なんとしてでもアイクとエリンシアを.....   作:面心立方格子

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やっと半分ちょっと過ぎた感じですかね。ここから後半っぽくなります。


進軍開始

一通り、ベグニオンに存在した確執を取り除き、国内の反対勢力も説得(物理)をしたおかげで、憂いなく進軍の事を考えられる。.....とはいえ

 

エイリス「......あー、ぼーっとする。」

 

アスタルテ(大丈夫ですか?)

 

エイリス(なんとかな.....ここから激務になるに違いないし、俺どっかで倒れるかもな......)

 

色々と暗躍をしていたからか、疲労で体がダルい。正直なところ、アーリアルを撃つために踏ん張るのがやっとってところ。祭りのおかげで多少は気分転換にはなったが、完全に疲労は取り切れなかった。

 

アイク「エイリス、神使が呼んでる。行くぞ。」

 

アイクが扉を叩いて訪問してくる。セネリオも同伴して付いてきていた。

エイリス「お、おう....」

 

アイク「.....?どうした、元気が無いな。」

 

エイリス「まぁそりゃな....結構疲れてるけど、心配はするな。これくらいならなんとかなる。」

 

 

アイク「あまり無理はするなよ。」

 

セネリオ「........」

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ベグニオン帝都 大神殿

 

サナキ「よくやってくれた、アイク。そなたたちの働きによって、我がベグニオンの苦慮する長年の咎が.........僅かなれど解決した。そこでかねてよりの約束どおり、ベグニオンの、クリミア再興への支援、間違いなく行われようぞ。宰相たるセフェランが戻らぬゆえ、国を挙げてというわけには参らぬが.....わたしの動かせる兵をそなたたちに貸し与える。好きに使うがよいぞ。」

 

アイク「わかった。よかったな、エリンシア。」

 

エリンシア「は、はい。」

 

サナキ「今回のことで、よく分かった。やはり、この大地にラグズは必要なのだ。ベオクとラグズは手をとりあって生きていくべきものなのだろう。先代神使たる我が祖母も...父母もそれを望んでおられた。エリンシア姫。そなたの父、クリミア王ラモン殿こそ親ラグズの先駆者であった。ラグズ共存の道....わたしも元老院に提案してみようと思う。すぐには聞き入れられぬだろうが、もう、見て見ぬふりは許さぬ。エリンシア姫、必ずやクリミアを再興するのじゃ。そして、わたしと手を取り合ってこの世界を変えてゆこうぞ。更に....私がこのシムベリンを使えるようになったら、私も出陣し共に闘う。皆の力にならせてくれ。」

 

エリンシア「サナキ様...なんともったいないお言葉.......亡き父も、どんなに喜ぶことでしょう。」

 

アイク「......俺は、用済みだな。話が終わるまで外で待っているぞ。」

 

エイリス「俺も帰ろ.....」

 

とりあえずアイクについて行き、部屋の扉を開けて帰ろうとする。

 

サナキ「こら、待たぬか。まだ用は終わっておらん。」

 

が、帰してくれなかった。これアイクのクラスチェンジなんだし.....俺いらないでしょ。

 

アイク「なんだ?」

 

サナキ「相変わらずせっかちな奴じゃの。よいか、アイク。そなたがクリミア再興軍の一員となるなら、それなりの身分が必要となる。」

 

アイク「貴族の仲間になれって話なら、断るぞ。俺の柄じゃない。」

 

サナキ「それが、そういうわけにはいかんのじゃ。我が国が貸し与える軍を率いるのが、一介の名もない傭兵であっては、困る。第一、兵もまとまらんしな。」

 

アイク「だがエイリスは肩書き無しに軍を統率していたはずだ。」

 

サナキ「あやつは元クリミア軍、しかもかつては将校としてもほぼ頂点に位置していた。あやつは人を指揮できるだけの肩書きと実績を持っておる。ただの傭兵団団長のおぬしとは違う。.........観念して、エリンシア姫から爵位を授かるのじゃ。」

 

アイク「......ったく。いちいち面倒だな......」

 

エイリス「諦めろアイク....俺も就任式とか騎士叙勲式とか色々やらされたし........こういうしきたりは避けては通れない。」

 

アイク「お前もか.......」

 

2人して面倒だと落胆する。あれめんどくさいよな....必要とはいえ、色々と手順とか作法とかあるし。

 

エリンシア「も、申し訳ありません。どうしてもお嫌でしたら、無理強いはできませんが.....」

 

アイク「いや、必要なことならやらないとな。どうすればいい?」

 

エリンシア「あ、そ、その少しだけお待ちください。持ってきますので.....」

 

そう言ってエリンシアは天幕の方に走り出し、しばらくして戻ってくる。手にはアミーテがあった。そっか、うちのエリンシア、もう戦ってるんだった。

 

エリンシア「その......膝まづいてもらえますか?」

 

アイク「ん?こうか?」

 

