男女混合超野球連盟ぱわふるプロ野球RTA   作:飴玉鉛

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次回から話が進みます。やっと…。
今回は進まないので実質初投稿(の延長)です。


ミス・レイリーは共犯者の座を望む

 

 

 

 

 我が心と行動に一点の曇りなし……! 全てが『正義』なRTA再開します。

 

 ここで意味深に笑い、計画通りとでも言えれば、視聴者の皆さんにわたしの智将ぶりをアピールできたのかもしれません。

 ですがくだらない見栄を張るのも馬鹿らしいです。なので潔く白状しましょう。――読めなかった、このリハクの目を以てしても……! というかこの一連の流れを読める人がいたらそれは智将じゃなく予言者ですよ(マジレス)

 とはいえ辛うじて面目を保てた点があるとするなら、わたしの考えた『人間関係崩壊阻止論・それでも僕は悪くない』を形にできたところですかね。

 この卒論(意味深)はわたしの知識と経験則を結集させた、謂わばわたしの努力の結晶です。格好良く言うなら『凡俗であれば数をこなし、才能がないなら自信をつけよ』という座右の銘の下、流した血と汗と血と涙と血と血で出来上がった代物でしょうか? リアルでも使えると思ったら大間違いなんで誤用には注意ですよ! これが使えるのは、相手の事を別視点(※メタ目線)から完全に分析・理解できる仮想世界(※ゲーム)に限ります。リアルだと相手を完全に理解するのは、肉親相手でも難しいので実証は無理です。自分の事すら俯瞰して理解するのは難しいのだから残当ですね。

 

 しかし仮想世界でなら、今のとこ性格に難のある人を組み込まない限り、わたしの卒論(意味深)を適用して外れた事はありません。

 この卒論に関して詳しく知りたいたら、別動画で解説してるのでそっちも見てくださいね!(ステマ) なかなかの支持をいただけてるので、たぶん参考程度にはなってるんじゃないかなと密かに自信があったりします。

 

 で。今回は無関係ではないので、その卒論の概要を述べておきましょう。

 まず自分を中心とした人間関係の構築が前提となります。主人公ポジでプレイするならこの前提は最初から達成してるも同然なので、初心者の方にも実践は不可能ではないと思わなくもない(曖昧)

 兎も角。人間関係の相関図の中心に立ちます。そしてそのコミュニティが崩壊or破綻する要因は様々なケースが想定できますが、今回は所属するコミュニティ内での関係性の変動を取り沙汰し解説していきましょう。

 この関係性の変動とは殆どの場合がカップル成立などが該当しますね。もちろん戦争物のゲーム等は除外しています。そして本作でわたしが中の人をしているパワプロくんも、このケースによって関係崩壊の危機に立ってますね。

 この危機を乗り越えるには、早急に関係性の刷新を行わねばなりません。即ち能動的に関係を動かし、それでいながら変化が起こった責任を負わない立場になる必要があります。勘違いしてはならないのが、責任を負わない事と責任を果たさない事は等号で結ばれない事ですね。どういうことなの? と疑問を懐かれるかもしれませんので一例を挙げましょうか。

 

 例えばA子の認知していない所で子供がデキたとします。当然ながらA子は子供が出来るような事をした覚えはありません。そんな時にBさんが現れて、A子と性交をしたと自白します。というのも二人が酒に酔った日、一夜の過ちで肉体関係を持ってしまったんですね。責任を取りたいと申し出たBさんですが、A子さんは元々Bさんに好意を持ってたのでOKを出し結婚しました。

 この場合、悪いのは果たしてBさんなのかというと、個人的には悪くないのではないかという意見もあると思いますが、世間的にはBさんに責任があると看做されます。しかしA子は実質損をしておらず、意中の相手であるBさんと結ばれたのですから一方的に得をしたことになりますね。ですがA子が実際は計算尽くでヤッたにしろ、そうでないにしろ、罪悪感を抱えているであろうBさんに対して真摯に向き合わねばなりません。今後の関係性は従来のものから崩れて新しくなるから、望ましい関係になるためにA子も努力しないといけないわけです。もちろんA子がBさんを嫌ってた場合、訴訟なりなんなりをしてBさんを徹底的に破滅させてもいいのですが。

 

 ツッコミどころのある拙い例ですが、大事なのはフィーリングなので細かいとこは気にしないでください。要するにわたしはこのA子の立場に立ち、他の皆をBさんの立場にすればいいのです。わたしからは普通にしてたのに無理なアタックを受けて陥落してしまったんだよ! という受動的な立場を装う事で円満な関係を構築していこうというわけですね。こうすればパワプロくんは悪者にならず、また他の娘達の中心に立つわけですからいがみ合いやらなんやらを仲裁もでき、この関係を構築できたら幻の理論とされてきた『複数人による愛情タッグトレーニング』が実現できるかもしれません。

