だけ掴まれた、肩外れそうな掴まれ方はされてない.....

 

アイク「鷹王達も呼んでたのか。」

 

エイリス「可能な限り呼んでみた。にしてもティバーン達があれくらい柔軟な対応してくれてるのは意外でな....もっと『俺たち鷹を馬鹿にしてるのか!』とか言われると思ってた。」

 

アイク「まぁ鷹王達は話をすれば通じるからな。そこはきっぱり割り切ってるんじゃないか。」

 

エイリス「そうならいいんだけどな。」

 

アイク「コスプレ?をさせたのはこれが目的なのか。」

 

エイリス「まぁ....そうかな。ラグズを呼ぶにあたって、こういうのがあった方が変にベオク/ラグズって二分するような事は無いだろうし。後は単純にコスプレする中でラグズがどんな種族だろう、みたいな興味とか疑問を持ってもらったらいいなくらい。」

 

アイク「随分と手を回すんだな。」

 

エイリス「知らないから怯える、それに攻撃的になる、みたいな事態だけは避けたいからね。変に価値観が凝り固まってる大人をぶつけてもあれだし、子供なら素直に行けると思うところもあるよ。」

 

アイク「いつと思うが.....お前はいつも見てるところが違うな。」

 

エイリス「まぁ軍師ですし一応。色々模索するのが仕事でもあるし、逆に俺はアイクみたいに割り切って行動できるのはすごいと思うよ。」

 

アイク「普通だけどな。そんなに不思議か?」

 

エイリス「やっぱ未来を予測するとなると色々と分岐点がある訳で....たまには選択したくないものもあるけど、それが最善ならって半ば諦めみたいなこともたまにはあるよ。だから割り切れるのは俺はすごいと思う。」

 

アイク「ま、お前がそう言うならそう受け取っておく。」

 

エイリス「さてそろそろ俺もあがるか.....おっちゃん、ありがと。」

 

店員「あ、あぁ......」

 

鉄板から離れてバンダナを取り、汗を拭う。ティバーン達は降りてきたはいいものの、他の子供たちにもせがまれて少し面倒なことになっている。

 

エイリス「おい皆、この鷹さん達もお祭り楽しみに来たんだからな。」

 

子供たち『えーー!!!』

 

ティバーン「気遣いは嬉しいが、この程度なら朝飯前だ。さっさと全員飛ばせて俺たちも回る。」

 

エイリス「あ、そう.....じゃあ、後は任せるよ。」

 

ティバーン「リュシオン達は、ちょっと離れたあそこの丘の所にいる。行くならそこに行け。」

 

エイリス「ありがと。探す手間を省けた。」

 

綿あめを2つ買って、ティバーンが指し示した方向の丘に向かう。というか、意外と近くに来てたんだな.....

 

 

ヤナフ「にしても、あいつもよく考えるよな。この設計含めて、全部あいつが作ったんだろ?」

 

ウルキ「俺たちラグズを招くというのも理解出来ん....」

 

ティバーン「ここには元老院の連中どもはいないし、リュシオン達を狙う輩もいないんだ。招いてもいいと判断したんだろう。それにもしもの時のためにも俺たちを呼んだんだろ。」

 

ヤナフ「あーあ、いいように利用されてるようで少し腹立つ。あいつって手のひらで人を操ってるんですかね。」

 

ティバーン「.....おそらくこの祭りは、ベオクとラグズの融和の一環として催したんだろ。にしても、あいつの言葉で動く帝国ってのも中々奇妙なもんだ。」

 

ウルキ「王よ....童達が待っております。」

 

ティバーン「よし、一旦降りて次に移る。終わり次第、食うぞ。」

 

ヤナフ・ウルキ「はっ!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

帝都近郊 丘の上

 

リュシオン「しかし....ここでも【負】の気を感じるほどニンゲンが集中しているのか。」

 

リアーネ「ニイサマ、ソノイイカタダメ。」

 

エイリス「すまんな、やっぱニンゲンが多いところは白鷺からしたらしんどかったよな.....。これ、屋台で売ってる綿あめ。これなら食べられるかな?」

 

リュシオン「なんだこの白いものは.....しかもネバネバしている。」

 

エイリス「毒は入ってないし、中双糖から出来てるから肉要素は0だよ。」

 

