ラブライブ!サンシャイン!!〜大地と海の巨人〜   作:カズオ

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第2話になります、サンシャイン側をサブタイトル本家と変えてますが、転校生側がメインなのでおかしいなと思って変えました、この先ちょっとずつサブタイトルもオリジナルにしていくと思います。
あと主人公の容姿は梨子ちゃん似で髪は短めの癖毛無しのストレートヘヤーをイメージしてくれればと思ってます、背は姉より気持ち高いくらいです。
それでは、どうぞ!


第2話 勇者立つ/海の音

空から突然現れ、街を破壊しだした化け物。それに対して同様空から現れた赤い巨人…巨人は暫く自分の腕や体を不思議そうに見つめた後、正面の化け物に対して戦いを挑んで行った。

 

「あの巨人は一体…」

 

「わかんない、チカも初めて見るもん…でも、あの怪獣からみんなを守ろうとしているみたい。」

 

私と高海さんは逃げようとしている最中に現れた巨人の方を見ていた、あれは何者なのか、一体自分達の周りで何が起きているのか何もわからないまま。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(なんだ…これ?僕があの巨人になっているのか…?)

 

急に光に包まれたと思えば、さっきの化け物が自分より少し大きい位のサイズに感じられ、街並みが小さく見えた。それは、自分がさっきの巨人…『ウルトラマン』になっているからだということを理解した。

 

「ギェァァアアアア!!」

 

化け物が咆哮を上げながらこちらへ突っ込んでくる。今まで戦闘経験はおろか、喧嘩だってほとんどした事の無い僕はその突進をもろにくらい吹き飛ばされる。

 

このまま自分がやられてしまえば誰がみんなを守る?誰が姉さんを守れるのか?いや、今みんなを守れるのは自分だけなのだ、そう思い自分を奮い立たせそのままのしかかろうとしてきた化け物を勢いよく蹴飛ばして立ち上がる。

 

(負けない!僕はウルトラマンなんだ!!)

 

「デヤァッ!デュアァ!!」

 

今度はこちらの番だと言わんばかりに化け物に拳の連打を見舞う、反撃しようと腕の鎌を振りかざす相手に対して足でその攻撃を払いその勢いのまま回し蹴りを見舞う。

 

「キュァァアア!!」

 

悲鳴を上げながら後ろへ後ずさる化け物に、追撃を入れようと走り出したタイミングで

 

「キュォオオオ!」

 

化け物の頭部から光球が数発発射される。咄嗟に反応出来なかったウルトラマンは、その攻撃をモロに受け後方に吹き飛ばされ倒れ込んだ。

その隙を見逃さまいと覆いかぶさって鎌で、牙で攻め立てる怪獣の攻撃を必死に凌ぎながらどうするか考える…

 

(そうだ、夢で見たあの技ならコイツを倒せるかもしれない…)

 

怪獣の一瞬の隙を付き、脱出し渾身の力で蹴飛ばし距離をとり、夢で見たウルトラマンのように両腕を広げエネルギーを貯めそのエネルギーを東部に集中させ、目の前の相手へ全力で放つ!

 

「デヤァッ!ハァァアアア……デヤァァアアア!!」

 

その光の刃は相手を全身を引き裂き跡形もなく爆散させた。

 

ピコンピコンピコン…

 

気がつけば胸に付いている青く輝いていた結晶のようなものなものが音を立てて赤く点滅していた、まるでエネルギーが残り少ないのを告げるように。

もう化け物は退治したし、どうすれば元に戻れるのかという疑問に行き着いた時脳内にイメージが湧き、それに従うと巨人の姿があっという間に縮んでいき、元の姿に戻っていた。

 

すると目の前に光の玉が浮いていた、きっとこれが自分を巨人に変えたのだろうと咄嗟に理解した僕は、持っていたシャーペンの芯のケースを空にしてその中に光を入れてみた。光は形はケースに合わさったようになったが不思議と収まってしまった。

このままここにいると怪しまれる事に気がついたので、急いでその場を離れて帰宅する事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

巨人が怪獣を倒したあとそのまま消えてしまったのを、私達は結局出会った海の近くからほとんど離れずに見ていた。

 

「あの巨人って、何者だったんだろ?」

 

「きっと正義の味方なんだよ、私達を助けるためにやってきたヒーロー!わたしはそう思うな…」

 

