ラブライブ!サンシャイン!!〜大地と海の巨人〜   作:カズオ

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初めて小説を書きます、至らぬ所が多いかも知れませんがよろしくお願いします。

一応サンシャインのストーリーを主になぞるようには進ませますが、視点の違いから省くシーンとうあるかもしれませんのでご了承ください。


ver.1光を手に
第1話 輝きたい!!/光をつかめ!


 

「ここは…?」

僕は気がついた時、周りに岩しかなく空が赤い殺風景な場所、そんな所に僕はいた。

なぜこんな所にいるのか、果たしてここはどこなのか?そう思っていた時…

 

 

「デェヤァ!」

 

「キュィイイ!!」

 

真っ赤に輝く巨人と、大きな龍が戦っていた。

 

「これは一体…?」

 

訳がわからない、あれはなんなのか?これは夢なのか?

混乱する頭で考えをまとめようとしていると、両者の戦いに決着がつこうとしていた。

 

 

巨人が両腕を広げ、その後かがみ込むようにしてエネルギーを頭頂部に集めていく…そしてそのエネルギーを、龍に向かって解き放った。

 

「デュワ!ハァア……デヤァアア!!」

 

その光は龍に直撃し、光の刃のようなものが怪獣を切り裂き消滅させた。

 

そのあと巨人はこちらを向いて、僕を見つめている…

 

「君が…君が僕をここへ連れてきたのか?」

僕は巨人に聞いた、でも巨人は何も答えない。

 

「君は一体…何者なんだ?ウルトラマン…」

 

巨人に更に問いかけようとした時、不意にその名前が出た。なぜそう呼んでしまったのか、自分でも解らなかった。

 

「…」

 

だが巨人はウルトラマンと呼ばれたことに対し、ゆっくりうなずいたのだった。

 

巨人に…いやウルトラマンに更に言葉を投げかけようとた時、周りが光に包まれていきなり引き離されるようにウルトラマンが離れていって、そして…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お…て…きて…」

 

「ん…」

 

まだ意識がはっきりしないが女性の声がする…

 

 

「起きなさい!遅刻するわよ!!」

 

「うわぁ!…っでぇ…」

 

 

その声がいきなり大声になったので飛び起きた僕はそのままベットから落ちた。飛び起きた僕の前にいたのは、赤紫色のロングヘヤーの少女だった。

 

「全く、今日入学式でしょ?遅刻するわよ」

 

目の前の少女…僕の姉、桜内梨子は呆れたような表情で告げる。

 

「えっ?ほんとだ時間ギリギリじゃん!!ごめん姉さんすぐ準備して行くよ」

「それじゃあ私も転入の手続きとかあるから、先に行くからね」

そう告げると、僕の部屋から出ていこうとしたが、ふと振り返って…

 

「そう言えば、寝言で言ってたけど『ウルトラマン』って…何?」

 

「え…?僕そんなこと言ってたの?」

 

「覚えのない言葉ならいいわ、それとこの部屋もうちょっと綺麗にしたら?遥ももう高校生なんだから」

 

周りに参考書やら工具やらが散乱した部屋を見回しそう僕に告げる。

 

「はぁい…」

 

僕の気の抜けた返事を聞くとそのまま部屋を出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

その後新しい制服を着て、朝食をとってからバスに乗り今日から通う新しい学校…浦の星学院に向かう。

数年前までは女学院だったそうなのだが、少子化の影響で共学化したらしいそれでも生徒数は多くなく各学年1クラスずつ程度の人数ではあるのだが…

 

なぜ僕がこの学校に通うことになったのかと言うと、元々東京に住んでいたのだが、色々合って家族全員ここ内浦に引っ越して来ることになったので、姉の転入先の学校が共学なのでそこを受けただけなのだ。

 

 

 

夢のあれは何だったのか…などと考えても仕方がないのだが、入学式の間も新しいクラスでのホームルーム中も考えてしまってほとんど周りの話が入ってこなかった…

 

 

 

 

 

「えっと…君の番だよ?自己紹介」

 

「え?」

 

ふと横の席の女子生徒につつかれながら声をかけられようやく今がなんの時間だったか理解する。

 