二人に綿あめを渡して勧める。リアーネはすぐに口にし、リュシオンは少しためらっていたが、リアーネが食べたのを見て決心する。

 

リアーネ「アマイ。コンナタベモノタベタコトガナイ!」

 

リュシオン「確かに知らない味だ.....念の為に聞いておくが、これは女が専ら食べるものか?」

 

エイリス「いや別に男女問わず食べるが....別に変な配慮はしてないよ。ただ文献とかあさってたら木の実を主食にしてて、ティバーン達みたいに肉食える訳でもないみたいだし。そこだけはな。」

 

リュシオン「お前の魔法で、私もティバーンと同じように食べるようにすることはできないか?」

 

エイリス「俺の魔法はそんな万能じゃないよ。」

 

リュシオン「そうか.....それは残念だ。」

 

エイリス「まあそれはともかく....よく来てくれた。ベグ二オンとは和解したとはいえ、心中穏やかではないだろうし。」

 

ティバーンも国家事情やリュシオンに配慮して参加を控えると思っていたが来てくれた。ティバーン曰く、リュシオンから参加を申し出たらしいし。

 

リュシオン「いや、事情はどうあれこれには来なければいけない。そうしなければ、膝を折ってまで誠意を示した神使に対して私が不義理を働いたことになる。それにこれから私たちはお前たちと共に戦うのだ。顔合わせも兼ねる必要もある。」

 

エイリス「私『達』?え?リアーネも参戦するの?タタカエルノ?」

 

リアーネ「ティバーントカネサラミタイニハデキナイケド、ウタデテツダウ。」

 

リュシオン「という事だ。【呪歌謡い】である私たちはティバーンやお前のように戦えないが、力を与えることが出来る。それこそ」

 

エイリス「1つの時に二つのことをこなせる、だっけか。」

 

踊り子の性能を説明する為にこんな文言をよく思いついたな....と少し感心する。普通に再行動が出来る、でいいのに。世界観に配慮したのかな。

 

リュシオン「よく知っているな。それで、仲間に加えてくれるか?」

 

エイリス「俺としては是非とも加わって欲しいね....まぁ、団長とティバーンが許すか分からないけど。それにいいのか?この先、ネサラと相対することになるかもしないぞ。」

 

かもしれない、というより相対する。リュシオンはともかく、リアーネにとっては結構酷な事だろう。暁みたいに少し間が空いてたらあれだけど。

 

リュシオン「構わない。私もリアーネも、ネサラと話さなければならない事は山ほどある。」

 

リアーネも隣で小さく頷く。あまり気分の乗った顔では無いがブレている様子は無い。

 

エイリス「分かった....腹決まってるなら俺は止めないよ。」

 

リュシオン「感謝する。」

 

リュシオン、リアーネ が仲間になった!!

 

 

サナキ「おお、ここにおったか。」

 

リュシオン達に傭兵団のルールを話していると、サナキとシグルーン様が天馬に乗ってやってきた。やはりシグルーン様、絵になるな......シュッとしてる。

 

リュシオン「すまない。まだ【負】の気に慣れてなくてな.....神殿まで出向くはずだったが、ここで留まってしまうとは。」

 

サナキ「気にする必要はない。こちらこそ、【負】の気が満ちている場所に来てもらってすまなかった。」

 

お互い一礼し、挨拶を交わす。それに倣うかのように、シグルーンとリアーネが続いて頭を下げる。その後今後の融和方針や復興の支援などの政治的な話を始める。それが終わった後、2人は雑談に入る。

 

リュシオン「神使よ、私たちは今後グレイル傭兵団に加わり、戦線に立ち戦うことになっている。その間のセリノスの守備を頼みたい。」

 

サナキ「うむ、約束しよ.....ん?今なんと申した?戦う?」

 

リュシオン「そう言った。ただしティバーンたちのように最前線でしのぎを削るのではなく、支援が主になる。」

 

その言葉を聞くと同時に、サナキの厳しい視線がこっちに向く。いや俺が戦いに駆り出した訳じゃ無いんだが.....

