《完結》テイルズ オブ デスティニー〜七人目のソーディアンマスター〜 作:ねここねこねこ
「これは……剣? 変わった形をしているけど、使えるのか……?」
その瞬間、モンスターが扉を破り中に入ってくる。
形を気にしている場合じゃないとスタンは剣を掴み、モンスターに戦いを挑む。
狼型のモンスターだが、スタンは普段から戦っているので苦戦することもなく倒す。
スタンはそれよりも妙に手に馴染む剣に驚いていた。
さらに揺れる飛行竜に外の様子が気になるので倉庫の外に出た。
船内にはモンスターがたくさんいて、すぐ目の前にも現れていた。
「くっ、またか!」
剣を構えたところで、横から黒髪の女性がモンスターを瞬殺する。
急に現れた女性に対して警戒するスタン。
黒髪の女性はスタンが持っている剣を見て、スタンに話し出す。
「ちょっと! どうしてあんたがそれを持ってるの! その剣よこしなさいよ! あんたが手にする物じゃないわ!」
急に現れて剣をよこせと要求する黒髪の女性に困惑するスタン。
その間にまたモンスターが出てくる。
「ああもう! どうしてこう次から次へと! まさか……こいつらも剣を狙ってるんじゃないでしょうね!?」
「このままじゃキリがない!」
スタンと黒髪の女性はモンスターを倒そうと剣を構えた。
その直後、モンスターの背後から斧を持った乗組員の格好の人が現れて、一撃でなぎ払う。
「大丈夫か!? 乗組員が全滅した。このままでは墜落する!」
「全滅!?」
〝全滅〟という言葉にスタンが驚きの声を上げる。
しかし、スタンの言葉を無視して、話を続けていく。
「すぐに脱出するぞ!」
「ちょ、ちょっと待ってよ! まだ肝心の剣が!」
「時間がない!」
黒髪の女性はスタンの持っている剣を手に入れてないとゴネていたが、反抗も虚しく引きずられていってしまった。
(た、大変だ……! 俺も早く脱出しないと!)
スタンは全力で走り、先ほど兵士達に追い詰められたデッキへと急ぐ。
デッキに着くと、一つの脱出ポッドがちょうど発進したところだった。
スタンは焦るが、もう一つ脱出ポッドがあることに気付く。
(しめた! アレを使って脱出しよう!!)
ポッドに乗ろうと試みるが目の前には複数のモンスターがいて、なかなか前に進ませてくれない。
スタンが行動をためらっていると、モンスターが一斉に襲いかかってくる。
今がチャンスだと思ったスタンは、襲いかかるモンスターを躱し、そのまま脱出ポッドへと乗り込む。
「えっと……多分これだよな! 急げ!!」
発進スイッチを見つけたので急ぎ押すと、ポッドの扉が閉まり、発進し始める。
先ほど避けたモンスターが、スタンを追いかけてくる。
(急げ……急げ……!! 早く!!)
スタンの祈りが通じたのか、モンスターが到着する前にポッドは脱出する。
しかし、空を飛ぶモンスター ──ワイバーン──が炎を吐き、脱出ポッドに攻撃を加えたせいで、ポッドに煙が湧いてくる。
これ以上はモンスターもスタンも何も出来ず、脱出ポッドは勢い良く飛行竜から飛び出し、そのまま地上へと落ちていった。
「う、うわぁぁぁぁぁ!!!」
脱出ポッドが落ちていく圧力に耐えながら、スタンは必死に助かるように祈る。
先ほど出会ったばかりの剣を腕に抱きながら。
◇◇◇◇◇◇
「な、なんだと!? 飛行竜がモンスターの襲撃で奪われたというのか!?
「そ、それが……行方が分からずとなっております」
伝令兵の報告でうろたえるセインガルド王。
しかし横にいたヒューゴ・ジルクリストは慌てずにセインガルド王に話し出す。
「陛下。一大事ではありますが、まずは七将軍と王国客員剣士を招集することが優先かと……」
「う、うむ。……そうだな。すぐに七将軍と王国客員剣士を謁見の間に集めよ」
「はっ!」
伝令兵と近くにいた兵士達が謁見の間から出ていく。
「
「その可能性はありましょうな。すぐにでも捜索部隊を編成するのが良いかと思います」
「うむ」
セインガルド王は頷いた後、七将軍とリオン、エドワードが集まるまで一言も話すことはなかった。
(何が一体、どうなっているんだ?)
エドワードは緊急で呼び出されたこと以外の詳細は何も分かっていないため、自分が何かやらかしたのかと不安にもなっていた。
そして謁見の間に到着した時、そこには七将軍とリオンもいたことに少し安堵する。
だが、ただ事ではない雰囲気を察知して、すぐに自身の立つ位置に向かった。
「陛下がいらっしゃいます。各自控えてください」
その言葉とともに全員が跪き、セインガルド王の到着を待つ。
セインガルド王が自身の席につき、「
「皆の者、突然の呼び出しによく集まってくれた。今回緊急事態が起きたのだ。
我が国が所有している”飛行竜”が……モンスターの襲撃に遭い、奪われた」
「「「「……!?」」」」
全員が驚き、言葉を失った。
もちろんエドワードもである。リオンですら動揺を隠せていないのである。
「へ、陛下、それはいつのことでしょうか?」
「うむ、つい数時間前のことだ。通信機にモンスター襲撃の報告があり、音声が途切れたあと……飛行竜も消えてしまったのだ。
それですぐに捜索隊を編成しなくてはならない。ロベルト、アシュレイ、ブルームよ。この会議の後、直ちに兵をまとめ出陣するのだ!」
「「「はっ!」」」
「それと……まだ報告がある。飛行竜にはソーディアンを乗せて運搬中だったのだ……その探索も忘れるな。以上だ」
セインガルド王の言葉で七将軍のロベルト、アシュレイ、ブルームが出陣の準備のため、早々に謁見の間を出ていく。
エドワードは最後の言葉が気になり、謁見の間を出た後、リオンに話し掛ける。
「ソーディアンが奪われたのか?」
「……おそらくな。僕にも詳細は分からない。だが奪われたソーディアンが敵になった時、僕らの出番がくるだろう。ソーディアン相手には、同じソーディアンでないと対抗できないからな」
『そうですね。どのソーディアンかはまだ分かりませんが、準備は怠らないようにしましょう!』
リオンはいつでも出陣できるように準備をすると言ってヒューゴ邸に帰っていった。
そしてエドワードも準備をしないとと思い、最近補充していなかったグミの買い足しに走るのであった。
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