アイクが膝まづくと、エリンシアはアミーテを鞘から抜き、アイクの肩に当てる。

エリンシア「そうです....す、すみません。では......始めます。『なんじ、アイク.......クリミア王女の名におき騎士としての地位と爵位を与えるものとする』

 

詠唱と共に、アイクの体が光に包まれる。これ一体どういう原理なんだ.....まぁ、クラスチェンジって生で見るとこんな感じなんだろうな。

 

アイク が ロード になった!晴れて、上級職の仲間入りか。

 

 

エリンシア「これで終わりです。」

 

アイク「なんか、妙な感じだな。」

 

サナキ「ほう、それなりに様になっておるようじゃな。」

 

シグルーン「お似合いですよ。」

 

エリンシア「ええ、とても....」

 

アイク「そうか?あんまり変わった感じはしないが。」

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デイン軍side

 

アシュナード「......そうか、やつらがベグニオンを発ったか。」

 

一方王都の城で、アシュナードは漆黒の騎士からの報告を聞いていた。

 

漆黒の騎士「【虫】のもたらした情報では、ベグニオンの一軍を借り受け、クリミア再興軍として、陸路でデインを抜け、クリミアへ攻め上るつもりであるとか。」

 

アシュナード「ほう、デインを横切るというのか。たかが一軍を擁したところで、核となるのは、たった十余の傭兵共と魔道将軍であろうにな。

ガウェインの息子か......あやつに匹敵する力を持つのか?」

 

漆黒の騎士「いえ.....まだ若く、足元にも及ばぬでしょう。」

 

アシュナード「フン、つまらぬな。」

 

漆黒の騎士「剣の腕は未熟ながら、不思議と......人をひきつける才があるようです。その証拠に、ベグニオン神使だけではなくセリノスの生き残り、そしてフェニキス王の信頼までも得たとか。」

 

アシュナード「セリノスの....?まだ生き残りがいたのか?」

 

漆黒の騎士「どうやら王族が2人いる様子です。」

 

アシュナード「フ.....これは、また上手くお膳立てされたものだ。どちらか片方でよい、手に入れろ。そして、メダリオンと共に我が手に戻せ。」

 

漆黒の騎士「はっ。ところで....」

 

アシュナード「何だ?」

 

漆黒の騎士「傷の方は治られましたか?」

 

アシュナード「この傷か.....痛みは消えたが傷跡は消えぬ。奴も女神の加護を持っている。......気が変わった。」

 

漆黒の騎士「どうなされますか?」

 

アシュナード「奴らが進軍するとして真っ先に通るであろう場所は.....」

 

漆黒の騎士「トレガレン長城です。」

 

アシュナード「我が単騎で出向く。雑兵など用は無い。魔道将軍エイリス.....あやつと戦う。」

 

漆黒の騎士「......はっ。ご武運を。」

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トレガレン長城付近 拠点

 

遠征が始まり、傭兵団と一軍を率いてトレガレン長城の近くに拠点を作る。そこでアイクは行軍指揮に追われていた。

 

ベグニオン兵「アイク将軍。全兵、準備完了しております。」

 

アイク「.....そのまま、待機しててもらえるか?」

 

ベグニオン兵「集合がかかるまで、天幕に控えて待機でしょうか。それとも、整列し陣形を整えた上で、待機していればよろしいでしょうか。」

 

アイク「......天幕で控えててくれればいい。用意ができたら声をかける。」

 

ベグニオン兵「はっ!」

 

アイク「.......」

 

次々にやってくる将校たちに半ばだるさを感じている。傭兵団にはこのような堅苦しいやりとりは無く、そういったことは戦場以外で考えずに済んでいた。が、一軍を率いる将軍となるとそうはいかなくなる。それを身に染みて感じていた。

 

 

ベグニオン兵「失礼します!全軍待機の指令を受けましたが、タニス将軍の天馬部隊も待機でよろしいのでしょうか?」

 

アイク「......それも、俺が決めるのか?」

 

ベグニオン兵「アイク将軍が、全軍の指揮をとられるとうかがっております。我々は、将軍の指令に従います。」

 

アイク「........タニス将軍の部隊は、タニス将軍の自由にしてよし。」

 

ベグニオン兵「了解しました!タニス将軍の天馬部隊は、タニス将軍の『援軍』要請によってのみ出動するようにという指令、確かに承りました!失礼します!」

 

将校達が去り、アイクが一息つく。

 

エイリス「大変だろ?行軍指揮。」

 

アイク「大変だとわかってるなら手伝ってくれたっていいだろ。」

 

エイリス「今の指揮権はアイクにあるんだ。俺が絡んだら、傀儡みたいに思われるだろ?今回は自分でやれよ。」

 

アイク「にしても....毎度毎度よくこんな事するな。戦場で決めるのは駄目なのか?」

 

エイリス「そりゃ軍には規律があるからね。上からの命令も絶対だしな。」

 

アイク「肩身が狭いな。」

 

エイリス「でも任された以上はやらないといけないよ。まぁ....戦場での戦略は力貸すから頑張ってくれ。」

 

