仗助に双子の姉がいたらというもしも パート5 第6部へGO! 作:蜜柑ブタ
というわけで、徐倫と合流。(早っ)
徐倫は、無罪じゃないよな…。遺体をアレしちゃってるし…。
「やらかしたな~…。」
「なにがやらかしただよ!」
「いやいや、どう考えてもアウト。完全じゃなくても軽くアウト。」
「アウトに軽くもクソもあるか! どうダメだったってんのよ!?」
「遺体…触っちゃダメでしょ…。あと遺体を運ぶのを手伝ったってのも。完全無罪とは言えないまでもそれなりの刑はあるよ。」
「なに~~~!」
「でもまぁ…、嵌められたってのは間違いないけどね。」
「そこんところを言ってるんでしょうが、ミ…、ミスラフ!」
東方ミナミは、顔と星のアザ、指紋、あと名前も経歴も偽装して、甥っ子の空条承太郎の娘であり、ミナミから見て大姪である空条徐倫のいる刑務所に来た。
ターロム・ミスラフという偽名で、偽の殺人罪犯である。
ブルネットの髪を汚らしい赤毛に変え、顔にもそばかすを散らし、青い目も茶色に、目の大きさもちょっと小さめに、あと鼻も少しペチャ、耳の形も変えた。
まあようするに人相をほぼほぼ別人にしてあるのだ。あと体格も変えてある。バストと尻のサイズは半分ぐらいに、腰回りを少し太めに。
声だってもちろん変えてある。少し低めに。
ここまでやって東方ミナミと見破れるかな? レベルである。あと念のため体臭も変えてある。念には念をということだ。
刑務所最初の試練は、裸での検査。
なんもしてないが、一応は罪人としてここへ来たのだ。なめられたらアカンということで、父・ジョセフ譲りのハッタリと強気で乗り切った。
その後、髪を切ったり、房に移され、食事の時間になると…、この時点で徐倫から意識されていた。どうやらジョースター家の血筋ならではの直感が働いているらしい。確かにクヌム神でいくら身体を変装させてても根底は変わらないのだから仕方ない。
「あんた…誰よ?」
そう声を掛けられるのに時間はかからなかった。
ミナミは、ええーっと…ここからどうすればよかったかな?っと思い出す。
トト神の予言では、東方ミナミが空条徐倫のいる刑務所に行くこと。そう詠まれたのだ。
近い未来しか分からないトト神の予言であるが、それに従わなければならない。少なくとも、日本にいたミナミをわざわざアメリカまで連れてこさせたのだ、大きな運命が働いているのだろう。
内側にいる愛陽は、落ち着いてっと声を掛けてくれる。ミナミは、ふ~っと息を吐いた。それが徐倫には、面倒くさげなため息と取られたのだろう。雰囲気で不機嫌になったのが感じ取れた。しかし、こっちも負けるわけにはいかん。徐倫を…大姪を救うためにも。
「ここじゃなんだから、場所を変えようか? そんな不機嫌な顔してると可愛い顔にシワがつくよ。」
「うっせーんだよ、ブス。」
「そんなことは百も承知。いいから。」
この時ばかりは、父のハッタリの気質を受け継いでいてよかったと思った。
場所を変え、監修の目を賄賂を渡して誤魔化す。
「あんた、なに? なーんか、引っかかるのよ。」
「私は、ターロム・ミスラフ。」
「名前なんて聞いてないわ。」
「あなたは、ジョリーン・クウジョウ。いや、空条徐倫。」
「!」
「入れ墨にピアスに…、親から貰った身体を弄くり回すのは好きじゃないな~。」
「なんなのよ、あんた! っ、あっ! イタッ!!」
「おい、なにをやってる!」
「いえいえ、ただのプロレスの練習ですよ? 技を掛ける練習台になってもらってるんです~。」
「ギブギブ!!」
「ほどほどにしとけよ。」
「ぐっ…くっ……、この絶妙な力加減…。なんか覚えが…。」
「さすがあの人の娘だね、記憶力バッチリ。ま、ここから出るまで仲良くしましょ。徐倫ちゃん。」
「ま…まさか…、みな…、アデッ!?」
ミナミは言いかけた徐倫にデコピンをした。
「ここでは、ターロム・ミスラフ。それを忘れないで。いいね?」
