ラブライブ!サンシャイン!!〜大地と海の巨人〜   作:カズオ

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Anti worldとても好みな曲でした。みんな聞いてみてください。
今まで実はちょこちょこ出ていた死神こと破滅魔人ゼブブ、ついに激突!


52話 アグル激情/右手に光を左手に君を

「遥くん!遥くんしっかりして!?」

 

そう花丸が必死に呼びかける声が周囲に響き渡る。

 

あの後、学校裏で倒れたまま動かない遥を最初に見つけたのは花丸だった。

 

地面に生身のまま叩き付けられるという最悪の事態は避けることが出来たが、度重なる戦闘のダメージで遥の体は限界が近付いていた。

 

元々体力にも自信のなかった彼がこうして戦ってこれたのは、自身の努力だが地球の光の恩恵によって変身を解いてから体に怪我としてダメージが現れないように回復させていた事も大きい。

 

そして前回の回復の間に合わない程の怪我に今回のエネルギー不足での戦闘、全てが重なって今回の事態を招いてしまった。

 

確かに外傷もないし呼吸もちゃんとしている。それでもどこか衰弱しているような様子で眠る少年の瞼が開かれることはない。

 

 

 

一方で花丸の後を追う残りのメンバーは、彼女と連絡が取れず困ったがとにかく探そうということになった。

 

「遥くん…ずっと私達を守る為に戦ってくれてたんだよね、命がけで…」

 

遥を探して走り去った花丸を探しながら、千歌が不意にそう呟く。

 

「そうだよね…いつも助けてもらってた」

 

「なのに…いつも遥が辛い時は気付いて上げられなくって無理させて…」

 

そう曜と梨子が辛そうに呟くが、梨子は耐えられなくなり泣き出してしまう。千歌と曜が「大丈夫だよ」と声をかけながら背中をさすっていると、

 

そこで鞠莉の携帯が振動する。ずっと音信不通だった果南から折り返しの電話がかかってきたのだ。

 

「ちょっと今までどこ行ってたのよ?」

 

『えっとごめん…色々あってさ、ヒロが助けてくれたの。そっちは大丈夫だった?』

 

果南が聞いているのはさっきの怪獣の事だろう。そう思った鞠莉は、事実を伝えることにした。

 

「イエス…とは言えないわ、遥は怪獣と戦って今どこにいるか…」

 

『そんな…』

 

「今みんなで探してるとこなの…」

 

『解った…今どこにいるの?そっちに合流するよ』

 

そう言って果南との電話を切ると、鞠莉は上を向いて「ふぅ…」と息を吐く。

 

「こんな戦い、いつまで続くの…?」

 

そう一人呟く彼女に、答える声など返ってくるはずもなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「遥が…?」

 

「うん、さっき怪獣と戦って…今みんなで探してるって」

 

先の鞠莉との電話の事を博樹に説明すると、博樹も顔を歪ませる。

 

「そうか…ひとまず学校の方へ行くんだろ?送っていく」

 

「うん、お願い…」

 

あの時、モキアンの体内から脱出した博樹と果南は彼女の家の近くではバレてしまうからとあえて沼津の方に降りてきた。

 

結果移動が面倒になる事にはなったが、ひとまず皆に合流するべく移動を開始する。

 

「ねえヒロ」

 

「ん?」

 

「あのさ…さっきの事なんだけど…」

 

そこまで言うと、果南は顔を伏せる。さっきのというのは、きっとあの告白まがいの発言の事なのだろう。

 

「あ、あのさ?本気なんだけど…そうじゃないっていうか…ええっと…」

 

そう顔を赤くして誤魔化す彼女は下を向いたままで、対して博樹は前を向いてその少し前で歩を進めるのでお互い相手の表情は窺えない。

 

「オレはさ…」

 

「え…?」

 

そこでようやく口を開いた博樹の方を果南は見上げる。しかしその表情は逆光で見えないままだ。

 

「果南や鞠莉、それにダイヤが居たから…こうして今ここにいる。道を踏み外してしまう前に戻ってこれた…感謝してる」

 