アイク「.......ああ。」

 

すごい微妙な顔をしてアイクから返事を貰う。何か考えてるのか。

 

 

タニス「あの長城をこえればいよいよデイン王国だ。建物の上部を見ろ。デイン側の竜騎士数隊が、偵察のため出撃している。」

 

アイクと話しているとタニスが現れ、助言を始める。

 

タニス「アイク将軍、おぬしたちは竜騎士と相対したことがあるか?」

 

アイク「回数は、あまりないな。だが、キルヴァスのカラスたちの方が厄介だったように思う。」

 

エイリス「俺は何度と。まぁ竜騎士には特攻あるし、そこら辺は俺がやるよ。」

 

タニス「エイリス殿はそうだろうな......そうか、ではまだアイク将軍は真の竜騎士とは戦ったことがないのだな。」

 

アイク「どういう意味だ?」

 

タニス「今、見えている奴らがそうなのかはわからんが......デインには、元ベグニオンの宮廷騎士団に所属した部隊がいるはずだ。訳あってたもとを分かったが......彼らは相当、強いぞ。」

 

相当強い、そのうえ下手をすれば味方が寝返ってしまう......ここら辺からもう前置きは置いてたんだよな。

 

アイク「神使があんたを遣わしてくれたのは、そのためだったのか.....」

 

タニス「そうだ。聖天馬騎士であれば、竜騎士にもひけをとることはない。空には....空の戦い方があるからな。エリンシア王女も天馬騎士として戦場に立たれる。その身を守る事も我々も使命だ。」

 

アイク「俺たちは陸専門だからな。その辺はまかせていいか?」

 

タニス「うむ。神使親衛隊の名に恥じぬ戦いをお目にかけよう。」

 

アイク「分かった.....それと、ちょっといいか。」

 

タニス「どうした。何か問題でも?」

 

アイク「あんたなら知っているかと思ってな。」

 

タニス「?」

 

アイク「この先、戦うことになる.....デイン王とは、どんな奴なんだ?」

 

タニス「私も、直に戦ったことはない。というより、アイク将軍の隣に実際に戦ったエイリス殿がいるではないか。直接聞いてないのか。」

 

アイク「ある程度は聞いてる。だが、ベグニオン側からの意見も聞きたい。」

 

タニス「......具体的な強さなどは語れないが、それでも構わないか?」

 

アイク「ああ。とりあえず、なんでも聞かせてくれ。」

 

タニス「......アシュナードが即位したのは、確か......18年前のはずだ。デイン王都ネヴァサ周辺でひどい流行り病があって.....人が大勢死んだ翌年だったと記憶している。テリウス大陸史においても、戦以外で、あれほど多く立て続けにベオクやラグズが死んだのは........創始の大洪水以来だったろうな。20年前のベグニオンでは、セリノス王国の民がほぼ失われ......19年前のデインでは、王族を含め1000に届く数のベオクが死んだと言うのだからな。」

 

これ確か血の誓約書が原因なんだっけ......?ほんといたるところの元凶を辿ったら必ずベグニオンの元老院に辿り着くの凄すぎだろ。血盟1つでこれだけの効果及ぼす魔法ってどうやって開発したんだ.....

 

アイク「デインの王族も死んでいたのか。」

 

タニス「......当時の国王、妃、20人近くいたはずの王子、王女が.....ことごとく亡くなった。ベグニオンでも、デイン王家は血の断絶がおきるのではないかとの噂がひっきりなしに流れていた。」

 

アイク「だが、アシュナードは生き残った。」

 

タニス「そうだ。だがそれまでは......王位継承には名の挙がることがなかったほど、王位には遠い存在だったようだ。別のところで、名だけは、よく知られていたがね。」

 

アイク「どこだ?」

 

タニス「戦場だ。ー――デインに猛将あり。王子アシュナードの前では、聖騎士一兵団でも霞む.....とね。それこそエイリス殿と似たようなものだ。」

 

エイリス「え?俺?」

 

タニス「5年前、最年少で将校に付き、数年で一軍を率いる地位に上り詰めた。特にその光魔法は一撃で全てを終わらせる.....我々ベグニオンでも内密に警戒されていたし、デインの者たちは『平和ボケのクリミアから、アシュナード様のような人間が現れた』と評していた。」

 

アイク「デインの奴らからどう聞いたんだ?」

 

タニス「ベグニオンとデインは、互いに領土拡大を巡り何度もぶつかっていたからな。その過程で捕虜から聞くこともあった。.....話を戻すぞ。比較的温厚な性質を持っていたデイン前国王の時代に、彼らが僅かながらも、我がベグニオンの領地を削り取ったのは......ひとえにアシュナードの力があったからと言っても過言ではなかったようだ。」

 

アイク「......」

 

エイリス「俺もぶっちゃけるけど....前にアシュナードに無傷で勝てたのは、あいつの意表をつけたからだ。」

 

タニス「意表?」

 

