イナズマイレブンRTA 雷門ルート   作:nrnr

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 GOの方に浮気してたので初投稿です。
 


パート23 武方三兄弟襲来&???

 

 いよいよ積み重ねてきたガバが火を噴くRTA、はーじまーるよー。

 

 

 今回は一之瀬が雷門中サッカー部に加入し、音無から準決勝の対戦相手が木戸川清修に決まったことを伝えられたところから。

 

 豪炎寺のメンタルが気になる兄貴もいるかと思いますが、基本的に豪炎寺はそこまでダメージを受けたりはしません。コイツのメンタルがヤバくなるとしたら妹関係かサッカーができなくなったりする可能性があったりする時くらいですね。作中屈指のつよつよメンタルとも言えるでしょう。

 というわけで、ここで豪炎寺に何か声をかけたりはしません、普通にそのまま解散します。放課後は当然シュート練です。重りをつけて……と。

 

 いつも通り【ギアドライブ改】と【サンダーボルトV2】を交互に打っていきます。それではまた終わるまで倍速にしてっと。

 ……何で早々に等速に戻ってるんですかねぇ? って、【サンダーボルトV3】に進化してる!

 

 やったぜ。というわけで【サンダーボルトV3】を習得しました。これで進化は打ち止めになります。

 早熟タイプはやっぱり進化が早くていいですね。まあその分威力の伸びはそこそこなんですが。

 

 このまま【サンダーボルトV2】を【サンダーボルトV3】に入れ替えてもいいんですが、ここはそのままの編成でいきましょう。

 入れ替えに時間を取られるのもロスですし、まだ【サンダーボルトV2】もカンストしたわけではないので。そしてTP消費と経験値の量を比較すると、GK無しのシュート練においては【サンダーボルトV3】より【サンダーボルトV2】の方が若干効率が高くてうま味なのです。カンストしてから入れ替えることにします。

 

 また倍速にします。そろそろ【ギアドライブ改】の方も進化してほしい所ですが、まだ少しかかりそうですね。ま、このペースなら第一部中には【真ギアドライブ】に進化させられるでしょう。

 GPも減ってきたので帰ります、倍速終了です。帰って色々とタスクをこなして……はい、おやすみなさい。

 

 

 

 おはようございます、今日も練習です。今日からは本格的に一之瀬が加入するため、それを踏まえた練習メニューにしましょう。

 練習が始まる前、部室に少し留まっていると豪炎寺についての会話イベントが発生するため、必ず早めに出るようにします。好感度の上昇も特になく、ただ豪炎寺と木戸川清修の因縁を匂わせるだけのものなのでまず味でしかないです。

 

 必殺技ですが、先程も言った通りまだ【サンダーボルトV2】のままにします。後は【ゴッドハンド】をまたクビにするくらいですね。

 重りはまだ身に着けないようにして……ただし、そろそろ不調に気付いてもらわないといけないため、今日は単独シュート技を何度か打つようにしましょう。また、少し操作で手を抜き、豪炎寺・鬼道・一之瀬といった実力の高いメンバーが相手であれば抜かれやすくなっているように演出します。

 

 今日に限ってはどれだけ操作でミスをやらかしても【ファイアトルネード】が飛んでくることはありませんが、あまり動きが悪すぎると主要メンバー以外にも色々気遣われたりしてガバに繋がるため注意が必要です。

 あくまで適度に、普段より調子が悪い程度です。先程言ったメンバーに対しても、全敗したりはしないようにします。

 

 よっと、【ギアドライブ改】! ……もうここまで来るとデバフの影響が強すぎて【ゴッドハンド改】を抜くとかほぼ不可能になってますね。

 受け止めた円堂の表情も微妙そうだし、ちゃんと威力の低下はバレているようです。円堂の反応を見れば鬼道も察してくれるため、鬼道に特別何かをする必要はありません。

 そしてファイアトルネード治療法の実行者である豪炎寺ですが……今日くらいのメンタルだと、デバフが入ったりはしないものの少しだけ注意力が落ちているため、ホモくんの能力低下に気付きにくくなっております。もしシュートを見ても気付いていない、もとい様子が変わらないようなら、彼の前で一回パスカットに失敗するくらいはした方がいいでしょう。

 

 今回はというと、あ、少し訝しげな表情ですね。これなら大丈夫です。

 この様子なら、あと一回か二回単独シュート技を打つくらいが丁度いいです。後は休憩時間になるまで上手く立ち回りましょう。

 

