仗助に双子の姉がいたらというもしも パート5  第6部へGO!   作:蜜柑ブタ

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vsスポーツ・マックス(リビング・ビスキット)。


微妙にオリジナル展開。


ブルー・ブルー・ローズの加勢があるので、原作ほど負傷はしてない。


復讐と見えぬ死体

 

「もう泣かないで…。だいじょうぶ。だいじょうぶよ。ディスクを取り返すために私も協力するから。」

「うん…。」

 花京院の記憶のディスクがホワイト・スネイクに取られた。

 その事実に泣いてたミナミを徐倫が慰めた。

 ハイエロファントグリーンだけは残ったらしいが、記憶を失った花京院をナランチャは一旦SPW財団支部へ連れて行ったそうだ。ハイエロファントグリーンを残したのは、きっと記憶だけが目的だったからだろう。それは承太郎のスタープラチナをいらないディスクと一緒に置いていたことと同じ理由だ。

 なお、これらの情報は、愛陽からの情報だ。

 花京院は記憶を失っているが、なにかやらなければならない大切なことがあり、そして誰かを守らないといけないという気持ちはあるらしく勝手に動こうとするので、ナランチャはそれを抑えるのために動けない状況らしい。なにせ生まれつきのスタンド使いだ。後天的なスタンド使いであるナランチャとは、記憶なしとはいえ、技量が違う。というか記憶はないが、身体がスタンドの使い方を覚えているのである。なんてチート?

 要約すると今の状態じゃとてもじゃないが助けにこれないということだ。

 承太郎に青いバラの花の束を送るにしても、花京院の記憶のディスクを取り返すにしても大変なことだ。

「…に、してもエルメェスはどこいったのかしら?」

 そういえば姿が見えないエルメェスを探すが見当たらない。

 食事の時間になっても見当たらない。

 食事で同じテーブルにつくと、徐倫はF・Fにエルメェスを知らないかと聞いた。

 するとエルメェスから聞いてないのかと聞き返された。

 徐倫は、エルメェスとほぼ同じ時に収容されたのですでに聞いていると思っていたと言われた。

「はあ? それがエルメェスがいないこととどう関係があるわけ?」

「落ち着こうよ。」

「う、うん。」

「F・Fさんは、なにを聞いたの?」

「聞いたっていよりは、あくまでこの身体、エートロの記憶と推測を入れた私の話になる。それでも聞く?」

「聞かせて。」

 徐倫がそう言うが、ミナミはふとエルメェスの言葉を思い出す。

 

 『復讐って…、くだらないとか、空しいとかって思うか?』

 

 ミラションの一件の時にそんな話をした。

 そしてF・Fが語り出す。

 

 エルメェスには、10歳年上の姉がいた。

 名前は、『グロリア』。

 新聞に載ったのは、グロリア・コステロの名前。

 悪いのは、グロリアじゃない。悪いのは警察だった。

 グロリアは、殺されたのだ。

 スラム街のヤクザの抗争を目撃し、この時ちょうど喧嘩をして家を飛び出したエルメェスを追っていたため、抗争で処刑を行っていたヤクザに走って行くエルメェスの姿を見られた、グロリアは、妹を守るために警察に通報せざる終えなかった。あとは運命を信じるしかなかったのだろう。

 数週間後、グロリアはドブ川で発見された。死体で。

 ところが警察がドジッた。

 証言さえあれば長年追っている凶悪なその男を死刑に出来たはずだった。

 正確には、グロリアを、その男…名をスポーツ・マックスが誰かに殺させたのだ。そのため証人がいなくなり、裁判で有罪に出来ても懲役5年程度という軽いモノとなった。

 一方エルメェスは、グロリアだけじゃなく、父親も亡くし、家業であったレストランもすべて失った。

 

「つまり…、エルメェスさんは、わざと犯罪を犯してスポーツ・マックスに復讐するために、ココに?」

「そういうこと。」

「で…、エルメェスはどこにいるの? まさか…。」

「男囚も女囚も通行を許可されている場所がある。」

「………礼拝堂。」

「そう。そこでスポーツ・マックスを見つけたみたい。」

「………マズいよ。」

「えっ?」

「左手が傷で穴だらけになった、神父がいたら……ソイツこそ、ホワイト・スネイク。花京院さんが言ってた。」

「神父って言っても出入りしている神父は他にもいるよ?」

「エルメェスさんを見かけなくなって何日経ってる?」

「2、3日くらいかしら? …まさか?」

「あくまで私が知ってる限りだけど……、スタンド能力って、後天的なスタンド使いだと悪人が覚醒しやすい傾向があるらしいの。あ、もちろん善人でも素質があればだけど。スポーツ・マックスが、ホワイト・スネイクが所持しているスタンドのディスクの中からどれかの素質に合っていたら……?」

「そんな…、じゃあ、…あっ。」

 まさかもうエルメェスが?っと思ってたら、エルメェスの姿を遠くに見た。

「よかった…。」

「たぶん、アレは、スポーツ・マックスを確実に殺すために様子を伺っているのよ。」

「……どうする?」

「…私達はエルメェスの復讐にとやかく言うことはできないわ。けど……、できたらエルメェスには殺人の罪を被って欲しくはない。」

「たぶん、無理じゃないかなぁ? たぶん、それ覚悟で来てるはずだし。最悪の場合…相打ち…。」

「それを防ぐ。」

「…キッパリ言うんだね。」

「ええ、そうよ。」

「さすが。」

 情に熱いところは、不器用で無口だが情にも熱い承太郎譲りだろうか?