先生が「桜内くん、お願いします」と言われ「すいません」と一言謝りながら立ち上がり

 

「桜内遥といいます、よろしくお願いします」

 

それだけ言うと座って、先程の女子に「ありがとう」と返しておく。

 

結局そのあとも夢のことばかり考えてしまって他の生徒の自己紹介など耳に入りもしなかった…

 

結局そのまま放課後となり、図書室で少しどんな本があるか眺めてからバス停に向かった結果、数分前にバスが出てしまい次のバスまでかなりの時間が空くこととなってしまった。

 

「はぁ…田舎は空気が美味しいしのどかでいいんだけどこれは最悪だな…」

 

なんてぼやきながら、再び図書室へ戻ろうか考えていた時。

 

 

突如空が暗くなり、何事かと空を見上げると空ではなく、何やら別のどこかと繋がっているような渦が突如として現れていた。

まだ学校に残っていた生徒達が気になって外へ出てきたその時…

その渦の中心から巨大な生命体が降ってきたのだった。その生き物は両腕は鎌のようになっており、その鎌を、額から出る光球で街を破壊し始めたのだった…!

 

当然周囲はパニックにな少しでも遠くに逃げようとする生徒達、きっと町はもっと大変なことになっているだろうことは容易に想像が着く。

 

 

「まさか…あの夢は、あの生き物達に破壊された世界なのか…?」

 

周りの人間達は遥には気づかず、バス停とは反対方向へ走って逃げていく中で遥はそう呟いた。

自分達には何も出来ないのか?ただあの生き物に蹂躙されてしまうのか?ただ自分の無力感だけを感じていた。

 

「もう僕達には、何も出来ないって言うのか!?」

 

叫んだところで何も変わらない、そう感じてしまい俯きかけた時…

 

「え?」

 

周りがまるで時間が止まったように静かになった、いや『止まったのだ』何が起きたのか理解できずに周囲を見渡していると、いきなり足元に穴があきその中に落ちていった。

 

「うわぁあぁぁぁぁあぁあぁあぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ!」

 

どこに繋がっているのか?自分はこのまま死ぬのか?そう思った時ふと先の真っ暗だったか穴の先が輝き、体がふっと浮遊感に包まれた。

 

「ここは…まさか…」

 

そう、その先は今朝夢で見た世界に繋がっていたのだった、そしてそこで自分を待ち受けていた存在は…

 

「ウルトラマン…?君が僕を呼んだのか?」

 

巨人はゆっくりと頷く

 

「ウルトラマン、地球が…みんなが危ないんだ!君の力が欲しい!みんなを助ける力を!!」

 

僕は必死にウルトラマンに訴えた、みんなを救いたい。そのために力を貸してほしい…と。

するとウルトラマンはゆっくりと両手を僕にかざした、まるで試すかのように。

 

僕はそれに応じるように、ウルトラマンに両手をかかげた。するとウルトラマンの体から出ている光が、僕を包んでいく…その光はとても温かくて、優しい感じがした。

 

すると僕の体は光に包まれながら上を目指してどんどん浮いていった…やがて内浦の街並みが下の方に小さく見えるようになって…そして…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私——『桜内梨子』は、海の音がどうしても聴きたくて、海に飛び込もうとしていた。そんな時に、慌てて駆け寄ってきたオレンジ髪の女の子に止められそうになったけど、強行した結果もつれて一緒に海に落ちてしまった…

 

 

「大丈夫?沖縄じゃないんだから…」

 

その子はそう言いながらも海から上がって震えていた私にタオルをかけてくれて、更に火もつけて暖を取れるようにしてくれた、自分も寒いだろうに。

 

「海に入りたいならダイビングショップもあるし」

 

そう言いながら私の横に座る少女、恐らく地元の…浦の星の生徒だろう、確か私が渡された制服も全く同じデザインのはず。

せっかくここまで気を利かせてくれた少女相手に理由も告げないのは申し訳なくなって、どうして海に入りたかったか話す事にした。

 

「…私ね、海の音が聴きたいの」

 

「海の音?」

と少女は繰り返した後「どうして?」と聞いてきた。

 

私がどう答えたらいいのか考えていたら「じゃあもう聞かない」と言ってくれた。正直初対面の人にあまり言いたくなかった面もあったので助かった。

 

