仗助に双子の姉がいたらというもしも パート5 第6部へGO! 作:蜜柑ブタ
本当は、サンタクロースのスタンドが現れるというのでしたが、正体不明になりました……。
平和な回です。
ミナミ、妊娠中の奇跡の話のようなモノかな?
番外編 リクエスト 離ればなれのクリスマスの奇跡?
ミナミは、だいぶ大きくなってきたお腹をさすり、雪がハラハラと降る夜空を家の窓から見上げた。
今宵は、クリスマスの夜である。
「……イタリアも寒いのかなぁ?」
夫のナランチャとの連絡は、数ヶ月前からパタリとない。
フーゴが代わりに連絡をくれたが、大きな仕事が入り、しばらくは連絡が取れないということだった。
それから、数ヶ月。まったく連絡が無い。
愛陽のおかげで、ナランチャは死んでないことは分かるが、こうも連絡が長くないのは久しぶりだ。
別居結婚は同意の上であるが、お腹の中の子が内側から蹴ってくるようになった可愛い時期にお腹を触ってもらえないのは寂しい…っと思えてきていた。
ミナミは、両手を合せ、雪が降る夜空に何気なくお願いをしていた。
「サンタさん、サンタさん。ナランチャに、お腹を触ってもらいたいです。」
そんなささやかな願いを、存在しないモノにお願いするなんて…っと、ミナミは、ふと我に返って自分らしくないなぁっと苦笑した。
すると、リビングから母が夕食が出来たよ~っと声をかけてきたので、ミナミは、そちらへ向かった。
その時、窓の外から、シャンシャンシャン…っという、鈴の音のような音を聞いた気がした。
クリスマスケーキ。
某有名チェーン店のチキン。
などなど…、日本らしい和洋折衷のクリスマススタイルでの夕ご飯が終わり、家族でプレゼントを渡しあったりして楽しみ、やがて寝る時間になる。
ミナミがベットに寝転がり、寝入ろうとした時。
シャンシャンシャン…っという、音がまた聞こえた。
「?」
『メリークリスマス。』
「!?」
目を開けてまず見たのは、白髭に赤い服を纏った、まさにサンタクロースそのものな老人だった。
大きな袋まで担いでいて、まさに絵本で見るようなサンタクロースそのものだった。
サンタクロース(?)は、ビックリしすぎて固まっているミナミに笑顔を向けていたが、やがて袋降ろしヒモを解いた。
「プハッ! なにしやがんだ、テメー!!」
「…ナランチャ?」
「えっ…?」
袋の中から飛び出したのは、ここにはいないはずの人物である、夫のナランチャだった。
「はっ? どういうことだ? これ、幻か? なんで日本にいるミナミが…。」
「いや、それは、こっちの台詞…。」
『時間は、数分間だけじゃが、ごゆっくり。』
「あっ! おい! き、消えた…。」
「えー?」
サンタクロース(?)は、時間のことを言い残してフッと消えてしまった。
「ねえ、どういうこと?」
「いや、そりゃ俺が知りてーよ。」
「……まさか私のお願いが通じちゃったってことかなぁ?」
「はっ?」
「えっとね…。ナランチャからずっと連絡無かったでしょ? お腹の子も大きくなってお腹を内側から蹴ってくるようなったのに……、大事な時期に仕事で来れなかったんでしょ?」
「あ…うん。」
「だから、お腹触ってほしぃなぁって…、サンタクロースに…、夜空に向かってお願いしちゃった。」
「それが、アイツ?」
「分かんないけど…。」
「……。」
「…ごめんね。私のせいだ。大事な仕事中だったのに…。」
「あぁ…、仕事は終わったところだったんだ。あとは報告だけって時だった時に…目の前が真っ暗になって…。」
「それで袋の中に?」
「まあ……、夢か幻か…スタンド攻撃かなんかかもしれねーな?」
「ごめんね…。」
「なんで謝るんだよ?」
「だって…。」
「むしろ謝らないといけないのは俺の方だろ?」
「あっ…。」
床に座り込んでいたナランチャが立ち上がり、ミナミのお腹に手を触れ、頬を寄せた。
「ごめんな…。ミナミも、お前のこともほったらかしにして…。俺、父親失格だぜ。」
すると、お腹の内側からトンッと軽い動きがあった。
「あっ、動いた。」
「やっぱ…怒ってるかぁ?」
「ううん。違うよ。お父さんが来てくれて嬉しいんだよきっと。」
「そっか?」
「ねえ、ナランチャ。」
「なんだ?」
「メリークリスマス。」
「… ブォン・ナターレ(メリークリスマス)。」
夫婦になって子供が出来て、初めてのクリスマスだったことを思い出したミナミが言うと、それを察したナランチャも笑って返した。
その時、スゥッとナランチャの体が透けてきて、消えた。
「あっ……、もう終わり?」
ミナミは、名残惜しそうにナランチャが触れていたお腹なお箇所を摩りながらプウッと頬を膨らませたのだった。
***
一方その頃。
「おい、ナランチャ!」
「……ふぇ?」
「ふぇ? じゃねーよ! 急に消えやがって! なにがあった!?」
ミスタに胸ぐらを掴まれ揺すられてナランチャは、元の場所に戻ったことに気づいた。
ナランチャは、それより、自分の手と頬に微かに残るミナミの温もりと、お腹の子の動きの感触を思い出すように手を握ったり、頬を触ったりした。
「ナランチャ、本当になにがあったんだ?」
「…… バッボ・ナターレ(※イタリア語のサンタクロース)だ。」
「はっ? バッボ? ボケたか?」
「バッボ・ナターレの粋な気遣いだよ。きっと。」
「お前な~。」
「そうか。よかったな、ナランチャ。」
「フーゴ?」
なんとなく察したフーゴがそういったので、分からないミスタが訝しんだ。
シャンシャンシャン…っという音が、遙か遠くへと遠ざかっていくような音が聞こえた気がした。
サンタクロース(?)が何者だったのかは不明です。
リクエストをくださった、ヴィランモハイ様へ。
このようなできになりました。
ミナミとナランチャの子供の名前候補(活動報告でも募集中)
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乗上(ノア)
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ローゼ
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花梨(カリン)
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マールナ
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ノワ