仗助に双子の姉がいたらというもしも パート5 第6部へGO! 作:蜜柑ブタ
リアルで本誌を見たけど、なにせ昔だからざっくりしか覚えてない。
硬球でボコボコにしたのは印象に残ってる。
ミラションのマリリン・マンソンの能力のため、手が出せず……。基本見てるだけに……。
場所は、運動場。ミナミ(※ターロム・ミスラフに偽装中)は、運動場のベンチで項垂れていた。頭からキノコ生えそうなほどズ~ンっと。
「おい…、いくらなんでも落ち込みすぎだろ…? なんかあったのか? 私でよけりゃ話してくれていいぜ?」
エルメェスがさすがに心配になってそう言ってくれた。それぐらい酷く暗くなっていたからだ。
「いや…うん…そのぉ…、これからのことで頭が……。」
「目的のブツも見つかったんだ。あとは、どうやって届けるか、だろ?」
「それもあるけど……それ以上に……。」
「なあ? なにをそんな悩んでるんだ? あたしゃあんたのことを何も知らないけど、とんでもない爆弾みたいな秘密でも抱えてるってのか? ならさぁ、いっそ吐いちまえよ。そしたらスッキリさっぱりだ。」
「……ゲロしそう。」
「うげっ! ちょっ、それは勘弁しろよ!」
「正直……、もういっそゲロっちゃいそうだよ。私にはやっぱり荷が重いから。なんで、私なんだろう? 私がなにをしたんだろう? ってそんなくだらないことばっかり考えちゃう。」
「はあ…。」
「ねえ、エルメェスさん…。これは、あくまで私の独り言だけど……。」
「なんだ?」
「……この世には…死んでも構わないと思われている命がどれぐらいるんだろう?」
「?」
「例えばこの刑務所…、この中に、どれぐらいの人達がいて…、どれぐらい生きることを望まれている人がいるんだろうって。もしかしたら、ほとんどの人が、死んでもどうでもいいとか、むしろ死ねって思われている人達ばかりかもしれない。そんな人達から命を奪うとして……、納得できるほど…、私は強くない。」
ミナミは、顔を上げた。
近くで徐倫がF・F(フー・ファイターズ)と、キャッチボールをしている。
「怖いよ…。いつも…、死ぬのも怖いし、それと同じぐらい、誰かから命を奪うことも。それが無差別であることも……。もしかしたらそれらの命の先に素晴らしい未来が待っていたかもしれないって思ったり…。最悪の未来が待っているかも……なんて…。漠然として、くだらなくて、ごめんね。」
「……例えばさ。」
「?」
「復讐って…、くだらないとか、空しいとかって思うか?」
「……どうだろう? 私は、時と場合、理由によっては肯定したいって思うよ。」
「ふーん。てっきり、偽善者じみた偽善論を吐くもんだと思った。」
「身内を惨殺されて復讐を遂げた人がいるから……。」
「そうなのかい?」
「今は、その人は元気にしてるよ。もちろん、悲しみや自分の手が血で汚れていることを忘れているわけじゃない。むしろそれらを背負って現在(いま)と未来に向けて生きているんだよ。」
「……ふぅん。」
「エルメェスさんが、誰かに復讐したいのなら…、私に止める権利はない。どうこう言えるほど、私は偉くはないしね。」
「……あんた、賢いよ。私が言うのもなんだけど。」
「そんなことないよ。私は馬鹿だ。」
「自分を馬鹿だって認めてるんだ。十分賢いさ。」
「……ふふふ。」
「あっ、やっと笑ったな。」
「あっ、あぶねぇ! ボールが行く!」
「ん?」
ふと見ると、へっぺり腰でキャッチボールをしていたF・Fが投げたボールがひとりの女囚に当たりそうになっていた。
ボールをギリギリのところで徐倫がキャッチして当たらずに済んだ。……が、肩が少し接触した腹いせか、その囚人に腰を肘で殴打された。
「ぐっ!」
「……100回続かない方に100ドル。」
すると、女囚は、急にそんなことを言った。
「あぁ? なんだってぇ?」
「あたしの名は、ミラション。FE26789。今、87回だっけ? あんた達のキャッチボールが続かない方に…、100ドル。」
すると女囚は、靴下から札束を見せた。
「単なる暇つぶしよ。それに塀の中ってのは、何かとお金がかかるの。そしてなにより弱肉強食だしね。」
「いきなり何を言い出すのか分からないわ。悪いんだけど、あたし達がキャッチボールを始めたのは他にやることがなかったから。別にどーでもいいことなのよ。遠慮しとくわ。」
「ええ…そうね。確かにどーでもいいことだわ。ちょっと思いつきで言ってみただけ。」
「あと13回だぞ! 徐倫、100回まで13回だー!」
「おい、あんたは黙ってて!」
「徐倫?」
なにやら徐倫が警戒しているのにミナミは気づいた。
父譲りの直感がそうさせているのか……、だとすると…?
