仗助に双子の姉がいたらというもしも パート5  第6部へGO!   作:蜜柑ブタ

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物語も後半戦。


C-MOONによる重力狂いの中、ミナミに謎の補正が?


傾く引力、傾かない生死

 

 ウェザーが死に、ヴェルサスも死に、プッチは、ケープカナベラルに向かってしまった。

 一行は、車を使い、ケープカナベラルを目指す。

 人数が人数なので、車二台ほどで移動。

 

「しっかしよぉ…。」

「なに?」

「ミスラフが、本当は、こう、だとはなぁ…。」

「ミナミです。」

「あー、ミナミ? あんた、なんていうか…、徐倫、あんたに似てんな~。」

「まあ、大伯母だしね。」

「姉妹かってぐらいじゃね? アナスイ、どー思うよ?」

「…仗助というのが大伯父だと聞いたが…?」

「ああ、仗助は、弟なの。双子のね。」

「なるほど、お姉さんでしたか。初めまして、ナルシソ・アナスイです。」

「アナスイさんは知ってますよ? ターロム・ミスラフとして潜入してたとき会ってますよね?」

「……あー…。」

 あの女囚が?っとアナスイは、エルメェス同様の反応。

「外堀埋める前に、最強の壁になる承太郎さんをなんとかする方が大切だと思いますよ~? あの人怖いからな~。ホント…怖いから…。」

「うっ…。」

「?」

 ニコニコと意味深に笑って言うミナミに、汗をダクッとかくアナスイ。徐倫だけはよく分かってなかった。

 やがて連日の戦いに疲れがドッと出たのか、徐倫が寝始めた。

 ところでアナスイは、左端、徐倫が一番右端、真ん中にミナミだったので、必然的に徐倫はミナミにもたれかかる。

「ん……良い匂い…。」

 ミナミの肩にすりっと顔をすり寄せながら、ムニャムニャと寝言を言っている。

「…可愛い。おお…。なんて可愛いんだ…。」

 アナスイが徐倫の寝ている姿に身を乗り出すが、ミナミが腕で遮る。

「起こさないで。」

「むっ…。」

 小声で制止する。アナスイも、徐倫の寝顔は見たいが、起こすのは悪いと思って席に座り直した。

「ミナミさん…、お願いします。席の位置を…。」

「この状態で?」

「コレで…どうか。」

「あのね…、ここは刑務所じゃないって、そして私が動いたら徐倫が起きる。」

「そこを、なんとか…。」

「あのねぇ…、気持ちは分からなくはないけど、時と場所を選ぼうよ。」

「俺はな、俺の気持ちを伝えたいんだ。頼むよ!」

「アナスイ…?」

「ハッ!? じょ、徐倫?」

 いつの間にやら起きていた徐倫がストーン・フリーを出して、ゴゴゴゴ…っと黒いオーラを背中に纏っている。

「な、なぜ…怒ってるのかい?」

「ミナミに、何を伝えようって?」

「あれ?」

「ち…! ちが…! 違うんだ、徐倫! 俺が気持ちを伝えたいのは…。」

「問答無用!」

「お前ら車の中で暴れるな!!」

 エルメェスが必死に仲裁するまで、勘違いで怒(おこ)の徐倫にアナスイはボコられた。

 反撃を一切せず、防御もせず、全部体を張って受け止めたアナスイに、ミナミは少しだけ感心したのだった。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 ケープカナベラル。

 北緯28度24分、西経80度36分の位置にある、フロリダ州の土地。

 1950年代より、『ケネディ・スペース・センター』があり、宇宙に向けて世界より各国の宇宙飛行士をはじめ、ロケット衛星、実験用宇宙船などを打ち上げている。

 このセンターは、一般人の立ち入りも許可されている区域もあるのだが、行き方はただひとつ…。

 列車は定期バスなどはなく、マイカーやレンタカーでしか入場できない。敷地に入る橋を渡り、ビジターセンターの駐車場まで車を道端に停車させてはならない。さらに、ビジターセンターのチケットプラザで入場券を買い、防犯チェックを受けて入場するのだが、カメラは良いが大型バックはダメ。

 などなどを経てやっとこさの観光名所である。ここを訪れる人間は数知れず。

 ただ、入場口が限られていることや、防犯のため警備も厳しい。神父の目的であるこの土地は一筋縄ではいかないのは言うまでもない。

 新月まで残り、32時間。

 それまでにどこかで過ごすのは間違いないのだが……。

 

 新月へ…、否…、謎の天国への力はすでに完成を始めていたのだ。

 

 まず車のエンジンが失速、そして…前方から転がってくるのは…、無数の人間と車など。

 それは、まるで山の斜面を転がっていくように。

「なにこれ…!?」

「どういうことだーーー!? この車も、水平に落ちてる! 後ろへ落ちているんだ!」

「全員車から脱出しろ! ダイバー・ダウン!!」

 ダイバー・ダウンを使い水平になった道路に足場を作ってそこに引っかかり車から脱出した。

 だがエルメェスが瓦礫に当たり、車と共に落下していく。

「エルメェスーーーー!!」

「ブルー・ブルー・ローズ!!」

 道路からブルー・ブルー・ローズが生え、エルメェスを絡み取った。

 その時だ。

「あれ?」

「み…ミナミ…?」

 徐倫達は、別の意味で驚く。

 水平になっているはずの大地に、ミナミがなぜか普通に立てているのだ。徐鈴達から見ると、水平になって立っているという奇妙な状態だ。

「おおーーい! 引っ張ってくれ!」

「あっ、今引っ張る!」

 離れているエルメェスを、ブルー・ブルー・ローズを掴んで引っ張り寄せるミナミ。

「ミナミ! 後ろから瓦礫が!」

 凄まじい勢いで水平になった大地から落ちてくる物。しかし、不思議とすべてミナミを避けるように転がり落ちていく。

 “避けるように”? そう見えたのは、気のせいだろうか?