私の疑問に対してそう高海さんは答えた。

 

「そうよね…きっとそう…」

 

私もそうだと思いたい、今度はあの巨人が街を襲えば…恐らく誰も止められないから…

 

その後私達は火の片付けをして、私は自分の制服を回収して彼女と別れて家に帰って明日からの生活に備えるのだった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何とか家に帰り着くと、親には心配をされ姉は何故か唇が紫気味になっていた。

その日の夕飯の時見ていたニュースでは、さっきの化け物と、僕が変身した巨人の事で持ち切りだった。果たしてあの巨人は味方なのか敵なのか?またあの化け物―『怪獣』と呼ぶことか決定たらしいがそれがまた現れるではないか?どう対策していくのか?そんな話題で持ち切りだった。

正直自分がやった事なので誰にも気づかれてないとはいえ少し恥ずかしいので、直ぐに自分の部屋に戻ってさっき回収した光を別の入れ物に入れるべく少し工作を始める。

 

僕は、昔から手先が器用な方なのか知り合いに貰ったジャンク品でPCを組んでみたりといったことをよくやっていたし、勉強もできる方だった。その代わり運動はからっきしだし、よく室内でそういうことばかりやっていたので小学生辺りまではちょっと浮いていたと思う…だから正直戦っている自分の姿はちょっと腰が引けていたと思う。

 

でも今はその器用なのが役にたちそうだ、どんな風にするか簡単にデザインを考えておいたし、側だけで良さそうなので早くできた。ウルトラマンの胸の青く光っていた結晶のようなのをイメージしたアイテムだ。

早速光をその中に移そうとシャーペンの芯のケースの蓋を開けると、光が出てきたので今作ったアイテムをかざすと今度はその中に入ってくれた。これで完成だ。

 

「光を解き放つんだから…『エスプレンダー』がいいかな?」

 

などと考えながら、ふと時計を見るとそろそろ日付が変わろうとしていたあまり夜更かしするとまた朝叩き起されることになるので、あまり姉に迷惑をかけたくないのでそれは避けたいところではある。が、寝る前に何か飲もうかと思ってリビングに降りて少しまた、ニュースを流しながら水を少し飲む。

 

ニュースは相変わらず怪獣の事をやっていたが、たまたまトドメを刺したシーンが流れていて、夢で見たイメージどおりの動きでイメージどおりの光線が頭から出ていた事を知る。

 

「うーん…光の刃だから、『フォトンエッジ』かな?…ふっ…」

 

両腕を、広げポーズを再現しようとしたその時…

 

「遥まだ起きてたの?また寝坊するわよ?…って何してるの?」

 

梨子がリビングに入ってきたのだった。

 

「あぁ…いやえっと…ストレッチ…かな?それこそ姉さんは寝ないの?」

 

ごまかせる自信がなかったので話を逸らしながら急に入ってきた姉に対して逆に質問する。

 

「そうなんだけど…なんだか眠れなくてね、やっぱり不安なのかな…上手くやっいけるか…。それに、夕方の怪獣騒ぎもあるしちょっと怖いんだ…」

 

目を伏せながらそう答えてくれた。

 

「大丈夫だよ、学校はいい人ばっかりだったし!それに怪獣が出たってまたウルトラマンが倒してくれるって!!」

 

「そうだね…それは私もそう思う…ってウルトラマンって、、なに?」

 

「えっと、あの巨人のことかな?大地が呼んだ赤い巨人『ウルトラマンガイア』なんかかっこよくない?」

 

「ふーん、そんな名前なんだ…?まぁいいわ私もう寝るから、おやすみなさい」

 

「まぁ…勝手につけただけなんだけどね…おやすみ、姉さん」

 

急にウルトラマンという、勝手につけた名称を出したせいで少し怪訝な顔をされたが姉はおやすみと言うとそのまま部屋に戻っていったので、僕もテレビを消して部屋に戻って明日からどうなるのか…その不安は自分にもある。でもそれでもみんなのために戦いたいし、自分のやりたい事のために高校もちゃんと行きたい、今はそうハッキリ思えるのできっと頑張れる。そう言いきかせて眠りについた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次の日、何事も無かったかのようにみんな登校していたがクラスではやはり昨日の怪獣騒ぎの話題で持ち切りだった。ただ、当事者としては話に入りにくいしバレてしまったらどうしよう…?という気持ちの方が強いので、寝たフリでもしていようか…?などと思っていたが、このクラス今更気がついたが『男子が3人しかいない』後の2人は恐らく中学も一緒だったのかずっと2人でつるんでいるし自己紹介も聞かずにぼーっとしてるわ放課後図書室にいたわでろくにクラスメイトと話してなかったので完全に浮いてしまった…