「それにあたし、100ドルなんてお金持ってないもの。賭けにならないわ。」
「別に金じゃくても、『物』でもいいわよ。例えば、タバコ、薬、チューインガム、電話の順番、ヘッドフォンステレオ、バイブレーター…。」
「ハッキリ言うわ。あたし、賭けなんてやらない。そのまま通り過ぎて。」
「足りない金なら都合してやろうか?」
「!?」
するとエルメェスがそう言ったので、徐倫は、ギョッとした。
「グッド!」
あれ? なんだろう? この既視感?
そう……、タイムスリップしてエジプトの地で……。
オシリス神の…賭事師……。
「うわぁ…。」
これから起こる悪いことを想像してしまい、ミナミは頭を抱えた。
そうこうしていると、徐倫がエルメェスを引っ張っていき近距離で会話していた。
要約すると徐倫は、これから先、ディスクを届けるため、とにかく金が要るから。
そしてお互いに金は要るので、巻き上げようという腹であるらしい。
「ひぇぇえ…。」
ミナミ!
ファイト!
徐倫の勝負強さは承太郎さん譲り!
「で…? そこで頭抱えてる子は、どうなの?」
「彼女は無関係よ。ただ囚人として仲良くしてるだけ。それだけの関係だから。」
「そう。」
「徐倫…。」
徐倫は
最悪の場合託そうとしてる
あの時のように…覚悟しようよ
「……うん。」
ミナミは、内側から聞こえる愛陽の声に頷いた。
そして、キャッチボールによる賭けが始まった。
残り13回は…終わった。けれど、F・Fがベンチに置いてある水の入ったカップを気にして集中できなかったり、バスケットボールが飛んできて徐倫に当たり、危うくキャッチし損ねたりとトラブルがあったものの。
ところが……。
「へへーんだ。あと100回でもやれるもんねー。」
「もう、100回続かないことに、1000ドル。」
「!?」
マズいよ
時間が…
ない
「う…運動場の自由時間…!」
周りを見回せば、看守によって囚人達が運動場から監内に戻っていく姿があった。
「先に帰って。ミスラフ。」
「徐倫…。あとでね。」
ミナミは、ベンチから立ち上がり、監内に戻った。
そして房に戻ると、すぐに右目を手で押さえて瞼を閉じた。
取り立て人 マリリン・マンソン
それがミラションのスタンドだった。
無敵であり、いかなるイカサマも見破り金を取り立てる取り立て人のスタンド。
エルメェスがやったイカサマにより、突如その姿を現わし、エルメェスが胸の内側に隠していた札束を抉り取り、これでは足りないと金歯をもぎ取り、さらに臓器売買で大金になるからと肝臓を抉り取った。
マリリン・マンソンは、心の影そのものであり、そのため他人にもその影の持ち主にも攻撃できない存在。故に無敵。
ミナミは、房のベットの上で、愛陽になんとかならないかと問いかけるが。
ダメ
あのスタンドは
どんなイカサマもダメ
だから手が出せない
手を貸せば、その時点でワタシ達も
仲間ということでイカサマになる
「オーノー…、徐倫…、それを見越して私を……。」
ミナミが嘆いていると状況が変わった。
徐倫が勝負を持ちかけたのだ。
1000球達成すれば元に戻すこと。それが条件だった。
それに対しマリリン・マンソンは、グッド!っと言って了承した。
徐倫は、ミラションとマリリン・マンソンの言動などから本当はディスクを狙っていることを突き止めていたらしい。マリリン・マンソンは、取り立てる際に取り立て相手が考えることを読み取れるから。つまり金や金になる物(臓器など)は、ついでなのだ。
ミラション自身はすでに監内に戻っている。自らココで見ているという条件を破ったのだ。ならばルールを破った者であるミラション自身を叩けば勝てると踏んだ。
つまり1000球ボールをしながらミラションを探すのだ。
難易度たっけー…っと、ミナミは頭を抱えた。
しかし、落ち着けっと、自分を叱咤する。
ミラションをどうやって追い詰めるかを考えるのだ。徐倫が直接叩くと言っているのだ、何かさりげなく手助けできるのでは?っと考える。
だが、マリリン・マンソンがヤバすぎる。イカサマが…、こちらが徐倫の仲間だとバレれば即座に取り立てを受けてしまうのだ。
やはり静観すべきか? 徐倫の勝負強さに賭けるしかないのか?