エイリス「あいつの鎧、女神の加護っていうのが付いていて、加護がある武器でしかアイツにはダメージを与えられない。前はこっち側に加護がある武器があるとは悟られていなかった.....だけど、今回はそういう訳にはいかない。おそらくやり合えば.....俺もあいつもタダじゃ済まない。」

 

なんなら相討ち覚悟で倒すという選択肢もある。少なくともアイクがラグネルを使い始めるまではそうするしかない。

 

タニス「.......すまんな、思ったより長話をしてしまったようだ。そろそろ、出撃の準備に戻ったほうがいいだろう。」

 

アイク「参考になった。機会があればまた話してくれ。」

 

タニス「わかった。」

 

 

 

 

 

アイク「デイン王、アシュナード.....」

 

エイリス「大将が気になるのは分かるが、まずはこの作戦を成功させることが大切だ。その為の目の前に戦いに集中しろよ。」

 

アイク「わかってる。」

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トレガレン長城前

 

アイク「これより出陣する。長城は俺たちとタニス将軍の部隊だけで制圧する。残った部隊を3分する。ひとつは輸送隊の護衛、ひとつは逃走した兵の捕縛、最後のひとつは有事の為の待機。」

 

セネリオ「分割の詳細を今から伝えます。よく聞いておいてください。」

 

ベグニオン軍『は!』

 

エリンシア「随分と様になっていますよ、アイク。」

 

アイク「エリンシアか。偵察はどうだった。」

 

エリンシアとマーシャが偵察から戻ってくる。よくよく考えたら王女を偵察に使うって中々やばいな.....

 

マーシャ「敵の数としてはそんなにいなかったよ。竜騎士はいたけど.....タニスさんが言っていた元ベグニオン軍の竜騎士の部隊はいなかった。」

 

エリンシア「それと....敵側には、シノン様がいらっしゃいました。」

 

一同『!!!!?』

 

傭兵団に重い空気が漂っている。グレイル傭兵団の元仲間....口は悪いが一流のスナイパーであるシノンが敵にいる。長年の仲という事もあり団の誰も再会を喜ぶような雰囲気を出す者はいなかった。

 

アイク「シノンか....」

 

ヨファ「.........」

 

ティアマト「よりによってデインにいるなんて......」

 

まず口で言っても絶対に聞かない。特にアイクは自分に反発した結果出ていったことを覚えている。

 

セネリオ「嘆いたって仕方がないです.....僕たちは傭兵です。ただのなかよしこよしの集団ではありません。団を抜け、雇い主が変わればこうやって敵対することは当たり前の事でしょう。」

 

ヨファ「.....ぅ....ぐぅ.....」

 

ミスト「ヨファ.....」

 

ボーレ「あーじれったい!泣くな!前に約束したろ!!シノンを引きずってでも戻してオマツリ一緒に回るんだろ!!」

 

ボーレがヨファの背中を叩いて鼓舞する。こういうところは、兄貴分してるよな。

 

オスカー「そうだよヨファ。シノンがどうするかは彼次第だが....こちらから何かしらすることは出来る。色々考えてみて。」

 

ヨファ「......うん。」

 

アイク「....ヨファ、シノンに話しかけてくれ。お前ならあいつも耳を傾けるかもしれない。」

 

ヨファ「うん。僕行くよ。」

 

アイク「もしそれで追い返されたら.....その時は俺がシノンの相手をする。あいつを団に戻すなら、俺の実力を示してあいつに勝つ他納得させられないだろうしな。.....いいか?セネリオ。」

 

セネリオ「アイクがそう判断したのならば、僕はそれに従います。」

 

団でシノンを引き戻すことが決定した。エリンシアはそれを見て報告の続きを切り出す。

 

エリンシア「それともう1つ報告すべき事があります。敵方にカラスがいました。おそらくキルヴァスのラグズだと思われます。上空に化身をしていないラグズもいました。」

 

ヤナフ「.......おいおい、なにやってんだあの馬鹿ガラスども。」

 

ウルキ「........デインについたのか?信じられん.....」

 

リュシオン「........私だけでなく、ラグズをも裏切ったのか.......ネサラめ.......!!!!.」

 

エリンシア「ただ.....他の兵士たちがいつでも戦えるように整えてるのとは違って、上空から日和見といった感じでした。」

 

ヤナフ「多分あいつらの事だし、優勢なら横取り、劣勢なら手を貸さずに金だけ取って逃げますよ。何にせよ、短時間で相手を制圧すればやってこないかもな。」

 

エリンシア「そうですね.....報告は以上です。」

 

エイリス「おっけ....じゃあ今から方針を。」

 

アイク「ちょっと待て。」

 

このマップの方針を言おうとしたらアイクから割り込まれた。え、何......