「……分かったわ。ミスラフ。」
「理解力もあって良し。」
「ぁいた~。もう手加減ぐらいしてよね。」
徐倫の口調が、少し甘えた物になる。なんというか身内のお姉さんに向けるソレだ。
「青あざも断裂もさせてないよ。それぐらいの加減ぐらいはできるから。」
「うぉ、酷いわ~。仮にも…。」
「私とあなたは他人。」
「む~。」
「はい、可愛い顔してほっぺた膨らませてもダメ。」
「っていうか~。」
「なに?」
「匂いも違う! あの良い匂いどこやっちゃったのよ!?」
「念には念を、ね?」
「こんなキッツい体臭じゃ、思いっきり抱きつけないじゃない! あの豊かなバストもどこ隠したわけ!?」
「色々とやったのよ~。」
「なにもそこまで変えること…。」
「出られるまでのしんぼ~。」
「私の青春15年も無駄に過ごせっての!?」
「だいじょうぶ。あなたは、出られるよ。出してもらえる。」
「?」
「あなたの…お父さんがね。」
「っ、アイツが!?」
「私は頼まれてきたの。」
「ふんっ!」
「ほいっ。」
殴られそうになったので、反対にビンタした。
「ぃ…っ。」
「痛いよね? 今、あなたはそれ以上のことをしようとしたんだよ? それとも殴られるなら、逆に叩かれる覚悟もなかった? あなたが納得できないのは分かる。あなたとあの人との間のことも。けどね。きっかけはそうだったけど、私は私であなたを心配してこうやってあなたの前にいる。それを捨てるか捨てないかは、貴女次第だよ?」
「……ふん!」
「ぶっ!」
胸ぐらを掴んで引き寄せてそう喋っていると、徐倫から頭突きをされた。
「あー、そうくるか…。」
ミナミは、鼻を押さえてフンッと血を指で拭った。
「ウフフフフ…。どーぞ、よろしくね、ミスラフ。」
「ンフフフフ…。ええ、よろしく。徐倫。」
二人は、不敵に笑ってギュッとお互いの手で握手した。
野次馬になっていた看守や、受刑者達がざわざわとしていたが、やがてより上の看守が来て解散しろ!と怒鳴り、みな散り散りとなった。
「まっ、これでそれなりの印象にはなったはずだよね?」
「そうね。なめ腐られてカツアゲされることはないわね。」
「ま、よろしく。」
「よろしくね。」
見えないようにお互いの背中を励ますようにポンポンと優しく叩いたのだった。
そして徐倫に、何があったのか詳細を聞いて、最初の頃の会話に……。
なお、徐倫の弁護にあたった悪徳弁護士については、裸で検査された時に、事前に覚醒していたスタンド(承太郎から渡されていたペンダントに矢の欠片が入ってた)の糸で復讐してやったらしい。(表向きは交通事故。徐倫を交通事故殺人犯で刑務所送りにしたのだからものすごい皮肉だ)
「さすがにただでは転ばぬところは、ジョースターの血統?」
「当たり前でしょ。」
「そういえば、その糸になんて名前を付けたの?」
「…ストーン・フリーって名付けたわ。この石の海(刑務所)から必ず自由になるための名前。」
「良い名前だね。」
ただでは転ばぬ強かな女、空条徐倫。本人は嫌がるだろうが、間違いなく父親の血統。
スタンド、『ストーン・フリー』。
石の海(刑務所)からの自由のため、大伯母、東方ミナミは、大姪のその手を優しく握る。
なんで顔見知り?
まあ、色々とあって知り合ってます。血のつながり云々がややこしいけど、親戚ですからね。
ちなみに、ミナミは、香水なしでかなり良い匂いがする体質です。例えるなら花。
ターロム・ミスラフとしてクヌム神の変装をしたため、体臭はかなりキツくなっています。まあ、体臭はキツい方が良いって方もいらっしゃるそうなのでそこは好み?
あと、人種によって違うとも聞いたことありますけどどうなんでしょうね?
次回は、次の巻が手に入ってからかな?
とりあえず、色々と割愛してますが、徐倫とはこれで合流です。
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