 

 時間ですね。一旦休憩、ようやくこの試合以上に緊張感溢れる練習から解放されます。チカレタ……。

 ここまでの練習でうま~くデバフのアピールが出来なかった場合は、このあたりでメンタルがいかにもヤバそうな人間っぽさを出して気にかけてもらうのもアリです。が、その場合はもれなく雷門イレブン全員にデバフが知れ渡ることになるため、あくまで最終手段としての利用をお勧めします。

 

 また、今日はAブロック準決勝の結果が出る日でもあります。ほら、噂をすればなんとやら、夏未がやってきました。

 

「ちょっと聞いて。Aブロック、準決勝の結果が届いたわ。決勝進出は──世宇子中よ」

 

 デスヨネー。

 

「世宇子中か……」

「やはり来たか」

 

 おや、ホモくんが拳を握り込んでますね。おっ、大丈夫か大丈夫か? いや大丈夫じゃないから今このデバフなんですけど。ワハハ。

 流石にこのメンタルだと「頑張ろうぜー!」とか言われてもそのテンションに乗ることはできません。そうやってノリ悪い風にすることで様子がおかしいと見せることもできます。というわけで豪炎寺に右にならえ、心ここにあらずをしましょう。

 

 

 練習再開です。もう変わり映えしないので倍速にします。はい終わりました、倍速終了です。

 全員そこそこの仕上がりになってきましたね。これなら世宇子まで問題なく戦えるステータスにはなっています。強いて言うのであれば鬼道が未だ【イリュージョンボール】しか使えないのが痛いですが、それについてはもうすぐ解決できるので問題ありません。

 

 そしてホモくんもレベルアップしたため、ポインヨを知力に少し、よしこれで規定値に到達しました! これ以降はもう知力に振らなくても大丈夫です。長い……戦いだった……!

 残りは筋力と敏捷、あと精神に少し入れておきます。そして必殺技を一気に二つ習得です! 一つは目当てのもので間違いないとして、残りは一体なんでしょうね。どれどれ……。

 

 

【ロリポップハンマー】

【蓮華の舞】

 

 

 ………………えーっと。

 ここで【ロリポップハンマー】に来られても……微妙すぎるんですけど……。

 

 と、とりあえず一つずつ説明していきましょう。

 

 【ロリポップハンマー】、こちらは林属性のブロック技となっております。待望の的確にシュートブロックができるブロック技でもありますね。今までは【スターダスト・シャワー】の確率に頼るしかなかったため、非常にありがたい……ありがたいんですが……。

 必殺技の内容としては、身長以上もある巨大なロリポップ、あ、厳密にはうずまきキャンディですね、あれをハンマー投げのような姿勢で振り回して相手選手を弾き飛ばす、あるいはシュートを打ち返す、というものになっております。棒状のものでボールを打ち返すとか、野球か何か?

 

 また、【ロリポップハンマー】は今までほぼ死に機能だった真・V両方の進化系を持つ必殺技でもあります。【ギアドライブ】と同じですね。あんまりにもこの性能持ちの必殺技を引かないせいで忘れていた視聴者兄貴も多いかと。

 【ロリポップハンマー】の場合は初動が遅い分威力が高いV進化、発動が早くすぐに対応できる真進化となっております。今のホモくんのステータスなら確実に真進化の方に行きます。

 

 さて、もう一つの必殺技の【蓮華の舞】ですが、これこそが最初から狙っていた必殺技となっております。そしてなんとこちら、G進化技です!

 今作においては必殺技の習得がランダムですが、それだと運が悪すぎると後半が厳しいということもあり、一部の究極奥義に限っては規定ステータスに到達すれば必ず習得できるようになっています。この【蓮華の舞】がそれにあたり、一定回数以上シュートブロックに成功している、知力が規定以上という二つの条件を達成することで必ず習得できるようになっています。そのための知力、あとそのためのレベリング?

