人知を超えた力か、はたまた人を超えうる知性か、それともおおよその物理法則を無視する能力か?
答えは違う
恐
それこそが根源であり強さであり脆さであり弱点である
だからこそ理解して陳腐化し打破する事で矮小化する
だが恐怖や不安は尽きることがないように悪魔も同様に同種が尽きることはない
だからこそ、デビルハンターには慣れが必要である
悪魔には共通の注意点がある、それは周囲の人間という名の血液袋と恐怖心
だからこそデビルハンターは少数で狩らねばならない
少数だから山分けの心配をしなくていいのもあるが
〜〜デビルハンターに聞いた指南書一章、現実なんてゲームと一緒より〜〜
ある日森の中で会うものと言えばクマさんだが、まさかの熊の悪魔である
「水子の悪魔はどこだ」
熊の悪魔が告げる、誤れば生命は無いと含むように
日も落ちて来てもう昼過ぎなのと、木々生茂る森ゆえに神秘性や恐怖を感じるここに動物達が居ないのは、悪魔という頂点に隠れるしか無いのだから…
「ベァははっ、怯えてしまうのも無理は無かろう、かつての勢いを取り戻す森の恐怖の権化、神とまで恐れられた我が姿に目を奪われたのであろう…だが我が目的h………」
だが、この熊の悪魔の存在で恐怖も糞もない謎空間になっている
熊の悪魔を言い張るだけにデカさは4mを超え太くしっかりとした姿
動物園の腑抜けた熊より凛々しさすら感じる異様に大きな頭に牙、かぎ爪
そして毛皮に似せたような布地
若干バースが狂った威圧感を感じる程度の馬鹿でかいティディベアである
わたしは悪魔の定義が理解出来ず呆然とし
最初は興味の湧いたジャックは話に飽きて鉈や山刀などを投げては拾い始めた
そんな謎空間が終わったのは一本の包丁だった
「熊のはなしつまんない〜帰れ〜」
ジャックの癇癪混じりの若干暴投気味の包丁は悪魔らしい威力で熊の悪魔の耳を掠めて中の茶色い綿を散らしていった……やっぱティディベアじゃねーか!
「貴様ぁぁぁ!我が肌に傷を与えるとはあああx亜xあ!
このサルもどきのガキが嗚呼あ!もはや許さん!手足へし折って巣穴に埋めてやるグウウ魔ああああああああぁぁ!」
どうやら心は野生の熊だったようで交渉に失敗した水子の悪魔のジャックに突進し始めた
ジャックは持ち前の瞬発力で避けるがやはり熊
怒りに身を任せ木々ごとなぎ倒し、なぎ倒した木々に爪をかけ直角的な追撃を始めた
布地に見える腕の鉤爪はジャックを捕らえようとシャケ取りのようなフルスイングで枝を切り裂き
大きな顎門は空間ごと砕くかの如く大きく開き幹を抉る
もはやその場に無事なモノはなく、離れていたわたしは、その場の例外に安堵した
そんな中でのジャックは地を跳ね、枝を駆け、手に持つ刃物で熊の悪魔の布地の肌を切り裂いていた
対峙する悪魔は一方でズタズタな姿、もう一方は息は上がり気味だが五体満足
そんな中、熊の悪魔は
「弱い、ニンゲンと契約した上でその程度、やはりこれは要らんな」
アノ糞熊は唐突に倒木の一部を抉るように振り抜いて幹をこちらに当ててきた
わたしは唐突な行動に対応出来ず、その場に固まってただ
ジャックが打ちのめされるのを見るしかなかった