イナズマイレブンRTA 雷門ルート   作:nrnr

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 日間ランキングにお邪魔させていただいてしまいビビり散らかしたので初投稿です。
 評価、コメント、本当にありがとうございます……大変励みになります……!
 


パート3 帝国学園練習試合(後半)

 

 敵の守りと同時にチャートもぶっ壊すRTA、はーじまーるよー(棒)。

 

 

 

 今回は試合開始早々に【パワーシールド】をブチ抜いたところから。

 

 えー、前回は大変お見苦しいものを見せてしまい申し訳ありませんでした。

 だって試走で山属性のシュート技を引いた時はちゃんと源田さん守りきってくれてたんですよ? なんで今回(ギアドライブ)に限ってこういうことするの?

 

 ですが私はRTA走者、このガバすらも短縮に繋げてみせる! というわけで続行します。むしろ本来のチャートよりも試合が早く進むので実質短縮です。

 どうせ一点入れた程度なら影山もそこまで事態を重く見たりはしません。せいぜい豪炎寺級のストライカーがもう一人いたのか、くらいの認識です。

 この時点で目を付けられても、直接ホモくんに手出しすることはまずありません。やるとしたらお得意の家族を傷付ける作戦ですが、それもランダムイベントなので起きない可能性の方が高いです(17敗)。そもそも交通事故やら何やらに見せかけて家族をコロコロしようにも、既に兄を事故で失いかけた状態でサッカー続けてるホモくんが今更止まるわけないんだよなあ!

 

 

 では続けていきましょう。

 ホモくんが一点を入れてしまったことでイベントに移行します。雷門イレブンが一方的にボコされる様がダイジェストでお送りされ、試合前半が終了です。

 

 この場合、どれだけステータスが上がっていたとしてもスコアは10-1でこちらのボロ負け状態となります。

 初見兄貴は「え? もう円堂は【ゴッドハンド】覚えてるじゃん?」となるかもしれませんが、どうも帝国のシュートが鋭すぎて発動が間に合わないということらしいです。下手に帝国に対して点を入れると奴らを本気にさせてしまうというわけですね……。

 

 流石に原作の10-0の時よりはマシですが、既に円堂とホモくんを除く雷門イレブンはお通夜状態。イベント進行の場合は雷門側のGPが全員半分ほど削られた状況になっている上、帝国側はほとんどステータスに変動がないというのもそれに拍車をかけている状態です。

 

「なんだなんだどうした、まだ前半が終わったばかりじゃないか!」

 

 円堂が何とかみんなを元気づけようとしますが、まあ反応は芳しくありません。

 一応ホモくん側からも円堂の好感度目当てで「後半で10点取ってくる」(取るとは言っていない)、「円堂先輩にもまだ(ゴッドハンド)がある」みたいなフォローを入れますが、それでも奮起させることはできません。そもそも円堂先輩ですらフォローできないのに一年坊のホモくんが何か言ったところで無駄ってもんです。

 ……と思ってたんですが、とりあえずやるだけやってみようみたいなムーブになってますね。なんで? ホモくんそんなに好感度稼いでた? いや今後楽できるから嬉しくはあるけども……。

 

 

 結局、よくわからないまま後半戦開始です。

 GPの残量もあるので、ベンチの目金はマックスと交代です。染岡と入れ替えても構いませんが、今後豪炎寺と並んでエースストライカーとして活躍してもらう都合上、少しでも経験値を多く稼がせるためにも外さないことをお勧めします。

 

 さて、この後半戦ですが、キックオフが帝国からです。つまりまず間違いなくボールを取れません。

 一応現在のホモくんのステータスでもプレイング次第では取れなくはないですが……。

 

 ────はい、後半開始時点でホモくんにマークが三人ついています。過剰戦力にも程があっぞ!

 

 このように、帝国から一点取ってしまった場合、後半戦では二人、あるいは三人にマークされてしまい、まともに動けなくなります。だから点を入れるんじゃなくてGPを減らしてのイベント進行の必要があったんですね(メガトンコイン)。

 一応試走の時にここから何とかマークを外して点を入れることも可能だということは判明していますが、善戦すればするほど影山に目を付けられ(12敗)、その上豪炎寺の加入が遅くなる始末。そもそも下手に動くとGPが尽きかねないです(3敗)。よって点はいれません、円堂先輩ゴミンニ!