 演出としては、ホモくんがくるくるとその場で舞うと背後に女神サラスヴァティーが現れ、彼女が優雅に腕を開くと同時に巨大な蓮の花が咲いてシュートを受け止める、あるいは相手選手がその威光に思わず吹き飛ばされるというものになっております。後ろの女神は円堂や豪炎寺が後に出す魔神やなんかと同じく化身です。

 

 ……そしてこの技、林属性です。林属性の、ブロック技です…………。

 シュートブロックが可能なことといい、ものの見事に【ロリポップハンマー】と用途がダブってるんですよね。だから思わず微妙な反応をしてしまいました。

 ポジティブに考えれば、【ロリポップハンマー】ならTP消費量を抑えてシュートブロックができるわけなんですが、でも枠を埋めるほどかと言われるとんにゃぴ……。

 

 ま、まあ、【ジャッジスルー】とかもね、習得してから一度も日の目を見てないしね。

 とりあえず目的の必殺技は習得できたので良しとしましょう。必殺技の確認も終わったのでさっさと画面を閉じます。

 

 

 この後ですが、一旦解散ではあるものの、円堂・豪炎寺・鬼道は場所を変えて木戸川清修との試合に向けた作戦会議をすることになります。

 が、当然それに付き合っても大したメリットはないため、ホモくんはそのまま帰る……。

 

 ……とでも思ったか馬鹿め!

 

 この後ですが、作戦会議中にどこかぼんやりとした様子だった豪炎寺を心配した円堂が息抜きに駄菓子屋に誘い、そこで何故か木戸川清修の武方三兄弟とエンカウントし、豪炎寺を馬鹿にした武方三兄弟と色々あって勝負をすることになるというイベントがあります。ちなみに現実でこの時の武方三兄弟と同じことをするともれなく学校に連絡が行って指導対象になるため、良い子も悪い子も人に迷惑はかけないようにしようね!

 普通であれば、このイベントは無視した方がタァイムの短縮になりうま味なのですが……今回は精神デバフの解除のためにこのイベントを利用します。

 

 とはいえ、すぐに向かうと円堂達よりも先に駄菓子屋に着いてしまうため、先に時間を潰す必要があります。というわけで久々にスポーツ用品店に向かいましょ──。

 

「おー、星崎! ちょっといいか?」

 

 ってなんかモブに呼び止められましたね。あのさぁ……。

 

「もうすぐ準決勝だろ? 頑張れよ、ってことでこれ!」

 

 お、これは……例のファンクラブイベントじゃな?

 ということはアイテムが貰えますね。とはいえあまり時間を取られると円堂達の所に駆け付けるのが遅れてガバりそうなのでやっぱりファンクラブイベントは悪い文明。

 さてと、肝心のアイテムは……?

 

【スタミナフレーバー】

 

 全てを許そう(手のひらドリルスマッシャー)。

 

 やったぜ。スタミナフレーバーはTPをかなり回復してくれるアイテムのため、必殺技のTP消費量が多くなってきて、かつステータス的な問題でそこまでTPを確保できないこのタイミングだと非常にありがたいです。これがあるなら世宇子戦……ワンチャン【サンダーストーム】使えるな……?

 では、お礼を言ってモブとお別れします。急いでスポーツ用品店に向かいましょう。

 

 着きました。やることは前回と同じです。

 3kgの重りは一応まだ使える範疇ですが、こういった時に次のものを買っておけばタァイムの短縮になります。というわけで4kgのものを四つ購入し、3kgの重りは今までと同じように売り払いましょう。購入した重りはデバフもあるのでまだ身に着けません。

 

 さて、現在時刻は……今から駄菓子屋に向かえば丁度良いくらいですね。早速向かうとしましょう。

 この時注意してほしいのが、決して駄菓子屋のある通りに出てはいけないという点です。駄菓子屋にいるタイミングで円堂達に見つかったらチャートがお亡くなりになっちゃ^~う↑、というわけで狙うはここ、駄菓子屋の建物を挟んだ一つ向こうの通りとなります。この通りから駄菓子屋がある通りに行ける路地裏がこ↑こ↓にあるので、この路地裏に隠れてイベントの進み具合の確認を行いましょう。

 原作であれば、円堂達と武方三兄弟が揉め始めたあたりで宍戸がこの路地裏に現れ、喧嘩はマズいと他の雷門イレブンの所に助けを呼びに行くというイベントがあるのですが──げっ、既に宍戸がいますね、間一髪でした。

 

 どこかへ走り去ったりする前に急いで声をかけましょう。さっきぶり、こんな所で何してるんです?

 

「ヒィィッ! ……って、なんだ星崎か。それがその……キャプテン達と他校の奴らが喧嘩してるみたいで……」

 

 喧嘩? それはまた……本当にぃ?

 

「卑怯者の豪炎寺と違って、俺達が逃げるわけないし、みたいな?」

「よし、着いてこい!」

 

 何やってんだあいつら……。

 

 とりあえず円堂達の姿が見えなくなるまで見送って……おっと宍戸くん、どこ行くんです?

