《完結》テイルズ オブ デスティニー〜七人目のソーディアンマスター〜 作:ねここねこねこ
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第四十二話
「────というわけで、あたしは明日にでも元の世界に帰るわ」
「……え?」
その日、エドワードの家で向かいに座っているハロルドとエドワード。テーブルの上には
ハロルドはエドワードに自身が元の世界に戻るということを告げた。突然のことに驚くエドワードに対して、
『ハロルドは元々俺の
だからハロルドといられるのも今夜が最後になると思う』
「そ、そんな突然言われても……」
「まあ神の眼を封印するところまで
いつもと違う優しい笑顔を見せるハロルド。だが、エドワードからすると全てが急なことなので、話についていけていないのである。
まだ19歳のエドワードは、叫び出したいのを我慢するので精一杯なのであった。
「エドの成長した姿を見られただけでもここに来てよかったわ。本当にありがとうね」
「…………」
「混乱するわよね……でもね、
「本題……?」
ハロルドが優しい顔から急に真面目な顔に変わる。エドワードは今の話以上に重要なことなのだと理解し、深呼吸をして無理やり頭を切り替えた。
エドワードが話を聞く態勢になったことが分かったハロルドと
「まずはね、
『分かった。エド、今まで話せなくてすまないな。まず、ソーディアンは歴史上、全部で
「あ、ああ。その時はなぜ
『そうだ。天地戦争時、実際にはソーディアンは
「なんでそんなことを?」
『
「イレギュラー?」
『ああ、俺は
なぜ違う世界の存在である
「なぜ地上軍は……
「それについては私から話すわね。もちろん初めは嘘だと思われていたわ。でもね、
その後、追い詰められた地上軍は、地上へと亡命した天上人──選民思想を嫌った”ベルクラント開発チーム”──が最新のレンズ技術を提供し、そのサポートを受けてハロルドが
そして、そのことすらも
「そこでソーディアンを誰の分を作るかというところで、
『これに関しては、転生のときの
「特典?」
自身の能力向上に、自身のソーディアン、その能力など様々な特典が与えられていた。
このことを知っているのは、旧ソーディアンチームと一部の上層部だけである。しかも特典に関してすべて知っているのは、
『まあここまでの話で、俺がイレギュラーだと言った理由が分かったと思う。そして、俺という存在が歴史上に残ってしまうことで、
「……ここまでは分かった。でもなんで今後の歴史に大きな影響が出るのを防ぎたかったんだ?」
『ああ。それは、今まさにこれから起きるであろう
「1人の……死?」
『そうだ。そいつはお前も知っている人間だ。そいつの名は────』
エドワードは
◇◇◇◇◇◇
神の眼事件から2ヶ月ほどが経過した。
その日、リオンは夜も遅くなってからヒューゴ邸に戻っていた。
家の中に入ったリオンは、屋敷の中が暗くなっており、出迎えもないことを
(どうしたんだ? 誰もいないのか?)
『坊っちゃん、何か様子がおかしいですね……』
「マリアン! 戻ったぞ!」
『…………やっぱりおかしいですよ!』
「嫌な予感がする……マリアン……!」
普段であればすぐに現れるであろうマリアンが、呼んでも返事がないことに言いようのない不安に襲われるリオン。
シャルティエをすぐに抜ける状態にしつつも屋敷内を探す。しかし、いつもマリアンがいそうな場所を探すが見当たらないどころか人の気配も全くしない。
そしてリオンの自室を念の為探し、マリアンがいないことを確認して部屋から出ようとしたとき、扉から4人の人間が現れた。
4人は同じ仮面を被り、全員頭まで覆う黒いマントを着ていた。
リオンはシャルティエの柄に左手を置き、「誰だ、貴様ら! どこから入った!?」と叫ぶが、4人は返事をすることもなくリオンを取り囲む。
その様子を見て、味方ではないと判断しシャルティエを抜くリオン。そこでリオンの正面にいた1人がようやく口を開く。
「……私がここにいて悪いのかな?」
「その声は……!」
『ヒューゴ様!?』
仮面を被ったままだが、聞き慣れたその男の声を間違えるはずがないリオンとシャルティエ。
リオンの目の前にいたのはヒューゴ・ジルクリストであった。リオンはシャルティエを仕舞い、ヒューゴに説明を求める。
「その仮面、何のつもりですか? 僕はそのような遊びに付き合うつもりは──」
「──遊びなどではない。お前にはやってもらうことが出来た」
「……やってもらうこと?」
「そうだ。お前には今から
「飛行竜を盗む? 何を言い出すかと思えば……」
リオンはヒューゴがいきなり訳の分からないことを言い出すので、ふざけているのだと思い、肩をすくめる。
しかし、ヒューゴはいたって真面目であった。
「今夜のうちに決行だ。我らも時間がない。急げ」
「…………断ると言ったらどうする?」
「……」
「リオン、言う通りにするんだ」
ヒューゴ以外にいた3人のうちの1人がリオンに話しかける。
その声の主が誰だか分かったリオンは右を向き、声の主に返事をする。
「その声……バルックか。お前までこんな真似を……!」
「我らには崇高なる目的がある。その為に飛行竜が必要なのだ。ヒューゴ様に従え、リオン!」
「……断る!」
「……お前には国へ背くことに思えるかもしれないが──」
「──バルック。お前は勘違いをしている」
「なんだと?」
「飛行竜が欲しければ、自分達でやればいい。止めはしないさ。
ただ、僕はもうお前に従う理由などないだけだ。分かったか、ヒューゴ!」
リオンは腕を組みながらバルックへヒューゴへの
しかし、ヒューゴは「言いたいことはそれだけか?」とだけ言うと、左手をリオンの方へと伸ばし、
不意打ち──油断は全くしていなかったのだが──を喰らったリオンは、後ろの壁へと激突して倒れ込む。
『坊っちゃん!!』
「まったく強情な奴だ。おとなしく私に従えばいいものを」
倒れながらも「……断る」と告げるリオン。
リオンに対し、更に攻撃を加えようとするヒューゴに待ったを掛ける声がする。
(この声は……レンブラントか)
「坊っちゃん。扉の向こうにいる人物が誰か分かりますかな?」
レンブラントが部屋の入口の扉を開ける。
リオンが起き上がり、開け放たれた入り口の方へ顔を向けると────
──────そこには
というわけで、ハロルドはさらっといなくなりました!
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