 

 この後半戦ですが、まず真っ先に円堂めがけて【デスゾーン】が叩き込まれ、思いっきりGPが削られます。ちなみにこれは確定演出であり、今回のように【ゴッドハンド】を習得済だったとしても一発は必ずもらってしまいます。が、円堂は他のメンバーと違って後半開始時点でもそれなりにGPがあるため、円堂の故障の心配はいりません。

 そしてここでようやく鬼道の口から「奴を引きずり出す」ことが目的であると示され、豪炎寺が事情を察します。あとはボロ負けの様相を呈していれば試合の途中でまたイベントが発生するため、適当に指示を出しつつ時間が過ぎるのを待ちましょう。ちなみに20-1になってもイベントは進行しますが、前回も言った通りあんまり手を抜くと好感度が下がってリカバリーに時間を取られるため、それなりに応戦しておきます。

 

 お、イベントに移りました。16-1、わりと善戦した方ですね。ここで目金がビビッて逃走しました。敵前逃亡とか許されなくない?

 そして帝国が円堂をいたぶるイベントが入ります。ホモくんがブチ切れそうですが、マークが三人ついているため動けません(動けないとは言っていない)。

 

 しかしそれでも諦めない円堂マジ円堂。そしてここでついにユニフォームを着た豪炎寺が現れます。いつもお前は遅いんだよ!(挨拶)

 豪炎寺がふらついた円堂を助け起こし、なんか友情が芽生えたような会話をしています。混ぜて……ホモくんも混ぜて……(好感度乞食)。いや豪炎寺からしてみたらホモくんなんて円堂と練習してたどっかの誰かさんくらいの認識でしかないので混ざるも何もないんですけどね。

 

 目金の代わりに豪炎寺が加入し、試合再開です。そして速攻で帝国が【デスゾーン】を打ってきます。

 が、もう心配いりません。二発目以降の【デスゾーン】は円堂先輩が【ゴッドハンド】で防いでくれます。一度見た技、二度通用すると思うな!というヤツですね。ちなみにこれはゲームシステム上でも適用されており、一試合中に何度も同じ技を打つと相手が慣れて対応されやすくなります、注意しましょう。

 

 【ゴッドハンド】が発動されればこっちのものです。そのままパスはゴール傍にいる豪炎寺に渡り、豪炎寺の【ファイアトルネード】が炸裂します。ちなみにこの時の源田は【パワーシールド】を発動しません。ホモくんと扱いが違いすぎやしませんかねぇ?

 

 はいゴール。16-2、ようやくリベンジできました。他の雷門メンバーも沸き立ちます。これにはホモくんも感動を隠せません。

 そして当初の目的を果たした帝国学園は試合を放棄し去っていきます。わーい、試合終了ら。これによって雷門側の勝利、サッカー部の存続が決定しました。

 

「円堂守か、思わぬ収穫があったな。……それにあのMF、調べておくか」

 

 そして去り際に鬼道が思わせぶりな台詞を残していくのですが……点を入れていた場合、このようにホモくんも目をつけられます。やめてくれよ……。

 

 

 ま、まあ何はともあれ試合終了です。リザルトは……はい、一点ぶっこんだこともあってかなりの経験値を貰えました。いくら序盤とはいえレベルが3も上がるとかやっぱ帝国学園頭おかしいよ(困惑)。

 現在のステとしては筋力と知力に余裕があるため、今回のポインヨは敏捷と器用に振っておきます。耐久は鉄塔広場のサブイベに託し、精神はまた特訓でレベルが上がった時に上げましょう。

 お、ステータスが上がったことで風属性のドリブル技【そよかぜステップ】を習得しました。皆さんご存知、松風天馬の代名詞でもあるこれは、敏捷と器用がそれなりにあると習得できる技ですね。なんでこの子GOの技ばっか覚えるの? まあそれを言ったらなんで実装されてるのかって話になるんですけども。

 

 そして試合終了後、豪炎寺は「今回限りだ」とユニフォームを脱ぎ、去っていきます。露出狂か何か?