それは、博樹の本心だった。この三人が居なければ、博樹は間違いなくクリシスの偽の予測の通りに動いて人類を滅ぼしていただろう。

 

「それにオレも、昔からお前が好きだった…孤独だったオレに最初に触れてくれたお前がさ」

 

「ヒロ…」

 

「そうやって誰にでも簡単に優しくできるお前が眩しかった、羨ましかったんだ」

 

それがずっと博樹が果南に対して抱いていた感情だった。だからこそ、人類を滅ぼそうとしても何度も果南を巻き込まないようにと動いてしまっていた。自分でも矛盾していると解っていたのに。

 

「だからお前の気持ちは凄く嬉しかった」

 

不意に立ち止まると、そう振り返って博樹は果南に告げた。

 

「だが…」

 

博樹がそう続く言葉を紡ごうとしたその時だった。

 

 

 

突然ビルが次々と倒壊、爆散していく。それによって町はパニックになり人々が逃げ惑う。

 

「何が…?」

 

そう果南が怯えた表情で告げるのを、博樹は彼女を庇うように立つ。

 

そして空が紫に光ると、先程モキアンの体内に自身らを誘い込んだ異形が現れる。

 

「ウルトラマンを差し出せ」

 

突如現れた異形は、開口一番そう告げる。

 

「人類が助かる道はただ一つ……ウルトラマンを生贄に差し出すのだ!」

 

そう高らかに宣言して見せる異形に人々は逃げ、博樹はその流れに逆らって異形へと歩んでいく。

 

 

 

 

そしてその映像を、残りのメンバーはスマホから見ていた。

 

「人類の前に…ウルトラマンから排除しようというのですか…」

 

「絶対そんな事させない!」

 

そう苦々しく告げるダイヤに、善子はそう食ってかかる。

 

「当然です、それにウルトラマンの正体を知っているのは私達だけ。私達がこの事を漏らさなければ、誰もそんな事できませんわ」

 

そうダイヤは続けると、頭が冷めたのか善子も「そうよね…ごめん」とこの時は素直に謝った。

 

「ガイアと遥くんの事…これからも秘密にしてれば大丈夫だよね」

 

「でもわたし達は…見てることしかできないなんて…」

 

千歌と曜も、そう自身の無力さを呪う事しかできなかった。

 

 

「フフフ…フハハハハハハ!」

 

高笑いを続ける異形は、博樹の姿を見つけ睨みつける。

 

「アグル…」

 

異形にそう冷たい声音で呼ばれた博樹は、アグレイターに視線を落とす。自分に勝てるだろうか?一瞬そんな不安が脳裏をよぎる。

 

今まで一度もそんな事感じなかったのに不思議なものだ、今までは負けても自分には失うものもないと思っていたのに。

 

そんなことまで考えてしまった博樹は、ふと果南の方を振り向くと目が合う。すると彼女は微笑んでこちらへ頷く。

 

「行ってきて、わたしはここで待ってるから」

 

ただそれだけだった。でもその言葉が、博樹にとっては大きな意味となり得る。

 

「ああ、行ってくる」

 

そう果南へ笑い返すと、博樹は真剣な表情で異形を睨み返す。博樹の中には、果南を危険に晒した異形への怒りがあった。

 

そして無言のまま突き出した右腕のアグレイターから、海の青き光を解き放つ。

 

 

 

 

 

「ヒロお願い、勝って…」

 

青い光と共に現れたアグルに、鞠莉はそう祈る。

 

 

 

空中に現れたアグルは、そのまま異形へ向かって飛び立つとアグルスラッシュを異形目掛けて放つ。

 

「ぐっ…」

 

その一撃が肩を掠め、異形は一瞬だけ苦しむような仕草をみせる。

 

「フフフ…アーッハッハッハ!」

 

だが、アグルからの徹底抗戦の意思を理解した異形は突然笑いだすとその身を戦う為の姿へと変化させる。

 