ミナミ!
「えっ?」
愛陽の悲鳴じみた声を聞いたとき、目を開けると。
目の前にマリリン・マンソンがいた。
そしてかぎ爪ともつかない奇妙な手で顔を狙われた。
しかしその手が顔に触れそうになった直後、マリリン・マンソンがバラバラに崩れて消えた。
「…あっ。勝ったんだ?」
マリリン・マンソンが消えたということは、徐倫達が勝ったということだ。
その後、聞いたがミラションはボロボロのボコボコで給食を運ぶエレベーターで見つかり、あと最初からミラションによりバスケットボールがぶつけられたことや、最終的にはミラションによって買収されていた看守によりキャッチボールが邪魔され危うく全身の臓器をとられかけたこととか、ディスクもとられかけたそうだ。だがエレベーターという密室で逆に1000球もの殴打をを受け、ミラションが倒れて勝ったそうだ。
「少し気がかりなことがあったわ。ミスラフ。」
「なに?」
「とある人物が狙われてるらしいわ。」
「えっ?」
「マリリン・マンソンが言っていた。東方ミナミの居場所を知っているな、と。どうやらディスク以外に、東方ミナミを探していたらしい。」
「…ごめん。分からない。」
「そう…。」
自分が…狙われている?
ミナミは、その心当たりを考えた。
そしてほどなく、理解した。
敵は…、ホワイト・スネイクは、承太郎から記憶を取るために承太郎を蘇生させたいのだと。
この刑務所には、死んでも構わないと思われている、あるいは望まれている者達が山ほどいる。寿命を花とし奪うならこれ以上の場所も条件もないだろう。
しかも、どうやら敵は、こちらがこの刑務所にいることは把握しているらしい。
ブルー・ブルー・ローズは、広範囲の射程距離をもつ。その範囲は、少なくとも杜王町を覆い尽くせるほどだ。
しかし、今自分は女囚としてここにいる。つまり広範囲で動くことができない。ブルー・ブルー・ローズの射程外に出られて、範囲を知られたら、やがて少しずつ居場所を突き止められるだろう。
マリリン・マンソンが徐倫を通じてターロム・ミスラフが東方ミナミだと知ったが、敵には知られてないはずだ。なぜならまだ変装は解けていない。
まさかこんな形で追い詰められていくことになるとは……、想定外だ。
ミナミ……
だいじょうぶ
ワタシ達はふたりぼっちじゃない
「うん…。」
花京院さんや、ナランチャさんが
来るよ
「……それ、私が見つかるよりヤバくないかな?」
あっ
「どーしたらいいのよーーー!」
ミナミは、皮袋の中に向かって絶叫。
マリリン・マンソンに、東方ミナミがいることと正体がばれたけど、その場で徐倫が倒したので敵には知られていません。
そして、花京院とナランチャが迫っていると聞いて、いっぱいいっぱいのミナミさん。
ジョースターの血統だけど、基本気弱なのよこの子。
次回は、徐倫側は中庭へと向かうための戦いに。
そしてミナミは……、花京院とナランチャのことであれこれするかな?
それともトラブルか……。さあ、どうしようかな?
ミナミとナランチャの子供の名前候補(活動報告でも募集中)
-
乗上(ノア)
-
ローゼ
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花梨(カリン)
-
マールナ
-
ノワ