 

アイク「エイリス、今回はお前は出るな。」

 

エイリス「......は?」

 

アイク「疲労困憊の状態のお前を戦場に出すことは出来ん。」

 

セネリオの方をチラッと見ると、頷いていた。

 

エイリス「おいちょっと待てよ。疲れてるのは皆一緒だろ?俺は大丈夫だ。」

 

アイク「いや、今回は出さん。お前が何と言うとも、今回は出陣せずに休んでもらう。」

 

エイリス「言っておくが、変な優しさはいらないからな。確かに俺は激務だけど....それが仕事な訳で、疲れたとかそんな甘ったれた事言ってられないんだよ。」

 

それに蒼炎に疲労の概念は無い。そんな概念があるのはトラキアだけ。葉っぱくんは強制出陣だから疲労関係なく出されて、シューターの弾切れの為に的になってたりしてたけどな.......

 

アイク「強情な奴だな....なら多数決でも取るか。エイリスを休ませるのに賛成の奴、手を挙げてくれ。」

 

すると周りが皆挙手する。えぇ.....どんだけなんだよ。

 

アイク「こういう訳だ。もしこれでも納得出来ないなら、団長命令で出陣を許さん。」

 

エイリス「........そこまで頑なにすること無いだろ。」

 

まさか出陣を拒否されるなんて思ってもみなかった。まぁゲーム的には本来の形に戻るからあれなんだけどね。

 

セネリオ「団長命令という言葉が聞こえませんでしたか?あなたはこの傭兵団の一員です。そうである以上、アイクの命令が絶対です。」

 

エイリス「.......分かったよ。今回は出ない。ただし!」

 

アイク「なんだ?」

 

エイリス「予想外の事態が起きたり、敵の増援が多くて対処しきれないと判断したら.....俺は出るからな。」

 

アイク「おい、出陣は許さんと言った筈だぞ。」

 

セネリオ「.....分かりました。では後方待機という形を取ります。」

 

アイク「セネリオ、お前」

 

セネリオ「アイクの団長命令が絶対である事実は変わりません。ですがここが戦場である以上、出陣しようとしなかろうと暗殺や奇襲を警戒しなければいけないこともまた事実です。僕はアイクの命令に逆らうことは許しませんが、戦況に有利になる形の折衷案を出したエイリスの意思も尊重するつもりです。」

 

アイク「それはそうだがな.....」

 

セネリオ「遅かれ早かれ、エイリスがこうなる事は予測できた事です。それに、オマツリで士気を上げてこれからが初陣という時に、トップ同士が揉めていては士気に関わります。」

 

アイク「......分かった。エイリス、お前は後方待機だ。ただし、本当に予想外の事が起きる以外の事で戦線に出てくるな。これでいいな?」

 

エイリス「分かった。それに従う。」

 

アイク「決まりだ。出撃メンバーは、俺、セネリオ、キルロイ、エリンシア、マーシャ、ヨファ、ミスト、サザ、ヤナフ、タニス将軍、ネフェニー、ジル、リュシオンの13人で行く。敵にシノンがいるようだが.....ヨファ、とりあえず説得に行ってくれ。」

 

ヨファ「うん!」

 

タニス「アイク将軍、差し出がましいようだが助言させてもらう。先程エリンシア王女とは別働隊として私の部下に周りを見張らせた。報告によれば私たちの背後からも敵が現れてもおかしくない立ち位置にいた。くれぐれも背後は注意されよ。」

 

アイク「挟み撃ちか。分かった。ネフェニーとタニス将軍で足止めを頼む。他全員は長城に突入し敵を殲滅する。行くぞ!」

 

 

 

 

 

 

エリンシア「アイク、今日はいつになく強情でしたね.....どうかされたのですか?」

 

アイク「正直に言えば、自分に腹が立っていてな。」

 

エリンシア「自分に、ですか。」

 

アイク「今の立ち位置があまりにも窮屈で煩雑でな。傭兵団だけの時は現場対応だったが、地位が変わるだけでこれだけ変わるのかと思った。」

 

エリンシア「はい....」

 

アイク「だけど、それは思い違いだった。俺が万全の状態で戦場に出れるようにエイリスやセネリオが今までそれを代わってきただけだ。特にエイリスはその裏の作業の殆どをやっていたんだ。地位が変わるまでこんな簡単な事にも気づけていなかったんだ。」

 

エリンシア「それで自分に腹が立っていたんですね?」

 

アイク「情けない話だけどな。だけどエイリスは疲れたなんて弱音はひとつも吐かずに職務をやっている。俺が言えた事ではないが....ああいう強情な奴は命令とかで強制的にやらなきゃ止まらないと思ってな。」

 

エリンシア「確かにアイクが言えたことではありませんね。」

 

アイク「そう言うな、自分でもわかってる。とにかく.....少しでもあいつの負担を減らせるようにしたつもりだ。それにいつまでも.....あいつの指揮ばかりに頼ってはいられない。将軍という地位に立ったんだ、少しは俺も考えないとな。」

 

エリンシア「ふふっ、いい志ですね....私もお手伝いしますよ。」

 

アイク「頼む。」

 

 

 

 

拠点

 

ジョージ「いやー、なんかあんたがこっち側にいるの違和感しか無いな。」

 

エイリス「アイクがあまりにも強情だったからな...ありゃ無理だ。」

 