 基本、愛情タッグトレーニングは特定の異性選手か彼女枠の一人としかできないものでした。というのも二股とかすると愛情タッグが組めなくなるんですよね……ですがわたしの卒論が機能すれば、複数人による愛情タッグトレーニングが実現できてしまうのです。実際にヤッたこともあります。その周回だと刺されてENDを迎えましたが……あれはほぼ事故みたいなものなんで気にしない方向で行きましょう。

 

 で。

 

 怪我の功名と言いますか、絶対に巻き込まざるを得なかった娘が自分から来てくれましたよ。それは聖ちゃんです。これで相関図で言えば、

 

    聖

    ↓

聡里→パワプロ←礼里

 

 ――と、こんな感じに持っていけました。

 うん。色々と言いたいことはありますが、エロスなことに消極的なはずの、可愛いと褒めるだけで「やめるのだー!」と顔を真っ赤にする聖ちゃんが、自分から来てくれたことに驚愕しております。

 隣でくぅ、くぅ、と寝息を立ててる聖ちゃんがエロ可愛い天使だった。これだけは真実を伝えておきたかったです。

 で、ですね。なんと以前に立てていた仮説が正しいと実証されましたよ。聖域の人達はどうやら、本当に強力な超特を齎してくれるようなんです。聖ちゃんとの一夜を明けた時、超特のコツをゲットしたんですよ。

 

 その名も『超集中』です。下位特はありません。

 

 ええ、ご存知でしょうがこれ、聖ちゃんの『超集中モード』ですね。いわゆる『ゾーンに入る』というやつです。それを任意で行えるようになりました。

 一度発動すると全てがスローモーションになります。打撃時に猛威を振るう事でしょうね……相応の技術があればどんな変化球も直球も、これがあれば安打にするのは容易いでしょう。非力な聖ちゃんには難しくとも、ホームランもバンバン狙えます。ただし一度発動すると再度使用可能になるまでインターバルがありまして、一度の試合中に最高で二回も使えればいい方でしょう。

 とはいえ破格の能力です。打撃時はもちろん守備時でも、難しい打球を処理するのが容易になります。もちろん野球が関係ないところでも使えます。デメリットとしてスタミナ消費が激しいのが難点ですが、そんなものは補って余りあるメリットの前に霞んで消えますよ。まったく、聖ちゃんは最高だぜ! 選手としても個人としても最高とか誇らしくないの?

 

 RTAの合理的な観点から見ても、個人的な好みから見ても、隙のない完璧ぶりですよ……しかも投手プレイするなら最高の捕手でもあります。

 ガチ勢からすると捕手に求めるのは肩の強さとかリードの上手さとかそういうのは二の次で、とにもかくにもキャッチングの上手さが求められるわけですからね。練習さえ積めば、ガチ勢の上位陣の投げるハチャメチャなオリ変以外はバッチリ捕球してくれる聖ちゃんはまさに命綱。リードも上手く打撃でも成績を残せるとか心底最の高としか言えません。おまけにこんな超特まで齎してくれるなんて――もうね、聖ちゃんの株はストップ高ですよ。

 

「む、むぅ……ゃ、ゃめるのだぁ……」

「………」

「………」

 

 で。

 寝てる聖ちゃんの頬を、人差し指で突いてムニムニしてる礼里ちゃん。

 全裸です……エロいです……ホントにロリかってぐらい色気づいてます。

 ええ。全裸なんですよこの娘。聖ちゃんもですが。

 

 礼里ちゃんは例のあの日からパワプロくんの家のパワプロくんの部屋で寝泊まりするようになってたんですけど。合宿が終わって帰ってきた当日、彼女は何を思ったのか、シャワーを浴びた後に外出して行ったんです。それと入れ違いで聖ちゃんが来たんですよね。そんで、まあ、はい。比喩的な意味で弾道が上がってハッスルしてる最中に帰ってきてですね、泡を食って動揺している聖ちゃんに構わず、無言で全裸になって参戦してきやがりました。

 はい。

 またです。

 また三人戦争が勃発しました。

 三つ巴戦ですが、一つ弱小国があったので、弱小国ひじりんは蹂躙されて植民地化してしまいましてね。その後、戦勝国同士で潰し合ってわたしが勝ち残りました。とはいえ搾取構造が出来上がってたんで、礼里ちゃんはいくつかの実戦経験で余裕が生まれていた事もあり、聖ちゃんよりも先に意識を取り戻したようなんですよね。羨ましい? なんでそうなった? いやそれはわたしも知りたいんですけどね……あと羨ましいなら攻略頑張れとしか言えません。

 もうなるようにしかならないんじゃないですか?(諦観)

 

「専一。お前の悩みは全て分かる。私も協力しよう」

「お、おう……」

 

 礼里ちゃんはわたし――というよりパワプロくんの悩みを読み取っているようです。仕様なのかなんなのか、メタ的な視線を持つわたしの思考は読み取れないらしいのは救いです。それ読まれたらパワポケ時空の皇帝くんみたいなメタ発言を連発する礼里ちゃんになっちゃうので、個人的には良かったと安心することができました。

 しなやかな肢体をベッドの上に投げ出し、薄く妖しい笑みを浮かべてる礼里ちゃんはメチャクチャ頼もしいです。ザ・共犯者といった感じなんですが、一つ疑問が。

 

