《完結》テイルズ オブ デスティニー〜七人目のソーディアンマスター〜   作:ねここねこねこ

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第三十七話

「よし!じゃあ神の眼の奪還作戦……行くわよ!!!」

「「「「「おうっ!!!」」」」」

 

 ハロルドの号令で全員が動き出す。

 スタンとリオン、マリーは異形と化したグレバムに突っ込んでいき、ルーティとフィリアはお互いに適度な距離を保ちつつもその場から離れていた。

 

「スタン、マリー! こいつを倒そうと思うな! あの女が神の眼の操作をし終えるまで注意を引きつけておくだけでいい!」

「ああ! 分かった! いくぞ──魔神剣!」

「ああ! こっちもいくぞ! ──剛・魔神剣!」

 

 スタンがやや離れたところから剣による衝撃波を放ち、マリーはスタンよりも近くで斧を地面に叩きつけて衝撃波を放つ。

 グレバムに衝撃波がぶつかるが、仰け反る様子もなくそのままかき消される。

 

「な! 魔神剣が効かないだと!?」

『落ち着けスタン!』

「次は僕の番だ! 幻影刃!」

 

 リオンは技の発動後のスタンとマリーに攻撃されないようにグレバムに突撃する。

 そしてグレバムをすれ違いざまに斬りつける。

 

「グォォォォ!!!」

『坊っちゃん、ダメです! 物理攻撃は効いていますが、闇属性に耐性があるのか威力がいつもよりも出ていません!』

「まだだ! 虎牙破斬!!」

 

 リオンが振り向き、流れるように上下に斬撃を放つ。

 スタンとマリーも同じく虎牙破斬を放ち、囲むようにしてグレバムに追撃を仕掛ける。

 

「皆さん! 離れてください! ──レイ!」

 

 フィリアがクレメンテを上に掲げながら晶術を放つ。

 すると上空から無数の光のレーザーがグレバムに襲いかかる。

 

「まだいくわよ! ──アイストルネード!」

 

 ルーティが晶術を唱えると、大粒の氷が混じった竜巻が発生し、グレバムを切り刻む。

 土埃が舞う中、全員が様子を見守る。

 

「や、やったか!?」

 

 息を切らしながらスタン達は土煙が晴れるのを待つ。

 そして視界が元に戻ったとき、そこには傷一つ付いていないグレバムの姿があった。

 

「なん……だと……」

『スタン! 油断するな!』

 

 グレバムが火球を生み出し、スタンに放つ。

 スタンは急なことで対処ができず、火球に飲み込まれる。

 

「スタン! ……ぐあっ!」

「リオン!」

 

 リオンがスタンに視線を向けた瞬間、グレバムは長い腕でリオンを吹き飛ばす。

 マリーはリオンに声を掛けつつも、自らが攻撃されないように少し距離を取る。

 そして、リオンが壁に激突する瞬間、エドワードがリオンを受け止めるのであった。

 

「リオン、大丈夫か?」

「……ああ。エドワード、助かった」

「気にするな。それよりもスタンだが……」

 

 火球攻撃を受けて倒れたスタンにルーティが駆け寄り、ヒールを唱えている。

 まだ息はあるようだが、すぐに戦線に復帰するのは難しそうであった。

 エドワードがちらりと神の眼のある場所を見ると、ハロルドは解析を続けているのであった。

 

「うふふふ。天地戦争の時はすぐに封印することになってあまり(さわ)れなかったからね。徹底的に解析してやるわよ!」

 

 黒い笑みを浮かべながら、神の眼と向き合っているハロルドに少し不安を覚えつつも、時雨(しぐれ)や他のソーディアンマスターが信頼しているのと、実の母親というのもあり、信用して任せるしかないと判断する。

 

「しかし……今のグレバムには勝てる気がしないな……」

「これは僕も同感だ。セインガルド王国客員剣士の僕らが時間稼ぎしか出来ないとはな」

「もっと修行をしろってことだ。……終わったら更に厳しい訓練をするぞ」

「……ふん。望むところだ。僕とお前なら──」

 

 

 

 ──どこまでも高みに登れる。

 

 

 

 そう言おうとしたが、慌てて口を閉じたリオン。

 エドワードは続きが気になったが、今はグレバムを倒すことが優先だとリオンとともに時雨(しぐれ)を構え直し、攻撃態勢に入る。

 

「マリー、前には僕とエドワードで行く。援護を頼む」

「分かった!」

「いくぞ、エドワード!」

「おう!」

 

 エドワードとリオンは並んでグレバムに突撃する。

 グレバムは薙ぎ払おうとするが、二人は上手く躱し、懐に入って攻撃をしては離れるというヒット&アウェイで少しずつグレバムを削っていく。

 リオンが攻撃を喰らいそうになれば、エドワードがグレバムの攻撃を逸らし、エドワードが攻撃を喰らう前にリオンがグレバムの攻撃を止める。

 その鮮やかな連携にスタンを回復していたルーティが愕然としていた。

 

「な、なんなの!? 元々強いとは分かっていたけど、リオンってあそこまで強かったの!?

私達との連携は……私達に力量を合わせていたってことだったの…?」

 

 ルーティだけでなく、フィリアとマリーも驚きつつ、エドワードとリオンのまるで演舞のような連携攻撃に見入ってしまっていた。

 

 

 

 

 

 

 しかし、これも長くは続かなかった。

 少しずつダメージを与えているとはいえ、今のグレバムにとっては虫に刺される程度のダメージしか与えられていない。

 初めは攻撃を防ごうとしていたグレバムだが、ダメージがほぼ無いと理解した途端、エドワードとリオンの攻撃を無視して、リオン達に襲いかかる。

 

 エドワードとリオンは急に攻撃回数が増えたグレバムの猛攻を捌ききれず、距離を取ってしまう。

 その瞬間、グレバムの頭上に()()()()()()が浮かび上がってきた。

 エドワードは瞬時にどういう攻撃かを理解し、全員に声を掛ける。

 

「全員! レーザー攻撃だ! 逃げろ!」

 

 しかし、咄嗟の判断で動けたのはリオンだけで、グレバムがレーザーを放つと、一緒にいたスタンとルーティ、援護をしようと様子を伺っていたマリー、晶術でサポートしていたフィリア達がレーザーに飲み込まれる。

 フィリアに関してはウッドロウがイクティノスを使って風を巻き起こし盾になったため、ほぼ被害はなかったが衝撃で気絶しており、あとの全員もその場で倒れて動かなくなっていた。

 

「くそ! 全員大丈夫か!?」

 

 レーザー攻撃を避けたエドワードが声を掛けるが、リオン以外は反応出来ていなかった。

 そのリオンも直撃は避けられたが、左腕に当たってしまい、血を流した左腕を抑えながらなんとか立ち上がることが出来るレベルだった。

 

 絶望。その言葉がエドワード達の心の中を埋め尽くしていく。

 ボロボロになった全員を見て、エドワードはグレバムには勝てないと悟って俯こうとしたその時、

 

「なにしょぼくれた顔をしてんのよ! ……あんた達のおかげで()()が終わったわ!」

 

 声が聞こえた方向を見ると、満面の笑みを浮かべたハロルドがいたのであった。

 




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