 どうせすぐに加入してくれるため、特に引き留めたりはしません。というか引き留めると好感度が下がります。助太刀してくれたことのお礼だけ伝えておきましょう。

 

「さあみんな、見ろよ、この2点! この2点が、雷門の始まりさ。──この2点が、俺達の始まりだ!!」

 

 円堂の言葉を受け、みんなもVサインをして声を上げます。ホモくんも便乗しておきましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────では、試合も終わったことですし病院に向かいます。

 

 え、感動が台無し? だからタイムの前では全ては些事なんだってば。

 

 今日は試合でのダメージも多いため、特訓などはありません。その代わりというべきか、サッカー部の面々(-敵前逃亡した目金)でわいわいする好感度イベントがあります。

 が、そんなことをしている時間が勿体ねぇぜ。ということで、ある程度話したら帝国相手に点を取れたことをお兄ちゃんに報告しに行くという名目で抜け出しましょう。名目とは言いましたがちゃんと病院に行くので特に何もおかしくはありません。

 

 途中でお見舞い用の花を買って、お兄ちゃんの病室へ向かいます。はーいガラガラ、兄さん元気にしてt──────。

 

 

 

 

 

 

 閉めましょう。なんか幻覚を見てしまいました。

 おっかしいなあ、このゲームって疲労度によって幻覚が見えるみたいなシステムあったっけ? 病室についさっき見たばっかりの水色長髪眼帯少年がいたんですけど。幻覚だと言って? 言おう? 言えっていってるんだよ!

 

 ハー……ハー……大丈夫、大丈夫だ。まだ再走(リセット)するには早い、そうと決まったわけじゃないんだ。いけるいけるいけるって。

 はーいドアガラ!

 

「…………お前は」

 

 はい、こっち見てびっくりした様子で目を見開いている眼帯の少年が見えますね。……どこからどう見ても佐久間次郎です、本当にありがとうございます。

 ──じゃねーよ! どっから生えてきたお前!? ホモくんの交友関係にはいなかったじゃん!! そもそもなんでお兄ちゃんのお見舞いに来てるんです!?!?

 

「入院しているチームメイトの見舞いに来るのは何もおかしくないだろう。……そんなことより、お前、もしかして星崎の弟なのか?」

 

 はぁん? チームメイト? は??? ちょっと意味わかんないですね。

 なに、つまり兄さんもしかして帝国学園のサッカー部に所属していらっしゃった? しかもこの様子だと結構親しい? いや他の学校としか書かれてなかったじゃん……なんで……どうして……。

 

 ……とりあえず星崎清司の弟だということを伝えておきましょう。会話次第で再走するかどうかを決めます。

 逆に考えるんだ……今ここで知り合っておけばお兄ちゃんのことも相まってそれなりに好感度が獲得しやすくなると……第二部以降の好感度稼ぎが楽になると……。

 

「……そうか。妙に外見が似ていたし、ギアドライブを使っていたからもしかしたらとは思ったが」

 

 【速報】ホモくんの【ギアドライブ】は兄の技だった模様

 

 はー、つっかえ。こんなガバってある? 今までこんな展開一度もなかったじゃん。無から生えた兄が帝国サッカー部だったり佐久間と知り合いだったりするとか予想できるわけないだろうがいい加減にしろ!

 いや待て落ち着け、素数を数えて落ち着くんだ。まだ、まだガバと決まったわけじゃないから……これが短縮につながる可能性も十分あるから……。

 と、とにかく出来るだけ情報を引き出しておきましょう。あとは好感度を稼げれば嬉しい。雷門スタートだと帝国メンバーの好感度が稼ぎづらいので良いチャンスだと思って……。

 

 兄のチームメイトということなので、流石に失礼な態度は取りません。先程の非礼を詫びて、お見舞いに来てくれたことへの感謝を伝えましょう。

 え、さっきの試合? 何も思わないわけじゃあないですが、試合ですし。こちらの実力不足も原因なので、まあ多少はね?

 

 ……あの、妙に態度が柔らかいんですが、これもしかしなくても相当兄と親しいな? それなのに何でホモくんが知らなかったのか、いやでも帝国の感じからして友人の家を訪ねるとかそんなにやらなそうだもんな。そうだ、どうせなら学校での兄について教えてもらいましょう。

 ふむふむ、兄さんは去年の時点で既に一軍にいて、FWとして活躍していたと。で、そんな絶頂期に交通事故にあってしまい、以来何度かお見舞いに来ている、ねえ。……ああ、もしかして最初にお見舞い来たときの花ってこの人の仕業です?

 

 あー、うーん……これは……リセ……いや続行します(鋼の意志)。まあ第一部中は佐久間なんて滅多に関わらないしヘーキヘーキ、ヘーキだから!

