近年悪魔の被害者数は上昇の一途を辿っている
今月では帰宅途中の生徒を狙った悪魔の事件で3名が体を強く打って死亡
一名は骨折による全治3カ月の重傷で済んだ
近年の行方不明者数は毎年3000人増加しており悪魔の駆除が間に合ってないのではと専門家も憂慮しているる4~10月中の駆除頭数は今年193頭で、例年の約4倍。畑や民家、街中で被害が多発しているほか、通学路近くでも被害跡が見つかっており、町は注意を呼び掛けている。
ーーー当時の雑誌記事より
目が覚めると目の前には子供らしきモノが居た
まるでパッチワークで子供らしい要素を詰めていった結果、人とは違う何かに出来上がってしまったような不自然な人形の姿
明らかに既視感のある姿のモノは唐突に近づくと抱きついて来た
「おかあさん!ぶじでよかったね!まにあってよかったー」
…抱きつかれた感触と痛みで聞き間違いかもしれないが未だ産んだことがないのに母と呼ばれる事実とそう呼ぶのが当然と理解する記憶に混乱した
とりあえず頭を撫でてみる
「わたしたち、なんどもおかあさんからうまれようとしたんだけど、おかあさんがうごかなくなるの
でもね、あのあくまがおかあさんをいじめてたからやっつけちゃった!
いつもいじめてるみたいであのあくまきらいだったの!」
どうやらどのみち死ぬ運命だったようだ
このコが言う産まれると言うのが某エイリアン的出産なら母体が持たないのは
あの悪魔の死骸から見て当然だろう
だがこのコを最期に産むのも悪くないと思う
何せ産まれて生を謳歌したいというわたしよりずっと前向きな理由なのだから
だからこそ、このコに生きて欲しいと思えた
「おかあさん、いつもとちがってやさしい…いつもはおこるかなくのに……
ーーーねぇわたしたちとやくそくしない?
わたしたちはうまれたいの、だからおかあさんのおなかをかして?」
わたしは
「じゃあ約束ね、おかあさんは痛いの苦手だから出来るだけ優しくしてね」
受け入れることにした
その後目が覚めると病室に居た
複数折れた箇所はギプスで固定されて鎮痛剤でぼぅとする意識の中
腹を見たらアザ以外の傷はなかった
背中も違和感がないことから破裂してる訳じゃないようで
どうやら全て夢なのではと思えた
テレビもいつものくだらないバラエティが流れて居るし外も穏やかだ
どうせ階段か坂から落ちて夢でも見てたんだろう
そう思いたかった
でも両親が、同級生の遺族が、結婚してた先生の奥さんが扉から怒鳴り込んできた時点で地獄は終わりじゃないと思えた
どうやら悪魔に襲われたのは全てわたしが原因ということにするそうだ
何らかの理由で被害者らを怨み、心中しようとしたと言う
だが悪魔同士で殺し合いが始まりお前だけ生き残ったと言われた
確かに何の武器もない唯の人間が悪魔に勝てないのは分かるが
無理矢理過ぎる
どうせやるせなさを埋めるための槍玉だろう
両親も責められたくないから同調したのだろう
そうでなければ彼らが追い込まれる
悪魔での死亡は大抵保険適応外の所が大きい、何せ死体も残らないか原型すら判らないのが多すぎて可哀想なくらいだ
だから殺人の方便で済ませてしまいたいのだろう
未だ怪我が治ってないのが理由か未だ警察は逮捕しに来ない
そう呆然と考えてる途中医者が往診にきた
「おいしゃさんはきらい!」
そこにおるんかい