 

しまったなどと思いはしたが、元々勉強はできたがそういうのには疎いし幼少期はイジメにもあったし、たかだか3年くらいはこのままでもいいか…と思うことにした。だから家族に着いてきてそのまま姉の転校先の学校を受けるのを周りに『本当にいいのか?』と念を押された意味を理解した。

 

その後、ホームルームで担任から伝えられたのは昨日の怪獣騒ぎで怪我等をした生徒はいなかったこと、学校がまた何かあった時の避難先に決定された事、1人学校に来てないが、怪獣騒ぎとは関係ない事を伝えられ、今日から授業が始まっていった。

 

 

 

 

 

 

そのまま放課後となり、今日は昨日の怪獣のような生き物が本当に地球にいるのか調べようと思い、図書室で生物の本を漁ってみることにした。

その途中姉とすれ違ったのだが声をかけようと思ったが何やら「ごめんなさい」などと言いながら、オレンジ色の髪の女子生徒から走って逃げていったので無理だった。

 

「なんだったんだ…一体…」

 

恐らくリボンの色からして2年生だろうし、転入初日で何か問題があったのか?と心配になっていたが、その後に来た灰色の髪のまたまた2年生に「何かあったんですか?」と聞くと「いや大丈夫、ごめんねびっくりさせて」そのまま彼女たちの去っていった方へ行ってしまった。

 

 

とりあえず当初の目的通り、図書室へたどり着いたのだが自分は理科は得意だが生物的な方面は正直苦手なのでどうするのがいいか…ネットで調べるのも考えたがまだ引っ越してきたあとでまだパソコンがネットに繋がってないのでこうやって図書室に来たわけだ。昨日は純粋にどういう本があるかの興味で寄った訳だが…。

 

「本が好きなんですか…?」

 

「え…?」

 

ふと後ろから声をかけられて振り返ると、隣の席の生徒がいた。

 

「まぁそうだね、昨日も来てたし…それに色々調べるの好きだからさ?えっと…君は確か隣の席の…」

 

困った、誰の自己紹介も聞いてなかったので名前が解らない…

 

「あっ、マル…私、国木田花丸です、桜内遥君…だよね?」

 

「うっ、うん桜内遥です、国木田さんだねゴメン昨日ぼーっとしてて聞いてなかったんだ…」

 

「そうなんですね、というか難しい本読むんですね」

 

そう言いつつ今遥が読んでいた生物学の本に視線を落とす。

 

「あぁこれ?いや昨日の怪獣みたいな生き物がほんとにこの地球上に存在してるのかなって気になってさ?もしかしたらまだ僕らが知らないだけで怪獣がもっといるのかもしれないし」

 

「そ、そっか…オラ…いやマルにはちょっと難しいなぁ…」

 

「そう?ところで、僕に何か用があったの…?多分呼び出されないといけないようなことはいはずなんだけど…」

 

「そんなのじゃなくて、昨日も今日も図書室にいたし、どんな本が好きなのかなぁ…って気になったから、ごめんなさい邪魔しちゃって」

 

「いや全然大丈夫だよ、あと同級生なんだし敬語も使わないでいいからね。」

 

「うん、じゃあ用事あるから帰るね。またあした学校で」

 

「うん、また」

 

そう言うと彼女は帰っていった、その時にここからは本棚の影になっていたところから赤髪の少女が出てきてなにやら親しげに話しているようだったので彼女も同級生なのだろう。そう思うとまた本に視線を落とす。それから暫くした後…

 

突然地響きが起こり、少し離れた場所にある山が突如崩れ4本脚で全身を硬そうな外殻で覆われた怪獣が現れ、なんと学校に向かってくるのだ!当然下校途中だった生徒達もパニックになり、校舎にいた教員達が必死に避難誘導を始めた。だがここまで辿り着くのは直ぐだろう恐らく間に合わない。遥も外に出て校舎の影に入り込み、周りに人が居ないのを確認するとエスプレンダーを取り出す。

 