 

 

 とりあえずこれ以上は特に収穫もなさそうなので、花だけ花瓶にさしてお暇しましょう。あとは兄さんとごゆっくり。

 ……うん、聞きたいことがある? ホモくんに答えられてかつ雷門の人達の情報を流すとかでないんならいいですけど。

 

「別にそんなことじゃない。……ただ、疑問に思ったんだ。星崎の弟であり、才能も十分にあるお前が、どうして帝国ではなく雷門に行ったのか」

 

 あー、確かに佐久間視点だとそうなりますね。普通は兄を追いかけるか、そうでなくとも強豪校に入って兄との対戦を楽しみにしたりしますもんね。

 でもホモくんには他の何よりも優先すべき目的(タイム)がありますから、どうしても雷門じゃなきゃいけなかったんですよねぇ。まあ褒められたことは素直に喜んでおきます、お礼を言っておきましょう。

 

「…………そうか」

 

 じゃあ、会話も終わったのでとっとと立ち去ります。うう、折角のイベント回避ポイントが潰れてしまった……。

 

 

 今回はここまで。ご視聴ありがとうございました。

 

 

 

* * *

 

 

 

 ──最初にその姿を見た時、自分は幻覚を見ているのではないかと思った。

 

 

 雷門などという弱小校を相手取るために向かった先にいた、長い紫がかった黒髪をなびかせた少年。その姿は、一年前に共にサッカー部へと入部し、切磋琢磨した友人、星崎清司にあまりにもよく似ていた。

 別人だとわかったのは、顔立ちがあいつに比べてどこか女のようだったこと、あいつの髪はあそこまで長くなかったこと、そして何よりもあいつが今も意識が戻らないままなのをつい数日前に見たばかりだったからだ。……もしも意識がないことを確認したばかりでなかったら、本人だと思ってしまったかもしれない。

 

「佐久間、あれは……」

「…………似ているが、あいつじゃない。分かっているだろう」

 

 そうだ、あいつが雷門にいるはずがない。あいつがここにいるはずがないのだ。

 この心の淀みも、どうせ試合になればすぐに消えるだろう。実際、ウォームアップをしている内に、すっかり頭はこれから始まる試合のことに移行していた。

 

 ────それなのに。

 

 

ギアドライブ────」

 

「──ッ、パワーシールド!」

 

 

 

 

 

 

 

「──────!」

 

 源田のパワーシールドに少しずつ罅が走り、やがてあっけなく砕け散る。その光景が、かつて帝国で飽きるほどに見たそれと重なって、眩暈が起きそうになる。

 

 星崎にそっくりで、星崎の技を──否、それすらも凌駕した進化系の技を使うそのMFに、俺達が一気に警戒を高めるのは当然のことだった。

 何の取り柄もない弱小校だと思っていた。実際、こんな技を使う選手がいたなんて情報はなかったはずだ。……いくら油断していたとはいえ、あの源田のパワーシールドを破ったという事実は、俺達にあまりにも重く圧し掛かった。

 

「……五条、洞面、あのMFをマークしろ。他は雑魚だ、軽くあしらってやれ」

 

 鬼道さんの指示でフォーメーションを変え、先程までとは違い、全力で奴らを責め立てる。流石に二人にマークされたことによってあのMFも身動きがほとんど取れなくなり、結果として俺達は前半だけで10点を取ることができた。

 ……もっとも、そのマークすら何度か突破されそうになったのだが。その上、奴の指示は鬼道さんほどとはいかずとも的確で、どうしてこれほどの選手がこんな弱小校にいるのかますますわからなくなっていく。

 

 後半になってからも、他の連中とは違い、奴だけは動きが鈍ることはなかった。マークする人間が一人増えたことでより負担がかかっていたにも関わらずだ。それどころか、その指示の鋭さは増し、前半に比べると攻撃のペースが落ちる始末。

 ……結果的に、豪炎寺修也の力量を見極めるという目的は達することができた。しかし、俺達の心にはしこりが残る。

 

 全体で見れば、大したことはない。おそらくかき集められただけの人間もいたのだろう、試合は終始俺達帝国のペースで進めることができた。それでも。

 源田の守りを抜いた豪炎寺。伝説と謳われるゴッドハンドで俺達のデスゾーンを防いでみせたGK、円堂守。……そして、最後まで俺達と対等に渡り合い続けたMF、星崎萌太。その名前が、どうしても頭から離れない。

 

 ────そう、星崎。あのMFの名字は、俺達の仲間と同じものだったのだ。

 

 言われてみれば、確かに心当たりがあった。入院する前の星崎と話していた時に、弟がいると聞いたことがある。自分と同じくサッカーをしていて、腕前もかなりのものだと自慢げに言っていた。来年──つまり今の自分にとっての今年にはおそらく帝国に入るだろうから、共にフィールドを駆ける日が来るのが待ちきれないとも。