 根の浅い草木もすべて抜け始める。スペース・センターのシャトルバスまで。つまりこの現象は、スペース・センターにいる神父と中心に起こっていることであることが容易に想像できた。

「地面があるから、たぶん重力がおかしくなってるんだ!」

「このことなんだわ…。父さんが…、花京院さんも、20年前から封印していたこととは、このことなんだわ。神父はこのことを、天国と言っているのよ。」

「ち、違うと思う…。これはあくまで前兆だ。前兆に過ぎないんだと思う…。さらにこれからもっとヤバい予感がする…。神父が新月の時を待っているというのなら、月だって…引力に関係があるし、あと、32時間なんだもの…!」

「じゃあ、なぜ、ミナミさんがその引力に影響されていないんだ?」

「それは…分からない。」

「とにかく、ミナミには、神父の力がまったく通用していないってのは分かったわ。ミナミ、動けそう?」

「う、うん。だいじょうぶ。なんともないよ。」

 エルメェスを引っ張り寄せて徐倫達が掴まっているガードレールに連れて行く。

 ナランチャ達の車がない。おそらく車ごと落ちた可能性がある。

「こんな異常現象だけでもぶったまげものだってのに…、これ以上のことが起きるってのかぁ? 神父の求めてる天国ってのはいったい何なんだ!?」

「分からないわ。けれど、なんとしてでも天国なんて実現させない。上よ。神父は、間違いなくあのセンターにいるわ。」

 上を見ると、ビジターセンターの建物がそのまま残っている。それも神父の影響かは分からないが、倒壊はしていない。

 ガードレールを伝い、ミナミは全員に合わせて水平の地面を歩いて進む。

 徐倫は、エンポリオを背中にしがみつかせて糸を使って器用に移動する。アナスイはダイバー・ダウンの体の一部を伝って移動する。

「電話が、通じない。」

「なぜ?」

「見当もつかないよ。ただ単に壊れたのか…、それともこの重力に関係しているのか…、なぜかは分からない。とにかく他の場所がどうなっているのかは、まったく分からない。救助隊とかは来るのかな?」

「徐倫。ここは、チケット売り場のボックスだ。ビジターセンターは、あの入り口から入場するらしい。徐倫、神父は、この方向にいるのか?」

「ええ…、かなり近くに感じるわ。まるで今まで…、ここにいた感じ…。」

「徐倫! 何かいる!」

「!」

「あれは…、なに? ホワイト・スネイクじゃない…。緑の…赤ちゃん?」

 

『2日待てないのなら…、始末する。お前は特にだ。東方ミナミ。』

 

「えっ?」

「ミナミ! 狙われているぞ!!」

 水平の地面に同じように立っているその緑色の人型スタンドが、ミナミに殴りかかってきた。

 それをブルー・ブルー・ローズが壁になってガードする。

『……裏返らない。やはり、おかしい。お前…。』

「な、なにが?」

「ストーン・フリー!!」

「だ、ダメ!」

 緑のスタンドに向かって徐倫が拳を振るった。それを緑のスタンドが軽く手で流す。

 その瞬間、徐倫の右手に異変が起こった。

「うああああああああ!? な、こ、これは…手が…裏返る!?」

 緑のスタンドに触れられた箇所から皮膚も肉も骨も裏返り始めた。

「徐倫!」

「ミナミ、逃げて! ソイツの狙いはあなたよ!!」

「あなた達を見捨ててなんて…!」

「あなたが死んだら、お終いな気がするのよ!」

「!?」

『殺す。』

 徐倫を無視して緑のスタンドが攻撃をミナミに行う。その攻撃は全てブルー・ブルー・ローズが壁になって避けていく。

 触れられた箇所がブクブクと膨れ、赤い根っこが所々白く泡立つように膨らむ。

「分かったよ…、こいつの攻撃は…重力だ! 地球もリンゴも万物には重力が働いていて、それは、すべて地球の重心の方向へ引っ張られている。それが、この世の法則、けど、アイツは…、重力の方向を狂わせて、違う方向にする! だから、拳で攻撃された物は形も裏返しになって、全ての物は、どこまでもかは分からないけど、水平に落ちていく! これがケープカナベラルの地に影響を受けた、『神父の新しいスタンド』。もう記憶を操るホワイト・スネイクでもないし…、緑色の赤ちゃんの能力でも無い……。」

 

『私の名は…、C-MOON。お前達を、殺す。』

 

 重力を操るスタンド、C-MOONがそう言った。

 

 

 

 

 




ナランチャ達は無事です。死んでませんので。
追いつくのに多少時間はかかるけど。

ミナミの身と、ブルー・ブルー・ローズに何やら異変が?
影響を受けているのは、お前だけじゃ無いんだぞ、神父。

記憶やスタンドを引っこ抜いたり、重力を水平にするってだけでもチート級なのに……。
そこまでして実現させたいか? 天国を…。

ミナミとナランチャの子供の名前候補(活動報告でも募集中)

  • 乗上(ノア)
  • ローゼ
  • 花梨(カリン)
  • マールナ
  • ノワ
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