「僕が今は…ウルトラマンなんだ!」

 

エスプレンダーを見ながらそう言い、自分を鼓舞するとエスプレンダーを前に突き出し叫んだ。

 

「ガイアァァア!!」

 

するとエスプレンダーから眩い光が放たれ、それに遥が包まれるとその光は上へと向かっていき、怪獣の前にウルトラマンガイアとして現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、高海さんのスクールアイドルへの勧誘をしつこくしてくるのから逃げ、そのまま下校しようとした時に、今度ら地面から怪獣が出てくるところを目撃してしまった。やっぱりまた現れた…逃げないと…そう思うのだが脚が動かない、更に怪獣はさっきまでいた学校目指して突っ込んできている。ここもきっと危ないそう思うのだが、今は自分しかいない孤独感と、怪獣への恐怖で脚が動かず震えているだけだった…

 

その時だった―

 

 

 

「デヤァッ!」

 

まるで怪獣の前に立ちはだかるように昨日の巨人…ウルトラマンが現れたのだった。

 

「ウルトラマン…ガイア…」

 

弟が、昨日言っていた名前を呟く。みんなの言う通り彼は味方なのだ、私たちを助けに来てくれたのだと…そう思ったら安心出来た。

 

ガイアは、怪獣の突進を受け止めると首の当たりにしがみつき怪獣の上体を無理やり起こし、腹に蹴りを入れる。そうすると怪獣は苦しそうな声を上げながらひっくり返る。

 

さらに畳み掛けるように怪獣の腹の上に乗り、頭に攻撃をしようとする。

 

…がしかし、怪獣の腹部の殻のような部分が突然開きマグマの塊のような物体が大量に放出される、モロに食らったガイアは不意をつかれたのと、その塊のあまりの熱量に吹き飛ばされる。

 

そのまま怪獣は後ろ足2本でたち、周りにマグマの弾丸を撒き散らし始めた。そのうちの1つが学校目掛けて飛んでいく…

 

「ダァ!…ぐわぁ…!」

 

それをみたウルトラマンは咄嗟に身を投げ校舎の、生徒の縦になったがそのせいでさらに数発のマグマの弾丸がウルトラマンを襲った。ウルトラマンは苦しそうにやっとの思いで立ち上がると、怪獣は打ち切ったのか殻を閉じ再び四足歩行で向かってくる。

 

『ピコン_ピコン_』ウルトラマンの胸の結晶-ライフゲージ-が青から危険を知らせる赤に点滅を始めた。

 

ウルトラマンは突進してきた怪獣の背中を転がるようにし後ろに回り込み、尻尾を掴んでジャイアントスイングの要領で怪獣を人のいない場所に放り投げると、昨日の怪獣を倒した時の技を放ち怪獣は爆散した。

 

するとウルトラマンはしゃがみこみそのまま体が光ったかと思うと、そこにはもう何もいなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…よかった…学校は大丈夫だな…」

 

変身を解き、学校へ戻ってきた遥は学校や生徒に被害がないのを確認すると安心し、そのまま学校から逃げ損ねた生徒達に紛れ帰宅した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

家の前のバス停で降り、ふと前の砂浜を見ると姉と学校で見かけたオレンジ髪の生徒が話していた。姉は怪獣騒ぎで怪我などしてないか心配だったのでその方へ向かうと

 

 

「海の音を聴けば、何か変わるのかなって…」

 

そう姉が発したのが聞こえた、そうだ姉はピアノで行き詰まって…そして…やはりここは聞かないように離れた方がいいだろうと思い先に家へ戻ろうとすると

 

「変わるよ、きっと」

 

そう言って姉の手を彼女は取ったのだった。

 

「私はスクールアイドルなんてやってるひまはないの」

 

姉がそう言って、スクールアイドル?と思考が1回止まる。そういえばそういう部活に勧誘してくる2年生がいるも噂になっていたような気がする、それなら放課後姉が言っていた「ごめんなさい」の意味も納得が行く。

 

「それじゃ、海の音だけ聞きに行こう!スクールアイドル関係なしに!!」

 

そうにこやかな笑顔で答えたあと、彼女はこちらに気づいて_

 

「あなたもスクールアイドル、やってみませんか?」

 

僕にそう言ってきた。

 

「え?僕?いや無理ですよだって…」

 