ダニエル「ま、あそこまで言われたらな。」

 

ムストン「まぁあんたがこっちにいてくれたら、俺たちとしては大歓迎なんだけどな。頼もしいボディーガードだ。」

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カヤッチェ「クリミア軍がきたようだな。では、手はずどおり頼むぞ。」

 

ネサラ「......俺のキルヴァス軍本隊は、西山上にて待機。別働隊をここに残し、あんたらに協力させる。これで間違いないだろう?」

 

カヤッチェ「う、うむ。」

 

確認が終わると同時にネサラはカヤッチェの前から飛び、作戦の位置に移動する。

 

デイン兵「国王陛下は、いったい何をお考えなのでしょう......あんな、得体の知れない半獣の国と手を組むだなどと.....」

 

カヤッチェ「......わからん。陛下の崇高なお考えが、我々に分かろうはずもない。ただ、確実なことは我らは陛下のお望みどおり動く。それが全てなのだ。」

 

デイン兵もちろんでございます!」

 

カヤッチェ「クリミア軍は、自分達の動きが全てこちら側に漏れていることを知らん。ふん! 急ごしらえの.....ろくに訓練も受けておらぬ寄せ集め軍ごときに、何ができるというのだ。どれほど腕がたつか知らんが.....たかが傭兵あがりの若造が指揮をとっておるような集団だ。恐るるに足りん。」

 

デイン兵「.....しかし、敵にはあの魔道将軍もいるようですが。あれはどうします?」

 

カヤッチェ「それはあの半獣共をぶつけておけばよい。我々がわざわざ兵を割いてまであの男と直接対峙する必要はない。......ん?」

 

カヤッチェが話をしていると、長城の外から息を切らした兵士が入ってくる。何かの書簡も携えていた。

 

カヤッチェ「何があった?」

 

デイン兵「はぁ....はぁ.....報告致します!王が....アシュナード様が直々にこの戦場に参られるとの事です!!これがその書簡です!!」

 

その知らせに現場は騒然とする。崇高な王が、最強の王が戦線に現れるときた。この事に歓喜しない者はいなかった。

 

カヤッチェ「む...確かにこの印はデイン王家のもの。本物だ。なんと....王自らが出向かれると言うのか!」

 

デイン兵「更に!間者の報告によれば、今回の出撃メンバーの中に魔道将軍は入っていないとの事です!!」

 

カヤッチェ「なんと...皆の者聞いたか!:女神が我々に味方したぞ!!」

 

デイン兵「本物の戦というものを、教えてやりましょうぞ!もう恐るるに足らん!!」

 

城中に歓喜の叫びが響き渡る。士気も上がり、デイン軍のパフォーマンスが最高潮に到達した。

 

デイン兵「ところで、魔道将軍が出てこないのならば、半獣どもはどうされますか?」

 

カヤッチェ「適当に囮でよい。奴らの犠牲で、こちらの軍の消耗を減らすのだ。」

 

デイン兵「それは名案ですな。」

 

カヤッチェ「よし、では全兵に徹底させるのだ。」

 

デイン兵「はっ!」

 

カヤッチェは城を歩き回る。多くの者が2つの知らせで歓喜し、熱狂に包まれていた。しかし、その中で1人、スンとすました顔をしている兵がいた。

 

 

カヤッチェ「......貴様、見ない顔だな?」

 

シノン「......」

 

デイン兵「こ、こら!こやつめ.....閣下に頭を下げぬか!!」

 

シノン「........」

 

兵士の1人が頭を下げさせようとしても、シノンは頑なに頭をさげなかった。

 

カヤッチェ「......ずいぶんふてぶてしい態度だな。貴様の配下か?」

 

デイン兵「はっ!本日付で配属になったばかりの新参者で......なにぶん教育が行き届いておらず、誠に申し訳ございません....!!」

 

カヤッチェ「腕が確かだというなら、愛想のないことぐらいは目をつぶろう。今の私は気分が良い、運が良かったな。私の手柄になるよう、1人でも多くクリミア勢を潰してくれたまえ。」

 

デイン兵「はっ!」

 

シノン「......ケッ」

 

悪態をつきながら所定の位置に配備する。

 

カヤッチェ「さあ来い、クリミアの生き残りども!デインに逆らうということがどういうことか.......思い知らせてやろう。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アイク「やけに士気が高いな....」

 

辺り一帯を見回す。右側にドラゴンナイトが数人、正面には城への階段、後方は敵の増援の恐れあり。

 

アイク「タニス将軍、ネフェニー、隊を率いてあの竜騎士と増援を頼む。俺たちは城へ突入する。」

 

タニス「分かった。」

 

ネフェニー「うん...」

 

隊を編成し後方の安全を確保する。

 

エリンシア「!!アイク、危ない!」

 

エリンシアの掛け声で上を見ると、雷が降ってきた。アイクはパッと咄嗟に交わし、剣を構え直した。

 

アイク「これは.....」

 

セネリオ「サンダーストーム.....のようですね。敵の方に、遠距離射程の魔法を使う者がいるみたいです。」

 

アイク「厄介だな...キルロイ、魔道士を引き付けてくれ。」

 

キルロイ「分かったよ。」

 

魔法を上手くいなしながら、城内の兵士を1人ずつ片付けていく。

 

アイク(妙だな.....)