 

サナキ「お主!なぜこの2人は認められて、わたしは認められない!?クリミア王国の王女、フェニキスの鷹王、セリノスの王子王女、ここは認められるのになぜ!?」

 

エイリス「そんなに勇み足を踏まれても困るんですよ。ベグニオンのトップがそれこそ内政を放り出して戦線になんて出たら大問題でしょうに。せフェランの胃が穴だらけになりますよ?」

 

というより、中盤の真ん中くらいに、初級魔法しか使えなくてレベル低いキャラが仲間になっても扱いに困るんだよな.....蒼炎には副官みたいなシステム無いし。

 

サナキ「し、しかしだな....」

 

エイリス『神使が直接戦いに来たのに、一兵卒すらけちらせない』なんて悪評、付いたら嫌でしょう?」

 

サナキ「むむむ....小癪な論を弄しおって.....」

 

シグルーン「サナキ様、今回ばかりはエイリス殿の言ってる事の方が正しいですよ?」

 

エイリス「要はまだその時じゃないんですよ。」

 

サナキ「ならば聞くが......どこまでやれば認められるのだ?」

 

エイリス「まぁそうですね.....シムベリン、を扱えるようになったらですかね。それくらい強くなったら、誰ももう文句は言えませんよ。」

 

サナキ「.....もう、お主の口から何が出てきても驚かなくなったのが不思議じゃ。言質は取ったぞ?それを扱えたら、お主は私を指揮して戦場で戦わせてくれるな?」

 

エイリス「随分と好戦的な神使様だ....俺はそれでいいと思いますよ。シグルーン様、どうします?」

 

シグルーン「はい、私もサナキ様がそこまで仰るのであれば、お供するだけです。.....あ、あとエイリス殿。ミストさんからの伝言です。『作戦もう始めてるから、早く来てね!!』との事です。」

 

エイリス「やっべ......急いでいきます。」

 

今回の祭りに備えて作戦をいくつか用意してきた。それにミストの協力も取り付けていたが.....確かにあまりにも時間をかけすぎた。早く戻らなきゃ(使命感)

 

サナキ「相変わらず、せわしない奴じゃの.....」

 

リアーネ「コレ、カワイイ!」クイクイ

 

シグルーン「浴衣が気になられてるのですか?これはエイリス殿の国の衣装だそうで.....」

 

サナキ「うむ。今日はわたしも着ているぞ。」

 

シグルーン「サナキ様、大変お似合いですよ。リアーネ様も、着てみますか?」

 

リュシオン「リアーネ、コレガキレルソウダ。ドウスル?」

 

リアーネ「キテミル!」

 

リュシオン「着てみたいそうだ。どこかこれを纏える場所はあるか?」

 

サナキ「では神殿を使うといい。今はあそこも人が少なくなっておる.....多少、【負】の気はマシになっておろう。」

 

リュシオン「気遣い感謝する。ではそこに行かせてもらおう。」

 

シグルーン「では、私の天馬で先導しますので、ついてきてください。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

帝都シエネ

 

ミスト「エイリスさん、おそーい!」

 

エイリス「ご、ごめんごめん。色々やらなきゃいけないことがあって。」

 

ワユ「大変だったんだよー。大将、食べ物以外に全く興味無いし。」

 

マーシャ「エリンシア様も、とりあえず作戦通りの場所に誘導したよ!」

 

エイリス「出だしとしては文句なし....さて、ここから第2フェーズに以降するけど、ヨファとガトリーは準備出来てるかな?」

 

「アイクとエリンシアの距離を祭りで一気に近づけよう」作戦の概要は以下の通りである。

 

①アイクとエリンシアをミスト、ワユ、マーシャが所定の位置まで誘導し、偶然かのように出会わせる。

 

②ヨファとガトリーが花火があることをアイクとエリンシアに伝える。

 

③フォルカと俺が共謀して、花火にまつわる噂を流す。その後フォルカは参加者への広報、俺は花火の打ち上げの準備に向かう。

 

これだけである。エリンシアは衣装を変えたこともあるのか、少し意気込んでいたから、流れさえ整えれば後は大丈夫.....なはず。それにアイクには「愛」が何であるか、とか「家族」は何たるかなど色々吹き込んでいるので、それなりに思うところもあるだろう。全てはこの時の為の布石.....ここで一気に進展させることで後戻り出来ないようにする。この作戦を共有した時は意外と皆協力を申し出てくれた。特にミストは「お兄ちゃんがこのままだと、一生ダメだから!」って鼻息を荒くして語っていた。セネリオは最初は反対気味だったが、「まぁ、あなたが言うならどうせ利にはなるのでしょう......」と暫く話したら折れてくれた。なんかすまんな。