「そんな事ない!あなた梨子ちゃんみたいに美人だし!もしかして妹さん?あなたもやろうよ」

 

「いや…その…」

 

断ろうとした言葉を遮ってそう捲し立ててくる、どうしたものかと困っていると姉が助け舟を出してくれた。

 

「あの高海さん?この子弟なの…男の子なの」

 

「へっ!?嘘!?あっ確かにそれ男子の制服…」

 

制服すら気がついていなかったのかこの人は…などと呆れていると。

 

「本当にごめんなさい!」

 

すごい勢いで頭を下げられた、僕は顔の特徴が母親や姉に似ていてこうして間違えられることが確かにあったのだかさすがに高校でも間違えられることになるとは思わなかった…

 

「いや、たまにあるんで大丈夫ですよ。顔を上げてください先輩」

 

「本当にごめんね?私は2年の高海千歌っていうんだ、弟って事は最近こっちに来たんだよね?よかったら今度の日曜海の音を聞きに行かない?」

 

「僕は桜内遥って言います。海の音…ですか?興味はありますがいいんですか?僕まで」

とてもいい笑顔で誘われたら断る訳にも行かず、結局僕も今度の日曜同行することとなったところで、先輩とは別れ家に帰った。

 

 

 

「そういえば姉さん、怪獣出たけど大丈夫だった?怪我してない?」

 

「大丈夫よ、それにあなたが言ってた…ウルトラマンだっけ?がすぐ倒してくれたじゃない」

 

「そ、そうだよね、ならいいんだ」

 

高海先輩と話してて、聞きそびれたが姉はなんともなかったのを知れて安心した。その後親も無事だし街への被害もほぼなかったとの事だった。

 

 

 

しかし、その夜のニュースで今日現れた怪獣は地球上の生物と似通った特徴を多く持っていて、先日どこからか現れた怪獣はどこから違うところから謎のゲート『ワームホール』をくぐってやってきたと推測されること、今日現れた怪獣は地球で眠っていたのが、その影響で目覚めてしまったのであろうということが発表された。

 

そしてまだ多くそのような怪獣が地球で眠っている可能も示唆され、自衛隊や海外の軍隊はそれに対応するための活動も今後行うということだった。

 

「大変なことになったわね…」

 

母がそう呟いたのが耳から離れない…だが今は普段通りに生活し、また現れれば自分が倒すそう思う事にした。ともかく日曜は海の音を聞きに行くとのことなので、どういうものか想像に、思いを馳せ不安を誤魔化したのだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜の淡島で、1人の青年が青髪の少女と話していた。

 

「ヒロじゃん、今までどこ行ってたの!?急に学校辞めてみんな心配したんだよ?」

 

少女は青年にそう問いかけると、青年は

 

「果南、この先怪獣がまた必ず現れる、今度は海だ。巻き込まれたくないならここから出ていくんだな。」

 

ヒロと呼ばれた青年は淡々ととそう告げるが…

 

「何言ってるの!?そんなこと出来るわけない!ここは私の家だしダイビングショップなんだし、お客さんだって来るんだよ?出来るわけないじゃん!」

 

少女は思わず声を張り上げる。

 

「どうしたのヒロ?何があったの?どうしちゃったのさ?」

 

少女はそう問いかけるか、青年は何も答えない。

 

「なら好きにするといい、だがウルトラマンがどれだけアテになるかな…?」

 

「あっ、まって!」

 

青年はそれだけ告げると踵を返し、夜の闇に消えていった、それを咄嗟に追うが、青年はもうどこにもいなかった…

 

「嘘…そんな…」

 

船に乗らずにこの島から出る方法なんてない、なのに青年は消えてしまった事に少女は戸惑いを隠せなかった…

 

 

そして遥や梨子…いや、ここに住む人々にとって未知の出来事が起ころうとしている事は、まだ誰も知らなかった…

 




いかがでしたでしょうか?今回はここまでです。
まだ登場してないキャラだらけではありますが千歌ちゃん視点では進まないようにしようとした結果どこで出せばいいか分からないキャラだらけになってしまって…いや1年生は出そうよって話ですよねゴメンなさい…
ところで、Aqours新発表ありましたね、僕は2ndライブの配信見た次の日豊後森機関庫でこの回少し書いてました、車の中で(何やってんだこいつ)
ドーム現地行きたいです…ライブの現地って行ったことないんですね…

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