船…否、艦の勇者の実験艦   作:三笠改二

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驚いたこと……以前のアンケート【泊地棲鬼のドロップ】を、選んだ理由を書いて暫く放っておいたら、青葉の票が増えていた!

まぁ、神通さんの票も増えていたけど……(0票の不知火?しらぬい子ですね)

……という訳で、いつか青葉主人公で何かかけたらなぁ~、と、思ったアンケートでした。


第13話 「またかー」

「ほ、本当に良いんですか?」

「はい、自分は一度夕張殿に命を救われています。日本人としては、きちんと行動で恩をお返ししたいので」

「まぁ、俺も似たようなもんだ。鎌を取り返してくれたからな、偶然とはいえ」

「私は恩を返すのは勿論ですが……ラルクを1人で送り出すのは、迷惑をかけそうで……いえ、迷惑をかけるので」

「俺が迷惑をかけるのは確定なのかよ!?」

 

……なんだろう、ラルクとテリスのやり取りが、夫婦漫才みたいなのよね。

 

「賑ヤカダナー」

「本当に……」

「ソレニ、佐世保鎮守府ト雰囲気ガ似テイル」

「……えぇ、本当に」

 

少しみんなの面影を重ねてしまう。

まだ出会って1日も経ってないというのに……。

 

私はだいぶココが気に入ってしまったらしい。

ここの人たちは、本当に真っ直ぐな、己の信念に従って行動する本当に尊敬出来る人たちばかりだ。

 

私の世界に蔓延っていた、口だけの為政者と違って彼らは命を張って一般市民の為に行動したのだ。

 

それだけで、十分に尊敬出来る。

少なくとも、かつて(第二次世界大戦時の大本営)と比べれば、雲泥の差だろう。

 

青葉が以前、私に言っていた問い掛け…『あの大戦で、私たちは何の為に戦ったのでしょうか?』。

私は、これに答えることは出来なかった。

 

当時は、当然ながら航空輸送などなく、海上通商が主流だった。

私たち【海軍】の過ちは、民間船舶の護衛を行わなかったことだ。

民間人を護ると言っておいて、私たちは彼らを護ろうとしなかった。

私たちが守ってしまったのは一部の権力者。

大日本帝国が【敗戦】した際に寝返って戦後裁判を逃れたもの達。

既得権益にうつつを抜かすもの達を私たちは、生かしてしまった。

 

いつだって死ぬのは若い世代。

 

『良いですか?夕張。戦争は、メリットがあるんです。一つは、人減らし。人は増えようと思えばあっという間に増えますからね。資源は有限、人は(環境が整えば)無限……有限を無限で割れば?』

 

『共倒れ?』

 

『その通りっ。まぁ、だから70年に一度位のペースで戦争が起こってたんです』

『なんで過去形……あぁ、今は深海棲艦と戦争中だから』

『まぁ、経済的な理由もありますよ?ほら、戦後更地になってたらあの企業とか…』

 

・・・

・・

 

「…バリ、夕張ッ」

「えっ!?なっ何!」

「世界渡航の準備が出来たらしいです。あとは夕張さんはがスキルを発動するだけです」

「あっうん……分かったわ」

 

相槌をうち、私は中庭で待っている【船の眷属器】の所に向かいながら

 

「なんで今更、こんな話を思い出したんだろう……?」

 

と、独白しながら向かった。

 

「あっ!夕張」

「時雨さん、もう全員来てるんですね」

「うん……」

「?どうしたの、時雨さん」

 

時雨さんが困った顔で、こちらを見る。

 

「夕張…顔が真っ青だよ?何かあったのかい?」

「……なんでもないです」

「そうかい?じゃあ、そういうことにしておくよ」

「夕張ー、急グゾー」

「あっはい!」

 

 

 

「皆さん揃いましたね」

「あぁ」

「うん」

「そうだね」

「はいっ」

 

「じゃあ、【船の眷属器】お願い……私の居た世界、あの佐世保鎮守府に導いて……《回帰の旅路》っ!」

 

 

キィィイン!!!!!!!!!

 

 

光が溢れ出し、視界を埋めつくし―――

 

 

 

 

 

 

[ココに来ちゃダメーー!!!!!!!!!]

カラカラカラ……ピンッ!

 

瞬間、座標を歪められた。

聞き覚えのある声と、あの【羅針盤】によって。

 

 

 

ひゅゅううううううううう

 

 

 

 

「…………………………またですかー!?!!!!!」

 

 

私はまた、上空へと転移させられた。

まぁ、前回と違うのは、

 

「ちょっ!!?なになにー!???」

「上空何メートルだろうね……」

「えっちょっ待っ」

「うおぉぉ??!?」

 

みんな一緒に落ちてるってことかなー。

 

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