 

 

 ……ミナミ

 ワタシなら

 スポーツ・マックスのスタンドに

 勝てるよ?

 

 

「ううん。これは、エルメェスさんの復讐だ。私達が邪魔しちゃいけない。」

「ところでさぁ。ミスラフは、誰と喋ってんの?」

「えっ。」

「独り言にしては、変じゃん?」

「内緒。」

「えー。」

「ま、いずれ話すよ。でも、ここじゃ話さない。」

「えー? ずるくない?」

「それはそうとさっさと食べないと怒られるよ。」

「そうね。」

「ずるくない?」

 そんなこんなで食事をさっさと終えた。

 

 その後、数日間は、エルメェスをストーキング。いつでも殺人の罪を被せないようにである。

 しかし、それはエルメェスにバレている。

「ヤバかったら、手を出す。コレで行こう。」

 愛陽に頼んで監視。

 スポーツ・マックスが自分の房へ戻る途中の配管が並んだ道。

 そこにエルメェスがグロリアの写真を貼っていた。

 思い出させた上で処刑するつもりなのだ。

 そしてまんまとスポーツ・マックスは写真に気づいて手で剥がした。

「思い出したようだな?」

 つけていたエルメェスが現れる。

 その瞬間、写真の裏に貼ってあったキッスのシールにより二つになっていた大きな管が戻って来てスポーツ・マックスにぶち当たった。

 そしてメキメキベキベキと二つがひとつになっていく。スポーツ・マックスを中心に取り込みながら。

 人ひとりが直立で、まっすぐに入るほどの大きな配管(ただし脱走防止のため本当にギリギリの太さ)に亀裂が出来た状態でスポーツ・マックスを取り込み元に戻る。

「て、てめぇは、誰だ!」

 亀裂の中からスポーツ・マックスの声が聞こえる。

「念のため、もう1枚シールは貼ってあった。フタ用にね。この棺桶の。」

 そしてもう1枚のシールを剥がす。その瞬間、もうひとつの配管が飛んできて元に戻る。そして亀裂に手を伸ばしていたスポーツ・マックスが奥へと押し込められた。

 エルメェスは、配管のバルブを開ける。

「叫び声を上げるんだな。『助けて』ってな。けど、聞くのは……ゴキブリやドブネズミだろうなーーー!!」

 下水の水が配管に流れ込む。

「貴様もドブの中だーーー! 悲鳴を上げてみろ、スポーツ・マックス!!」

「………闇の中から…蘇りし…者、リビング・ビスキット…。我と共に…来たれ…、我と共に来たれ…。」

「?」

 スポーツ・マックスは、配管の中でゴボゴボと溺れながら何か奇妙なことを呟いていた。

 次の瞬間。スポーツ・マックスの房の方で異変が起こった。

 ひとりでに剥製を作る上で必要な薬が爆発したり、剥製が倒れた。

 

 

 逃げて!

 

 

「ハッ!?」

 何かが移動している。それは分かった。

 その声が聞こえたと同時に、赤い根っこが床から生え、エルメェスの前に壁となり、飛んできた何かを防いだ。壁のように生えた赤い根っこに穴が小さな穴が空く。ドスドスドスと。

「コイツは…! あの時の! 味方なのか!?」

 

 

 服で包んで!

 

 

「この声…? ふ、服?」

 周りをバサバサと羽ばたく音が聞こえる。

「……そこ!」

 エルメェスは、シールで服を二つにし、羽ばたく何かを包み込んで捕え、キッスで壁に向かって殴った。

 ブチブチと何かが潰れる感触があり、そして剥製がある房の方から鳥の剥製が壊れた音がした。

「や、やった…? コレは…まさか、スポーツ・マックスの…?」

 

 

 お願い

 

 

「な、なんだよ? あんた誰だ?」

 

 

 スポーツ・マックスの

 記憶が必要

 

 

「はあ? ……いや、待てよ…。」

 一瞬分からなかったエルメェスだが、スポーツ・マックスがもしホワイト・スネイクからディスクを貰い、スタンド使いになったとして、単純に刺客として送り込むつもりだったのか、それともなにか別の意味があってディスクと使ったのかと考える。

 そしてなによりスポーツ・マックスは、ホワイト・スネイクの本体と直接出会っている可能性が高いのだ。

 さらにスポーツ・マックス本人を付け狙っているのは、徐倫ではなく、エルメェスだけだ。それなら刺客として送り込むのはおかしいと考えに至る。

「なるほど……。確かに必要だな。」

 エルメェスは、配管に近づき、配管を蹴った。

「おらぁ! 潰れ死んだか!? 叫んでみろ! ええ!?」

 

 

 逃げて!

