今回は繋ぎ回なので実質投稿せずのお休みです。
祈祷力が試される…。
困った時は神頼みなパワプロRTA再開しますぞぃ。
――その前に、まずは長ったらしい前置きをば。
本作『男女混合超野球連盟ぱわふるプロ野球』は、現行のゲームだと最大・最長・最重のボリュームを有する傑作だと言われております。
賛否両論はありますが、わたしも傑作という評価には同意見ですね。
吸血鬼の『神良美沙』や魔女の『御厨真歩』√に入ると展開される、(野球関係ない)感動巨編は涙なしには見れませんし、ハリウッドのアクション映画顔負けなイベントの数々は冒険心を擽ってくれます。野球関係ないですが。
またその他にも、原作キャラとの王道な野球対決は胸を熱くさせてくれますし、更にはヒロインとばかり絡みギャルゲーとしても楽しめて、(野球関係ない)人生ドラマを描き(強制ゲームオーバーで)夭逝し惜しまれる、才人ロールプレイを楽しめたりもします。
楽しみ方は人によって千差万別。野球っぽいゲームなのに野球に拘らなくてもいい自由度の高さ。野球関係ないとこにも配置されてる原作キャラとの多様なドラマと、この世界観の魅力は計り知れません。
実を言うと本作を始めたばかりの頃は、パワプロ以外だと野球のやの字も知らず、野球技術に関しては素人もいい所だったわたしがハマったのですから、主観的な見方で恐縮ではありますが傑作と言っても過言ではないでしょう。
とはいえ悩ましい点が、本作の傑作たる由縁にあるのは皮肉という他ありません。なんせゲームとしてのコンセプトが、『パワプロ式の疑似野球人生』なのです。これがとにかく長い、エンディングまでの道のりが半端なく長い。
そのせいで発売からリアルタイム二年が経った今でもろくに√研究が進んでおらず、有志からの情報提供もまるで足りていないのが実情です。wikiに書き込まれた情報量は、並のゲームなら既に充分なものになっているのに、人の数だけ
そんな中で明らかに時期尚早な、本作のRTAに挑戦したわたしは早漏……もとい先走った愚か者だと言えます。
ですがわたしがRTAに踏み切ったのは、わたしなりに勝算があったからでした。わたしが研究したキャラだけに絡み、狙ったイベントだけを踏む事で、現状考えられる限り最速のタイムを叩き出せると判断したんです。
え? 小学生スタート縛りで体感時間二十年以上掛かるRTAとは笑わせる? 馬鹿野郎お前俺はやるぞお前!(天下無双) 矢鱈と長いプレイ時間故に、小学生スタートのRTAを誰もやってないんですよ? 走者がわたしだけなんだから世界最速記録を持てるんですよ! ならやるしかないでしょ(鉄の意志)
真面目な話、高卒ドラ1でプロに入るまでは育成パートです。選考漏れしない限りは、ここまでのタイムは誰がやっても変わりません。
どれだけ強いマイキャラを作れるかだけに注力しましょう。RTAはそこから先が本番になります。絶対エースに君臨→引退のプロセスを完遂するにはありとあらゆる無駄を排除せねばならないからです。
結論:最強選手の育成こそが王道。
そんなわけで念のため、星の数ほどのプレイヤーが突貫し、あえなく撃沈されてきた人気キャラの六道聖、早川あおい、橘みずきの三人娘。霧崎礼里や小山雅をはじめとする女性キャラ。他にも今はまだ出会ってないキャラ達。歴代シリーズに引き続き、非攻略対象として聖域を守っていると判断された彼女達に、わたしも実際にアプローチして事実を確かめました。
小学生スタートはもとより、中学生、高校生、大学生スタートでも試してみましたよ。結果は既にお分かりのはず。ええ、フラレました。全敗です。
聖域は守られている――その判断に誤りはなかった。というか多くのプレイヤーがありとあらゆる手を尽くしてアプローチしたのに全滅してるんです、聖域が不可侵の領域にあると見做すのは当然でしょう。
聖んprprしたかったお……と、残念な気持ちはとても強かったですが、ともあれ非攻略対象であるというのも一種の強み足り得ます。わたしはそんな彼女達を中心に絡みつつ、最強の自キャラを育成し最速でトロフィーをゲットするためのチャートを組んだわけで。何度チャートを見直しても穴がなく、惚れ惚れするほど隙がありませんでした。
うん、隙はなかったはずです。……はず、だったんですけどね……(諦観) 先入観って怖い。開発の悪意を舐めてましたよ。
――わたしはTPOを弁えてる紳士なので、聡里ちゃんを恋人にした事実を吹聴したりはしません。ですが流石に一番長い付き合いの聖ちゃん、礼里ちゃんに何も言わないでいるなんて不義理はしませんでした。
幼馴染である異性の友達が、同性の友達と付き合っていたと後から知った場合、なんで言わなかったんだよと逆ギレするパターンがあるからですね。礼里ちゃんや聖ちゃんは良い娘なのでそんな事は言わないでしょうが、いい気はしないはず。変にヘソを曲げられると今後に差し障るかもしれない、そう思ったのが報告に至った主な理由です。ぶっちゃけ隠す理由もありませんしね。
なので例の河原に集まった時、まだ雅ちゃんやみずきちゃん達が来ていないのを見計らって報告したのですよ。ぼくたち、わたしたち、付き合うことになりました! と。
するとどうなったと思います?