蠅のような顔と背中の翅、そして日本刀を思わせる鋭利な刃になっている右腕、反りあがったつま先。まさに悪魔といった出で立ちだった。

 

だがアグルは着地した異形へとそのまま飛んでいき、その勢いのまま突き出した両の拳で殴り飛ばすと、吹き飛んでいく相手の後方へと着地する。

 

「デヤァ!オラァッ!」

 

よろよろと立ち上がった相手に駆け寄ると、アグルは連続でその顔面へと飛び蹴りを食らわせる。

 

再び地に伏す異形へ、アグルは更に追い打ちをかけるべく駆け出した。

 

しかし、そんなアグルを待ち構えていた異形は振り向くと右腕の刃をアグルへと突きつける。すんでの所でこれを回避するアグルだったが、右膝を掠め切り傷が入る。

 

「ぐわぁぁあ…」

 

思わず後退し、足を抑えるアグルだったがそこからは青い光の粒子が血のようにあふれ出る。

 

「ヒロ!?」

 

思わず身を乗り出して叫ぶ果南だったが、異形はそんなアグルの体をお返しと言わんばかりに蹴り飛ばす。

 

そしてトドメと体制の崩れて膝を付くアグルに刃を振り下ろすが、アグルはアグルセイバーを展開しこれを防ぐ。

 

そして相手の刃を払いのけるとアグルは立ち上がり、敵に切先を向けてお互いにじり寄る。

 

先に仕掛けたのはアグルだった。突き出した切先を異形も右腕の剣で払いのけ、アグルへとその刃を振り下ろすとアグルも素早い身のこなしでこれを避ける。

 

だが先程の膝の傷が想像より深いのか、アグルはバランスを崩してしまう。それを異形は見逃さず、アグルの背を目掛けて刃を振り下ろした。

 

だがアグルは前転でそれを回避すると、そのまま相手の足を蹴り転倒させると自身は立ち上がると鋭い突きを繰り出す。

 

それが頭部の左右にある触角の右側を貫き、異形は痛みに仰け反る。だがそのまま土を掴むとアグルへと投げつける。

 

「うおぁっ!」

 

アグルが思わず顔を覆い注意がそれた隙に、異形は飛び蹴りを放ちアグルの体を後方へ吹き飛ばす。その衝撃で思わずアグルセイバーを解除してしまったアグルは、両手をついてなんとか立ち上がる。

 

そしてそのアグル目掛けて今度は逆に突きを放つが、アグルの回し蹴りによって右腕の刃を粉砕されてしまう。その衝撃で再び仰け反る異形目掛け、アグルはフォトンクラッシャーを放つ。

 

「ウオォォオオ……デヤァ!」

 

その一撃は、異形目掛けて真っ直ぐ飛んでいき辺りは爆風に包まれた。

 

「フハハハハ」

 

だが爆風の中から笑い声が聞こえる、異形の姿は健在だった。

 

「嘘…効いてない…?」

 

そう驚愕する果南と対照的に、アグルは冷静だった。以前のブリッツブロッツとの戦闘で、光線技を防がれることも想定していた。

 

アグルは駆け出すと、異形へ拳を撃ち込むが今度は防御の構えを取らない。そのまま真っ直ぐ異形の腹へ吸い込まれるように拳が決まると思えたが、電磁波のようなものでその拳は阻まれる。

 

そして異形は左腕に紫の光を集めると、それをアグル目掛けて放つ。それをもろに食らったアグルの体は大きく吹き飛ばされ派手な地響きをたてて地面に叩き付けられる。

 

「ぐっ…ぐおぉ…」

 

「ヒロ!」

 

果南が身を案じる中、ライフゲージがついに音を立てて明滅を始める。膝を付いてなんとか上体を起こしたアグルをあざ笑うようにして眺める異形へ、アグルスラッシュを連発する。

 

だが異形の身体を覆う電磁波によってそれは弾かれ、付近に散乱していく。だが、アグルが放ったある一撃だけは、異形は腕で弾き落とすのだった。

 