 

エイリス「頼んだぞ、ヨファ、ガトリー。」

 

 

 

 

 

アイク「あれ?エリンシアか?」

 

エリンシア「あ、アイク様。アイク様もこちらに?」

 

アイク「ミストに色々言われてな。食べる以外の事もやれってうるさくてな.......」

 

エリンシア「私も、少し人混みに疲れまして....」

 

アイク「大丈夫か?気分悪いならエイリスかミストに見てもらうが.....」

 

ミスト・エイリス((いや違う、そうじゃない!!))

 

ミスト(何考えてるのお兄ちゃん!!)

 

ワユ(大将って女心とか分からないのかなぁ....)

 

ガトリー「お、2人とも奇遇っすね。」

 

アイク「ガトリーか。エリンシアが体調が優れないらしい。」

 

エリンシア「え、いえそういう訳では!?」

 

ガトリー「ははーん.....分かってないっすねーアイクは。」

 

アイク「何が分かってないんだ。」

 

ガトリー「それを言っちゃおしまいっすよ。」

 

ヨファ「それより聞いた!?この後、花火が打ち上げられるんだってさ!!」

 

エリンシア「花火、ですか。」

 

ガトリー「そうっす。この後、オマツリの締めとして盛大に打ち上げるらしいっすよ。聞くところによると、結構派手にやるらしいっすよ。」

 

ヨファ「ね。しかもこういうのって、男の人と女の人のペアで見ると何かいい事があるとかも言ってたよ!!」

 

エリンシア「ち、ちなみにその噂の発信源は....?」

 

ガトリー「ぐじ引きの店主が言ってたっすよ。俺もステラさん誘ってみようと思ってるっす!」

 

エイリス(あの人はマカロフを誘うんじゃないかな.....)

 

マーシャ(本当に兄さんでいいのかな?)

 

エイリス(あの感じベタ惚れしてるししょうがないよ.....)

 

ガトリー「じゃ、俺たちは戻るっす。」

 

ヨファ「じゃあね!また後で!」

 

 

アイク・エリンシア「「..........」」

 

沈黙が生まれた。というより、何を話題に出したらいいか分からない状況に入っている。

 

エリンシア「あ、アイク様!一緒に見ましょう!」

 

アイク「そんなに派手なら皆で見た方がいいんじゃないか?」

 

ミスト(お兄ちゃんのおバカ!!2人って言ってたでしょ!!?)

 

エリンシア「2人で見ると、良いって言ってましたし.....これからの願掛けもありますし。」

 

マーシャ(エリンシア様、ファインプレイ!!)

 

ワユ(顔赤らめてる、可愛いなぁ。)

 

アイク「.......まぁ、いいが。どこで見るんだ。」

 

エイリス(よし、第2フェーズ完了。)

 

マーシャ(エリンシア様よく頑張った!!)

 

エイリス(ここからは俺とフォルカの仕事だ....皆は、あの二人の雰囲気を邪魔するような輩が現れないように引き続き監視を。)

 

ミスト・ワユ・マーシャ(((らじゃ!!)))

 

その後フォルカと合流し、大衆を利用して噂を流す。もちろん流布する場所は、花火を見やすい場所ではあるがアイクたちとは別の場所。あとはアイクたちが所定の位置まで移動してくれることだが.....

 

 

市民「きゃあ!ひったくり!」

 

エイリス「あ?邪魔しやがって.....」

 

ワユ「私に任せて!」

 

そしてワユが近くの駐屯兵から剣を借りて、ひったくりに斬りかかる。せっかくいい感じなのに変なトラブルが起きると困るんだよ.....

 

ワユ「ふー....困るんだよ。」

 

ひったくりから荷物を取って盗られた人に返す。盗人の身柄を駐屯所の兵士に渡し、アイクたちの動きを見る。

 

エリンシア「あそこよさそうですね....アイク様、あちらで見ませんか?」

 

アイク「ん?ああ。あそこだけ見事に人がいないな。」

 

ミスト(よし、上手くいった!)