 

「喧嘩はまずいし、今の内に他の人達に伝えないと……」

 

 落ち着いて、どうぞ。まだ喧嘩と決まったわけじゃないし、とりあえず円堂先輩達のことを見てたそこの人達に事情を聴いた方がいいんでない?

 というわけで……ごめんね、ちょっといいかな?

 

「あ、あれ……星崎ちゃん?」

 

 >>>星崎ちゃん<<<

 

 とんでもねぇ呼び名が飛び出してきましたね。まあいいけど。

 話しかけた相手ですが、視聴者兄貴達にとっても見覚えのある子だと思います。最近はあまり見なくなりましたが、河川敷でよく練習をしている稲妻KFCのメンバーです。

 知り合いなので色々と気を回す必要はありません。ストレートにここで何があったのかを聞きましょう。

 

「あ、あのね、さっきの人たちがお店でうるさくしてね……それで円堂ちゃんと一緒にいた、前に助けてくれた人のこと馬鹿にしたの! そしたら円堂ちゃんが怒って、サッカーで勝負をしようって」

「あいつらひどいんだよ! 後ろ向いた人に向かってボールを蹴ったりしたんだ!」

 

 う~ん……これは……結構な割合で相手側に非があるのでは?

 ちなみにまこが言っている“前に助けてくれた人”というのは豪炎寺のことです。ホモくんは既に去っていたので知りませんが、あの河川敷でのチュートリアルの後に起こったイベントのことを指しています。

 

 とにかく、少なくともこれで喧嘩ではないということは判明しました。宍戸にもちゃーんと説明して、安心させておきましょう。

 多分大丈夫だって安心しろよ~。勝負と言ってもサッカーだし、雷門中サッカー部は自己判断でのサッカーバトルとか禁止じゃないですしね。

 

「け、喧嘩じゃないんだ、よかった……でも、結局キャプテン達が危ないんじゃ……」

 

 このタイミングでわざわざ勝負をしに来るあたり、フットボールフロンティアに出てるんじゃないですか? あの制服、次の試合相手の木戸川清修のものですし。だったらあっちも下手な真似はしないと思いますよ、暴れて出場資格取り消しとかは相手も避けたいと思います。

 

「そ、そうかな……」

 

 ……そこまで心配なら、ホモくんが念の為に様子を見に行きますよ。まずそうなら止めます。これで安心して? しよう? しろって言ってんだよ!(豹変)

 

「わ、わかった」

 

 ヨシ!(現場猫) これで宍戸が他のメンバーを連れて来ることはないと見ていいでしょう。

 勝負の場に他の雷門イレブンのメンバーが来ると会話が挟まれてロスになる他、後から来る木戸川清修の選手・西垣が一之瀬達と幼馴染であることからイベントが発生してタァイムがあーもうめちゃくちゃだよ、となったりします。

 宍戸に口止めをするなりすればこれらのイベントは回避可能なため、必ずこの場で宍戸と一度合流するか、あるいは宍戸から喧嘩云々の連絡をされた時に「自分が代表して様子を見に行く」と言って一人で駆け付けるようにしましょう。当然ながらそれを納得させるためにはある程度の好感度が必要なため、ここに至るまでの好感度管理が大前提となります。

 

 では、勝負の場である河川敷にイクゾー!

 

 

 円堂と武方三兄弟の勝負は河川敷で行われます。だから普通に走るのであれば今日は河川敷での自主練を避ける必要があったんですね(メガトン構文)。

 河川敷に駆け付けたらまずは豪炎寺と鬼道に話を聞くのが定石ですが、今回はこの後のために二人に話しかけたりはしません。二人はコートで向かい合っている円堂と武方三兄弟の様子に集中しているため、少し離れた場所にいれば気付かれることは基本ないと思っていいです。というわけで二人の後ろ、かつ円堂から死角になる場所に立ちます。武方三兄弟の視界には入りますが、こちらは制服ということもあって通行人Aくらいにしか思われないので大丈夫です。

 

 円堂と武方三兄弟は既にユニフォームに着替えてスタンバっていますね、ナイスタイミングです。

 そして円堂が構えを見せると同時に武方三兄弟が同時に駆け出し──何故かシュート体勢に移ったのが三男の武方努だけですね。しかも残る二人の足元にもいつの間にか一つずつボールがあります。嫌な予感がする……しない?