「な……ウソ、だ……」
「す、すまない。今日は……帰る。暫く一人にしてくれ……」
――聖ちゃんと礼里ちゃんが戦線離脱しちゃったんですよぉ!
その日はなんだお前根性なしだな(棒読み)と見送ったんです。言葉にしたら感じ悪いんで口にはしませんでしたけど。メッチャ顔色も悪かったですし。さては女の子の日だなオメー(失礼)
なーんか聡里ちゃんが申し訳無さそうにしつつも黙ってましたけど、その時は気にしてなかったです。雅ちゃんの守備・送球・打撃練習を見てあげて、みずきちゃんとあおいちゃんの投球練習も見てあげて。手取り足取り(直喩)教えて上げること三日間。迅速に行動してシニアを辞め、学校も転校し、みずきちゃん達のとこに皆移りました。もちろん聡里ちゃんも来てくれました。
やったぜ。
が。喜んでいられたのはそこらへんまででした。
登下校を聡里ちゃんとしーの、休み時間もほぼ一緒にいーの、シニアの練習がない休みの日が間にあったので聡里ちゃんとデートをしーの、と順風満帆に過ごしていたら流石に気づきましたよ。
あれ? なんか……聖ちゃん達の霊圧消えてね……?
聖ちゃん達は確かに転校してきてるんです。シニアも同じなんです。なのに一度もエンカウントしないってどういう事なの……?
それに気づいた瞬間、ドッと冷や汗が出ましたね。だってこの現象には覚えがあったんです。
思い当たるのは、ぱわぷろ(平仮名)版サクセス、北雪高校のシナリオで発動するクソイベです。
プレイヤーキャラが男だった場合、北雪高校だと男はプレイヤーだけのハーレム空間になるのですが、そこで出会う原作キャラ達の一人と付き合うと他のキャラの『恋愛爆弾』が爆発してしまうんですよ。……ときメモかな?
コイツが爆発すると該当キャラの評価が爆下がりし、やる気も爆下がりし、最悪そのままフェードアウトする事もあるんです。この恋愛爆弾というのが曲者でして、パワプロくんが五体に懐く爆弾(比喩)の男女関係版と言われております。北雪高校シナリオ以外でも発生し得る爆弾で、彼女候補複数人と知己を得ていたら発生しチャートを粉砕してくれるものなんです。
先に断っておきますと、この恋愛爆弾の回避方法をわたしは熟知しております。なんなら解除もお手の物ですよ。しかしですね……現在わたしの彼女と、その候補だった女の子は聡里ちゃんしかいないんですよね……恋愛爆弾なんてものが発生するはずがないんですよ。
――が、先入観。
わたしはこれに囚われてました。そうです、思い返してください。聖ちゃん達は非攻略対象ではあるものの、立派な女の子なんですよ? で、パワプロくんは幼馴染にしてイケメンでスポーツ万能で人当たりも良い優等生とかいう藤崎詩織ばりの完璧超人です。そりゃ……好かれもしますわ……(盲点)
勘違いしてはなりません。非攻略対象は非攻略対象です。ですが、非攻略対象も物語に華を添えるために、主人公に想いを寄せるゲームはたくさんあります。聖ちゃん達もその流れに沿ってる可能性があるのを失念していました!