 

エイリス(フォルカ、もしあの二人を暗殺しようとする奴がいたら....始末しておいてくれ。)

 

フォルカ(3000だ。)

 

エイリス(先に払っておく。頼んだぞ。)

 

フォルカに2人の護衛を依頼し、俺は花火の発射地点に向かう。既に職人たちが準備を終えており、あとは隠し玉だけとなっていた。

 

職人「おう、遅かったな!準備はもう出来てるぞ!」

 

エイリス「よし、じゃあ早速始めるか。」

 

合図と共に導火線に火をつけ、玉を打ち上げる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アイク&エリンシアside

 

アイク「打ち上がり始めたな。」

 

エリンシア「わあ、綺麗......」

 

アイク「花火ってこんな感じなんだな。」

 

エリンシア「アイク様は見られたことが無いのですか?」

 

アイク「俺はずっと傭兵団で過ごしてたからな。こういう式典とは無縁だった。」

 

エリンシア「私もずっと離宮で過ごしてましたし、花火といっても昼間に上がることが多かったので...こうやって夜に鮮やかな花火を見るのは初めてです。」

 

ただ2人の静かな空間。遠くからは花火を感嘆する市民の歓声。空を飛びながらそれを見ているキルヴァスの3匹の鷹と2匹の鷺が見えていた。

 

アイク「.....こういうのも、悪くないのかもしれん。」

 

エリンシア「.....え?」

 

アイク「何かおかしな事言ったか?」

 

エリンシア「いえ、アイク様の事ですから『戦争の中なのに呑気だな』みたいな事を言われるのかと......」

 

アイク「サザみたいだな。......俺も最初エイリスから聞かされた時はそう思った。緊張が緩んだら、戦場で命取りになるんじゃないかって。」

 

エリンシア「やっぱりそうだったのですね....」

 

アイク「けど、今日オマツリの中で......団の皆や、ラグズの王族達の楽しそうな様子を見て変わった。こんな日も、あっていいんじゃないかって。というより、俺は今日改めて気付かされた。.....俺はただ、団の団長としての責任感と自分の信念だけに従って生きてきた。もちろんそれが悪いとは思ってないし、今も変わらない。けど......守るべきもの、それはずっと曖昧なままだった。」

 

エリンシア「........」

 

アイク「きっと親父が『俺たちは家族だ。生き残るぞ』ってよく言っていたのは、こういう.....俺が知らなかった皆の笑顔や、こうやって楽しむ所を親父は知っていたからなんだろうな。」

 

エリンシア「私も....そうですよ。」

 

アイク「エリンシアもか?」

 

エリンシア「私も....この戦争が終わって勝ったとしたら、私は王族の生き残りとしてクリミアの王女となります。平和なクリミアを築きたい....と、心の中では決心しても、平和とは何か、なんて、争いが無く、いい政治をすることだと思っていました。こういう、平和の形なんて知りもしませんでした。」

 

アイク「今はもう見つかったのか?」

 

エリンシア「はい。そしてその為にも....この戦争に何としてでも勝たねばならない、そう一層思わされました。」

 

アイク「そうだな.....でも、王女だとか関係ないんじゃないか。」

 

エリンシア「え.....」

 

アイク「エリンシアはエリンシアなんだ。王女とか生き残りとか色々あるだろうけど....お前も楽しめなかったら意味ないだろ。」

 

エリンシア「.......!!」

 

アイク「俺が今日気付かされたけどな.....鷹王やリュシオン、神使もああやって笑ってるんだ。.....俺は、お前にも笑って欲しいし、少しくらいは肩書きは忘れて欲しい。」

 

エリンシア「はい.....」

 

アイク「もう俺たちはただの雇い主と傭兵の関係じゃない。俺たちは仲間だ。そして.....俺が守るべきものの一つだ。」

 

エリンシア「それはいただけません、アイク様。私は守られるだけの存在ではありません。今も皆様と肩を並べて戦っているんです。」

 

アイク「.....そうだったな。悪い。さっきのは撤回する。」

 

エリンシア「はい。......この戦いが終わったら、今度はクリミアでオマツリを開きましょう!」

 

アイク「だな.....ならエリンシア、そろそろその丁寧語、辞めたらどうだ?」

 

エリンシア「え!!?あ、そ、そのこれは生まれついて染み付いた物と言いますか.....」

 

アイク「さっき言ったろ?もう俺たちは雇い主と傭兵団の関係じゃない。まぁ丁寧語はいいとして....様付けは消せるんじゃないか。呼ばれる度にむず痒くなる。」

 

エリンシア「善処します....あ、アイク?」///////

 

アイク「なんで疑問形なんだ?」

 

エリンシア「い、いえ....なんというか、慣れないなぁ....と。」

 

アイク「なら、これから慣れていけばいい。」

 

エリンシア「はい.....」

 

 

 

 

ミスト(作戦、大成功!!!!お兄ちゃんも、柔らかくなった!!)