 

バックトルネード!」

 

 何はともあれ、まずは武方努の【バックトルネード】です。名前が似ていることからもおわかりの通り、【ファイアトルネード】のアレンジ版ですね。【ファイアトルネード】とは回転が逆になっている他、炎が赤ではなく青、そして属性が風だったりします。

 さて、対する円堂はというと……?

 

爆裂パンチ!」

 

 まあ順当ですね。【ゴッドハンド】だと【バックトルネード】相手には属性不利になってしまうため、この場での最適解と言えるでしょう。

 ……そして、何故かそれを尻目に武方勝と武方友が同じく【バックトルネード】を打とうとしています。バカじゃねえの?

 

 この通り、この勝負においての武方三兄弟はこういう卑怯な真似を平然としてきます。ボール三つとか既にサッカーですらないのに開き直る始末。もう許さねえからなぁ?

 当然、こんなことをされればいくら円堂と言えど守れるわけがありません。3人に勝てるわけないだろ! というわけで、ゴール前目掛けて駆け出します。

 

「星崎!?」

 

 【スターダスト・シャワー】! 武方勝の方の【バックトルネード】が掠っただけで止めきれなかったので片足で素止めします。安定を求めるのであれば二つのシュートの中間地点あたりを陣取って【ロリポップハンマー】か【蓮華の舞】を使うのもありですが、あまり手の内を晒すのも良くないので今回は【スターダスト・シャワー】にしました。ま、最悪止められなくてもイベントに支障はないし、多少はね?

 

「はあ? いきなり乱入してくるなんて無粋すぎるでしょ、みたいな?」

 

 ア゛? ボール三つとかいうサッカーにおいてまず有り得ないルール違反をしないと勝てないような負け犬がなんかほざいてますわ。

 

「なんだとぉ!?」

 

 事実じゃないですか。それとも、何かボール三つとかいう卑怯な真似をするに足る正当な理由があったとでも? もしそうなら是非ともお聞かせ願いたいですね、今後貴方がたみたいな卑怯者と試合する時の参考にさせていただくので。

 

「な、な、なぁっ……!」

「よせ、星崎! いくらなんでも言い過ぎだ!」

 

 お、鬼道からストップが入りました。では大人しくお口ミッフィーして、誘導されるままフィールドの外に出ましょう。

 

「何のつもりだ、お前らしくないぞ」

 

 ……別になんでもないですよ(なんでもないとは言ってない)。

 

 勿論、こんな風に武方三兄弟を煽り倒したのには理由があります。彼らは非常に煽り耐性が低いため、こうして煽るとすぐに乗っかり、【トライアングルZ】で名誉挽回を行おうとします。つまり武方三兄弟のなが~い会話をカットし、スムーズに【トライアングルZ】の方に移れるって寸法よ。

 その他、普段からこういう言動をしないのであれば、そこから精神的に余裕がないんじゃないかという印象を周囲に持たせることもできます。ファイアトルネード治療法に誘導する上でも非常にありがたいというわけですね。

 

 さて、肝心の武方三兄弟はというと、予想通り怒りに震えていますね。その怒りは存分にホモくんではなく円堂にぶつけてもらうとしましょう(ゲス)。

 

「……そこまで言うならやってやろうじゃん?」

「見せてやるぜ」

「武方三兄弟の力!」

 

 その言葉と共に三兄弟が跳び上がり、連携して次々とボールを上空に蹴り上げていきます。

 

トライアングル──Z!」

 

 そして謎の三角形をモチーフにしたポーズを取ると同時にボールがゴール目掛けて急降下! そこ、ポーズが絶妙にダサいとか言わない。

 こんな見た目ですが侮るなかれ、今まで作中に登場した必殺技の中で最も強力なシュート技だったりします。訂正、【サンダーストーム】はこれより圧倒的に高いですが、まだ実際に使ってはいないのでノーカンです。あれがおかしいんだよ、何であんなの第一部中に習得しちゃったんだよ(困惑)。

 

 いくら円堂の育成がかなり進んでいてかつ相手が火属性で属性有利とはいえ、この威力の差だと流石に【ゴッドハンド改】でも防げません。そもそも【爆裂パンチ】で挑む可能性もあるのでここで【トライアングルZ】を防ぐのはほぼ不可能──。

 

「うおおおおお! ゴッドハンド改!」

 

 ファッ!? クリティカル出しよったぞアイツ!