希望的観測で実は聖ちゃん達も攻略可能キャラで、ガチで恋愛爆弾が爆発したとしましょう。ですがそうだとすると、どうしてこれまで誰も礼里ちゃん達を攻略できなかったの? となりますよね。わたしが揃えている条件、幼馴染枠に二人のどちらかを迎えるのは今回が初めてというわけでもありません。なのに悉く玉砕した以上、彼女達が攻略対象である可能性はゼロです。なので変に期待するのはやめましょうね。
ともあれ面倒なイベントです。彼女達が攻略対象なら、恋愛爆弾の処理をする傍らで好感度を爆上げし、恋人になる事ができるのですが……(浮気) 何度も言ってるように非攻略対象である二人と恋人になるのは不可能、恋愛爆弾として対応・処理するのが正解か分かりません。そのつもりで対処した結果、逆に取り返しのつかない事態になる事も充分に考えられます。
「いやホント、どうしたらいいと思うよ、ちーちゃん」
「ちーちゃんと呼ぶなっ! 私には美籐千尋という立派な名前があるんだ!」
「でもさ、ちーちゃん。こんな事はじめてでどうしたらいいか分かんないんだ……俺、ホントにどうしたらいい?」
「うっ……そんな泣きそうな顔をするな……うぅ……そ、そうだな、ご利益があると噂の神社を教えてやる。祈れ!」
「神頼みかよ……まあ確かに祈るしか無いのかもな……」
新たにクラスメイトとなった、隣の席のちーちゃんに相談したらまさかの祈れ発言。流石ちーちゃんだぜ……。
とはいえ実を言うと、私も神頼みをしようと思ってたんですけどね。
説明すると本作のみならず、過去作のパワプロでも神様は普通に実在するんですよね。彼女が正月の段階でいて、好感度が一定以上だと一緒に行ってくれるイベントがあるじゃないですか。そこでお賽銭を投じてお祈りすれば、大量の経験点をくれたり体力を回復させてくれたりケガをしにくくしてくれたり、彼女候補の好感度を上げてくれたり『モテモテ』にしてくれたりするのです。
で、本作だと正月以外でも神社でお賽銭を投じてお祈りしたら、プレイヤーの願いを叶えてくれたり悩みを解決する糸口を提示してくれる仕様があるんですよ。ただし長いサクセス・マイライフの中、お祈りを聞いてくれる回数は三回限りと決まっているのですが……。
わたしはこの三回のお祈りをどう使うか決めてました。しかし聖ちゃん達の離脱は緊急事態です。万が一にもこのままフェードアウトされては困ります。幸い元々決めていたお祈りの内一回分の奴は、割と努力だけでなんとかなるので構わないでしょう。なのでお祈り、しましょうか……。
善は急げとばかりに早速神社へGO! 今回は聡里ちゃんに付いて来られてもアレなんで一人で来ました。
や、流石に他の女の子の事でお伺いするのに恋人も一緒だと申し訳なさすぎるでしょう? 紳士で真摯な態度と心構えで臨むのが筋というもの……どの口が言うかとか言われても知りませーん。
そうして放課後にやって来たるは近場の廃れた神社です。いかにも貧乏な感じですね……だがそれがいい。パワプロ世界の神様は割と現金なので、マネーパワーは躊躇なく投入しましょう。
願いの大きさに比例して金額も大きくします。わたし(とチャート)にとって聖ちゃん達は欠かせない相棒です。いやマジで。わたしのボールを受けられるのが聖ちゃんぐらいなんですよマジで! いなくなられたら困るぅ! 礼里ちゃんも打線と守備の要なので困るぅ! 貯めに貯めてきたお小遣い全財産を擲っても惜しくありません、十万円だオラァ! お賽銭だオラァ! 神様わたしの願い聞いて!
" ――――ッッッ!?!? "
おっ。
なんだかプレイヤーだけが感じられるあやふやで神聖な空気感ですね。
なんとなくメッチャ驚いてるようです。ふふふ……現金パワーに恐れ慄いているのが目に浮かびます。
お祈りの作法で手を合わせて祈りましょう。――どうか聖ちゃん達が戻ってきてくれますように。礼里ちゃん達がなんで離脱したのか分からないので分かるようにしてください。マジでお願いします。原因が分かったら後は自力でなんとかします――と。
お祈りが終わったら寂れてる神社をお掃除します。媚びるぜぇー、どんどん媚びるぜぇー。ゴミ集めて雑巾がけして狛犬さん達も懇切丁寧に磨きます。これだけやれば流石に無視はされまい……。
よし、後は果報は寝て待てです。マジで手に負えない問題の可能性もありますんで、神さまになんとかしてもらうのが最善でしょう。
頼むぜ、神様!
" ――そ、そなたの願い、聞き入れたぞっ! そなたを想う娘達にもお告げを与えよう―― "
(ん……? あれっ? なんで
次回は小説パート、ひじりんとレイリーがメインです。また次回も読んでくださいね! よろしくお願いします!
高校編での仲間(意味深)は誰が良かろうなのです?
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友沢亮などの優秀な男性選手
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柳生鞘花、冴木創などの優秀女性選手
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他はモブでええやろ(無慈悲)
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作者の裁量に任せるで!(有情)
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こんなにも辛いのなら、愛など要らぬ!