 死体のワニが来る!

 

 

「わに?」

 すると剥製室がムチャクチャになっていった。何か大きなモノが暴れているように。

「な…なんかヤバい! さっきより大きい!」

 

 

 跳んで!

 

 

「うおおお!」

 ターザンロープのように垂れてきた天井からの赤い根っこに掴まり、エルメェスは追って来るワニ(?)から逃れ天井の配管へと引っ張り上げられた。

 下の方では、スポーツ・マックスが閉じ込められていた配管が、見えないワニ(?)に破壊されようとしていた。

 

「エルメェス!」

 

「じょ…徐倫! F・F! 来るな!」

 しかし時すでに遅し、F・Fの左足がワニ(?)に食いちぎられた。

「見えない死体が襲ってくるぞ! すぐにこの廊下から逃げろ!」

 エルメェスが上からそう叫んでいると、壁の配管から伸びた赤い根っこが徐倫とF・Fに迫っていたワニ(?)の首と身体に絡みつき、その形を浮き彫りにする。しかしパワーと強度の違いからブチブチと赤い根っこが千切れていく。

「オラァ!!」

 徐倫がストーン・フリーで殴ろうとすると、その瞬間、ワニ(?)の強靱な尻尾の一撃が徐倫の顔の横を殴って徐倫を吹っ飛ばした。

 壁に叩き付けられた徐倫は、よろけながら糸を出し、床一面に糸を張り巡らせる。糸の結界だ。

 しかし糸にはまったく引っかからない。

 

 

 徐倫、

 壁!

 

 

「かべ?」

 

 

 死体に生き物のルールも糞も無い!

 

 

「ハッ!」

 徐倫が生冷たい空気をすぐ傍で感じた時。赤い根っこが床から生えて徐倫を絡めて引っ張った。直後、徐倫の肩をワニ(?)の牙が擦った。

「敵は…どこだ?」

「F・F! 動くな!」

「いいや、コイツはあたしの敵だ。あたしの足…喰いやがったな?」

 次の瞬間、F・Fの左手をワニ(?)が食いついた。

「F・F!」

「これでいい。クソッタレだが…。捉えた。」

 次の瞬間、弾丸のようにワニ(?)の口の中にF・Fは、自分の身体の一部を撃ち込んだ。

 そして剥製室にあるワニの剥製が破壊された。

 

 

 スポーツ・マックスが…

 

 

「ハッ! ち、ちくしょう! あの野郎…。」

 見ると配管が壊れていた。そして手形が縁についていた。

「徐倫、スポーツ・マックスの野郎を見たか!?」

「いいえ…。」

「F・F!」

「見てない…。」

 

 

 スタンドは

 死んでからでも動くモノも

 ある

 

 

「死…、まさか…そんな…。ってか、この声誰だよ!?」

「そこの赤い植物よ。」

「はあ?」

「名前は、ブルー・ブルー・ローズ。ミスラフのスタンドよ。」

「…アイツやっぱそうだったのかよ。」

「怒らないであげて。」

 

 

 見えない死体に……

 たくさん喰われる

 早くしないと

 

 

「あの野郎は…、見えない死体になったってことか!?」

 

 

 急いで

 急いで

 礼拝堂に向かった

 礼拝堂の

 墓地に

 

 

「墓地ぃ!? じょーだんじゃない! 死体が山ほどあるじゃないか!」

「くっそ…、メチャクチャに食いちぎりやがって…。」

「F・Fは、あとから来い! 私達が行くわ!」

「徐倫!」

「あんたの姉さんのことは…、昔の新聞記事で見たわ。私の目的は、スポーツ・マックスの記憶のディスクよ。」

「……私も、そう考えたところだ。」

「なら決まりね。急ぎましょう。ミスラフもよ。」

 

 

 了解

 

 

 そしてF・Fを残し、二人は赤い根っこ、ブルー・ブルー・ローズと共に礼拝堂へ急いだ。

 

 

 

 




見えない人食い死体って……、怖すぎね?
ゾンビ映画でも怖いのに、それ以上に怖い……。

愛陽の死の力なら、リビング・ビスキットの動く死体を一発で始末できるけど、どうするかな~。
スポーツ・マックスを倒すのは、エルメェスじゃないと。

ミナミとナランチャの子供の名前候補(活動報告でも募集中)

  • 乗上(ノア)
  • ローゼ
  • 花梨(カリン)
  • マールナ
  • ノワ
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