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イリヤがいい時間なので散歩をやめて入学式の会場に入ると、違和感に気付いた。
一科生が前半分、二科生が後ろ半分。ちょうど二つに分かれている。
(一科生と二科生で席が分かれている、いや、二科生が自分達で後ろに座ったのかしら。)
顔には出さなかったが、たかが高校生のくせに何を意識しているんだと呆れていた。
そんな彼らを冷めた目で一瞥したあと、イリヤは適当に入り口に近いところに座って式が始まるのを待っていた。
式が始まっても特に聞くことなどないので、イリヤは聞き流していた。
生徒会会長の話が終わると、新入生総代の代理、つまりイリヤの代理の深雪が出てきた。
イリヤが新入生総代を辞退したのは簡単な理由だ。
ただ単に面倒くさい。それが理由。
イリヤは外国人のため、奇異の目に晒されることは明白だし、別に自分が辞退したところで次の候補はあの美人な次席だ。自分よりも適役だろう、と考えた。まぁ、面倒事を押し付けたとも言うが。
その後は特にこれといったことも無く、式の後はイリヤの教室、1-Aに行った。
ホームルームの後、イリヤは特にすることも無いので家に帰った。
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次の日の朝、自分の席で読書をしていると、声をかけられた。
「おはよう、イリヤスフィールさん」
振り向くと、昨日校門で見かけた兄妹の妹の方、司波深雪がいた。それと見知らぬ女子生徒が二人。
「おはよう...?私、貴女に名前を教えたかしら?」
「いいえ、生徒会長から貴女のこと聞いたのよ。」
「ああ、あの人ね」
イリヤは新入生総代を辞退する際、生徒会長に会っていたので彼女のことは知っていた。
イリヤは、んん、と咳払いをして
「改めまして、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンよ。イリヤでいいわ」
「私は司波深雪よ。よろしくね、イリヤ」
「こちらこそよろしくね。それでミユキ、後ろの二人は?」
イリヤがそう聞き、深雪が答える前に
「北山雫」
「あ、えっと、光井ほのかです。よ、よろしくお願いします」
雫がぶっきらぼうに、ほのかがそれに続けて慌てて言った。
「あはは、そんなに硬くならなくていいのよ?よろしくね、シズク、ホノカ」
「...イリヤ、貴女日本語普通に話してるけど、もしかして日本に住んで長かったりする?」
雫が気になっていたのか、そう聞いてきた。
「住んで長いというか、日本生まれ日本育ちよ」
「え、そうなんですか!?」
「私、留学生かと思ってたわ」
ほのかも深雪も雫も日本生まれだとは思っていなかったのか、三人とも驚いていた。
四人が一通り自己紹介を終えたところで予鈴が鳴り、それぞれの席に戻った。
その後オリエンテーションが行われた。
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オリエンテーションの後、深雪が兄と昼食を食べるというので、イリヤも一緒に食べることになったのだが、そこで一悶着あった。
達也達のところに行こうとしたときに、1-Aの面子が邪魔をしてきたのだ。
深雪やイリヤのクラスメイト。特に男子生徒は、当然深雪との相席を狙っていた。
最初こそ邪魔しちゃ悪いなどとオブラートに包んで言っていたが、なかなか引き下がらないと分かると、二科生と相席するのはふさわしくないだの一科と二科のけじめだのと言い出したので、イリヤが止める声を無視して座り、深雪も座らせて、
「人が誰と一緒にいようと関係ないじゃない」
とイリヤが冷めた目で言うと流石に諦めたのか、1-Aの面子はどこかへ行った。
イリヤはそこで1-Eの司波達也、千葉エリカ、柴田美月、西城レオンハルトと知り合った。
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放課後、イリヤは図書館に興味があったので、深雪達とは一緒に帰らず、一人図書館に行っていた。
根源で知ることができるのに図書館に行く必要があるか?と言われそうだが、行く必要はある。
イリヤは根源であらゆることを知ることができるが、知ることができるのは視界に映ったものだったり、なんとなくでも知りたいものが分からないといけないのだ。もっとも、これはイリヤが自分でかけた制限である。なぜ制限をかけるかというと、情報量が莫大だと処理しきれず大変なことになるからだ。
例えば「全て」なんて調べた日には脳が大量の情報を処理しきれず、死に至るだろう。
イリヤは魔法に関する論文や本だけでなく、普通の本も読もうとしていた。
本は調べて内容を把握したいわけじゃなく、ただ単純に楽しみたいからだった。
その日は本を何冊か見てから帰宅した。
前回があまりスムーズに進まなかったので、なるべく文を簡潔にと書いていたら、今回初日の部分がすごく短くなってしまいました。
次回は一高襲撃まで飛ぶ...かもしれないです...
正直イリヤをどこにどう介入させるかしっかり決めていないです...