 無駄クリティカルはヤメロォ!(建前)ヤメロォ!(本音) その運を世宇子戦まで取っておけばどれだけ楽ができると思ってるんだ!

 

 ……はい、防いでしまいました。見事ボールは円堂の手に収まります。若干後ろに下がったのが【トライアングルZ】の成果ですね。対戦ありがとうございました。

 

「なっ……!」

「お、俺達のトライアングルZが……!」

「いくら加減してたとはいえ有り得ないっしょ!?」

 

 本人達も言っている通りこの【トライアングルZ】は多少手加減して打たれたものですが、それでも防いだことに変わりはありません。とっておきの切り札をあっさり防がれて武方三兄弟冷えてるか~?(煽り)

 

「何やってるんだ、お前たち!」

 

 おや、とかやってたら誰か知らない大人と……ドレッドヘアにバンダナ姿の木戸川清修の生徒が現れましたね。彼らは二階堂監督と西垣守です、書置き一つを残して雷門に喧嘩を売りに来た武方三兄弟を回収しに来ました。

 この二人は至極まともな人間のため、この勝負を円滑に収めてくれます。傍若無人な武方三兄弟も二階堂監督には逆らえないので安心ですね。

 

 二階堂監督の鶴の一声により、勝負は試合でつけることになりました。二階堂監督は豪炎寺に対して普通に接するため、口出しをする必要はありません。会話を聞き流すだけで大丈夫です。

 ……はい、何事もなく撤収しましたね。一之瀬がいないので西垣が残ることもありません。

 

「大丈夫か、円堂」

「ああ。……でも、アイツら、加減してたって言ってた。正直さっきのシュートを止められたのはギリギリだったし、もし本気を出されたら……」

「……すまない、俺のせいだ」

 

 うわっ、豪炎寺が明らかに気落ちした顔してる! 精神デバフはやめてくれよ~頼むよ~。

 

「豪炎寺のせいじゃないだろ! 勝負を受けて立ったのは俺だ!」

「だが、俺があの日チームメイトを裏切らなければこんなことにはならなかった。元はと言えば、木戸川のみんなに恨まれるようなことをした俺の責任だ」

「そんなことない! お前は裏切っても、逃げたわけでもない! だから恨まれる理由なんかないんだ!」

「円堂…………」

 

 さす円! こんな短い会話で豪炎寺のメンタルを通常まで持ち直させる、これって……勲章ですよ?

 さて、これで豪炎寺のメンタルは心配なくなりました。では解散……とはなりません。当たり前だよなぁ?

 

「それにしても……星崎、お前、どうしたんだ?」

 

 どう #とは。

 

「さっきのあれ、お前らしくなかったっていうか……」

 

 そう……(無関心)。

 

「ああ。最近のお前は様子がおかしすぎる。今日の練習、あれは何のつもりだ?」

 

 そう……(無関心)。

 

「……そうか。それがお前の答えなら──こうするまでだ!」

 

 ……何で豪炎寺がボールを構えてるんですかねぇ?(すっとぼけ)

 まあそういう風に誘導したんですけど。ここならギャラリーもいないのでいくらでもファイアトルネード治療法ができます。というわけでここは棒立ちのまま大人しく受けて────アッー!(大ダメージの音)

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

 

 

* * *

 

 

 

 

 

 体を襲った衝撃に、踏みとどまることもできずにその場から吹き飛ばされ、そのまま地面に叩きつけられた。

 一瞬遅れて全身に痛みが襲い掛かる。次いでこんなことをした豪炎寺先輩の行動に疑問が浮かび──けれどそれは、あることに気付いた瞬間に消え失せた。

 

 ……動けなかった。あのシュートが見えていなかったわけでもないのに。威力だって、試合の時に比べれば抑えられていたのに。

 ゴッドハンドを使えば問題なく受け止められたはずだ。スターダスト・シャワーでも可能だったかもしれない。それが無理だったとしても、蹴り返すなりすれば威力を削ることなんて十分できたはずなのに。

 

 どうして、この体は動かなかった(・・・・・・・・・・)

 

「……今のシュート。お前なら止められたはずだ、星崎」

 

 豪炎寺先輩の淡々とした言葉が、けれど酷く重く自分に伸し掛かる。

 そう、過信でも何でもなく、今のシュートは止められるはずだった。なら、それができなかった理由は。……そんなもの、誰に言われるでもなく、自分が良くわかっていた。

 