 

倒されていき、劣勢であるにも関わらず、兵士たちの士気が全く落ちない。それどころか、時間稼ぎかのように粘りついてくる。

 

ヤナフ「これは何かありそうだな....アイク将軍、ちょっと見てくる。」

 

アイク「あ、おい!勝手に.....って行ったか。」

 

ヒュン

 

アイク「!!!ちっ.....」

 

ヤナフが飛んで行ったのとほぼ同時に矢が飛んでくる。それを剣で弾きその方向をみるが、誰もいなかった。

 

アイク「シノンか....?ヨファ、シノンが付近にいるかもしれない。」

 

ヨファ「うん。今の矢の鋭さはシノンさんだよ.....僕前に行くね。説得してみるから.....」

 

アイク「ああ、気をつけろよ。」

 

ヨファをシノンの説得に向かわせ、魔道士や兵士を斬りながら前進する。

 

セネリオ「アイク、ここら辺の敵は僕たちで受け持ちます。シノンの所に行ってください。」

 

アイク「いいのか?」

 

セネリオ「良くも悪くもシノンは傭兵です。相手がヨファであろうと、戦うとなれば容赦なく弓を引くでしょう。」

 

アイク「.....分かった。セネリオ、何かあればすぐに言ってくれ。すぐに決着をつける。」

 

セネリオ「分かりました。行ってください。」

 

残った味方に方針を伝え、セネリオに現場指揮を任せる。そしてヨファが向かった所へと足を進める。

 

アイク(ヨファ、シノン....死ぬなよ。)

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ヨファ「シノンさん!!」

 

シノン「......ヨファ。」

 

ヨファ「やっぱりあの矢、シノンさんだ!」

 

シノン「いっちょまえに、弓構えた格好がさまになってんじゃねぇか。」

 

ヨファ「そ、そう? えへへ」

 

シノン(笑ってはいるが....いつでも撃てるように無意識に構えてる。こりゃ、相当の場数を踏んだな。)

シノン「おまえは昔から、筋が良かった。オレの言ったとおりだったろ。

鍛え方を考えれば、2人の兄貴どもより伸びるってな。」

 

ヨファ「先生が、よかったからだよ。」

 

シノン「そりゃ、そうだ。おまえ、そのことを他の奴にばらしてねえだろうな?」

 

ヨファ「うん、言ってない。ぼく、約束はちゃんと守るよ。」

 

シノン「そっか。えらいぞ。」

 

ヨファ「へへ.......ねえ、シノンさん。」

 

シノン「なんだ?」

 

ヨファ「シノンさんは......敵?」

 

シノン「ああ。」

 

ヨファ「.......ぅ......っく.....」

 

シノン「.......泣くな。こういうこともあるって教えてやったこと、忘れたのか?」

 

ヨファ「覚え.....てる....って....でも.....だって....」

 

シノン「........さぁて。師弟対決といくか。」

 

その言葉とほぼ同時に、ヨファの顔の横を矢が飛ぶ。シノンの早撃ちにヨファは反応しきれなかった。掠った部分から血が流れる。

 

シノン「言っとくが....殺り合うってのはこういう事だ。今のはわざと外してやったが....次は無いからな、ヨファ。」

 

ヨファ「.......」

 

シノン「....オレからはしかけない。悪いがお前とは戦う気にならない。が、お前がこっちを殺すつもりなら.....その時は、な。分かったらとっとと帰れ。」

 

ヨファ「........出来ないよ。」

 

シノン「情けねぇツラしてんじゃねぇよ。戦うんだな?ほら、弓を構えな。情なんざ戦場じゃクソの役にも立たねぇ。」

 

ヨファ「シノンさん.....」

 

シノン「.....戦いってのはなぁ、こういうもんなんだよ。お前も分かってるだろ。戦場に出たからには.....泣き言は通用しねぇ。オレが、そう教えてやったろ?」

 

そして、シノンとヨファが互いに弓を構える。二人の間に緊張感が走る。

 

ヨファ(先に動いた方が.....負ける。)

 

シノン(先手を撃ってもいいが....ヨファも経験は積んでる。さっきみたいに油断してる所を先手取って倒す、なんて簡単にはいかないだろうな。)

 

ヨファ(......仕方ない。負傷覚悟で)

 

 

アイク「待て!」

 

シノン「.....ちっ、アイクか。」

 

ヨファが今まさに先手を撃とうとした瞬間にアイクが割って入る。

 

ヨファ「アイク、ごめん。ぼく.....」

 

アイク「気にするな。」

 

シノン「どけよアイク。オレとヨファは今から熱い師弟対決を始める所だったんだよ。」

 