それを見たアグルは異形目掛けて真っ直ぐ駆け出した。そして右腕に再びアグルセイバーを展開すると、異形の顔面へ突き立てるようにして突っ込んでいく。

 

異形もアグルの狙いに気が付いたのか、電撃を放ってアグルを近づけまいとするがアグルは捨て身の覚悟でその攻撃を受けつつもそのまま突っ込む。

 

「デェヤァアア!」

 

「ギャァアア!」

 

アグルセイバーが異形の左目を貫く。だがアグルも最後の瞬間、異形の右腕の僅かに残っていた刃がわき腹に食い込んだ。だが目を潰された痛みに異形は左腕を振り回しアグルを突き飛ばすともがき始める。

 

アグルも右膝と左わき腹から光の粒子が漏れ出しているが、痛みに耐え勝負を決めるべく必殺の構えを取る。

 

「デヤッ!ハァァアアア」

 

両腕を広げ、胸元にエネルギーを収束させる。そしてそれを右腕に移し腕を掲げた後、左腕を腰に固定したまま右腕をまっすぐ下し力を開放する。

 

「デリャアッ!!」

 

海神の奔出(アグルストリーム)アグル最強の一撃によって、異形の身体は今度こそ完全に消滅してしまった。

 

自身の勝利を確認したアグルは、膝つき肩で息をしていたが青い光に包まれてその場から消えるのだった。

 

 

 

 

博樹は果南の目の前で青い光を解いてその姿を見せる。

 

「勝ったぜ、果南」

 

「うん…信じてた」

 

「そういう割には泣きそうだな?」

 

今にも泣きそうな果南にそう言って博樹は意地悪く笑う。

 

「だって本気で心配したんだよ?あんな無茶して」

 

「でもオレは勝った、それで全部だ」

 

そう博樹は優しく告げる。そこにはもう、かつて自身の来たことに苦しんでいた彼の面影は感じられない。

 

「なあ果南…」

 

「なに?ヒロ」

 

そこで博樹は真剣な表情を作って果南を見据えると、果南も自然と表情から笑みが消えていく。

 

「さっき言いかけた事、言っておこうと思って…」

 

「うん」

 

「お前の気持ちは嬉しいし、オレもお前が好きだった。でもオレはこの先、もっと危険な戦いにも身を投じる事になる」

 

それは果南にも解っていた。死んでしまうかもしれない恐怖、博樹が二度と手の届かない場所に行ってしまうかもしれない事への不安。様々な感情が入り乱れた結果口をついて出てしまった果南の言葉へ、博樹は答えを出してくれた。

 

「だから…オレは戦い終わるまで、アグルの力を使わなくて済む日がくるまで…お前の気持ちには答えられない」

 

「ヒロ…」

 

「すまない…でもその時まで、オレはお前を守る」

 

「うん…わかったよ……」

 

それは拒絶ともとれる返事だった。果南は視線を落として泣くまいと暫く耐えた後無理やり笑顔を作って告げる。

 

「でも、早くしないとわたしがヒロの手が届かないところに行くかもよ?

 

「オレは必ず追いつくよ」

 

「ヒロならほんとにできそう…でも、そうなる前にちゃんともう一回答えを教えてね?」

 

「ああ、約束する」

 

そうやって、2人は笑い合っていた。これが今、自分に出せる最善の答えだから後悔はない。博樹は本心でそう思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―助けて!

 

―お願いやめて!

 

悲痛に叫ぶ女の子の声がする。だがそれを遥はみていることしかできない、空には暗雲が立ち込め街を破壊し蹂躙する巨大な影が見える。

 

「お前は一体…」

 

そう呟く遥の視線の先で、その巨大な影と目が合う。

 

『私ハ□□□□-オマエガ最モ恐レル存在、ソシテ最モ恐レテイル姿ダ…』

 

そう地獄の底から響く声で闇に包まれた存在は、遥へ手を伸ばす。

 

「うわぁぁぁああ!」

 

そこで遥はその闇に呑まれそうになる、そして思わず目を伏せるが一筋の光が差し込んでくる。そして、遥は思わずその光に手を伸ばした。

 