 だが、ならば何故あの少年は雷門へ行ったのか。あんな弱小校に入ったところで、そもそも試合ができるかすら危うかったはずなのに。

 

 

 それを問う機会は、すぐに訪れた。

 帝国に帰還して解散した後に訪れた星崎の病室に花束を持って訪れた奴の姿を見て、俺は自身の予想が正しかったことを悟る。

 どうしてここにいるのかと問われたあたり、俺と星崎が親しいことは知らなかったらしい。……まあ、仮に名前を聞いていたとしても、外見までは知らなかっただろうから無理はないが。

 

「お前、もしかして星崎の弟なのか?」

「……星崎清司なら、確かに僕の兄ですが」

 

 質問に肯定が返ってきたことにより、俺の心に納得と疑念が沸き起こる。

 

 星崎の弟であるならば、あいつの技であるギアドライブを打ったことにも納得がいく。その強さも、あいつが直々に教え込んだのであれば当然のことだ。

 だからこそわからない。どうして帝国ではなく雷門を選んだのか。……あいつの意志を、継がなかったのか。

 

 少なくとも、こいつからは帝国に対する敵意のようなものはあまり感じられない。俺が星崎の友人であると知ったからか態度は軟化し、試合での出来事についても、自分たちの弱さにも原因があるとあっさり認めてみせた。

 兄との思い出話を聞きたいと言ってくるその様子にも、特におかしな点は見当たらない。そのちぐはぐさがあまりにも不気味に思えてしまい、俺は思わずその真意を問うていた。

 

「──聞きたいことがある」

「僕に答えられることでしたら。……といっても、円堂先輩や豪炎寺先輩の情報を流すことはできませんが」

「別にそんなことじゃない。……ただ、疑問に思ったんだ。星崎の弟であり、才能も十分にあるお前が、どうして帝国ではなく雷門に行ったのか」

 

 俺の言葉に、あいつは目を瞬かせた。まるでそんなことを聞かれるとは思っていなかったかのようだ。

 そしてしばらくの間、何とも言えないような表情で口ごもり、目を泳がせ──やがて、諦めのような表情を浮かべて、その口を開く。

 

「……目的があるんです。雷門でしか果たせない目的が」

 

 ────その言葉は、あまりにも重かった。

 曖昧にも程があるその答えは、しかしどこまでも強い意志を纏っていた。理由が理解できずとも、その強さだけは確実なものであると断言できるほどの重みでもって告げられたそれに、思わず絶句する。

 

 感じたのは、紛れもなく恐怖だった。

 これほどまでに強固で底の見えない意志を持つ人間がいたなんて。まるで深淵を覗き込んだかのような息苦しさに、思わず呼吸を忘れそうになる。

 

「あ、でも、帝国の人に褒めていただけたのは本当に嬉しいです。ありがとうございます」

「…………そうか」

 

 かろうじて絞り出した声は、かすれていなかっただろうか。先程までの重い空気は一瞬にして消え去り、けれど乾いた喉が、あの重圧が確かにあったものだと証明していた。

 

 奴は持ってきた花を花瓶に移し、そのまま病室を去っていく。何事もなかったかのように、最後まで礼儀正しいままで。

 ……その姿が視界から消えたところで、ようやく息苦しさが解かれ、長く、長く息を吐く。そうして平静を保たなければ、今までどんな強敵と試合をした時でも感じたことのなかった感情にどうにかなってしまいそうだった。

 

「──星崎、あいつは……お前の弟は一体……」

 

 口にした言葉は、当然星崎に届くことなく部屋に溶けていった。

 




 
・星崎清司

 突然設定が生えてきた兄。ガバは大体こいつのせい。
 去年は一年でありながら帝国の一軍として活躍していた。ポジションはFW。多分デスゾーンも打てる。

 どうやらホモくんが帝国に来ると思っていたようだが……?


・佐久間次郎

 ホモくんのお兄さんと友人?仲間?であったことが発覚した。
 ホモくんに対して複雑な心情を抱いている模様。意識不明の重体のはずの友人に瓜二つなやつが相手チームにいたらそらビビるわな。


・星崎萌太

 我らがホモくん。走者の度重なる試走とリセットを経て強キャラと化した。でも現状ブロック技が飛んできたらどうしようもない。
 なんか妙なフラグが生えた。
 
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