アイク「そういうのは団に戻ってからいくらでもやれ。」

 

シノン「てめえがオレに団長の座を明け渡して、団から抜けるってんなら考えてやるよ。」

 

アイク「.....なんだと?」

 

シノン「分かんねぇのか。オレが団を抜けたのはな、てめえが気に入らねぇからだよアイク。てめえはグレイル団長の息子だから、団長を継げたんだ。分かるか?親の七光りなんだよ。」

 

アイク「そんな事抜けた時から分かってた。だが今の俺はお前が思ってるほど弱くは無い。」

 

シノンの挑発とも取れる雑言にアイクは気にする様子も無くさらっと受け流す。

 

シノン「変わってねぇな、お前。尚更気に入らねぇ。」

 

アイク「もういいか?こっちも戦ってる最中だ。お前をさっさと倒して団に引きずってでも戻す。」

 

シノン「へっ....てめえとはいつかこうなる気がしてたぜ、アイク。」

 

アイク「来い。」

 

シノン「行くぜ!」

 

アイクが姿勢を構える前に矢を1、2発打ち込む。とっさに避け、避けた方に飛んできた方の矢を剣で弾く。

 

アイク「ふん!」

 

矢を弾いた後、素早くシノンの胸元に潜り込む。そして足元に剣を振る。

 

シノン「へぇ、弓兵との戦い方は分かってるみたいだな。いい手だ....オレじゃなけりゃな。」

 

ジャンプしてアイクの剣をかわし、アイクの死角を取る。

 

アイク(くそ....背を見せたか。)

 

姿勢を建て直す前にシノンの矢が飛ぶ。咄嗟に姿勢を崩して転がり重傷を避けるが、掠った所から血が出る。

 

アイク「舐めるな、よ!!」

 

転がる中でシノンの姿を捉え、転がる勢いを利用して剣で切りつける。

 

シノン「へっ、生意気な戦い方しやがる。」

 

崩した姿勢をすぐに戻し、着地する前のシノンに接近する。さすがにかわしきれないと判断し、アイクの剣を篭手で防御する。

 

シノン(振動が....なんつー馬鹿力してんだこいつ。)

 

アイク「弓の使い手が腕で防御は致命的じゃないのか。」

 

シノン「んなもんにビビって傭兵が務まるかよ。」

 

距離を取ろうとするシノンに対し、接近するアイク。

 

シノン(こっちに対して距離は取らせないか....へっ。定石にまんまと乗りやがって。)

 

弓兵相手に距離を詰める、それは剣士のアイクなら当然取るであろう行動。そしてその行動を褒めつつ、相手にその策が有効であると思わせる。......全てシノンの手のひらであった。もし気づかれたとしても、距離を取られればこっちが弓で牽制できる。

 

シノン(単純な野郎だ.....剣を振って隙が出来たら、眉間に1発だ。)

 

シノン「......へっ、少しはマシになったみたいだな。」

 

矢を取るふりをしてアイクの接近スピードを速める。さすがに撃たれるとなれば間合いは詰めてくる。

 

アイク「いくぞ!シノン!」

 

そしてアイクが自分の胸元近くに入り込んでくる。

 

シノン(待ってたぜ、この時をよ!剣筋を見極めて避けりゃ...オレの勝ちだ!!)

 

早撃ちの準備を始める。構え方から右上に向かって剣を振り上げることが分かった。

 

シノン(剣先は....えっ)

 

 

剣筋を見ようと一瞬剣先を確認し、視線を戻すとアイクは目の前から消えていた。そこにあったのは剣だけであった。

 

アイク「俺の勝ちだ、シノン。」

 

アイクは胸元から魔法剣を取り出し、シノンの弓を破壊し、魔法の斬撃でシノンを負傷させる。

 

シノン「ぐっ...なんだそのふざけたおもちゃ.....」

 

アイク「魔法剣だ。エイリスから前に護身用で貰った。」

 

シノン「あのイカレ軍師か......」

 

アイク「動くな。傷が広がる。」

 

シノン「何のつもりだ....早くやれ....」

 

アイク「断る。言ったはずだ。お前を引きずってでも団に戻すと。」

 

シノン「....へっ.....にしても....お前にしては、卑怯な勝ち方じゃねぇか。剣で...視線を引いて、不意打ちか...」

 

アイク「それくらいお前が強かったってだけだ。いいから喋るな。ヨファ、ミストを呼んできてくれ。」

 

ヨファ「う、うん!」

 

ヨファにミストを呼びにいかせ、応急措置を進める。

 

数分後

 

 

ヤナフ「よ、さっきは勝手に動いて悪かったな。戻ってきた。」

 

アイク「次からは気をつけろ。それでどうだった?」

 

ヤナフ「......気のせいじゃなかった。あいつがいた。」

 

アイク「あいつ?」

 

 

ヤナフ「狂王アシュナードだ。物凄い勢いでこっちに向かってる。」

 




まぁアシュナードは、元の蒼炎の軌跡じゃ出ないんですけどね

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