「────ぁ、あ」

 

 弱くなったのだ。自分が、誰から見てもわかるほどに。

 千羽山との試合の時、本来であれば火雷で無限の壁を突破するのはもっと簡単なはずだった。一之瀬先輩の動きにだって、もっと喰らい付けたはずだった。自分の体が上手く動かないことなんて、とっくに気付いていたのだ。

 

 強くならなければいけないのに。強くならなければ、勝つこともできないのに。そうすることで、ようやく自分は自分の罪を償うことができて、兄さんに会えるはずなのに。

 それなのに、そう思えば思うほど、体の動きは鈍くなっていって。似たような境遇であるはずの鬼道先輩が試合の中で成長していくのを見て、反対に弱くなっていく自分が情けなく思えて。そんな弱い自分が嫌になってもっと駄目になる、その繰り返し。こんな様で、強くなんてなれるはずが──。

 

「星崎!」

「……円堂先輩」

 

 いつの間にか傍にいた円堂先輩が、心配そうな顔をして自分の顔を覗き込んでくる。その腕に支えられて上体を起こせば、いつの間にか近くに寄っていたらしい豪炎寺先輩と鬼道先輩も円堂先輩と似たような表情をしているのが目に入った。

 何でもないと、そう安心させるために笑えたらよかったのに、その顔を正面から見ることができずに俯いてしまう。こんなにも迷惑をかけている状態で何でもないなんて平然と言えるわけがない。

 

「星崎、そのままでいい、少し話を聞いてくれないか」

「……はい」

「佐久間から話を聞いた。……お前が雷門に入った理由についてだ。円堂にも伝えてある」

「…………」

「だが、俺はお前の口から、お前自身の言葉で聞きたいと思っている。お前が一人で抱え込んできたものを、仲間として共に抱えるためにも」

 

 その言葉に、反射的に顔を上げる。

 見上げた鬼道先輩の瞳は、ゴーグル越しにもわかるほどに真っ直ぐで、真剣に自分と向き合おうとしていた。そして、同じこちらを見つめる豪炎寺先輩と、自分を支える円堂先輩も、また。

 

「なあ、星崎。俺、お前が雷門に来てから、ずっとお前に助けてもらってた。だから今度は俺がお前を助けたいんだ」

「円堂先輩……でも、僕は……」

「俺、お前が苦しんでること、ずっと気付いてやれなかった。染岡にお前の特訓の話を聞いて、それでも星崎なら大丈夫だって思って……結局、それがお前を追い詰めてた。だから今度はちゃんと話して、お前がどう思ってるのかを知りたい」

 

 …………僕は。

 僕は、どうするべきなんだろう。話してもいいんだろうか。それで何かが良くなるとも限らないのに、楽になろうとしていいんだろうか。

 もう、どうすれば正しいのかもわからない。どんな選択をしても、誰かを裏切ることになってしまいそうで。今更だと思いながらも、それが恐ろしくてたまらない。

 

 ──それでも。

 

「僕は……僕が雷門に来たのは、影山への復讐のためでした」

 

 それでも、その言葉に応えたいと思った。そう思った瞬間に、するりと言葉が流れ出して──もう、止めることはできなくなっていた。

 

「兄さん──僕の兄は、影山の企みを知ったことで、口封じのために事故を装って消されそうになったんです。だから、その兄の弟である僕が影山と因縁のある雷門に行ったとなれば、影山も放ってはおけないんじゃないかって……そうして僕のこともどうにかしようと手を出したなら、それを証拠に影山に裁きを下すこともできるんじゃないかって」

「……それで、雷門中のサッカー部に入ったのか」

「いえ、最初はそのつもりはありませんでした。サッカー部に入ればその人たちも巻き込むかもしれなかったし、それに……あの頃の僕は、兄のいないサッカーに価値を見出せなかったから」

 

 事実、あの頃の自分は、あんなにも大好きだったサッカーを見るだけでも辛かった。ボールに触れることさえ恐ろしかった。

 あの日までは、ずっと。

 

 ──嗚呼、そうだ。どうして忘れていたんだろう。

 それが覆ったのは。そんな感傷を吹き飛ばして、サッカーの楽しさを思い出すことができたのは。

 