 

 

 

「お願い遥くん、目を開けて…」

 

花丸は泣きそうな声で遥の手を握る。その頬は涙が伝っていた。こんな時にスマホも忘れて飛び出してしまったせいで誰にも連絡が取れない。

 

でも今遥の傍を離れたら、何故か二度と会えない気がして傍にいる事しかできなかった。

 

「マルね…本当はずっと遥くんと一緒にいたい、転校もして欲しくない…」

 

そう未だ気を失ったままの遥へ、花丸は続ける。

 

「でもそう言ったら、遥くんは例え行きたくても…マルのわがままを聞いてくれちゃうから…」

 

だからと今なら聞こえていないからこそ、胸の内を明かすのだった。

 

「そんなこと言わないから…お願いだから起きて欲しいずら…お願いだから…」

 

そう遥の手を握る花丸の目から零れ落ちた涙のしずくが、遥の手に触れるとその手が少しだけ動いた。

 

「え…?」

 

「う…?あれ…確か宇宙で怪獣を倒して、それで…そっかエネルギーが尽きちゃったのか…」

 

「遥くん!」

 

「わっ!?ととと…」

 

起き上がった遥に、花丸は思わず抱き着き遥は驚いてバランスを崩しかける。

 

「ほんとに…ほんとに心配したずら…」

 

「ごめんね…」

 

そう謝ると遥はそのまま花丸を抱きとめる。

 

「でもみんな無事でよかった…」

 

「良くないよ…遥くんもその中の一人じゃないと…お願いだからもう無理しないで……」

 

「ごめん…それは約束できない」

 

遥が告げたのは、はっきりとした拒否の言葉だった。その言葉に、目を見開いた花丸は遥から離れると目を真っ直ぐ見て語り掛ける。

 

「それは遥くんが、ウルトラマンだから?」

 

「そうなのかもね…僕も本当は戦いたいわけじゃない、あの時と一緒で本当はもう戦いたくない…」

 

「じゃあ―」

 

「でも、たとえただの暴力だったとしても、そのせいで苦しむことになっても、戦う事をやめたらもっと大事なものを…大切な人を失うかもしれない…」

 

花丸の言葉を遮って遥はそう続けた。父を手にかけてしまった苦しみのあまり漏らした本音。それは今も変わっていない、それでも戦う事でしか守ることが出来ないから戦うのだと。

 

「それはきっと何よりも辛い事なんだ。僕はみんなと一緒に生きていきたい…何より、大事な人を守りたい。これだけは初めてガイアの光を手にしたときから変わらないんだ」

 

最初から一つだけ変わっていない遥の願い。最初は姉である梨子が守れれば良かった、でもそれは変わっていって今は沢山いる大事な人皆を守りたいのだと。

 

「ずるいよ…」

 

「え?」

 

「そう言われたら、もうオラには遥くんを止められないずら…」

 

遥の中には一種の覚悟が出来上がっていた。皆を守るためなら、命がけで戦うという覚悟が…もう失わない為にという強い意志が。

 

「じゃあ…一つだけ約束して?」

 

「なに?」

 

「絶対居なくなったりしないで…一緒にいて…?」

 

「…解った、約束する」

 

そう遥は静かに告げると、そっと立ち上がって花丸へ手を差し伸べる。

 

「行こう?みんなにも心配かけちゃったから…」

 

「そうずらね」

 

その手を花丸が取ると遥は、にっと笑みを浮かべる。

 

「ねえ遥くん」

 

「どうしたの?」

 

「ううん、何でもないずら」

 

いつも通りの笑顔を浮かべる遥に、何かを言いかける花丸だったがその言葉を引っ込めてしまった。

 

―きっと今言うと、遥くんを困らせちゃうから…だからまだ、言うべきじゃない




久しぶりにサンシャインの話が1ミリも進まない話で2話完結で書いたのですが正直落とし所に困りました笑
次回はアニメ2期12話の内容に入っていく予定なので皆さんお楽しみに
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