 

マーシャ(エリンシア様、よく頑張りました....感動しました!!)

 

フォルカ(.....団長らしい顔つきになったな。......グレイル殿、例の依頼も、そろそろ完了か.....)

 

アイク「そろそろ花火も終わりか.....ん?」

 

花火も最後に大量に打ち上げられ、暫くの沈黙と共に、遠くに1つの強い光が生まれる。

 

エリンシア「あの光は.....」

 

その光はあまりにも強く....夜にも関わらず、空が少し青く見えた。そしてその光が空高く打ち上げられ、高く打ち上がり....空で花火のように爆発する。特大の、そして美しい花火だった。そしてその1発と共に、数発さらに打ち上がる。フィナーレらしく、豪勢なものだった。

 

アイク「エイリスの、だな。あいつの光魔法も、便利だな。」

 

エリンシア「........」

 

アイク「エリンシア?」

 

エリンシア「....あ。すみません、つい見入ってしまいまして......言葉が出ませんでした。」

 

アイク「ああ....綺麗だったな。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

帝都近郊

 

ゼルギウス「今戻りました。」

 

セフェラン「あなたが服を変えるとは.....随分と、楽しめた様ですね。」

 

ゼルギウス「はっ、そしてこれも買ってきました。」

 

セフェラン「これは....りんご?」

 

ゼルギウス「りんご飴と呼ばれるもの、らしいです。私も特大サイズを3つほど買って試食しましたが.....大変美味でございました。」

 

セフェラン「確かにこれなら....私でも食べられますね。では1つ試食を.....」

 

セフェランがりんご飴を口にする。想像以上に固くて、一瞬驚くが、1口噛む。

 

セフェラン「これは......」

 

ゼルギウス「口に合いましたか?」

 

セフェラン「ええ、りんごの味は残しながら、それに甘味を見事に足している.....多少、ネバつきはしますが、気にならないですね。いい物を見つけてくれました。」

 

ゼルギウス「有り難き幸せ。」

 

セフェラン(......少し悔しいですね。もし、今日という日に.....女神やデギンハンザーこの場におられたら、オルティナが、ソーンが、......生きていたら、これを何と言ったのでしょうか。)

 

サナキ「おお、ここにおったか。」

 

セフェランとゼルギウスの元に、サナキとタニスが天馬に乗ってやってくる。

 

セフェラン「これはサナキ様。大変お可愛い衣装ですね。」

 

サナキ「ふむ、そうであろう。」

 

ゼルギウス「隊長殿はどうした?」

 

サナキ「シグルーンの事か。先程、懐かしい顔が見えたとの事でそっちに向かった。今日は護衛でもなし、行くのを許可してタニスに変わったということだ。」

 

セフェラン「そうでしたか.....それで、何か御用ですか?」

 

サナキ「今日、ワナゲ?とやらをやってな。そこで沢山景品を手に入れたから、分けようと思ったのじゃ。」

 

タニス「神使様は大変お上手でした。距離感覚を掴むことが非常に長けています。」

 

セフェラン「それで、景品というのは?」

 

サナキ「焦るでない。.....これじゃ。」

 

セフェラン「これは.....ペンダント?」

 

サナキ「日々世話になってるお返しということで渡す。神使としてでは無いから、気負うことなく受け取って欲しい。」

 

セフェラン「......ありがたく頂戴いたします。」

 

サナキ「うむ、苦しゅうない。」

 

 

 

 

お祭りは終わりを迎えた。それぞれが、それぞれの思いを抱き、楽しみ......そして関係が変わったところも。




風花雪月の女神の塔のイベントにならうとしたら、ここで誰と回るか、みたいな感じになるのかな......?まぁそれはそれで妄想が膨らむというか。

初めてPCで編集してみましたけど、なんかスマホと違って雰囲気ありますね

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