「…………でも、円堂先輩がいたから」

「……俺?」

「雷門に入学する少し前に、河川敷でサッカーをしている円堂先輩を見かけたことがあるんです。……そういえば、この話は二度目ですね」

「二度目……土門の時か」

「はい。あの時に、初めて円堂先輩を見かけて──今まで見た誰よりも楽しそうにサッカーをしているのを見て、思ってしまったんです。この人と一緒にサッカーが出来たら、どれだけ楽しいだろうって。巻き込むかもしれないとわかっていながら」

「星崎……」

「言い訳はしません。結局、僕は雷門の皆さんを利用するような真似をしてしまいました。……でも、それだけは本当のことだって、信じてもらえると嬉しいです」

 

 なんて、おこがましい願い事だ。僕の事情なんて円堂先輩たちには関係ない、彼らからすれば復讐に利用されたという結果だけがそこにある。

 自嘲するような笑みを浮かべ、円堂先輩の自分を支える腕をそっと押し返す。もう自分にはこの腕に寄りかかる資格はない。──違う、そもそも最初からそんな資格はなかったんだ。

 これから自分はどうなるんだろう。円堂先輩たちの信頼を裏切った代償は、どれほど重いものになるのか。どちらにせよ、自分にはその結果を受け止める以外のことは許されていない。例え退部という形になるとしても、その覚悟はできていた。

 

「────信じるよ」

 

 だから、その言葉に思わず目を見開く。

 

「俺は信じる。星崎のサッカーが好きだって思いが、間違いなく本物だって」

「…………え?」

「確かに、お前はその影山ってヤツのことをすごく恨んでるのかもしれない。でも、お前がサッカーを好きなのは俺達が一番良く知ってる。俺達と一緒にするサッカーを楽しんでたのを、俺達は誰よりも知ってるんだ」

 

 真っ直ぐに、どこまでも真っ直ぐに自分のことを見つめる円堂先輩の瞳には、一点の曇りもない。だからこそ、その言葉が紛れもなく本音なんだとわかる。

 

「そうだな。お前の思いは、いつだってボールを通して伝わってきた。お前がどれだけサッカーを好きなのか、どれだけ全力で雷門でプレーしていたのか、俺達の中で知らないヤツなんていない」

「俺はまだ雷門に来て日が浅いが……対戦した身でもそのくらいはわかる。それに、影山に思うところがあるのは俺も同じだ。そしてその思いがあって尚、雷門でのプレーを良いものだと思っていることもな」

「ここにいないヤツだって、きっとみんな同じさ。みんな、星崎のことを信じてる。星崎とやるサッカーが楽しいんだ。だからさ、星崎────サッカーやろうぜ!」

 

 豪炎寺先輩が、鬼道先輩が、優しい笑みで僕を受け入れてくれる。円堂先輩が、かつて見たのと同じ、いやそれ以上に輝く笑顔と共に、手を差し伸べてくれる。

 ……良いんだろうか。僕は、この手を取って、許されるんだろうか。後ろめたさと恐ろしさに襲われて、けれど自分の手はその思いに反してその手を取って──その強く握り返してくれる手のぬくもりに、不意に一筋の涙がこぼれる。

 

「ほ、星崎!?」

 

 慌てたような円堂先輩の声に、けれど返事をすることもできず、次から次へと涙が頬を伝っていく。

 その熱い雫が、あの日から自分の中に刺さり続けていた氷を溶かしていって────ようやくあの日の呪縛から解放された、そんな気がした。

 




 
・ホモくん

 中学生にもなって大泣きした。でもデバフが解除されたのでオッケーです!

 相変わらずの円堂へのクソデカ感情。おかげで豪炎寺と鬼道が空気と化した。
 ファイアトルネード治療法に「???」となったが、思い出してほしい、コイツは序盤も序盤に染岡に対してギアドライブ治療法を行っているのである──!


・円堂

 我らが円堂教教祖。ついに「サッカーやろうぜ!」でホモくんを浄化した。


・蓮華の舞

 林属性・ブロック技の究極奥義。林属性なので属性不一致ではあるが、今後強力な風属性シュートが敵から飛んでくるのが多いこと、そして円堂が山属性で風属性に不利なことを考えると非常にありがたい。
 サラスヴァティーが知を司る女神であることもあってか、習得するには非常に高い知力を要求される。そのため、第一部中にこれを習得し、かつ使えるステータスにするには今回のようにやたらとレベリングをする羽目になる。


・ロリポップハンマー

 普通に優秀だが究極奥義には劣る。残念。
 実はこの必殺技を思いついた瞬間にGO版の主人公のイメージが沸いたりした。
 
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