「なぜ私が、お前にとって都合のいい女になっているのか、か?」

「おい。そんなふうには思ってねえぞ」

「……冗談だ。私は単に自分から専一の為になる事をして、私の有用性を証明し――専一が私なしでは生きていけなくなるようにしたいんだ。お前の周りに他の連中がどれだけ増えても、私の優位性が崩れる事がないように、な」

「………」

「氷上や聖には真似できない――私にしかできない、私だけのポジション。聖はお前にとって欠かせないが、専一にとって選手としての私はそうでもなかったからな。探せば代わりはいる程度の存在だと、自分ではそう思っていた」

「――言っとくが礼里ちゃんの代わりなんかいねえからな?」

「分かっている。お前ならそう言ってくれる、そう思ってくれている。だが私が欲しいのは……専一の好きな漫画風に言うなら、『安心が欲しい』んだ。心の平穏を保つには――私が私にしかできない方法で専一に尽くすしかない。とことんまで都合の良い女になるんだ。今は私が一方的に依存しているが、いずれは専一を私に依存させ、共依存の関係に持っていこうと思っている」

 

 えぇ……(困惑)

 恐いよこの娘(大嘘)

 でも可愛いから、ヨシ!(現場猫)

 

 ぶっちゃけヤバいレベルのヤンデレ知ってるんでこれぐらいはどうってことありませんね(震え声)

 

 というか自己分析で自分がパワプロくんに依存してると思ってるんですか。

 多分そうなんじゃないかなとはわたしも思ってましたが、自分でそう客観視してるとか驚きですよ。普通自分じゃなかなか気づけないもんなんですがね。

 それよりですね、礼里ちゃんの行動がマジで都合が良くて困ります。聖ちゃんの突撃を読んで一時我が家から離れ、頃合いを見計らって戻ってきて、流れに乗って三人でイタした事で聖ちゃんの無意識に他の娘の存在を刷り込んでしまいましたから。わたしとしては礼里ちゃんを便利な女扱いしたくないんですが……RTAで重んじるべき合理的な観点で見ると、礼里ちゃんの補佐は利用しない手がない事が更に困ります。頭痛すら覚えますよ……。

 

 ウゴゴゴ……RTAとは修羅の道ですが、流石にこれはキツイ。

 

「心配するな。私は病んでいない」

「……ホントか?」

「本当だ。専一は仲間達と疎遠になる事、距離が離れる事を恐れている。仲間とは言っても男と女だからな……肉体関係が間にあれば、どうしても人の関係とは拗れるものだ。そしてその恐怖が生まれた切っ掛けが、私にもある。なら私には、その不安と恐怖を解消する義務があるだろう」

「んなもん()えよ」

「ある。私が勝手にそう思っているだけだが。ここで聖を巻き込んだのは私の判断で、必要だと思えば私はなんでもしよう。――私を頼れ。私がいなければダメになるぐらいに頼ってくれ。私を安心させてくれるのだろう?」

「なんて返せば良いのかぜんっぜん分からん。だけど……とりあえず、だ」

「? とりあえず――なんだ?」

「服を着ろ」

 

 嘆息して、ベッドから出ます。パパンとママンは気配察して気まずい顔してそうですね……そりゃ、家族ぐるみの付き合いのある、娘みたいなもんである聖ちゃんと、同じぐらい可愛がってる礼里ちゃんの二人が、自分の息子とイタしてるんなら頭を抱えたくもなるでしょう。こりゃゲンコツ付きの説教不可避ですわ……しゃあないんで、甘んじて受け入れますが。

 とりあえず礼里ちゃんの補助はありがたく受けときます。実際、とても助かりますからね。心も読める冷静沈着で頭脳明晰、運動神経抜群な礼里ちゃんがこっちの思惑を助けてくれるとかありがたい限りですし。ただ……やっぱり幼少期からの付き合いですから。礼里ちゃんがわたしのゲスな行為に加担する、ヤバイ精神状態になる切っ掛けになった闇野だけは……礼里ちゃんの親御さん達を心神喪失状態にした闇野だけは――マジで許さんですよ。八つ当たりかもですがね、バッティングピッチャー兼サンドバッグにしてやる……。

 

 服を着て一階に降りると、案の定親父殿からグーパン食らって、お袋殿からネチネチと説教食らいました。すみません……反省したいんですが、これから更に数、増えるかもなんですよ……増えないに越した事はないんですが。

 

 下半身のだらしない息子で本当にすみませんでしたぁ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 




感想評価等ありがとうございます。
ネタにマジレスするみたいで恐縮ですが、カンストした弾道は4から上になることはありません。なぜなら弾道って上がるものですが時が経てば下がるものですからね(下品)

で、アンケートです。といっても登場する順番を決めるだけですので、さほど気負わずに気軽にどうぞ。

君の名は?

  • 「二遊間のポジションが空いていない…」
  • 「小浪一刀流……いざ参る!」
  • 「やんすやんすやんすやんす!」
  • こんなに辛いのなら愛など要らぬゥ!

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