「海の中の音ってこと?」

 

結局また聞いてきた少女に対して思わずくすっと笑ってしまう。そして私も

 

「私ね、ピアノで曲を作ってるの、でも海の曲がイメージができなくて…」

 

そう答えていた。

 

「作曲なんてすごいね」と言ってくれる少女

 

ふと私が海に入る前まで水着の上に着ていた制服が気になったのか、

 

「この辺の高校?」

 

と聞いてくる、私は

 

「東京…」

 

そうぽつりと返すしか出来なかった。

 

「なんでわざわざ?」

 

当然だろう、どうしてわざわざ東京から平日に高校生が海に入りにここまでするのか、私はなんでなのかを答えようと口を開こうとしたら遮るように。

 

「じゃあスクールアイドルって知ってる?」

 

そう聞かれた、私はスクールアイドルとはなんなのか、有名なのか一切知らなかったので少女は熱心に説明してくれる。

そしてそのスクールアイドルとやらの動画まで見せてくれたのだが、私の想像と違って、私たちのようなどこにでもいる普通の学生がアイドルのように歌って踊っているように見えた、少女が「どう?」と聞いてくるので、「芸能人みたいなのを想像していたから、思っていたより普通」と思ったままに返していた。

 

 

「だよね」

 

「え?」

動画を見せる前、きっと驚くと言っていた彼女が肯定の返事をしたので思わず聞き返してしまう。

 

「だから、衝撃だったんだ。」

 

普通なのが衝撃なのか?そう思っていると少女は続ける。

 

「私ね、普通なの…。私は普通星に生まれた普通星人なんだって、どんなに返信しても普通なんだって、それでも何かあるんだって思ってたら気がついたら高二になってた…」

「まずい!このままじゃ本当にこのままぞ!普通星人を通り越して普通怪獣ちかちーになっちゃう!って」

 

「がおー!」と私に大口を開けながら迫ったあと「ぴー!どかーん!!」と怪獣遊びを始める彼女に思わず微笑んでしまう。

 

「そんな時、出会ったの。あの人たちに」

 

あの人たち、というのは恐らくスクールアイドルのグループだろうそう考え、彼女の話に聞き入る。

 

「みんなわたしと同じ高校生なのに、キラキラしてた。それで思ったの、普通の高校生でも努力してみんなでステージに立てば、こんなにかっこよくて、感動できて、素敵になれるんだって!」

 

そう語る彼女の姿が、眩しかった。

 

「スクールアイドルって、こんなにもキラキラ輝けるんだって!そして私も思ったの、仲間と一緒に頑張ってみたい、あの人たちが目指していたものを目指したい、輝きたいって!!」

 

「ありがとう」

 

「え?」

 

「なんだか今の話、頑張れって言われた気がする。」

 

「ほんとに?」

 

「ええ、スクールアイドル、なれるといいわね」

 

「うん!」

 

ここまで話してお互いまだ名前も何も知らないことに気がついた、向こうも同じなのか、先に自己紹介をしてくれた。

 

「わたし、高海千歌。浦の星学院って高校の2年生」

 

「私は桜内梨子。高校は、音ノ木坂学院。」

 

そう返した時、突如空から怪獣が降ってきたのが見えた。

 

「なに…あれ…?」

 

「ともかく逃げないと!」

 

そういうが早いか彼女は私の手を引いて駆け出した。

 

怪獣が落ちてきたのは沼津の方向でここまではまだ距離がるがあの巨体ならこちらへ来ようと思えばすぐだろう。どうすればいいのか解らずただ手を引かれるまま逃げていたその時だった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『デヤァッ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空が赤く光ったと思ったのもつかの間、赤と銀の巨人が大きな土煙を上げながら、巨大な生命体の前に着地したのだった。




ひとまず第1話はこの辺りで、もっとこうした方が読みやすいとかあれば感想の所に書いていただけると幸いです。
オリ主視点がメインで物語を進ませていこうと思ってます、海の巨人もちゃんとこの先出します!ただ、果南ちゃんとの絡みを多めにするか曜ちゃんとにするか考え中です。
ではまた第2話でお会いしましよう。

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